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ゲーム・スポーツなどについての感想と妄想の作文集です
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 格闘技における「読み」について考えてみよう。SF的な話になるが、相手の心が読める人間がいたとすれば、その人間は、格闘技の世界で無敵の存在になる可能性があるのではないだろうか。つまり、相手がどこにどのように攻撃しようと考えた瞬間にはもうそれが読めているのだから、それに対処することは簡単である。もちろん、読んでも逃れようのない状況に追い詰められることもあるだろうが、相手の心が読める人間は、相手よりはるかに有利なことは確かだ。そして、格闘技では、この「読み」もある程度可能なのである。というのは、相手の心は、必ず相手の体のわずかな変化として現われるからである。たとえば、剣道で、相手の小手を打とうと思えば、一瞬そこに視線を走らせるだろう。右に体を移動させようと思えば、そこに障害物が無いか、目の端で見るだろう。そうした相手の微細な変化や、そこに至る過程などから、達人は、相手の次の行動が、かなりの正確さで分かると思われる。これは、幕末の剣豪、白井亨が師事した名人、寺田宗有が、試合において、相手の次の動作をすべて予告してみせたというエピソードから分かる。寺田がどうして「読んだ」かは分かっていないが、相手の体や表情の微細な変化が、彼にはかなり判然とした「情報」を伝えていたと思われる。つまり、普通の剣士よりはるかに高いレベルにある人間は、普通の剣士とは思考レベルそのものが違うのではないだろうか。
 格闘技ではないが、次のような話がある。伝説的名投手、沢村が、日本に来た大リーグ選抜チーム(ヤンキース単独かもしれないが)を7回くらいまで0点に抑えていた。打たれたヒットもほとんどなく、大リーガーたちは、はるかに格下の日本チームに完封負けを喫する屈辱にそわそわし始めたが、その時、ルー・ゲーリッグが沢村からホームランを打ち、結局、1対0で大リーグ選抜が勝った。実は、その時、沢村はカーブを投げる時口をゆがめる癖があることを大リーガーの一人が見破っていたのである。大リーガーの大リーガーたる所以がここにあると私は思う。単に、体が大きく、スピードとパワーがあるから大リーガーなのではない。勝つために、あらゆる情報を貪欲に手に入れ、それを生かして何が何でも勝つという、この勝負根性こそが、もっとも大リーガーらしいところだろう。そして、相手の次の行動を「読む」ということは、勝負事では勝利への近道でもあるのである。
 前に書いた寺田宗有は、彼に弟子入りした白井亨に、「お前は力に頼るからいけない」と言ったそうである。そこで、白井亨は、自分で自分の肩の骨を砕いたというが、スポーツや格闘技で、力は二義的三義的なものでしかないということを、このエピソードは良く表している。もしかしたら、スピードでさえ二義的なものかもしれない。というのは、宮本武蔵は、剣を速く振る必要は無い、と述べているのである。我々が考えると、いかに剣を速く振るかで勝負が決まりそうな気がするのだが、そうではないようなのだ。つまり、いかに神速の剣でも、同じ人間のやることだから、受け、かわすことができないほどの速さは存在しないということなのだろう。それが受け、かわせないのは、実は、体がすくんでしまっているからではないだろうか。まして、相手の次の動作が読めている達人なら、余裕をもって対処できるということだ。こちらは相手が読めており、相手はこちらを読めないとすれば、勝負の優劣は明らかだ。
 

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