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ゲーム・スポーツなどについての感想と妄想の作文集です 管理者名(記事筆者名)は「O-ZONE」「老幼児」「都虎」など。
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「復刊ドットコム」刊の「ハイラム・ホリデーの大冒険」を読了したが、その評価は置いておいて、最後に載っていた戸川安宣の解説文の最後の一文に笑ってしまった。

「同じ訳者により、この未訳の作品が紹介される日の遠からんことを心から祈るものである。」

これでは、「(この訳者が訳した本など読みたくないから、)それが刊行される日が遠いことを希う」意味になる。打消しの意味で「ん」を使うのは正規の日本語ではないから、「遠からん」は擬古文で「遠からむ」の意味だろう。「む」は推定・婉曲の助動詞。しかし、それだと「遠いであろうことを希う」となるのである。口語なら「遠くないことを希う(心から祈る)」と言うべきだろう。

ついでながら、作品自体は、アイデアはいいが、設定から想像されるようなユーモアの要素がゼロで、作者のナルシズムが垂れ流されたような妄想的内容で筋にも破綻があるが、冒険小説、あるいはなろう小説としては水準以上かもしれない。だが、冴えない外貌の主人公がいくら活躍しても、読者はあまり快感を感じないのではないか。私はそうだった。大衆小説というのは読者が主人公に感情移入し一体化するのが快感のメカニズムなのだから、主人公を冴えない外貌にするのはあまり快感を呼ばないのである。そして、主人公が読者と「他人」になると、その主人公がいくら女に持てても反感しか買わないわけだ。
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