tomame2025
@tomame2025
私はもう作品を作る気力もありませんでした。ただ眠っていたかったのです。それなので医務用ベッドを学校に持ち込んで展示期間中ずっと寝続けることにしました。
聞いたことのない現代アーティストがゲスト講評会に現れ、何故か私のパフォーマンスをめられました。
成績は「秀」でした。これでいいの？

2025-03-03 19:05:44

tomame2025
@tomame2025
私の講評が終わった後、ぼそっと誰かに 「いいよねYくんは」 そう言われたのを覚えています。 アートってなんなんだろう？ この頃から体調がおかしくなってきました。 深夜の谷中霊園を発泡酒片手にベロベロに酔っ払いながら徘するようになりました。 学校にもあまり行かなくなりました。

2025-03-03 19:06:21

tomame2025
@tomame2025
面白くないし、悪口を聞くか悪口を言われるかのどちらかになるからです。毎日浴びるようにお酒を飲んで、吐いて一日中パソコンと向き合いながら部屋に閉じこもるようになりました。ただ、なんとなく社会との繋がりは断ち切りたくなかったのでソーシャルゲームに課金をすることで精神を保っていました。

2025-03-03 19:07:14

tomame2025
@tomame2025
奨学金を借りていたので、お金だけはそこそこあったのです。
谷中霊園のカラーコーンを蹴り飛ばし、高校時代の友人に電話をかけ藝大の愚痴を叫ぶ毎日。
Fランクと周囲に蔑まれた地元の美術大学が懐かしく、毎日泣きながら時の写真を見返していました。

2025-03-03 19:07:32

tomame2025
@tomame2025
一方、両親と地元の友人達は、藝大へ入学できた私と、東京藝術大学をめ讃えます。
これまでの冷淡な対応から手のひらを返したかのように。
精神的におかしくなってきていました。
教授に言いました。
「藝大ってなんなんですか？」

2025-03-03 19:07:56

tomame2025
@tomame2025
教授の答えはこうでした。
「藝大は入れ物である、外見はよい、中身は毎年変わる。」わかったような、わからないような答えだったので、その日もウイスキーとビールを混ぜたものを吐くまで飲みました。

2025-03-03 19:08:10

tomame2025
@tomame2025
ある日友人から連絡が来ました。
「映画を見に行かないか？」
これが今後の人生を大きく変える出来事となりました。
それは「ガールズ＆パンツァー劇場版」というアニメ映画でした。
たかがアニメ映画と思っていました。

2025-03-03 19:08:27

tomame2025
@tomame2025
気がつけば何度も繰り返し、おそらく100回以上は劇場に足を運び、どっぷりとその世界観に没入していました。
聖地と呼ばれる大洗町にも出向き、同人誌制作サークルを立ち上げ、今まで挑戦したことのもなかった「漫画」という世界で戦うようになりました。

2025-03-03 19:08:40

tomame2025
@tomame2025
何故か私の同人誌は運良く多くの人に手にとってもらうことができ、経済的にも余裕ができました。
累計で何万部と漫画は売れ、数千万円の売上も達成することができました。
ガールズ＆パンツァー（以下ガルパン）に出会ってなければ自殺していたでしょう。
または身体を壊していたでしょう。