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ゲーム・スポーツなどについての感想と妄想の作文集です 管理者名(記事筆者名)は「O-ZONE」「老幼児」「都虎」など。
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「スポルティバ」記事の一部である。
ソフトバンクが球団単体で黒字を上げていることは私は知らなかった。
その最大要因が、自前球場を持ったことだ、というのは納得できる。DeNAや日ハムが目指しているのも同じだろう。単純な話、給与の3分の1から4分の1を家賃に払っていては可処分所得は微々たるものになるだろう。親元から通勤するなどで家賃が要らないというのは給与使用の自由度において賃貸住居に住むサラリーマンとは大きな違いである。
よく、ネット記事や週刊誌記事に載る、持ち家より賃貸がいい、という記事は賃貸住居専門の不動産業が背後にいる紐付き記事だと思われる。持ち家のほうは、必要になれば宣伝しなくても買うのだからそうした紐付き記事の必要性は少ないわけだ。


(以下引用)




この資金力を下支えしているのが、球団の「経営」の力である。大前提として押さえておきたいのは、ソフトバンクホークスは球団単体でやり繰りしている点。赤字になっても親会社が“広告宣伝費”として、それを補填してくれるという類のことは、この球団には当てはまらない。さらに、補強の際などに巷で言われる孫正義オーナーによる“孫マネー”というものも存在しなければ、親会社のソフトバンクから高額なスポンサー料が出ているということもない。球団関係者によると、他球団のそれと比べても、至って普通だという。あくまでも球団の収益の中で、やり繰りしており、その中で、ここ数年はきっちりと黒字を計上している。

それを生み出すことができる1つの大きな要因は、本拠地ヤフオクドームを球団で保有しているところにある。他球団の多くは、自治体や民間企業などから本拠地を借り、額の大小こそあれ、賃貸料を払っている。ソフトバンクもかつてはそうで、年間50億円にものぼる球場使用料を払ってきた。垂れ流しとなる巨額の球場使用料は経営を圧迫するだけで、どう考えても無駄だった。そこで2012年、870億円の巨額資金を投じて買収した。そこには、明確なメリットは存在する。

スタジアムを自前で持つことで、まず50億円の年間使用料を大幅に削減できる。球場の入場料収入、物販で得られる営業収入、スタジアム内に掲出するスポンサーからのスポンサー収入に加え、コンサートなど野球非開催時のイベント使用時の使用料など、スタジアムで生むすべてを球団の収入にすることが可能となる。新たなスタジアムのスポンサーなども、自社の営業努力次第で、増やすことが可能。自前でなければ、こうはいかない。これにより、様々なビジネスチャンスが生まれたことは、想像に難くない。

そして、ソフトバンクには地元・福岡、そして九州に熱狂的なファンが多数いる。毎年、ホームゲームには250万人前後を動員。これにオープン戦、そして満員が見込めるクライマックスシリーズ、日本シリーズ(収益は主催のNPBと分配される)もある。2017年3月期に発表された決算公告によれば、売上高は約278億円。これは12球団でも図抜けた数字で、MLB中位クラスに匹敵する売上である。

「金満球団」と揶揄されるホークス。確かに、資金が潤沢なのは間違いではない。だが、それは企業として、当然の姿。Appleやトヨタ自動車などといった世界的大企業が“金満”と批判されるだろうか。それと同じことを、ソフトバンクはやっているに過ぎない。企業としては至極真っ当な姿で、批判は的外れである。

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未来を見据えて取り組んだ育成選手が活躍

この経営の力、体力があるからこそ、様々な部分への投資が可能になる。その投資先の1つになるのが、保有しているヤフオクドーム。自前であるため、機動的に変化を加えることが可能になる。ホームランテラスの設置や多種多様な観客席の設置など、観客を楽しませるエンターテインメント性、そして居住性を高め、それが顧客満足度を向上させるためへの投資になり、入場者数のアップへと繋がっていく。様々なイベント、例えば、恒例企画となった「鷹の祭典」などのイベントを開催し、新たなファンの獲得や、既存のファンの満足度を上げることにも、資源を投じている。

最大のファンサービス、顧客満足度を高めるのは「勝利」に他ならない。勝てなくなれば、ファンが離れていくのは自明の理である。チームを強くするための「補強」と「育成」も、重要な経営資源の投資先である。上記のようにソフトバンクの選手年俸は12球団で最も高額だが、これだけ継続的に成績を残しているからこそ、必然的に年俸は高まる。体力があるからこそ、高い能力を持つ選手を抱えることも可能となる。

ただ、決して金に糸目をかけず選手を乱獲しているわけではない。ここ3年はFA戦線には参入しておらず、外国人とメジャーからの復帰組などの獲得にとどまる。主力メンバーを見ると、生え抜きが多い。チームとして足りない部分を補う「補強」という側面とともに、チーム内に高いレベルでの競争原理を働かせる狙いの元に、これは行われている。

そして、若手選手の「育成」だ。強さを維持、向上させるためには、3年、5年先を見据えたチーム作りも求められる。その点、ホークスは早くから3軍制を敷き、若手に徹底的に体作りをさせ、それに加えて、より多くの実戦機会を得られる環境を整えた。このシステムによって輩出されたのが、千賀滉大であり、甲斐拓也であり、石川柊太といった、今季1軍で活躍した育成出身の面々である。近年のドラフト指名選手をみると、高卒選手がほとんどで、育成を主眼としていることが、よく分かる。

2016年には充実の設備を備えるファーム施設「HAWKS ベースボールパーク筑後」を総工費約50億円を投じてオープンさせた。より「育成」に力を入れ、チームとしての循環機能を働かせる取り組みの1つと言える。適材適所の「補強」により目の前のチームの強さを得つつ競争原理を働かせ、その中で「育成」もする。経営資源を的確に投下し「勝利」と「育成」を両立させている。

ファンサービスやスタジアムに投資して顧客満足度を上げて経営資源を確保し、的確な補強と育成にも投資して常に勝利を続けられる球団にする。この2つが上手く回ることによって、生まれる収益を、またそれぞれに投下する。この理想的なサイクルを作り出しているからこそ、ソフトバンクはその強さを維持できる。資金があるから強いのではない。コストを減らし、より多くの利益を生む経営努力をして形を作り、そうして生まれた資金を必要な部分に投資する。理想的な経営による循環が、機能しているからこそ、ソフトバンクホークスは強いのである。




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