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ゲーム・スポーツなどについての感想と妄想の作文集です 管理者名(記事筆者名)は「O-ZONE」「老幼児」「都虎」など。
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見るアニメが無いので、昔のアニメの「蜂蜜とクローバー」(正確な題名は覚えていない。「ハチミツとクローバー」だったか、「蜜蜂とクローバー」だったか。タイトルの意味も、未だに分かっていない。恩田陸の「蜜蜂と遠雷」は「音楽の音」の意味だろうと思うが、「蜂蜜」と「クローバーにどういう関係があるのか。)を観ているが、見ていると奇妙な不快感が溜まっていく作品なので、その理由を考えてみる。
なお、一期の監督は「カサ井ケンイチ」(井は、正しくは旧かなのゐのカタカナ表記)で、二期の監督が長井龍雪である。比較したら一期のほうがマシだが、これは原作自体が、本当なら一期で終わる内容を無理に別雑誌で続けた結果だろうと私は見ている。長井龍雪嫌いの私としては、フェアな判断であるww
何が嫌いかというと、出て来るキャラがすべて不快だからである。羽海野チカ独特の「無理めのギャグ」の連発で、話の陰鬱さが誤魔化されているが、かなり陰鬱な内容で、その理由は、「話のすべてが、他人を責めるか自分を責めるか」だからである。当然、それらのキャラも、視聴者にはすべて不快になる。
そして、話は、誰かが偉そうに言う一言で「すべてが許されて浄化される」のだが、どこの宗教だよwww 実際、話のあちこちでキャラの誰それが「神様」に呼びかける台詞があるのだが、こいつらはどういう宗教の信者だというので「神様」に祈るのだ? 日本人なら無神論者がふつうだろう。
で、視聴していてきついのは、原作者の「芸術至上主義」的思想で、天才は何をやっても許されるべきだ、という思想に視聴者には感じられるのだが、これは凡人には酷な思想である。我々芸術世界の下級国民には人権は無いのですか、へへえ、恐れ入りました、である。
さらにきついのは、作中で「天才」たちの作る作品が少しも芸術性が高そうに見えないことで、陶芸に関しては「大きいから凄い、偉い」とまで言われる始末である。馬鹿の極みだ。
これは原作者の或る種の劣等感、いや世界への不満感の顕れではないだろうか。「これほど素晴らしい『芸術家』である私を、実生活で無能なだけで、世間はまともに評価していない」という不満ではないか。
まあ、正直言って、本物の天才は美大などに行かないだろう。天才に誰が何を教えられる?
作中人物の中で作者ごひいきらしい森田など、カネ稼ぎだけしかせず、作品を作る意欲すら無い「天才」なのである。それって「天才」か?


もうひとつ言えば、作中キャラたちの自責は、「自分という存在の価値評価」に依存している。まさに、第二期主題歌の「ふがいないや」というのが、その自責である。その自責は他者への異常な過大評価と相反関係にあるようだ。
他者は凄いのに自分はダメだ、という自責だが、その「他者の凄さ」というのが、たかだか世慣れていて仕事の腕がいい、という程度のものだったりする。つまり、その部分では芸術絶対主義でもないわけだ。単に、「成功している人間=優れている」という評価だ。それが人間的には屑だろうが色魔(やり方はスマートだが)だろうが評価が高くなるのは現実社会と同じかもしれない。ところが、単なるビジネスの敗北を恨んで、相手に復讐するという馬鹿な行為が正当化されたりする。それならば、作者ごひいきの「ビジネス強者」たちも、同じような「非道な勝利」を重ねてきたのではないか。
つまり、芸術世界の価値観とビジネス社会の価値観が奇妙に混ざりあっているところに、見ている側が落ち着けない理由がありそうだ。ついでに言えば、森田の父親が会社を乗っ取られたのは、彼自身の馬鹿な経営の仕方によるのであり、従業員はその経営に振り回されていたのであり、乗っ取られて従業員にはむしろ幸運だったと言うべきだろう。

なお、現在、はぐみが美大祭の事故で右手が使えなくなるかもしれない、という時点までの視聴である。屋外の建造物(出品作)の硝子が強風で落下するなど、社会的にはあってはならない事故だが、場所が美大だということで、「ありそうな」話ではある。つまり、天才気取りの馬鹿の集団にありがちな事故だ。


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