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ゲーム・スポーツなどについての感想と妄想の作文集です 管理者名(記事筆者名)は「O-ZONE」「老幼児」「都虎」など。
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野球に興味のある人間なら、たいていが知っているだろうが、「マネー・ボール」という名著がある。この本は、他球団がほとんど興味を示さないクズ選手を集めて、優勝争いをしてきたあるチームの、選手集めにおける方針が出塁率にあったということ、そしてその発想は、あるアマチュア分析家の自費出版していた小冊子にあったことを描いている。
専門家というものは自分の成功体験だけにとらわれて、それ以外の要素が見えなくなる傾向がある。その道の専門家が自分の専門分野について一番、目が見えていないということもあるのである。たとえば、彼がAという方法を取って成功したとする。しかし、Aという方法を取らなかったら、それ以上に成功した可能性があったということには気づかないのである。これは経済学では「機会損失」という基本的な考え方だが、経験主義のまかりとおるスポーツの世界では自分の成功体験だけが判断基準になるのである。
なるほど、肩が強く、足が速く、頑強な体を持った選手はプロで成功する条件を持っているだろう。「俺がこいつを鍛えて、成功させれば、それは俺の手柄になる」とコーチは思うし、スカウトも、野球であまり実績のない「素材型」選手を掘り出せば、目利きの評判が得られるだろう。
だが、そうして「発掘」された素材型選手の中で成功する例が一つあるとすれば、失敗した例はその百倍もあるのである。そうして、毎年のように膨大な無駄な金が「素材型選手」の獲得のためにドブに捨てられていくのである。
あなたがもしこれからプロ野球の球団を持とうと思うのなら、まずはそうした「専門家」の言葉を無視して球団の選手獲得方針を自分の頭で考えるのがいい。ちなみに、「マネー・ボール」で描かれた、アマチュア分析家の発想を用いて球団作りに成功したゼネラルマネージャーは、自分自身、「素材型」の野球選手で、自分の失敗体験から学んだ男である。
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