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ゲーム・スポーツなどについての感想と妄想の作文集です 管理者名(記事筆者名)は「O-ZONE」「老幼児」「都虎」など。
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「ヤフーニュース」から転載。
良記事である。地方大学で育つ選手が多いのに比べ、プロの二軍で選手が育たないことをプロ側は猛省すべきだろう。特に横浜などね。


(以下引用)


則本昂大、小川泰弘……なぜ大卒ルーキーばかり勝てるのか

webスポルティーバ 12月10日(火)16時21分配信


 先日あるところで「どこよりも早い2014年新人王予想」という企画の原稿を書いた。昨年も行なった同様の企画では、セ・リーグの本命は小川泰弘(創価大→ヤクルト)、対抗に藤浪晋太郎(大阪桐蔭高→阪神)。パ・リーグの本命は東浜巨(亜細亜大→ソフトバンク)、対抗には松永昴大(大阪ガス→ロッテ)の名を挙げた。結果はご承知の通り、セ・リーグが小川、パ・リーグは則本昂大(三重中京大→楽天)が新人王を獲得した。

画像つきの記事はこちら>

 例えばここ3年で見ると、セ・リーグは澤村拓一(中央大→巨人)、野村祐輔(明治大→広島)、小川。パ・リーグは牧田和久(日本通運→西武)、益田直也(関西国際大→ロッテ)、則本。牧田を除く6人中5人が大学出の投手で、タイトルを獲得している。

 ちなみに80年以降のセ・リーグで、3年連続で大卒投手が新人王のケースは2度あり、1度目は97年から99年にかけての澤崎俊和(青山学院大→広島)、川上憲伸(明治大→中日)、上原浩治(大阪体育大→巨人)。2度目は02年から04年の石川雅規(青山学院大→ヤクルト)、木佐貫洋(亜細亜大→巨人)、川島亮(八戸大→ヤクルト)。パ・リーグでは3年連続しての大卒投手の受賞はなく、80年以降では2年連続受賞も91年の長谷川滋利(立命館大→オリックス)、92年の高村祐(法政大→近鉄)のみ。

 ただ、ここに挙げた8人はいずれもドラフト1位指名の選手で、セ・リーグの6人は逆指名や自由枠で入団した選手。対して、ここ3年で新人王に輝いた大卒投手で、1位入団は澤村と野村のふたりだけ。小川、則本は2位、益田は4位指名で、しかも創価大、三重中京大、関西国際大と大学球界では主流に属さないチームの出身だ。このあたりに昨今の野球界を取り巻く環境、時代の変化を感じさせるものがある。

 近年、地方大学が全国大会を制すことも珍しくなくなってきているように、大学野球における地域差は確実に詰まってきた。各大学が設備の充実、指導者や選手の確保といったハード面の強化に力を注ぐ裏には、不景気のなか、生き残りをかけた大学側の思惑がある。それに加え、ひと昔前であれば大学と同じく、高校生の受け皿となっていた社会人野球のチーム数減少という事情もある。そういった前提を踏まえ「プロのスカウトが隅々まで足を運ぶようになったことも、地方の選手が正当に評価されるようになったひとつでしょう」と話してくれたのはソフトバンクの永山勝スカウト部長だ。

「10数年前であれば、プロに行くならこの大学、という見方がプロ側にも選手側にもあった。東京六大学や東都、関西の強豪……。それ以外なら九州共立大や東北福祉大がドラフト上位の選手を輩出する大学という見方ですね。だからスカウトもその大学へ通うことが多かった。でも、今は選手そのものを探し、見に行くようになり、スカウトも日本の隅々まで何度も足を運びます。これは野手ですが、昨年のドラフトで巨人が2位で道都大の大累進選手を指名しましたが、そういう時代になってきたということです」

 選手としても「しっかりやっていれば誰かが見てくれる」というモチベーションを持ちやすくなったことだろう。さらに永山氏は、いわゆる強豪チームでないからこその良さもあると続けた。

「すべてではありませんが、名の通ったチームは選手自体が多く、出番が限られやすい。チャンスをもらっても1度、2度ものにできないと次がなかなか回ってこなかったり、場合によっては次がないかもしれない。本当の力を持った選手なら、そういう中からも出てきますが、そこまで達してない選手は埋もれてしまう。それが、選手層がそう厚くないチームなら、打たれても使ってもらえ、その中で経験を積み、結果も残せるようになってくる。高校時代までそれほど大きな結果を残してこなかった選手はここで大きな自信を持てる。則本や小川あたりも絶対的エースとしてチームを任されるようになり、野球の技術だけでなく、人間的にも成長し、より大きな成長につながったのでしょう。そういったことも含め、選手にとって大事なのは、様々な意味で、自分に合う、はまるチームへ進むかどうかだと思います」

 小川は高校時代に21世紀枠で甲子園出場の経験を持つが、大きな注目を集める投手ではなかった。それが大学では2年春から主戦となり通算36勝3敗。則本も同じく2年春からエースを務め通算27勝0敗。圧倒的な数字を残しながら全国大会でもアピールし、存在価値を高め続けていった。また、益田など高校時代は主にショートの控え(故障もあり野手に専念)でありながら、大学で投手に“復帰”すると、特に4年時に大きな活躍を見せ、まさに人生が変わった。
 
「日本では甲子園の注目が大きい分、高校3年時の評価がそのままその選手の評価になるようなところがある。でも、体の面から見れば成長が止まってからしっかりトレーニングを積めば、そこから体が変わり、パフォーマンスが一気に上がるケースはいくらでもある。投手なら筋肉がついて球速が大きくアップして、それまでと別人のようなボールを投げるようになったりね。大学の4年間というのは体が大きく代わる時期であり、その結果、高校まで目立たなかった選手が一躍、スカウトの注目を集めるようにもなるわけです」

 そう話すのはプロの選手も多数指導するあるトレーナーだが、一昨年のセ・リーグ新人王、澤村などは大学時代に体が変わり、プレイが変わった典型だろう。大学で本格的なウエイトトレーニングを取り入れ、肉体改善の結果、入学時は141キロだった球速も157キロにまでアップした。成長期が終るひとつの目安は「身長が止まった時」で、20歳前後まで身長が伸びる選手もおり、そこから本格トレーニングで“化ける”可能性を秘めているということだ。ダルビッシュや田中将大、前田健太らを見ても、プロ入り後の成長にははっきり体の変化が重なっているが、この体が大きく変わる時期が、大学の4年間に重なることが多いということだ。そう考えれば、高校時代まで無名だった選手が大学で大きく伸びるケースもある意味では必然なのだろう。永山氏は「そこも含めて……」と最後にこう語った。

「大きく伸びるためにはその選手にとって“はまる”チームへ進むこと。益田や小川、則本らにとっては、選んだ大学が様々な意味ではまったのでしょう。そして、これはプロの世界でも言えることで、今の3人はロッテ、ヤクルト、楽天というチームにはまった。チャンスをある程度もらえ、存分に力を発揮できる場所があったから大きな結果を残すこともできたということでしょう」

 大学ではまり、プロでもはまった。見事にこのふたつを渡り歩いた選手に、大きな成長と結果が待っていた。今年も育成枠を含めると89人の選手がプロからの指名を受けたが、1年後、今以上の注目を浴び、笑顔を浮かべているのはどの選手だろう。

谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro





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