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ゲーム・スポーツなどについての感想と妄想の作文集です 管理者名(記事筆者名)は「O-ZONE」「老幼児」「都虎」など。
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「泉の波立ち」というホームページから転載。
思考力と記憶力がトレードオフの関係にあるなら、私は記憶力が抜群に弱いから、たぶん思考力は優れているのだろう。でも、学校秀才になるには記憶力のほうが大事だから、「東大出の馬鹿」が官僚になって日本を破壊するわけである。
上の言葉はもちろん冗談。思考力の土台は記憶力であり、記憶無しの思考など存在しない。


(以下引用)

2011年06月26日

◆ 頭の良くなる薬

 「頭の良くなる薬」というのは、SF みたいな夢物語だが、それがとうとう実現する見通しが立った。マウスではまさしく「頭のいいマウス」ができた。

 ──
 
 頭が良くなるといっても、知能指数が全般的に上がるわけではなくて、記憶力だけが向上する。短期記憶が長期記憶に転化する部分で働く遺伝子を見つけて、この働きを強化したマウスでは、記憶力が著しく向上したという。

 元の情報は新聞記事にあったが、ネット上にはない。そこで、ネットを探したら、原論文に相当するものが見つかった。
 以下では一部を転載する。(元の文書は PDF で、見にくいので。)


記憶能力を向上させる新たな分子メカニズムの発見
~世界で初めて
万能の記憶力を示すマウスを開発~
「ジャーナル オブ ニューロサイエンス」誌に論文を発表


【概要】
 東京農業大学バイオサイエンス学科 喜田聡教授 らは、CREB 遺伝子の働きを強
めたマウスを開発し、この遺伝子操作マウスが著しい記憶力の向上を示すことを明
らかにしました。
 この解析を通して、この遺伝子活性化により記憶能力が向上する新たな分子メカニズ
ムの発見に至りました。以上の研究成果は、認知症の治療など、記憶障害を示す疾患の
治療薬開発に応用されることが期待されます。

 【研究内容】
 背景)
 記憶能力を向上させることは人類にとって一つの夢であると言えます。
 記憶は保持される時間で、数時間程度の短期記憶と最大一生続く長期記憶に分けられま
す。短期記憶が長期記憶に変換されるには「固定化」と呼ばれるプロセス(反応)が必
要となります。固定化の過程で、脳内に遺伝子発現が誘導され、神経可塑的な変化が起
こり、記憶が保持されると考えられています。これまでに、転写因子CREB 遺伝子の
機能を阻害した遺伝子操作マウスは長期記憶に障害を示すことから、CREB が固定化
に必須であることが明らかにされていました。しかし、CREB の機能を強化した場合
の記憶能力に対する影響は未だ不明です。
 そこで、本研究では、CREB が、本当に、記憶固定化の制御因子であるのならば、
CREB の機能を高めれば記憶能力が向上するはずであると考え、遺伝子操作マウスを
新たに開発して、この仮説を検討しました。

 空間記憶などの種々の記憶課題において、遺伝子操作マウスは優れた記憶固定化能力を
示しました。例えば、野生型マウスはある場所を記憶しても、1 ヶ月経過すると、別の
場所と見分けがつかなくなってしまいますが、この変異型マウスは記憶直後と同じよう
に見分けることができました。以上の結果から、この遺伝子操作マウスは記憶能力が著
しく向上したスマートマウスであることが判明しました。

 さらに、予想外の結果として、これらの変異型マウスでは30 分から2時間程度の短
期記憶に関しても、野生型マウスよりも強い短期記憶を保持できることが明らかになり
ました。短期記憶の制御には、CREB による遺伝子発現は直接的に関与しないと考え
られたため、この結果は意外なものでした。さらに、この原因の解析を進めた結果、こ
の遺伝子操作マウスの短期記憶の向上は、CREB の標的遺伝子の一つ神経栄養因子
BDNF の発現量が高まっていたためであることを突き止めました。また、更なる解析
から、CREB とBDNF との相乗効果により、記憶能力がさらに高まることも判明しま
した。

 以上の結果から、CREB の活性が高まると記憶固定化能力が向上するばかりではな
く、下流遺伝子BDNF の蓄積量を増大させることによって、さらに高い記憶能力を産
み出すことが明らかになりました。これほどの顕著な記憶能力の向上を示すマウスは他
に類を見ないものです。CREB は直接的、また、(BDNF の発現誘導を介して)間接的に
記憶能力に広く影響を及ぼす遺伝子であることが明らかになりました。

 本研究により、記憶能力向上を可能にするCREB-BDNF 情報伝達経路の実体が明ら
かになりました。このCREB-BDNF 情報伝達経路を標的にした創薬は認知症をはじめとする記憶障害を伴う疾患の治療に大きく貢献するものと思われます。
( →  http://www.nodai.ac.jp/hojin/press/images/20110613.pdf
 ──
 
 最後の着色部で示した創薬がなされれば、その薬はまさしく「頭の良くなる薬」と言える。たとえば、次のことが可能だ。
  ・ 英単語力が抜群
  ・ 漢字力が抜群 (小学生などで)
  ・ 期末テストでは教師の授業を良く覚えているので点数アップ


 う~ん。こういうのが可能だったら、是非ほしい薬だ。
 私は学校時代には、テストの点数で悩むことはほとんどなかったが、努力しないで暗記がスラスラとできるのなら、それに越したことはない。特に英単語の記憶にはさんざん悩まされたからだ。あと、化学の化学式の記憶も大変だったな。
 SF が現実になりそうな感じ。星新一の出番だな。



 [ 余談 ]
 もしこの薬を飲めば、入試の点数はかなり大幅に向上するはずだ。ジャーン!
 ただし、他の人もこの薬を使えば、飲んだ人だけが有利にはならない。頭のいい人にとっては、むしろ差が縮まって不利になるかも。  (^^); 
 ( ※ ショートショートです。)
 
posted by 管理人 at 19:09 | Comment(2) | 科学トピック
この記事へのコメント
ドラえもんの道具みたいですね。こんな薬がもっと早くにあれば学生時代楽だっただろうにな~残念。
でも一方であらゆる事を記憶してしまうサヴァン症候群の男性の「どんな細かい事も忘れられない」苦悩も思い出しました。当にショートショートですね。
Posted by niwan at 2011年06月26日 22:07
 
 サヴァン症候群の情報を求めましたが、どうも記憶力とトレードオフの関係にあるみたいですね。
 記憶力が強まるほど、思考力が下がるみたい。……思い返すと、そういうことはよくありそうだ。独創的な天才はたいてい日常的な記憶力が弱いし。

 「記憶力の良くなる薬」を飲んだら、かえって思考力が下がるかもしれませんね。
 これがほんとのショート・ショート。
 
Posted by 管理人 at 2011年06月26日 23:49
 
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