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その六十五 セラフィム
ハンスは、天国の鍵をさがすために、もう一つの道に行く決心をしました。たった一人で、この世界に別れを告げて。
「みんな、ぼくは洞窟にもどるよ。でも、さっきの左の道にはぼく一人で行く」
ハンスが言うと、アリーナが不思議そうに「どうして?」と言いました。
「あの道を行くと、二度とこの世界にもどれないらしいんだ」
他の三人は、ハンスの言葉に、ちょっと考えこみました。
「ぼくはいっしょに行くよ。ここまで来て、最後をたしかめないんじゃあ、来たかいがない」
チャックが言うとセイルンも
「おれもそうだ。なあに、どこの世界で生きるのも同じさ」
と言いました。
「セイルン、君はだめだ。君がいないとアリーナは地上に帰れない」
ハンスは言いました。
「あら、私も行くわよ。仲間はずれなんていやよ」
アリーナは怒ったような声をあげました。
しかたなく、ハンスは他の三人とともに洞窟にもどりました。
洞窟の薄暗がりの中を歩いて、歩いて、……。
やっとさっきの分かれ道のところに来ました。
こんどは左の道に行きます。
そしてまた薄暗がりの中を歩いて、歩いて、歩いて、歩いて、……。
いったいどのくらい歩いたのでしょうか。
なんのまえぶれもなく、あたりは突然、白い光に満たされました。
そして、ハンスたちの目の前に一人の男が現れたのです。白いローブを着たその人は、体全体から白い光を放っています。
天使かな、とハンスは思いましたが、背中には羽根ははえていないようです。
顔は非常に美しく、どことなくアンドレにもトリスターナにも似ています。
「お前たちは天国に行く気か。生きた人間のままで天国に入ることはゆるされぬことだ」
男はおだやかですが、威厳のある態度でハンスたちに言いました。思わず、このままここから帰ってしまおうかとハンスは思ったくらいです。
「わたしたちは天国の鍵を持っています」
ハンスは勇気をふりしぼって言いました。
「天国の鍵? 見せてみなさい」
男の前にハンスは水晶の湖の魚が吐き出した指輪を差し出しました。すると、男は首を横に振り、「これは天国の鍵ではない」と言いました。
その六十六 天使のテスト
「天国の鍵とは、見者の夢の中にしか存在しないものなのだ。お前の持っているこの指輪は、太古の神々を呼び出す力を持つ不思議な指輪だが、天国の鍵ではない。それに、お前の持っているもう一つの指輪は、悪魔をも従わせる恐ろしい力を持った、ダイモンの指輪だ。そのどちらか一つでも持っていたら、お前は地上すべてを支配する大王になれる。もしもお前が地上をそのまま天国にしたいのであれば、この二つの指輪で地上をお前の好きなように作り変えればよいではないか」
天使の言葉に、ハンスは考えこんでしまいました。その時、ハンスの心に浮かんでいたのは、ソクラトンの部屋で見た、あの印です。あの印は、永遠の未完成としての人間を表していたはずです。ハンスは自分自身をふりかえってみました。そして、これを読んでいるみなさんなら、思わずハンスに向かって、「この間抜け!」と言いたくなるような返事をしました。
「この指輪は二つともお返しします。一人の、ふつうの人間がそんな力を持てば、その人自身が大魔王になってしまうでしょう。この指輪は、人間が持つべきものではありません」
天使は、その返事を聞いて、にっこり笑いました。
「お前は正しい答えをした。たいていの人間なら、この誘惑(ゆうわく)に負けて、私の提案を受け入れただろう。その場合、その者は、永遠に地獄に落とされることになっていたのだ。お前は、自分自身を知るという、最高の課題を克服したのだ」
この言葉に、思わずチャックが、問い詰めるように口を出しました。
「天使のくせに、嘘をついたのか?」
「おや、お前は悪魔の一族ではないか。嘘ではない。私の言った事をたしかめるがよい。私は、この指輪の力を話し、ハンスに、この指輪を使ってみろとすすめただけだ。そうすればどうなるとは言わなかったはずだ」
「ちえっ。天使ってのがソフィストだとは知らなかったぜ」
と言ったのはセイルンです。ソフィストとは、哲学者の一派で、口先たくみに相手をだますような議論をする人たちです。
「お前も、竜のくせに人間の世界で暮らして、人間のような考え方をするようになったようだな、セイルン」
天使はセイルンを見て、にっこり笑いました。
「では、天国には入れてもらえないのですか」
ハンスはがっかりして言いました。
「そうだ。だが、ここまでやってきたお前たちの努力には報いてやろう。こちらにきなさい」
天使は後ろを向いて歩き出しました。
ハンスたちは、その後をついて行きました。
(以下引用)
安原 昌弘(やすはら まさひろ、1963年2月4日 - )は、大阪府出身のプロ自転車競技指導者。一般社団法人全日本実業団自転車競技連盟(JBCF)理事長[1]。ニックネームは「ヤス」。現在プロサイクリングチームであるマトリックス・パワータグの監督を務める。
来歴
大阪府立布施工業高等学校卒業。1982年全日本選手権個人追い抜きを弱冠19歳で優勝を飾る。
1979年 スギノテクノ(現スギノエンジニアリング)に入社。1986年世界選手権初出場を果たし、その後9連続世界戦代表になる。
1991年、プロ転向。日本初のプロチームJPPに移籍。欧州のロードでも活躍。
1993年、全日本プロ選手権ポイントレース優勝。UCIワールドカップに参戦。
1994年、イノアック・デキレーシングチームへ移籍。全日本プロ選手権ポイントレース連覇を飾る。
1995年、アジア選手権ポイントレース優勝。
1996年、アトランタオリンピックに出場。ポイントレースで決勝進出、15位となる。
1998年、エザック・チーム・ル・ソレイユに移籍。一時期栗村修ともチームメイトだった。
2006年、実業団チーム「マトリックス・パワータグ」を設立。選手兼任監督となる。
2007年、現役引退し専任監督となる。
2020年、一般社団法人全日本実業団自転車競技連盟(JBCF)の理事長に就任。
人物
以前より、よく言えば豪快、悪く言えば乱暴な発言に賛否両論があった。2020年9月18日、ツール・ド・フランス第19ステージのJ SPORTS cycle road raceによるテレビ中継にゲストとして登場した際には、Twitter(現X)に賞賛の声とともに「ゲストの発言が不快」といった苦情の投稿が多数寄せられた[2]。2025年2月16日に行われた東京クリテリウムでは、前年にトラックレースのスクラッチで世界チャンピオンになっていた窪木一茂がスタート地点の後方に位置していたため、「窪木先生前に出てこい」「雑魚ども道開けろ!」などとマイクで指示したが、これらが選手に対する暴言ではないかとして批判を受けた[注 1][4]。
ごく素直な感想として「知人の悪口を言いたかったから」というのが最初の印象である。
見たこともない作品に「あれはダメ作品だ」と「忠告」されて、何が悪いのか。その「忠告」に納得がいかなければ見に行けばいいだけではないか。納得したから見に行かないで、その「忠告」には不満を漏らすとしたら、それは単に、ネットで自分(何やら損をした気分の私)に同情してほしい、「知人に不満を持った『私』は正しい」と言ってほしいという、今の流行りの言葉で言えば「承認欲求」でしかないだろう。
私の印象としては、かなり下種な人だな、という印象だ。たぶん、うわべを取り繕うのは上手い人なのではないか。べつに正直さをそれほど高く評価はしないが、自分の不快感の憂さ晴らし(ネットに知人の悪口を書くこと)がけち臭いのが下種というゆえんだ。
(以下引用)
名作だと聞いてた作品が映画で公開中と知って、この機会に見ようとしたら、古参ファンから散々な言われよう
2025年02月17日 22:35
何を書いても構いませんので@生活板145
274 :名無し : 25/02/12(水) 19:56:52 ID:ls.hx.L1
古参ファン全ての人がそうとは言わないけど、新規ファン…になるかもしれない立場の人に対して
「あれは絵と声優が良いだけ」「あれを見るのはドブに金を捨てるようなもの」
と散々な言いようをする古参ファン見てたら、
もし私は映画を楽しめたとしても、古参ファンからはボロクソに叩かれそうで怖いな。
275 :名無し : 25/02/12(水) 19:56:57 ID:ls.hx.L1
名作だとは聞いてるけど漫画もアニメも見た事ないが、映画で公開中と知って、
この機会だから見ようかなと思っているという話を、
漫画もアニメも宝塚も昔からのファンという知人から散々な言われよう。
そりゃあ古参ファンから見たら、今回の映画は至らない所もあるかもしれないけど、
どうせなら良い所や「映画では◯◯だったけど、原作とちょっと表現が違うから、
良かったら漫画も見て欲しい」とかなら素直に楽しめたし、ファンになれたかもしれないのに…。
その六十三 二つの道
ハンスたちは洞窟の中を進んでいきました。洞窟の中は薄暗いのですが、まったくの暗闇でもありません。壁自体が、燐光(りんこう)のようなかすかな光を放ってます。
やがて、洞窟は二つの道に分かれました。
「どこに行こう」
チャックが言いました。
「どこでもいいさ。まちがえたら、ここにもどればいい」
セイルンの言葉に、ハンスたちもうなずきました。ハンスは右の道を選びました。
どんどん進んで行くと、なんだかまわりが暖かくなってきました。
「暖かくなってきたわね」
アリーナが、ほっとしたように言いました。
「でも、この道は、下に下りているみたいな気がするわ」
「そういえば、そうだな」
ハンスはちょっと不安な気になりました。せっかくここまで上って来たのに、また下がるのはなんだか面白くありません。
どれほど歩いたでしょうか。やがて前方に明かりが見えました。それも、かなりな明るさです。
四人は喜んで、足を速めました。
外に出ました。
そこは、なんと、明るい緑の平野です。まわりは高い山々にかこまれており、平野の真ん中にはきらきらと輝く美しい河が流れています。でも、どうして、アトラスト山の八合目から、こんなところに出たのでしょう。
ハンスたちは、地上に出られたうれしさで、野原を走って、河のそばに行きました。日ざしは暖かな春の日差しで、草木のいい匂いがあたりにはただよっています。
ハンスたちは河岸から河の流れをのぞきこみました。なんと透明で美しい流れでしょう。でも、それだけではありません。河の底はすべてダイヤモンドやサファイアやルビー、エメラルド、水晶などの宝石と黄金なのです。
ハンスたちがおどろいていると、その時どこからともなく一つの声がハンスの耳に聞こえました。
「ハンスよ。よくここまで来た。だが、この先は人間には許されぬ世界だ。お前がここで引き返すなら、お前には、ここにある宝を欲しいだけやろう。何度でもここに来て、好きなだけ持っていくがいい。だが、お前が洞窟に戻って、左の道を選ぶなら、お前は人間の世界とは永遠に別れねばならない」
ハンスは周りを見回しました。でも、他の人には、今の声は聞こえていないようです。
ハンスはアリーナの顔を見つめて、じっと考えました。
その六十四 善への意思
ここから帰れば、すべての宝が自分のものになる、帰らなければ、永遠に地上にもどれない、という二つの道の一つをえらばねばならないのです。たしかに、もう一つの道をえらべば、あるいは、地上に住むすべての人に天国への道が開かれるのかもしれませんが、そこにはハンスはいないのです。むずかしい言葉で言えば、自己犠牲(じこぎせい)というやつです。他人のために、自分の大切な物、時には命をも失うことです。
ハンスはアリーナが好きでしたから、何よりも、アリーナと二度と会えなくなることはつらいことです。しかし、アリーナが自分の母親に見捨てられ、命さえもねらわれたというのは、この世に悪があるからです。ソクラトンの言ったように、本当に悪にも存在意義があるのでしょうか。たとえ、後でつぐなわれたとしても、罪のない人間の流す一滴の涙は、本当につぐなうことができるのでしょうか。善しか存在しない世の中というものは、退屈で無意味な世界になるのでしょうか。
ハンスはこの世の悪というものをそれほど見てきたわけではありません。しかし、たとえば、貧しさのために飢え、苦しむ人々の姿は、あってはならないものであり、戦で親や家族を失った人々の悲しみも、あってはならないことだと思えます。じっさい、このお話には書かれていませんが、ハンスたちが歩いてきた道にも、そうした苦しみや悲しみの姿は本当はあったのです。お話というものは、楽しさが大事ですから、そうした悲しい姿は、作者の私はあまり書きたくないのです。自分の生活を考えてみてもそうでしょう? いつでも楽しい事ばかりの生活をしている人間なんて、そんなにいません。いたとしても、一家の働き手が仕事を失えば、あるいは、家族の一人が重い病気にでもなれば、その楽しさもいっぺんでおしまいです。明日からは、生きていくことは苦しみ以外の何物でもなくなるでしょう。中には、そうした中でも自分は明るく生きられるという自信のある人間もいるかもしれませんが、たいていの人間は、そうではありません。自分では気づいていなくても、常に、この世の悪におびやかされているのです。
ハンスが生まれてすぐ捨てられたというのも、親からすれば自分が生きるために自分の子供を犠牲にしたのでしょう。自己犠牲の反対ですね。これも一つの悪です。ハンスが教会のお坊さんに拾われたのは幸運なことでした。でなければ、ハンスは生まれてすぐに死んでしまい、マザーグースのゴタムの賢人みたいに、この話はそこでおしまい、ということになったわけです。つまり、ハンスにとってこの世界が存在するのは、教会のお坊さんの一つの善行によってです。たとえ、それがいやいやながらした、義務的な善行だったとしても(実際、そうだったのです)、それはハンスにあらゆるものをもたらしたのです。
そうしてみると、一つの善によって生かされたハンスは、自分では意識していなくても、その瞬間に心の底に善への強い意志が生まれたとしてもおかしくはないのです。例の、阿頼耶識ですね。現代風に、潜在意識(せんざいいしき)と言ってもいいですけど。これが、天国の鍵という言葉が、なぜハンスをここまで引っ張ってきたかという理由です。
作品の中で唯一見た「合理的にありえない」は面白かったが、原作ありの脚本だから脚本の力ではないだろう。まあ、「おむすび」の話の内容を仄聞する限り、脚本家選択がいい加減だったとしか思えない。
もちろん、橋本環奈の他の仕事のスケジュールとのバッティングを知りながら無理に主演に起用したNHK上層部の判断のいい加減さも最低である。つまり、自局の仕事内容に対する上層部の無知・無責任さだろう。多くの衰退企業で見られる現象だ。
(以下引用)
根本 ノンジ(ねもと ノンジ、1969年2月2日[1] - )は、日本の脚本家[2]。千葉県市川市出身。日本脚本家連盟所属。
経歴
2001年、日本テレビシナリオ登竜門入選。構成作家として活躍。以後、脚本家として活動。
作品
脚本
アフリカのツメ(よみうりテレビ)
セクシーボイスアンドロボ 第5話(日本テレビ)
ハリ系 第4・7・8・10話(日本テレビ)
1ポンドの福音 第7話(日本テレビ)
夢をかなえるゾウ 単発ドラマ版(よみうりテレビ)
赤鼻のセンセイ 第3・8・最終話(日本テレビ)
高校生レストラン 第6・最終話(日本テレビ)
ドン★キホーテ 第4・7・9話(日本テレビ)
SKE48のマジカル・ラジオ(日本テレビ)
さばドル 第1〜3話・第5〜最終話(テレビ東京)
BAD BOYS J 第7・8話(日本テレビ)
殺しの女王蜂 第1〜3話・第5〜7話・第9・11・最終話(テレビ東京)
弱くても勝てます 〜青志先生とへっぽこ高校球児の野望〜 第8・9話(日本テレビ)
獣医さん、事件ですよ 第2・4・5・9話(日本テレビ)
初森ベマーズ 第3・4・6話・第8〜10話・最終話(テレビ東京)
5→9〜私に恋したお坊さん〜 第4〜9話(フジテレビ)
ナイトヒーロー NAOTO(テレビ東京)
初恋芸人(NHK)
侠飯(テレビ東京)
銀と金(2017年、テレビ東京)[3]
孤食ロボット(日本テレビ)
居酒屋ふじ(テレビ東京)
源氏さん!物語(フジテレビ)
フリンジマン(テレビ東京)
男の操(NHK)
黒い十人の秋山(テレビ東京)
オー・マイ・ジャンプ! 〜少年ジャンプが地球を救う〜(テレビ東京)
スモーキング (テレビ東京)
終わった人(映画)
天〜天和通りの快男児〜(テレビ東京)
フルーツ宅配便(テレビ東京)
犬神家の一族(フジテレビ)
相棒シリーズ (テレビ朝日)
season17(2018年)#5「計算違いな男」
season17(2019年)#11「密着特命係24時」
season17(2019年)#14「そして妻が消えた」
season18(2019年)#6「右京の目」
season18(2019年)#10「杉下右京の秘密」
season18(2020年)#16「けむり」
season20(2021年)#10「紅茶のおいしい喫茶店」
season21(2022年)#12「丑三つのキョウコ」
監察医朝顔(フジテレビ)
監察医朝顔 第2シーズン (フジテレビ)
ぼくらのショウタイム(メ〜テレ)
サ道 (テレビ東京)
サ道 〜2021年冬 東京の空の下、少し離れてととのう〜
サ道2021
悪魔の手毬唄~金田一耕助、ふたたび~ (フジテレビ)
左ききのエレン (毎日放送)
ワンモア 第1・4・6・最終話(メ〜テレ)
ハコヅメ〜たたかう!交番女子〜(日本テレビ)
正直不動産(NHK)
しろめし修行僧(テレビ東京)
祈りのカルテ(日本テレビ)
合理的にあり得ない~探偵・上水流涼子の解明~(カンテレ・フジテレビ)
パリピ孔明(フジテレビ)
正直不動産2(NHK)
連続テレビ小説 おむすび(NHK)
無能の鷹(テレビ朝日)
(追記)
やはり、「原作なし」だと馬脚を現す脚本家のようだ。
11月29日、女優の菜々緒が主演を務めるドラマ『無能の鷹』(テレビ朝日系)が、最終回を迎えた。
人気漫画が原作の同作は、菜々緒演じる“見た目は優秀”なオーラを放つものの、実際はまったく仕事ができない無能な主人公と、彼女とかかわる社員たちの日常を描いた物語だ。
「主人公は、回を重ねてもなかなか成長しないものの、まわりの社員は彼女と接することで、仕事やプライベートで何らかの変化に見舞われ、不思議と成長していく様子を描いています。
【関連記事:「こんな顔だったっけ?」「どーした」菜々緒 久々のドラマ番宣で“ビジュ変”指摘続出】
1話完結の構成で、ストーリーが進むテンポもよく、最後までSNSでの評判は上々でした。
脚本は、『相棒』シリーズ(テレビ朝日系)や2021年のドラマ『ハコヅメ〜たたかう! 交番女子〜』(日本テレビ系)、2022年のドラマ『正直不動産』(NHK)などの人気作を手がけた、根本ノンジさんが担当しました」(芸能記者)
全8話とあって、10月期の連続ドラマのなかではひと足早い終了となる。Xでは、最終回を嘆く声が続出している。
《「無能の鷹」 社会人として学びが多いです 今日で最終回なんて…》
《無能の鷹の最終回 終わってしまうのは、悲しいな》
《なんじゃこのトンチキドラマは…!って思ってたけど最後の5分くらいはグッとくるんだよなぁ》
じつは根本氏は、現在放送中のNHK連続テレビ小説『おむすび』の脚本も担当している。
橋本環奈が演じる“平成ギャル”の主人公が「どんな困難も明るくたくましく乗り越える」をモットーに、人々の健康を支える栄養士になる物語だ。
しかし、こちらに対するXの反応は《ヒロインのキャラがまだ定まってない》《デリカシーなし子になってしまった》と、辛辣な声が多い。
明暗が分かれている2本のドラマだが、前出の芸能記者は「主人公に“共通点”が見受けられる」と話す。
「全体的な性格や細かいキャラクターは異なる部分も多いですが、主人公が“あまり成長しない”という点は、似ている印象を受けます。ただ『無能の鷹』の主人公はそうした部分が視聴者に受け入れられているのに対して『おむすび』のヒロインは視聴者をイライラさせてしまうようです」
『無能の鷹』には原作となる漫画があるが、『おむすび』はオリジナルストーリーという違いもある。
ただ、同じ脚本家で評価が分かれたのには、こんな理由も……。
「『無能の鷹』は、当初から主人公が“仕事がまったくできない人物”と、一貫して描かれており、主人公とかかわる人物の背景を掘り下げ、対比させる形で描いたことで、視聴者も共感しやすい内容となっています。
一方で『おむすび』は、当初、真面目な言動が目立っていたヒロインが、途中からルールを守らなかったり、無神経な発言をしたりと、性格が変わってしまったことを指摘する声が多いです。
また、こちらはヒロインとかかわる人物の過去や心情が分かりにくい部分もあり、結果的に、登場人物にあまり感情移入できないのかもしれません」(前出・芸能記者)
『おむすび』が“爪を隠していた”鷹になったらよかったのに!
「素人は戦場において職業軍人より軍人らしいことがよくある。愛国の観念が軍隊のシニスムで毒されていないからである。」
シニスムはシニシズムと同じで、「冷笑主義」のことだが、軍隊に限らず、プロはしばしば自分の仕事へのシニスムを持つものだろう。その仕事の内容と限界を熟知するからである。
だが、こういう「軍人のシニスム」を描いた映画は少ないようだ。いや、昔の日本映画には案外多かったのだが、それは大岡昇平と同様、素人が軍隊体験をした例が膨大にあり、多くの兵士が軍隊の現実を知っていたからだろう。よく知られているのが、「弾は前からばかり来るとは限らねえぞ」という言葉だ。軍隊で上官に抑圧されている古参兵士が、戦闘の時にその上官を背後から撃ってもおかしくない、ということである。
最近のアニメなどでも中世西洋的異世界での戦争が話の一部になることがあるが、そういう「軍隊の、あるいは軍人のシニスム」のエピソードを見たことはない。それを描けば抜群のリアリティが出せると思う。これはロボット戦争アニメでも同じである。たとえば「ガンダム」などでそれが描かれたことがあるだろうか。おそらく、制作陣に戦争経験者がいないから無理だろう。
念のために英語辞書で調べる。おそらくcontentが元になったジャーゴンだろうが、contentの意味は「中身、内容、目次、容積、容量、含有量」など。CMに結び付くというより、やはり「CMのその時間帯を埋めるもの」というものではないか。最初はやはり製作者側の自嘲だったと思う。カタカナ語で誤魔化しているが、日本語にはちゃんと「埋め草」という言葉がある。
最近アニメでやたらに制作される「なろう系異世界(転生)もの」も作品ではなくコンテンツ化しているようだ。
(以下引用)
CM制作会社の社長と話をして、なぜCMがつまらなくなったか?を聞いた。「フィルムで撮っていた時代はCMディレクターの個性が活かせた。プロの仕事に代理店やクライアントがあまり口出さなかった。デジタルになって作品ではなくコンテンツ扱いになり、修正がどんどん可能になって商品の説明中心になったから、コストのかかる短編映画のようなCMは作られなくってしまった」とサントリーウィスキーなどのCMを例に出して話してくれた。
その六十一 戦争
グリセリードの上空からグリセリードをながめると、奇妙な感じです。とくに、自分たちが通った後を上から見ると、まったく変な気持ちがします。あの時、あそこの木陰で休んだな、とか、あそこでアリーナが川に落ちたな、とか。
「どうする? 家にもどるかい?」
ハンスはアリーナに聞きました。アリーナは首を横に振りました。
「家なんてないわ。もどったら殺されちゃうわよ」
たぶん、そうだろうなあ、とハンスも思いました。アリーナを育てた人も、アリーナを殺せという女王の命令にはさからえないだろうし。
ふと下を見ると、何やら異様な気配がしています。南西から北東に向かって、何万人もの人や馬の群れが移動しているのですが、それは軍隊のようなのです。でも、グリセリード軍ではなさそうです。
「戦争だ。グリセリードで戦争がおこっている」
ハンスは遠視の力を使って、軍隊の様子をながめました。すると、軍隊の先頭にいるのは、ヴァルミラではありませんか。そのとなりには、鎧(よろい)を着たピエールもヤクシーもいます。
セイルンにたのんで雲の高度を下げてもらい、ハンスはヴァルミラのそばに近づきました。
「これはこれは。ハンスとシルベラではないか。セイルンもいるな」
ヴァルミラは、にっこりと笑いました。相変わらずりりしい美しさです。
「この軍隊は何です?」
ハンスは聞きました。すると、ピエールがヴァルミラに代わって答えました。
「グリセリードとの戦争だよ。パーリのボワロン軍とグリセリード軍は追い払ったが、どうせまた新手が来るだろうから、こちらからグリセリードに攻め込むことにしたんだ。どうせ、今、グリセリードの内部はがたがただ。ろくな武将はいないし、みんなシルヴィアナとロドリーゴを嫌っている。あちこちで内乱が起こっているんだ。今のグリセリードは、図体はでかいが、張子の虎だ。ヴァルミラは、グリセリードの名将デロスの娘で、人々の信望を得ている。この戦、こっちが勝つよ」
ヴァルミラは、アリーナを見て、すまなそうな顔をしました。
「シルベラ、すまない。お前の母の女王と私は敵になってしまった。もしも相手が降伏すれば、おだやかにすませたいと思っているが、戦のことだから、場合によっては、お前の母を殺すことになるかもしれん。聞きにくい願いだろうが、私たちの軍の神輿(みこし、事業の飾りや象徴となるもの)になってくれないか。そうすれば、全軍の士気が上がるんだ。お前を次の女王にしてもいいと私は思っているのだよ」
ヴァルミラの言葉に、シルベラは首を横に振りました。
その六十二 アトラスト山
「自分の母親を相手に戦うなんて、そんな事、できません」
アリーナの言葉に、ヴァルミラもうなずきました。
「そうだろうな。これは無理な願いだった。なんとか、おだやかに女王を退位させるだけでこの戦を終わらせようと思うが、先のことはわからないからな。いずれまた会おう」
ヴァルミラやピエールに別れを告げ、ハンスたちはまた上空に上がりました。
「さて、どこへ行こうか」
セイルンの言葉に、アリーナが言いました。
「頂きが天に届くほど高い山なら、アトラスト山じゃないかしら」
アトラスト山とは、グリセリードとアスカルファンの境い目の大山脈の中の最高峰です。もちろん、まだ人間が登ったことはありません。
ハンスたちも、うなずきました。
「アトラスト山に登ってみよう」
西へ西へと進んで、やがて大山脈が見えてきました。
地面から数十メートルの高度を保ったまま、山の斜面にそって進みます。あっという間に、ふもとははるか彼方になりますが、山頂はまだまだ上です。なにしろ、エベレストの二倍、富士山の四、五倍ほどもある山なのです。当然、その山頂は雲の上にあり、下界からはほとんど見えないのです。
高度が上がるにつれ、どんどん寒くなります。ふるえているアリーナに、ハンスは自分の上着をかけてやりました。
「だめだ。これ以上、俺の雲では上れない」
セイルンがくやしそうに言いました。山の、およそ八合目、つまり全体の十分の八くらいの高さです。
「どうする。おりるか?」
チャックがハンスに言いました。
「いや、横に飛んでみてくれ」
ハンスはセイルンにたのみました。きっと、どこかに、天国への入り口があるはずだ、という確信のようなものがハンスの心にありました。
山の横肌をながめながら、ずっと飛んでいくと、アリーナが声を上げました。
「あっ、洞窟があるわ!」
なるほど、アリーナが指差したところには、ほとんど垂直に切り立った岩壁に、ぽっかりと洞窟らしい穴が開いています。
ハンスたちは、雲をその穴に近づけて洞窟の中に下りました。あらためて下を見ると、何という高さでしょう。下界は、ほとんど雲にかくれていて、雲の切れ目からわずかに見える部分も、藍色のもやのようにしか見えません。下を見るのも恐ろしいほどです。
(以下引用)
はぁとふる倍国土
@keiichisennsei
以前に『あずまんが大王』がマンガ史に記すべき転換点となったマンガだと評しましたが、同じように『究極超人あ~る』も転換点マンガだよな。
月刊OUTと少年サンデーの垣根を取っ払った、という意味で。それまではオタクを明確に読者として想定したマンガを少年誌でやることなんて不可能だったもん。