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ゲーム・スポーツなどについての感想と妄想の作文集です
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第20章 マヤの独白


 


 


オレが初めて男にやられたのは、8歳の時だった。兄のカミユが何か食い物を貰う代わりに、その家の庭で働かされている間、オレはその家の台所で待っていたのだが、その家の御者らしい男が台所に入ってきて、そこにオレが椅子にかけているのを見つけたのだ。


「お前は何だ。ここで何をしている」


オレはどう答えていいか分からず、震えていた。すると、その男(顔ももう覚えていない)はニヤリと笑い、オレの手を引っ張って隣の部屋に連れていった。



(中略)


 


兄が仕事から戻ってきた時、オレは服を着て、元のままに台所に座っていたから、兄はオレに何があったのか永遠に知らないだろう。


 


その町を出ようとオレは兄にせがんだ。この町が怖くて仕方がなかったのだ。


 


だが、町に来ていたバイキングたちに誘われてその仲間(というより、手下、あるいは奴隷)になったのはさらに大きな間違いだった。


兄もオレもバイキングたちの性奴隷にされたのだった。


オレが自分のことを「オレ」と言うようになったのは、自分が女であるためにこのような目に遭うのだ、と思ったからだ。だが、男も女も関係ない。この世では力のある者が力の無いものを奴隷にしているのだ。そして、力とは、暴力とカネなのだ。


オレは、世界一の金持ちになってやる。そして、この糞のような世界で、糞のような連中を奴隷にして、自分の世界を作るのだ。そのためならどんな汚いことでもやるつもりである。


そんなオレの気持ちを言うと、兄のカミユは眉をひそめる。意気地なしなのである。だからいつまでもこの社会の奴隷なのだ。


オレは、腹いっぱい食えて、いい服が着られて、誰にも何も命令されない、そういう日が来るのを夢見ている。


 


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第19章 神の子


 


私の母である、ホムラの巫女、ヤヤクがホムラの里に隣接するホムスビ山に人知れず登ることは、私が幼い時からしばしばあった。二日か三日に一度、深夜にそれは行なわれた。


なお、ホムラの巫女ははるか昔から、ホムラの里の信仰の対象であると共に、村の長でもあった。


息子である私が言うのもおかしいが、30を超えた年齢にもかかわらず、その恐ろしいほどの美貌が村人たちの信仰の的でもあったのだ。


私が18歳だから、おそらく母ヤヤクは私を16歳くらいで産んだと思う。見たところは20代後半にしか見えないが、最低でも34歳にはなっているだろう。


では、私の父は誰かと言うと、これが分からないのである。村の伝承によれば、少女だったヤヤクが「山の神」と結ばれて子供を産んだことになっている。少なくとも、村の男が相手ではない、ということだ。もし村の者がそうなら、巫女の娘である「ヤヤク様」の相手として、村では特別な存在になったはずだが、そのように特別な存在と見られている男はこの村にはいない。


そういう「山の神」の息子として育ったことで、私はおそらく自惚れの強い、自信に満ちた性格になったのだと思う。母親に対しても、村人ほど畏敬の念や畏怖の念を持たなかったのは当然だ。いつも一緒に寝起きしていれば、自分の母親も普通の女であることは自然に分かる。村で「ヤヤク様」を恐れていなかったのは私だけかもしれない。


その母親ヤヤクが私に対して激怒したのは、村の娘と私が肉体関係を持った時だった。


もちろん、それが私の初体験ではない。ホムラの里には蒸し風呂があり、そこには専属の売春婦もいたのである。また、村の女たちは私が好男子だと言っていつも騒ぎ、おだてていたから、その気になれば相手に不自由はしなかったはずだ。


しかし、私が女とそういう関係になれば、母親が烈火のごとく怒るだろうという予想は最初からついていた。それほど母は私を溺愛していたのである。


だから、その村娘と私が関係を持ったのは、誰にも秘密だ、と娘には言ってあったのだが、私と関係ができたことで有頂天になった娘が友人に話し、そこから友人の親や娘自身の親にも知られてしまったのである。なお、その娘は既に生娘ではなかったので、私は彼女と結婚までするつもりは無かった。「神の子」である私が、他の男の「お古」と結婚などできるものか。


 


そのまま行けば、私がその娘と結婚するかどうかで揉めることになったのは確実だったが、幸いなことに、その娘は不慮の事故で急死し、私の結婚騒動も立ち消えになった。


不慮の事故とは、高所にあるホムラの神殿の裏山の崖から転落して死んだことだ。その頭部の大きな傷が、岩などへの激突ではなく、鈍器で殴られたものではないか、と一部の人間が言ったが、そんな見分けなどつくものか、という意見が当然大勢を占めた。娘がなぜそんな裏山に登ったのか、というのも疑問に思われたが、それは村の中でも頭の鈍いことで知られていた男が、「自分が連れ出して、手籠めにしようとしたら、逃げようとして崖から足を滑らしたのだ」と白状し、その男が即座に処刑されたことで解決した。


なお、私の母親は、精神の弱い人間に対しては、相手を強く睨み、一喝したり優しく説得することで、相手を自分の思う通りに操る能力があり、それが彼女が畏怖される大きな理由のひとつであった。(このような視線の力を「邪眼」として、邪悪な力だとする向きもあるが、視線よりは言葉の力であり、要するに、精神の強い人間は精神の弱い人間を言葉で支配できるということだ。)


その娘の死と、「犯人」の処刑のあと、私はなぜか精神が落ち込んで、何をする気力も無くなっていた。だが、或る夜、久しぶりに深夜に出かける母親の気配を隣室で感じ取り、私はその後をつけようと思いついた。これまでは、闇の中を深い山に行くことなど怖くてできなかったが、女である母親ができることが男の自分にできないのは恥ずかしい、と思ったのである。


母は松明も持たぬまま、月光だけを頼りに細い山道を登っていった。その後から私はつけていった。


ホムスビ山は休火山で、中腹までは林になっている。その林の間に獣道程度の細い道があったのだ。


やがて母親は、「禁則地」の門を開けて中に入っていった。そこはいつも鍵がかかり、誰も入ることの許されない神聖な場所とされていた。


私は、ほとんどためらうことなく、門につながる高い壁を乗り越え、中に入った。


 


そこで私が見た光景を私は一生忘れないだろう。


(以下略)


 




第17章 エッダ先生


 


私、エッダは、「先生」と生徒たちから呼ばれてはいるが、M女学院の販売部の販売員でしかない。ルージュ先生と並んでいつもカウンターの後ろにいる。ルージュ先生の方は、生徒指導係という役職も持っているが、私と同じく事務員のようなものだ。生徒指導の方はもっぱらミチヨ先生が「女王の鞭」を振るって指導している。こちらは根っからの堅物だが、ルージュ先生は柔らかすぎると私は思っている。そもそも、女学校の学校新聞に「恋愛相談コーナー」が必要なはずはないのに、ルージュ先生はその回答者を自分で買って出たのである。服装も、胸の開いた上着に短いスカートで、これでカウンターの外に出たとしたら父兄の顰蹙を買うこと請け合いである。


一方、私は、まるでメイドのような制服で、どう見てもどこかの店の店員かお屋敷の女中だ。


ちなみに、私の妹はソルティアナという観光地でメダ女が経営しているホテルのメダルスタンプ係をしていて、私と顔がそっくりである。制服も同じだ。つまり、メイド服だ。カウンターの中で仕事をしているのも同じだが、観光地らしく、カウンターの中に入り込んできて強引にキスしたりする男性観光客が多くてうんざりするとこの前手紙で書いてきた。それも、若い人より年よりにそういう図々しい客は多いようだ。あの世のお迎えが近いから現世で何をしても怖くないのだろう。しかし、メダ女時代の妹はレズっ気があり、今でも男より女が好きらしいから、そういう馬鹿観光客の振る舞いは迷惑でしかないようだ。


その妹からの手紙で、「世界を救う勇者」がそのホテルに来たとこの前の手紙に追記されていた。 


 


妹ほどではないが私も男よりは女が好きで、特に15、6歳くらいの若い娘は、その仕草も行動も会話も、見ているだけで楽しくなる。世の中に、なぜ男という不細工で不潔で乱暴な存在が必要なのか、私には分からない。子孫を残すためでなければ、あんなのはこの世から抹殺したらいいとすら思う。


私は、一度だけ男とセックスをしたことがあるが、あんな屈辱的な恰好で、男に組み敷かれることが不快で仕方がなかった。しかも、破瓜の痛みときたら、二度とこんなことはするものか、と思ったほどだ。まあ、それはメダ女に勤める前、私が育った田舎町、いや、村でのことだ。両親が畑を借りている地主の馬鹿息子に無理やりやられたのである。


 


私が特に好きなのはボリスという娘で、「筋トレ」だと称して毎日一階と二階の間の階段(途中に踊り場もある、長い階段だ。)を走り回っている。だが、残念なことに、ボリスは男に興味津々であるらしく、その「筋トレ」も、実家に帰っていた時に見たサーカスの芸人が素敵だったから、その動きが自分でもできるようになるために始めたらしい。


 


驚いたことに、そのサーカスの芸人と「世界を救う勇者」が一緒にこのメダ女にやってきたのである。勇者の名前は知らないが、芸人はレディ・マッシブと言う名前らしい。そうボリスから後で聞いた。


ボリスがそのマッシブとかいう男に自分から近づいたのは当然だろう。


その夜、特別に女子寮の一室に泊まることを許された勇者一行のところに忍んで行った女生徒が数人おり、ボリスもそのひとりだったようだ。


翌日、ボリスが中庭の木の下で泣いているのを見つけて私は近づき、その肩に手を置いた。


そして聞き出したところでは、「勇者様」がボリスを強引に犯したらしい。その間、マッシブとか言う男は他の女生徒と隣室でお喋りしていたとのことだ。


ボリスは処女だったようだ。そして、男というものがこれほど汚い行動をするとは想像もしなかったらしい。


「俺は世界を救う勇者なんだから、これくらい許されて当然だろう」


と「勇者」は言っていたという。まあ、処女の価値は世界の価値より低いという認識である。


私はボリスを慰めた。


それから数日後、ボリスと私は肉体的な恋人関係になったのである。もしも勇者があんな下劣なことをしなければ、私たちがこういう関係になることも無かっただろうから、ある意味勇者様は結びの神である。この上なく下劣な、最低の神様だが。


 


 


 




第16章 戦場の常識


 


イシの村を滅ぼせ、という国王の指令により私の所属する部隊はデルカダールの南方の峡谷にある、その聞き慣れない名前の村に急行した。


私たちの部隊の指揮を執るのはホメロス様で、智謀抜群と評判の方だ。


だが、私の目から見たら、世間知らずの秀才でしかない。視野が狭く、独断的なのである。勇将のグレイグ様に非常なライバル意識を持ち、その後塵を拝することを何よりも嫌っている。体力と勇気のグレイグ様と智謀のホメロス様では、行き方が違うはずだのに、自分に欠けている部分を羨むところが、本質的に頭が悪いと私などは思っているが、副官である身としては、そんなことはおくびにも出せない。


イシ村は、兵士が10人もいれば簡単に滅ぼせる小さな村であった。家屋が20軒くらいだろうか。人口はせいぜい60人くらいではないかと思う。その中に若い女は、子供を除いて10人ほどいた。その中で一番見目の良い娘はエマと言った。まだ16歳くらいの少女だ。


普通なら、一番の美女は指揮官の物になるのだが、ホメロス様は大変な女嫌いで、女に限らず、おそらく自分以外の人間はみな嫌いなのではないかと思う。


そういうわけで、そのエマという娘は私が当然自分の物にした。


村を焼き滅ぼした後、都に帰る途上で2泊ほどしたが、その1泊目に早速その娘を連れて来させたのだが、後で知ったところでは、村を攻撃したその最中に、兵士のひとりがこのエマという娘を既に犯していたらしい。戦の最中のそういう行為は禁止しても禁止できるものではないし、処罰するぞと脅しても兵士が我慢などするものではない。それだけが兵士の楽しみなのだから。


まあ、下級兵士のお下がりというのは不愉快だが、女の体自体がそれで変わるものではない。


私は、16歳の少女の体を心行くまで楽しんだのである。
(中略)


あまりに気に入ったので、後にイシの村人たちを解放しろと命令されるまで、そのエマという娘は私の専用になったのだった。何でも、後で聞くと、その娘はしばらくしてから世界を救った勇者と結婚したという話である。







第15章 ベロニカの独白


 


私と、妹のセーニャは、この世界を魔王の手から救うために勇者を探す旅に出ていた。或る火山に近い町で、私は魔王の手下の手で魔力を吸い取られ、それと同時に体の年齢まで吸い取られて、見た目は10歳にも満たないような幼女の姿になったのだが、私はその事にはあまり悲しむことは無かった。もともと、男たちから性的な視線を浴びることが大嫌いだったのである。


私も妹も処女だったが、村で魔法修行をした際に私は長老の手で性的な刺激を受ける毎日を送り、そういう事が大嫌いになったのだ。魔法の能力の開発のためとはいえ、80歳を超える年寄りに、体をいじられ、舐め回されるのは嫌で嫌で仕方がなかった。でも、そういうことをされることで、私の体は欲情し、そのエネルギーを魔法に変える力を得たのである。


私は、村一番の魔法の能力を身に付けた。そこは魔法の里だったから、村一番ということは、おそらく世界でも有数の魔法の力の持ち主だったと思う。


さて、私が幼女の姿に変えられたその町で、私は世界を救う勇者に出逢ったのだが、その勇者は何だか頼りない風貌の16歳の少年だった。無口なのか頭が悪いのか、ほとんどしゃべらないのだ。こちらの言うことに短く答えはするが、それだけである。


まあ、勇者とは勇気のある者のことで、頭のいい者である必要はないが、旅の連れとしてはあまり面白い相手ではない。


しかし、驚いたことに、その勇者は、私と出会って、魔物のいる迷宮に迷い込んだ私の妹を救いに行ったのはいいが、それに成功したその足で、蒸し風呂屋の専属の売春婦を買いに行ったのである。16歳というのが「やり盛り」であることは私も知ってはいるが、若い娘二人を同行していながら、売春婦を買うというのはあまりにひどいのではないだろうか。男というのはケダモノだ、と私は改めて認識した。


とすれば、その勇者の仲間であるカミユと言う若者もあまり信頼できないな、と私は思った。見かけからして不良少年らしい風貌なのである。私は、肉体的には処女だが、魔法修行の時にあれこれ経験しているから、無垢ではない。性の絶頂感に近い体験もしている。だから、私が体を汚されるのはまだ我慢できるが、妹は完全な処女で、男というものがどんなケダモノなのか、まったく知らない娘である。私は、旅の間、この男たちから妹を守らねばならない、と自分に誓った。


しかし、カミユという若者は、女には欲情しない性質だったようだ。話によると、1年ほど前までバイキングの手下で奴隷的な扱いを受けていたらしい。それも、性奴隷ではなかったかと思う。女のように男の相手をさせられてきたから、そういう行為が嫌いになったのではないだろうか。つまり、不能なのだと思う。そうでなければ、私やセーニャを見る目があれほど冷静なはずはない。16歳というのは、女を前にしたら舞い上がるのが普通で、私の村の青年や少年はみな、私やセーニャの前では真っ赤になり、ロクに話もできなかったのだ。


セーニャは、このカミユという青年(少年と言うべきか)に好意を持ったようだ。確かに、顔立ちはきれいな方だ。だが、言動の端々に、育ちの下品さや暗い情念を私は感じるのである。セーニャのような世間知らずの娘は得てしてこういう「不良タイプ」に惹かれるものらしい。まあ、そういう純真さがセーニャの美点だから、私はセーニャを見守るだけで、特に注意はしなかった。


私たちに手出しをしなかったのは「勇者様」も同じで、性欲は行きずりの売春婦を買って解消しているが、私たちにはいつも礼儀正しく振る舞ってはいた。まあ、それはそれで賢明だろう。こうした仲間連れの旅で男女関係のゴタゴタは最悪であるのだから。


そういうことで、私と妹は、勇者たちの仲間となり、魔王の正体を突き止め、この世界を救う旅へと踏み出したのである。


 


思いがけなく話が長くなったので、話の続きはまた気が向いた時に書くことにする。
私としてはほとんど生まれて初めての女の視点から書いたものだが、女の身体感覚など分からないので、ほとんど抽象的なものになっている。たとえば、人が死ぬのをいちいち描写せずに、何人死んだ、何人殺した、と書くようなスタイルだ。これは描写能力が無いのはもちろん、女性視点から男がそういう描写をするのはアホくさく思えるからである。川端康成ではないのだからwww
最初の予定では、女4人(あるいは5人)集まって、遍歴の旅をする話にしようかな、と思っていたが、それは別の機会に。






第12章 女であること


 


私は、或る北国の酒場の酒場女だが、この町では一番の美人とは言わなくても、一番セクシーな女だと自負していた。私目当ての客も多かったのだ。


私が短いスカートをはいて体をくねらせ、酒場の前で呼び込みをしていると、助兵衛な男たちがそれに釣られて一晩に必ず数人は店に入る。そのせいで店が成り立っているようなものだ。


だが、或る夜、物凄い美人がこの店にやってきた。顔もそうだが、そのセクシーさは、残念ながら私より数段上だったのだ。その美人が顔を出すようになって以来、その美人目当ての男どもが酒場に頻繁に顔を出すようになったのである。


店としては、ただで客引き女を一人雇ったようなものだ。


その女の名はRとしておくが、実はこの女は魔女であるらしい。年齢はおそらく200歳以上なのではないか。見たところは20代後半の女ざかりという感じで、少し垂れ目で冷たい表情が男心をそそるらしい。綽名を「氷の魔女」と言われたのは、男たちの誘いをいつも手厳しく断ったからで、その理由は「私、面食いだから」である。


そう言われては、男たちは引き下がるしかない。何しろ、この女は我が国の女王Sのお傍付きの相談役らしいのだ。カネはいくらでもあるし、権力もあるわけである。


 


私の妹分に、宿屋の専属売春婦をやっている娘がいて、その娘から、「いつまでもこんな仕事をしていて、将来どうなるか不安だ」と相談され、私は考えた。私自身も、若いうちはともかく、30過ぎて容色が衰えたら、仕事もくびになるだろう。


この仕事そのものは私は嫌いではない。時に、思いがけない若いウブな男の子が客として来たりもするし、年のいった客でも魅力のある男もたまには来る。そういう客が来たら、私は特別サービスをする。これは私自身の楽しみでもあるのだ。


酒場の奥に納戸、つまり物置き部屋があるのだが、そこに好みの客を誘って、そこでナニするわけである。他の客たちは私が御不浄にでも行ったのだろうと考え、そして同様に姿の見えない客のことなどは気にも留めない。外で立小便でもしてるか、家に帰ったか、くらいに思うわけだ。


そうして、店でいつもの客たちが飲んだくれて埒も無い騒ぎをしている間、私と「特別な客」は奥の部屋で楽しんでいる。そこにはベッドは無いので、ほとんど立ったままでの行為であるが、それで十分だ。もっとも、店が休みの日には、特に気に入った客に連絡して、例の宿屋で逢引きをすることもある。そういう時は、ほとんど半日もベッドから出ないで戯れるのである。


 


例の宿屋の売春婦をしている私の妹分の娘をJとしておこう。この娘は田舎の出で、まだ16歳である。化粧は下手だが、16歳らしい健康的な体をしている。はっきり言えば、やや太めの足をしているが、そこがいいという客もいるようで、稼ぎは悪くはないようだ。だが、こういう仕事は1日に数人しか客が取れないので、将来のための貯金などができるほどは稼げない。それは私も同様だ。酒場の給料は毎月の生活費とやっと釣り合う程度である。


だが、一日一日を生きていければ、それだけでも満足すべきだろう、と私は考えていた。今の世の中には悲惨な境遇の人は無数にいるのである。売春婦だろうが、酒場女だろうが、生きていられさえすれば文句は無い。


 


そういう考えで毎日を送っていた私たちの運命が変わったのは、この町にある娘が現れたのがきっかけだった。


その娘はバイキングのアジトで下働きをさせられていた孤児で、おそらくバイキングたちの性の相手もさせられていたのだろうと思う。まだ14歳くらいの娘なのだが、最初私たちはその娘が町に現れたことすら知らなかった。


というのは、その娘は眠り病という奇妙な病に冒されて、この町の教会で面倒を見られ、外にはほとんど出てこなかったからだ。


或る夜、私の働いている酒場に、旅の女剣士が現れた。いくら夏とは言え、ビキニアーマーは、この北国では寒いだろうと思うが、身なりには気も留めないようだ。だが、その顔のきりりとした美しさは、例の「氷の魔女」に匹敵すると思われた。


「済まんが、聞きたいことがある」


とその女剣士は酒(この国名物の蜂蜜酒である。)を運んできた私に言った。


「この町に、最近、若い娘、いや、娘と言うより少女が来なかっただろうか」


私は首を横に振った。知らなかったからである。


「そうか。いったいどこへ行ったのだろう。まだ体も治っていないだろうに」


女剣士は呟いて、酒を一気にあおった。かなり酒は強いようだ。


「その娘は、もしかしてKの妹じゃないのか」


隣の席の男客が言った。


「バイキングの下で働いていたKの妹だろ?」


「ああ、そうだ、その通りだ。知っているのか?」


「その娘なら、教会で世話をされているようだぜ。上から下までな」


その妙な言葉と共に、男は下卑た笑いを見せた。


「上から下までだと? どういう意味だ」


「その娘は眠り続けているんだとよ。教会の尼さんが言っていたとうちのカカアが言ったんだ。目の前に眠り続けている女がいて、手を出さない男がいるもんか」


「男って、神父様だろう。まさか、そんなことをするものか」


「さあな、神父様だって男には違いない。とにかく、その部屋には鍵をかけて、神父様と尼さん以外に人を入れたことは無いそうだ」


 


 


 


女剣士は眉を顰めた。


「まさか、そんな事があると信じたくはないが、それが本当なら、許せない」


 


その時、後ろから声がした。


「私が調べてあげようか」


声の主は「氷の魔女」だった。いつの間にか傍に来て私たちの話を逐一聞いていたらしい。


「鍵のかかった部屋に入れるのは魔女くらいでしょう」


とほほ笑んでいる。妖艶な顔だ。女ながら、見とれてしまう。


「あんた、魔女だって言われてるけど、魔女の癖に教会に入れるの?」


つい、私は口を出した。


「教会の中身によるわね。本当の信仰心のある神父なら、私を結界の中に入れないようにもできるけど、その神父って、たいしたことは無いんじゃない?」


「ふうん、まあ、私も興味あるから、調べてくれたら恩に着るわ」


「ぜひ、お願いしたい。私が妹のように可愛がっていた娘なのだ」


女剣士は真摯な表情で言った。


 


「あんたもバイキングの仲間だったのかい?」


酒場が退けてから、私はその女剣士を宿屋に案内した。


「ああ、そうだ。腐れ縁と言う奴でね、つい長居をしてしまった。その間にMというあの少女と仲良くなったのだ」


「バイキングなんて連中は海賊だろ? あんたも海賊かい」


「まあ、ロクな連中じゃないのは確かだ。だが、世の中の半分はそんなものじゃないか?」


「さあね。酒場の客はアホばかりだ、ということだけしか私は知らないね」


私が宿屋の女主人と話している間に、私の妹分のJが自分が借りている部屋から出てきた。


「残念だけど、部屋はみんな塞がっているんだよ。何やら、世界を救うとかいう勇者様ご一行が来ていてね」


女剣士は少し考えて、


「では、仕方がない。野宿でもしよう」


「そんな、いくら夏でも夜は寒いよ」


「いいさ。慣れている」


その時、私の妹分が言った。


「私の部屋に泊めていいかしら、奥さん」


女主人は強欲そうな目の光を見せて言った。


「いいけど、宿代は貰うよ」


「ああ、もちろん、宿代なら払う」


私は明日の約束をして二人に別れを告げた。


 


翌日は酒場が休みの日、つまり安息日で、私は一日自由な身だった。間借りしている部屋を出て、町の中央の広場に行った時には、その広場の噴水の前の木製の長椅子に、氷の魔女と女剣士は既に来ていた。それだけでなく、私の妹分のJまで来ていたのである。


Jも来たのか。何で?」


「だって、その娘さんのことが他人事に思えなくて」


「女4人揃って、何が始まるのか、と周囲に思われそうね」


氷の魔女が笑って言った。相変わらず妖艶だ。


 


私は教会になど行ったことは数度しか無い。神様というのがいるなら、私やJやバイキングの奴隷兄妹のような運命を許すはずがないだろう、と思うからだ。しかし、そういう人生でも、生まれてきたこと自体には不満は無いから、まあ、こちらから神様の存在を許さないこともない。


私とJと氷の魔女が安息日の説法の聴衆の中にいるのを見つけて、神父は驚いた顔になった。その日の説法は「悔い改める」ことの大切さ、ということで、たとえば淫行、つまり私やJのような生活をしている女が悔い改めることで神から許される、というような話だった。


長い説法がやっと終わって、私は氷の魔女に小さな声で聞いた。


「どう? あの部屋の中に人の気配はする?」


「するわね。神父と尼さんはずっとこの広間にいたから、その二人以外の誰か。まだ14,5歳の娘ね」


Mだわ。これではっきりした。さて、では、どのようにして中に入る?」


「私が話してみるわ」


氷の魔女は、説法が終わって聴衆のほとんどが教会を去った後に二人で何やら話していた神父と尼さんのところへ歩み寄った。


魔女が話した言葉に神父の顔が青ざめ、何か抗弁する様子であるのが20歩くらいも離れたこちらからはっきり見えた。しかし、神父は首をうなだれた。魔女が勝ったらしい。


尼さんはその間、心配げに神父と魔女の顔を見比べているばかりであった。


 


氷の魔女はこちらに戻ってきながら片目をつぶってみせた。


Mは王宮で面倒を見る、って話を付けたわ。そもそも、あの娘が教会に預けられたのは、この世を救う勇者様ご一行の中に、Mの兄さんのKがいて、そのKに言って神父が預かったらしいの。で、私が、神父が寝たままのMをおもちゃにしているという噂が町に流れているが、これは大変な不祥事になりかねないので、噂を抑えるために、Mは王宮で預かる、って言ったの」


「王宮で預かるんですか。それは、Mにとってはいい事だろう」


そう言った女剣士の顔が曇っていたので、私は魔女に言った。


「でも、王宮だと私たちはその娘さんに会えませんね」


「数日のことだ。私に少し考えがある。まずは、私の手でこの眠り病を治してから、この娘にとって最善の道を考えてみようと思っている。Bさん(女剣士の名である。)はもう少しこの町に滞在してくれないか」


「どうせあてのないさすらいの身です。いつまで滞在してもいいですよ」


Bの魔女に対する言葉遣いが丁寧になっているのは、Mを一人で救ってくれたことを感謝したからだろう。


 


部屋から出された少女は、14歳という年齢にふさわしく、胸の隆起もほとんど無いが、その目を閉じた気の強そうな顔には無垢な少女には無い性的な匂いがあった。これはその道で生きてきた人間には分かる感触だ。


「おそらく、あの神父はこの娘とヤッている」


氷の魔女が言った。


「腹の中にあの神父の精液がたっぷり入っているのが分かる」


「ひどい。神父さまがそんなことをするなんて」


Jが目に涙を溜めて言った。


「男はみんな同じさ。昨日の酔っ払い客が言った通りだよ」


私は言ったが、Jはその言葉を聞く場にはいなかったのを思い出した。


「まあ、バイキングの洞窟にいた時も、バイキングたちの相手はさせられていたのだが、さすがに神父にまで、しかも眠り病で寝ている間にやられたとなると、世の中の何を信じていいのか分からなくなるな」


女剣士も暗い顔をした。


「私たち、みんな女で、女だからみんなひどい目に遭っているってわけね」


「魔女のあなたもですか」


私は言った。この機会に彼女が本当に魔女なのかどうか確かめたい気持ちだったのである。


「魔女だからこそよ。幸い、私は力もあるけど、魔女だから迫害されてきたわけだしね」


Rはあっさりと自分が魔女だと認めた。


「でも、魔女ってのは、魔法が使えるから魔女と言うだけのことで、その魔法で悪い事をするかどうかは別の話なのよ。でも、世間は魔女だというだけで私たちを弾劾するってわけ」


そうか、と私は納得し、彼女に同情した。


 


Mは宮廷に運ばれ、手厚く看護された。勇者様ご一行が宮廷を訪れ、その中の白魔術の使い手の娘の力でMが眠り病から覚めたのはその翌日のことだった。


 


私と氷の魔女と女剣士と私の妹分のJにはこの後、まだ続く話があるが、それはまたいつかする事にしよう。


まあ、分かる人には分かる、或る町の出来事である。直接的なエロ描写はカットしたが、書かなくても大体想像はできるだろう。エロシーンはどの小説も大差はない、と思う。
なお、桟橋と突堤は違うが、私は桟橋という言葉が好きなので、章のタイトルには「桟橋」を使った。


 


第十章 桟橋の娘


 


私がその娘に遭ったのは、長い旅の途中、或る港町でのことだった。海に突き出した桟橋の、人目につかない陰になった所にその娘はいた。


「ねえ、私って可愛い?」


とその娘は気だるげな、気の無い様子で私に言った。


ああ、売春婦だな、と私は思った。年のころは20代後半だろうか。何か、得体の知れない薬でもやっているような、心ここにあらずという様子である。その虚無的な表情のせいで年齢が高く見えたが、あるいはまだ十代かもしれない。売春婦らしい、胸元が大きく開いた上着に、まともな女なら着るはずもない短いスカート。だが、その白い胸元も、スカートの下の足も私には眩しく見えた。


私たちの一行には若い娘が二人いて、そのどちらも素晴らしく可愛い娘たちだったが、私は「勇者」として世界を救う使命があり、その娘たちに手を出すような恥ずかしい振る舞いはできなかったので、彼女たちをいつも気にしていながら、気にしていないふりをしつつずっと旅を続けてきたのである。旅の途中からは、武闘家である美女も一行に加わったのだが、彼女は私を男としてよりは弟のように見ていたから、こちらに手を出すこともできなかった。


その娘に声を掛けられた時、たまたま私はひとりで町の様子を探っていたところだった。他の連中も、それぞれ思い思いに行動し、娘たちは買い物や食事に行くと言っていた。この港町は菓子作りで名がある町のようなのだ。


 


「20Gで、何でもしてあげるわよ」


「どこか、宿にでも行くのかい」


「ここでよ。あんたのその長い上着に隠れたら、何をしているか他人には分からないわ。せいぜい、キスしてる、くらいに思うだけよ。キスなら、子供でもやるわ」


私は、その言葉だけで、すでに背中に快感が走り上るようだった。


私たちは、その暗い場所で、抱き合った。私の長いコートで二人の体を隠し、深いキスをする。ああ、何と言う快感だろう。



(中略)


「今度来た時は、もっといいことをしてあげる」


「20Gでいいのかい?」


「ええ」


私は100G与えた。これくらいのカネなど、今の天上的な体験の値段としては安すぎるくらいである。1000G、いや、10000Gでも惜しくない、と私は思った。


だが、それからすぐ、私たち一行は敵の軍勢に追われる身となり、その町を離れることになった。その娘の面影は、その後いつまでも私の頭の中に残ったのであった。


昔書いて、途中で書くのをやめた小説の一部である。以前に載せたが、私の野球観の出ている部分だけ短めに再掲載しておく。この小説を書いた当時の阪神の選手の名前などが出てきて、私自身興味深い。矢野の打撃を褒めているが、その気持ちは今でも変わらない。主人公の所属するチームがまるで横浜DeNAだが、その当時は別に横浜のファンでも何でもなく、DeNAは球団を買収していなかった。なお、主人公のチームも「投手8番」をやっている。ラミレスはべつにそれを参考にしてはいないだろうが、奇遇であるwww


「とある投手の独り言」(一部のみを再掲載)


 開幕第二戦の先発がおれである。開幕戦では、自分が登板する以上に胸がどきどきしていたおれだが、第二戦に登板した時にはすっかり落ち着いていた。相手は昨年のセリーグ優勝チームとはいっても、日本シリーズでロッテに子供扱いされたチームじゃないか。確かに、金本、今岡の4番5番は強力だが、日本シリーズで見せたロッテの内角攻めをうまく使えば、抑えることも可能だろう。阪神でもっとも優れたバッターは、実は7番8番を打っている矢野捕手だろうと、おれは思っていた。ほとんど隙のないバッターで、捕手という重労働をしていなければ、毎年3割を打ってもおかしくないバッターである。だが、彼にしても長打力はそれほどはない。
 おれは球はそれほど速くはない。抜群の変化球があるわけでもないし、コントロールはいい方だが、精密機械というほどではない。そのおれでも15勝できるのは、度胸がいいからである。だいたい、ほとんどの投手は考えすぎるのである。打者が打てるコースは、肩からベルトまでの間である。内角低めと外角低目の打率は、どんなに優れたバッターでも2割5分もいかない。つまり、ど真ん中を避け、内角低めと外角低目に投げていれば、それほど打たれるものではない。脅しのために、時々内角高めにボール気味のブラッシングボールを投げていれば、その外角低めもいっそう効果的になる。おれはコントロールはそれほど良くないが、フォアボールは滅多に出さない。出すとすれば、ピンチで強打者を迎えての敬遠フォアボールと、次がピッチャーの場合に、たまに8番打者を敬遠する時くらいのものである。つまり、意図したフォアボールだけである。フォアボールを出すくらいなら、真ん中に投げてホームランを打たれたほうがましだとおれは考えている。だいたい、フォアボールを出して喜ぶ人間はいないが、ホームランなら、少なくとも(敵側のファンだが)お客さんは喜ぶ。ヒットやホームランを打たれるのは、その打席では相手打者が勝ったというだけのことだ。今度は次の打席でこちらが勝てばいいのであり、最終的には、チームがその試合を勝てばいい。防御率が2点台だろうが、5点台だろうが、勝ちは勝ちである。相手がおれからヒットを10本打とうが20本打とうが、試合がこちらの勝ちなら、おれの勝ちということだ。
 というわけで、第二戦、おれは先発のマウンドに上っていた。初回、昨日と同じくスズケンがセンター前のクリーンヒットで出塁し、盗塁に成功、藤村のバントで三進した後、今日は3番に入ったタイラスがでっかい犠飛を上げて、今日は一点を先制した。相手投手は現在セリーグナンバーワンかとも言われる井川だから、この1点は貴重だ。
 さて、おれは阪神の先頭打者赤星を迎えて考えた。ヒットを打つ能力ではスズケンとは2ランクくらい落ちるが、塁に出せばスズケンよりも足は速い。2年連続のセリーグ盗塁王である。だが、おれとは相性が悪いのか、去年は13打数で2安打しか打たれていない。
 おれは内野を前に出して、浅く守らせた。深く守っていると、内野安打が怖い。
 結果は、3球目をシュートに詰まって、3塁ゴロである。2番平塚はライトフライでツーアウト。3番シーツにはヒットを打たれたが、4番金本をショートゴロに打ち取って、初回を0点で切り抜けた。
 この試合のクライマックスは早くも2回に来た。5番打者の水野、6番の今村が連続ヒットで出塁した後、7番の岡は三振でワンアウトになったが、続く8番の外野手、鳥羽に井川がフォアボールを与えてしまったのだ。おれのバッティングの良さは、前に話した通りである。おれは井川の初球をレフト前にクリーンヒットした。おれは左打ちだから、流し打ちである。うちの打線でこれのできるのは、スズケンとおれくらいのものだ。そのスズケンが、動揺した井川の2球目をライトスタンドに叩き込んで、スリーランホームラン。この回5点を上げて、試合の大勢は決した。その後、7回までにおれは3点を失ったが、8回、9回まで投げて、10安打を打たれながらも、完投で今シーズン初勝利を上げた。

 ピッチングの面白いところは、どんな大投手でも毎試合完全試合ができるわけではないというところだ。それどころか、1試合に必ず5,6本のヒットを打たれ、1,2点の失点があるのが普通である。つまり、打者だって無能ではないから、相手から必死でヒットを打とうとする。そのせめぎあいが野球の面白さなのである。
 だから、問題は、ヒットを打たれないことではない。ヒットは打たれて当たり前。それを同じイニングに集中されたり、いざというときに長打を打たれたりするのが本当の負けなのである。で、長打を打たれないためには低めに球を集めること、ってのは常識だが、低めばかりでも相手が最初からそれが分かっていればヒットしやすくなるから、時には胸元をついて相手の体を起こすことも必要、と、このあたりも常識。しかし、ゲームでそれがきちんとできないのが投手のつらいところだ。正直言って、プロのバッターなら、投手の球速が160キロあろうが、2、3回も対戦すれば打ち込めるものである。だから、世間の人間が夢の160キロなどと大騒ぎするのはあまり意味がない。横浜のクルーンにせよ、かつての伊良部にせよ、それほど相手を抑えているわけではないのだ。ちなみに、好成績を残した投手の中で、速球投手とコントロール投手とどちらが多いかを調べてみるといい。圧倒的に後者が多いのである。速球投手で成績のいいのは、そいつがコントロールもいい場合だけだ。しかも、速球が無くてもコントロールだけで好成績を残した投手は無数にいるのである。だから、漫画の「大きく振りかぶって」で、コントロールピッチャーを主人公にしたのは、実にいい着眼点であったわけだ。
 ところで、1試合のヒット数が5、6本という場合、一人で2安打する選手は一人いるかいないかということになる。普通、1試合に1安打だけでは2割5分の打率しか残せず、野手は皆減俸ということになるわけだが、実際には現代野球では、平均して2割7、8分程度の数字は残す。つまり、1試合の平均安打は10本くらいあると見てよい。それに四死球と長打がからむと、1試合に4点くらいは取られて当たり前、ということになる。いや、防御率3点台なら、優秀な投手と言えるだろう。毎試合の被安打が2、3本などという投手は、選手のレベル差が大きい高校野球までの話である。それも、高校時代の江川くらい、周囲とのレベル差があってのことだ。
 だから、大リーグの大投手の絶好調時でも、防御率は2点台であり、つまりは1試合に2点平均で取られていて、完全に抑えた試合なんてのは数えるほどしかないのである。2点で抑えたら、普通こちらは3点以上取っているはずだから、勝ち、というわけだ。
 しかし、話が長くなったが、おれたちのチーム、浦安ドルフィンズは、貧打のチームで、チーム打率2割3分、平均得点は3点にも満たない。これで勝つのは、相当に難しいことだ。したがって、おれの15勝は巨人や阪神の投手の20勝に相当すると考えてよい。だが、おれの年俸を査定する連中はそうは考えてくれないのだが。昨年、おれが15勝もできたのは、運の良さも大分あった。おれが投げる時に、味方打線がなぜか点を取ってくれることが多かったのだ。おれの防御率は4.32だのに、15勝もしているのは奇跡に近い。もっとも、これは、おれの救援をしてくれるリリーフ投手陣のおかげでもある。うちの救援投手陣は、おそらくセリーグナンバーワンだろう。中継ぎとリリーフを合わせた防御率は、おそらく1点台ではないだろうか。つまり、5、6回までをリードしていれば、その試合はほぼ勝てるということだ。特に、中心のストッパー、銀河は、一種の天才で、スタミナはないが、1イニングだけならほぼ完璧に抑える。しかし、奴の才能が分かったのは2年前からで、それまでの3年間は、先発投手として失敗を繰り返し、あやうく放出されるところだったのである。それを、投手コーチの英断でリリーフに転向させたのが大成功で、そのお陰でうちはおととしは5位、昨年は4位と上昇してきたわけである。




これは前の章よりエロのようでもあり、前の章ほどではない、という気もする。まあ、読み手次第だろう。






4章 魔法教育


 


 


魔法というのは、人間の精神エネルギーを物理エネルギーに変えるのが基本である。精神とか物理とかは後世の言葉だが、これは小説だから、そのあたりは大目に見てもらいたい。


 


私は魔法の里の長老だったが、幼い子供に魔法教育を施すのが主な勤めであった。


その教育にはかなり厳しいものやいかがわしいと思われそうなものもあるのだが、この里では長老が魔法教育をする際にすることはすべて正しいと思われていた。


 


あの双子の娘たちが魔法教育を受けに来た時、私は心の中で、激しい動揺を感じた。その二人の潜在的才能を見て取ったというのもその理由だが、正直に言えば、二人とも「私の好み」の美少女だったからだ。


その二人をBSとしておこう。Bは活発な少女で、Sは大人しい少女だった。活発なだけにBは利発でもあり、進歩が速かったが、Sはおっとりしていてのんびり屋だった。だが、どちらもこの上ない美少女だった。


で、私はまず、Bに魔法教育を施した。


自分の欲望を最大限に高めた上で、その欲望のエネルギーを魔法エネルギーに換える、というのが彼女に施した教育の要点だ。


それだけ聞けばどうということも無さそうに聞こえるが、その欲望とは要するに性的欲望なのである。


従って、彼女を性的に刺激し、欲望を高めることが教育のポイントになる。だが、その欲望を魔法エネルギーに換える前に欲望を満足させたら、欲望のエネルギーは消失する。


つまり、彼女を裸にし、その体を撫でたりさすったり舐めたりして性的欲求を高めることがBへの「魔法教育」の内容だったのである。


 


私は、一物がもはや使い物にならない年齢だったから、彼女の欲望を高めるだけ高めても、最後の「一刺し」は不可能であり、また、それをやると魔法教育がご破算になるわけで、お互いに都合のいい関係だったとも言える。


 


私はBを毎日のように愛撫し、刺激し、興奮させた。だが、そこで生じたエネルギーは魔法となるだけなのである。つまり、女としては永遠の欲求不満だ。古から魔女と呼ばれた連中が性的放縦をその特徴とするのは、そこに理由がある。


 


Sに対しては、その反対に、性的刺激を完全に避けるように指導した。それが白魔法なのである。性的欲求が少しでもあると、白魔法は不十分なものになる。


Sの可愛さ、美しさにはこの上なく惹かれたが、私は「教育者」なので、そこは完全に我慢したわけである。


 


後になって、Bが幼女の姿になり、その姿にかえって満足している様子だったのは、私の魔法教育で、性的なもの、性的成熟に嫌悪感を抱くようになったのではないか、とも思うが、彼女の魔法能力を最大限に高めるには仕方が無かったのである。


 








私が書いている最中のエロ小説の一章である。他は、性交描写が露骨なので公開しないつもりである。








3章 M女学院


 


私の名前はギリアム、或る女学院の用務員である。この女学院に男は私と校長しかいない。


そのため、女たちの欲望の相手はその校長と私しかいないのである。


私は馬鹿だと誰にも思われていたが、性行為の相手としてはむしろ馬鹿であるほうがいい、と思う女もいたようだ。


女学院であるから、教師はすべて女である。その中には男を知っている女も多い。この、陸の孤島とも言うべき場所にある女学院には、その周辺も含め、男は二人しかいない。しかもそのうち一人は老人である。私が馬鹿だろうが何だろうが、ほとんど唯一の男であると言っていい。すでに男を知っている女たちが私を誘惑したのは当然だろう。


私は、この学院の女教師のほぼ半分と関係を持っていた。残りは関係を持つのはこちらからお断りというような醜女だけであるし、そういう女は最初から男が眼中に無い。


私は、一晩で複数の女教師の相手をすることもよくあった。


校長が男として役に立たないわけではないと思う。確証は無いが、校長は学園の幼女たちを相手に性行為をしているのではないか、という気もする。大人の女を相手にする能力は無いが、幼女相手ならいろいろな遊びができるのだろう。


 


私は、生徒たちと関係を持つことは避けていた。そもそも生徒たちは若者らしい残酷さで、私のような不細工な男は最初から歯牙にもかけなかったのである。


だから私は女生徒たちに関しては、遠くから眺めるだけだった。


その私が一番、渇くような思いで眺めたのが、いつも花壇に水遣りをしている女生徒だった。彼女を見ると、私の胸はどきどきするのである。


彼女のスカートが風に吹かれて翻り、その蠱惑的な太股が私の目に入った時には、死ぬかと思うほど興奮した。私は、校門の近くから、その様子をいつも眺め、彼女はいつも私の目を誘うように花壇に水を遣るのである。この甘美な拷問!


 


或る日、私は、彼女がいつも水遣りをする花壇の一段低いところに身を潜めて、彼女のスカートの中を覗いていた。


彼女は、いつものように水遣りをし、そしてなぜか「ふふふっ」と笑い声を立てた。


その瞬間、私は彼女がずっと私を誘っていたことを知った。


 


私が彼女を自分の住む部屋に誘ったのはそれから数日後だった。


彼女は、無邪気な笑顔で私の部屋に来た。


私が彼女を押し倒して性交したのは当然のことである。


驚いたことに、それから後は、私を馬鹿にしていたはずの女生徒たちが次々に、私の部屋を訪れるようになったのである。もちろん、ある年齢以上の女生徒たちだが、私が知ったのは、或る年齢になると女は自然に男の体を欲するもので、相手は手近であれば誰でもいいということであった。


 





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