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ゲーム・スポーツなどについての感想と妄想の作文集です 管理者名(記事筆者名)は「O-ZONE」「老幼児」「都虎」など。
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「響けユーフォニアム」を二部まで、つまり、おそらく完結編まで見たのだが、いろいろと身体がこそばゆくなるようなアニメである。第一に、こういう「根性物」が嫌いだということもあるし、人間関係のゴタゴタが嫌いということもあるし、作中のギャグが合わないということもある。つまり、原作のせいか、花田十輝の脚本のせいか演出の山田尚子のせいか、監督の何とか(名前を覚えていない)のせいかは分からないが、身体がこそばゆくなるアニメだったわけだ。ただ、最後まで見たのは、確かに水準以上の作品ではあったということだ。今も研究のために見続けている「異世界でチート能力を……現実でもレベルアップ」とか何とかいうアニメなど、見ていて気持ちが悪くなるくらい低レベルの作品である。ただ、異世界物が好きであることと、異世界と現実世界を何度も往復するという「犬夜叉」的設定が好きということが、見続けるわずかな力になっている。
で、「ユーフォニアム」に話を戻せば、一番の難点は、音楽アニメでありながら、音楽の使い方がダメダメだということである。よく知られた名曲や有名曲の場合はいいが、このアニメのために作られたらしい2曲(ひとつは名前を忘れた)が、ダメダメ曲で、何の魅力も無いので、「音楽的感動」が無い。つまり、監督に音楽センスが無いのだろう。「三日月の舞」という題名そのものがダメである。三日月は舞わない。夜空に静かに浮かぶだけだ。あるいは「三日月の下での舞」の意味だとしても、曲の中に三日月を想像させるものがまったく無い。実に、平凡な、あるいは平板な印象の曲で、「合奏曲を作れたのは偉い」というだけの曲である。なぜ、世界の吹奏楽(交響曲やジャズを含む)の中の名曲を使わなかったのか。著作権も切れているだろうに。まあ、スタッフに、クラシックやジャズの知識やセンスを持つ者がいなかったのだろう。
音楽が要のアニメというと、「坂道のアポロン」などが秀作で、あの作品の中でのジャズ曲の使い方は、実に優れていた。それを支える菅野よう子のオリジナル曲も抜群で、音楽アニメの教科書だろう。ただ、昭和の雰囲気がもう少し出ていたら良かった、くらいしか欠点はない。
ちなみに、今見ているアニメの中では「スキップとローファー」が90点、「山田くんとレベル999の恋をする」(題名はあやふや)が80点、「推しの子」が75点といったところである。「推しの子」は、いろいろ気持ち悪いところはあるが、話自体は緻密に考えられていて、「続きを見たいと思う」エンジンを持った作品である。この「エンジン」は私の用語で、小説の読者や映画・アニメの視聴者を「この先はどうなる」と惹きつけ、読ませ、視聴を継続させる力である。小説なら「小説エンジン」ということになる。これが最高に強いのはドストエフスキーだが、ほとんど事件らしい事件が起こらないオースティンの「高慢と偏見」も、素晴らしいエンジンを持っている。これは「世界の十大小説」の中でモームが指摘していて、確か漱石も「文学評論」の中で言及していたと思う。

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