ゲーム・スポーツなどについての感想と妄想の作文集です
管理者名(記事筆者名)は「O-ZONE」「老幼児」「都虎」など。
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まあ、芸能界というのは世界どこでも美男美女が集まるから、上級国民御用達の売春窟になる。
鹿の園(しかのその)
フランス王ルイ15世のために開設したとされる娼館。本項で説明。
ノーマン・メイラーの小説(1955年)。ハリウッド映画界を舞台にする。
上村一夫の「エロスホラー漫画」。
鹿の園(しかのその、仏: Parc-aux-cerfs)は、18世紀、フランス王ルイ15世のために、その公妾ポンパドゥール夫人がヴェルサイユの森に開設したとされる娼館のことである。名を伏せて訪れるルイ15世に性的な奉仕を行った。ルイ15世と娼婦の間に生まれた子には年金を保障し、男子は将校に取り立て、女子には良縁を取り次いで面倒を見た。鹿の園にいた女性ではマリー=ルイーズ・オミュルフィなどが知られている。デュ・バリー夫人が公妾に就くに伴い、鹿の園は閉鎖された。
平民出身で美貌と才覚でルイ15世の公妾の地位を獲得したポンパドゥール夫人が、ルイ15世の寵愛を独占しつづけ、かつ新たな愛妾がルイ15世に生まれないよう、名もない市井の女性に金を支払って一定期間「鹿の園」に住まわせたと云われている(異説もある)。
ベルサイユでは「鹿の園と宮殿は地下通路で繋がっており、奉仕の教育を受けた少女達がそこから王の元へ行った」と信じられている。しかし、それは噂であり実際に見たものはいない。現在、建物は民家となっている。地下室はあるが、宮殿への道とされる部分は石で塞がれている。
(追加引用)
(以下引用)
三谷幸喜、チノパンに一発かます→安住に核心を質して答え合わせ完了のファインプレー
三谷幸喜「菊間さんはフジテレビの顧問弁護士なの?」
菊間「あぁそうです、はい」
三谷「よく来ましたね、今日」
菊間「・・・はい」
三谷「元アナでしょ」
菊間「・・・・」
https://video.twimg.com/ext_tw_video/1880610885565300736/pu/vid/avc1/1280x720/iSJwBwJxb5Q1aVmI.mp4?tag=12
↓
三谷幸喜「他局でもこういう問題があるかどうかですよね」
安住「・・・・・」話そらす
>>r1 テレビ局はどこもやってるなんてみんなわかりきっとる。それよりも秋元康に切り込んでいけよ。アイツは握手券なんかで日本の音楽チャートをぶっ潰した大罪があるからな。
>>r1 これリアタイしててマジで違和感越えて確信になっちゃったよ。 安住は見聞含めYesNo語らず話題を変えるし、菊間は弁護士とは言え1㍉も実体験語らんで「色仕掛けなんかで穴の仕事取れません」とか、もう一人♂も「女同伴は普通で、そこで懇ろんなる展開あるよね?」とか中庸に論点ズラすし、台本外にしても想定しとけくらい悉く否定の仕方がベタベタでねぇ…
>>r1 菊間って、あの放送事故の人?アナやめて弁護士になったとか凄くね?
>>r1 安住も上納黙認か、川田亜子に流した涙はまやかしだったのかい?
>>r1 話逸らしたな ってことは、少なくとも何か思い当たる節があるってことだわなw こんなだからコイツらがいくら口で「信用して欲しい」だの「真面目な局員も大勢いる」だの言ったところで不信感しか生まれないんだわ
↑このレスにコメント
18:
キレかけてて草
↑このレスにコメント
10:
スッゴい不機嫌そうで笑ったわ
↑このレスにコメント
11:
フジの精一杯の自虐ネタなんだろ
もっと踏み込めよ
↑このレスにコメント
6:
安住の友達の女子アナ自殺してたでしょ
知ってるなら今言えばいいのに
↑このレスにコメント
601:
>>6
あー
あれを考えたら接待はもろにやってたんだろうな
川田亜子だったか
〇〇さん、あの世にまで秘密は持っていきますとかいう遺書を残して死んだ人
↑このレスにコメント
619:
>>6
しかもラジオで号泣してたよな
↑このレスにコメント
827:
>>6
安住はもうTBSに取り込まれてるから
↑このレスにコメント
9:
菊間は内情全部知ってるのに知らん顔してて笑ったわ
コイツも信用できん
↑このレスにコメント
14:
チノパンの死亡事故もフジに在籍してたら揉み消されてたんかな
↑このレスにコメント
79:
>>14
元総理大臣が叔父さんの嫁ってだけでめっちゃ守られてるやろ
↑このレスにコメント
20:
安藤優子や滝川クリステルもゲストに呼ぶべき
↑このレスにコメント
29:
菊間はいつでもフジと縁切れるんやろね
↑このレスにコメント
37:
三谷ってとんねるず木梨と幼馴染で爆笑問題太田は同じ大学で同じ演劇学科の後輩らしいな
↑このレスにコメント
46:
>>37
空気読まないとこは通ずるものがあるな
↑このレスにコメント
49:
すげー空気
↑このレスにコメント
51:
今思うと33歳の女子アナが18歳のジャニーズ呼び出して酒飲ませたとかよく許されたよね
↑このレスにコメント
55:
>>51
菊間ってちょうどフジ版『電車男』に出演してたんやけど
それで干されて辞めたんよな
↑このレスにコメント
54:
菊間調べたらジャニタレのスキャンダルあったのかw
マジでよく来たよなw
↑このレスにコメント
58:
ほんとなんで来たん?
煽りではなくて素朴な疑問やろ
↑このレスにコメント
63:
フジと絡んで仕事してきたのに忖度なく突っ込める三谷すげぇな
内心めちゃくちゃキレてるんやろ
↑このレスにコメント
67:
三谷の印象が変わった
こんなこと言うんやな
↑このレスにコメント
106:
菊間はむしろフジにひどい目に合わされたほうなのでは
↑このレスにコメント
116:
もうこれ聞くまでもないよな
菊間なだけに
↑このレスにコメント
128:
本来なら自分からそう言ってからコメント出すべきじゃね?
言わないでペラペラ喋ってるから三谷が突っ込みいれたけど
突っ込まなければ最後まで黙って中立気取ってフジテレビの擁護続けてた訳でしょこのババア
卑怯者と言わざるおえないわ、視聴者騙そうって気が満々でドン引きするわ
鹿の園(しかのその)
フランス王ルイ15世のために開設したとされる娼館。本項で説明。
ノーマン・メイラーの小説(1955年)。ハリウッド映画界を舞台にする。
上村一夫の「エロスホラー漫画」。
鹿の園(しかのその、仏: Parc-aux-cerfs)は、18世紀、フランス王ルイ15世のために、その公妾ポンパドゥール夫人がヴェルサイユの森に開設したとされる娼館のことである。名を伏せて訪れるルイ15世に性的な奉仕を行った。ルイ15世と娼婦の間に生まれた子には年金を保障し、男子は将校に取り立て、女子には良縁を取り次いで面倒を見た。鹿の園にいた女性ではマリー=ルイーズ・オミュルフィなどが知られている。デュ・バリー夫人が公妾に就くに伴い、鹿の園は閉鎖された。
平民出身で美貌と才覚でルイ15世の公妾の地位を獲得したポンパドゥール夫人が、ルイ15世の寵愛を独占しつづけ、かつ新たな愛妾がルイ15世に生まれないよう、名もない市井の女性に金を支払って一定期間「鹿の園」に住まわせたと云われている(異説もある)。
ベルサイユでは「鹿の園と宮殿は地下通路で繋がっており、奉仕の教育を受けた少女達がそこから王の元へ行った」と信じられている。しかし、それは噂であり実際に見たものはいない。現在、建物は民家となっている。地下室はあるが、宮殿への道とされる部分は石で塞がれている。
(追加引用)
「飲み会の最中にキスとかは普通に」 倉田真由美氏が明かす「元女子アナ」友人の証言に衝撃「闇が深い」
(以下引用)
三谷幸喜、チノパンに一発かます→安住に核心を質して答え合わせ完了のファインプレー
三谷幸喜「菊間さんはフジテレビの顧問弁護士なの?」
菊間「あぁそうです、はい」
三谷「よく来ましたね、今日」
菊間「・・・はい」
三谷「元アナでしょ」
菊間「・・・・」
https://video.twimg.com/ext_tw_video/1880610885565300736/pu/vid/avc1/1280x720/iSJwBwJxb5Q1aVmI.mp4?tag=12
↓
三谷幸喜「他局でもこういう問題があるかどうかですよね」
安住「・・・・・」話そらす
>>r1 テレビ局はどこもやってるなんてみんなわかりきっとる。それよりも秋元康に切り込んでいけよ。アイツは握手券なんかで日本の音楽チャートをぶっ潰した大罪があるからな。
>>r1 これリアタイしててマジで違和感越えて確信になっちゃったよ。 安住は見聞含めYesNo語らず話題を変えるし、菊間は弁護士とは言え1㍉も実体験語らんで「色仕掛けなんかで穴の仕事取れません」とか、もう一人♂も「女同伴は普通で、そこで懇ろんなる展開あるよね?」とか中庸に論点ズラすし、台本外にしても想定しとけくらい悉く否定の仕方がベタベタでねぇ…
>>r1 菊間って、あの放送事故の人?アナやめて弁護士になったとか凄くね?
>>r1 安住も上納黙認か、川田亜子に流した涙はまやかしだったのかい?
>>r1 話逸らしたな ってことは、少なくとも何か思い当たる節があるってことだわなw こんなだからコイツらがいくら口で「信用して欲しい」だの「真面目な局員も大勢いる」だの言ったところで不信感しか生まれないんだわ
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18:
キレかけてて草
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スッゴい不機嫌そうで笑ったわ
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フジの精一杯の自虐ネタなんだろ
もっと踏み込めよ
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6:
安住の友達の女子アナ自殺してたでしょ
知ってるなら今言えばいいのに
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601:
>>6
あー
あれを考えたら接待はもろにやってたんだろうな
川田亜子だったか
〇〇さん、あの世にまで秘密は持っていきますとかいう遺書を残して死んだ人
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619:
>>6
しかもラジオで号泣してたよな
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827:
>>6
安住はもうTBSに取り込まれてるから
↑このレスにコメント
9:
菊間は内情全部知ってるのに知らん顔してて笑ったわ
コイツも信用できん
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14:
チノパンの死亡事故もフジに在籍してたら揉み消されてたんかな
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79:
>>14
元総理大臣が叔父さんの嫁ってだけでめっちゃ守られてるやろ
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20:
安藤優子や滝川クリステルもゲストに呼ぶべき
↑このレスにコメント
29:
菊間はいつでもフジと縁切れるんやろね
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37:
三谷ってとんねるず木梨と幼馴染で爆笑問題太田は同じ大学で同じ演劇学科の後輩らしいな
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46:
>>37
空気読まないとこは通ずるものがあるな
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49:
すげー空気
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51:
今思うと33歳の女子アナが18歳のジャニーズ呼び出して酒飲ませたとかよく許されたよね
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55:
>>51
菊間ってちょうどフジ版『電車男』に出演してたんやけど
それで干されて辞めたんよな
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54:
菊間調べたらジャニタレのスキャンダルあったのかw
マジでよく来たよなw
↑このレスにコメント
58:
ほんとなんで来たん?
煽りではなくて素朴な疑問やろ
↑このレスにコメント
63:
フジと絡んで仕事してきたのに忖度なく突っ込める三谷すげぇな
内心めちゃくちゃキレてるんやろ
↑このレスにコメント
67:
三谷の印象が変わった
こんなこと言うんやな
↑このレスにコメント
106:
菊間はむしろフジにひどい目に合わされたほうなのでは
↑このレスにコメント
116:
もうこれ聞くまでもないよな
菊間なだけに
↑このレスにコメント
128:
本来なら自分からそう言ってからコメント出すべきじゃね?
言わないでペラペラ喋ってるから三谷が突っ込みいれたけど
突っ込まなければ最後まで黙って中立気取ってフジテレビの擁護続けてた訳でしょこのババア
卑怯者と言わざるおえないわ、視聴者騙そうって気が満々でドン引きするわ
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その三 魔法の教え
ザラストに怒られたジルバは、ぶるぶるふるえました。よほどザラストがこわいのでしょう。
「このいたずらものめ。ハンスにはまだ本物の魔法はつかえぬ。力のない者が魔法を使うとあぶないのだ」
ジルバはこそこそとかくれました。
「ジルバは人間の言葉が話せるのですか」
「見てのとおりじゃ。動物の中には人間に近い心を持つものがおる。猿や犬がそうじゃ。鳥はずっと単純(たんじゅん)だが、うちのオウムのパロは百歳になる鳥だからお前よりずっとかしこい。ヘビやトカゲの心は人間とはまったくちがう。だが、なれた魔法使いなら彼らを命令にしたがわせるのはかんたんだ。だから、ヘビ、トカゲ、カエル、コウモリを見たら、それが魔法使いの手下でないか、気をつけることだ。悪い魔法使いもたくさんいるからな。ある魔法を使えば、動物と心で話すこともできるし、彼らに人間の言葉を話させることもできるが、他の人間がおどろくから、あまりやらないほうがいい。ジルバはお前になれているから、わしのいましめを忘れてうっかり話してしまったのだ」
「ぼくは早く魔法をおぼえたい。早く魔法を覚える魔法はないのですか。かしこくなる魔法とか」
ハンスの言葉にザラストはおどろいて言いました。
「お前はじゅうぶんにかしこい。そんなことを思いつくだけでもたいしたものだ。魔法とは、心の願いを本物にすることだから、願いを持って、それを信じることがたいせつなのじゃ。かしこくなりたければ、毎日そう願いなさい。しかし、お前の中に、かしこさのたしかなすがたがなければ、それはお前のものにはならないぞ」
「かしこさにすがたがあるのですか?」
「ある。それは、お前がかしこさという一言で言っているものを、よりこまかくくわしく考えることだ。たとえば、おぼえること、思い出すこと、見分けること、正しく考えること、かしこさにもいろいろある。大きくふくざつなものは実体化(じったいか)しにくく、小さくこまかなものは実体化、つまり本物にしやすい。たとえば、ハンス、カエルを想像(そうぞう)してみろ」
「そうぞう?」
「心の中で考えてみろ」
「考えました」
「そのカエルはどんな色だ」
「青です」
「大きさは。模様は。前脚に指は何本ある」
「ええと……わかりません」
その四 見知らぬ国々
「そうだろう。お前たちが考えているということは、そのようにぼんやりとしたものなのだ。そのカエルの体の中まですべて細かく、しかも同時に想像し、そこにあらわれろ、と命令すれば、それはそこに現れる。だが、そんなことは誰にもできぬ。神さま以外にはな」
「ザラストにもできないのですか」
「そうだ」
なあんだ、魔法使いといっても石ころをパンやお金に変えられないんだ。ハンスはがっかりしました。それなら、騎士(きし)にでもなって手柄(てがら)をたてて、お姫様とけっこんしたほうがずっといいや。
「そのほうがいいかもしれんぞ、ハンス」
またザラストに心を読まれてしまいました。
「だが、石ころをパンやお金に変えることはわしにもできる。見ておけ」
ザラストは机の上の紙をおさえていた小さな重石(おもし)を手にのせて呪文(じゅもん)をとなえました。すると、それはぱっとパンに変わりました。
ハンスはびっくりしました。
「食べてみろ」
手にとると、焼きたてのふかふかしたいい匂いのパンです。一口かじると、こんなおいしいパンはこれまで食べたことはありません。
……気がつくと、ハンスは石ころを手に持ったまま立っていました。
「こういうのは、ただの目くらましだ。魔法のほとんどはそういうものだが、それでもふつうの人間にとっては危険(きけん)なものだ」
これなら、やはり魔法を習いたいと思って、ハンスはそれからはまじめに魔法のれんしゅうをしました。そのせいで、軽いものを念力で動かしたり、そよ風をふかせたり、動物と心で話すことはできるようになってきました。
夏のあついときなど、そよ風をふかせる魔法を知っていると、とてもべんりです。でも、トンボやバッタに命令して動かす魔法は、あまり役に立ちません。せいぜい町の意地(いじ)の悪いおかみさんたちの背中に飛びこませて悲鳴をあげさせるくらいです。動物と心で話すことはできますが、命令するのはかんたんではありません。
「おい、ジルバ、こっちへ来い!」
「いやだね。あんたがこっちへ来な」
こんなぐあいです。
オウムのパロからはいろいろなことを教わりました。なにしろ百年も生きている鳥ですから、あちこちいろんな場所を見ており、いろんなことを知ってます。北の国アルカードの森や湖、雪におおわれた山や氷の川、南の国ボワロンの砂漠や太陽、海をこえた西の島国レントのおだやかで美しい風景(ふうけい)など、ハンスは見てみたくなりました。
ザラストに怒られたジルバは、ぶるぶるふるえました。よほどザラストがこわいのでしょう。
「このいたずらものめ。ハンスにはまだ本物の魔法はつかえぬ。力のない者が魔法を使うとあぶないのだ」
ジルバはこそこそとかくれました。
「ジルバは人間の言葉が話せるのですか」
「見てのとおりじゃ。動物の中には人間に近い心を持つものがおる。猿や犬がそうじゃ。鳥はずっと単純(たんじゅん)だが、うちのオウムのパロは百歳になる鳥だからお前よりずっとかしこい。ヘビやトカゲの心は人間とはまったくちがう。だが、なれた魔法使いなら彼らを命令にしたがわせるのはかんたんだ。だから、ヘビ、トカゲ、カエル、コウモリを見たら、それが魔法使いの手下でないか、気をつけることだ。悪い魔法使いもたくさんいるからな。ある魔法を使えば、動物と心で話すこともできるし、彼らに人間の言葉を話させることもできるが、他の人間がおどろくから、あまりやらないほうがいい。ジルバはお前になれているから、わしのいましめを忘れてうっかり話してしまったのだ」
「ぼくは早く魔法をおぼえたい。早く魔法を覚える魔法はないのですか。かしこくなる魔法とか」
ハンスの言葉にザラストはおどろいて言いました。
「お前はじゅうぶんにかしこい。そんなことを思いつくだけでもたいしたものだ。魔法とは、心の願いを本物にすることだから、願いを持って、それを信じることがたいせつなのじゃ。かしこくなりたければ、毎日そう願いなさい。しかし、お前の中に、かしこさのたしかなすがたがなければ、それはお前のものにはならないぞ」
「かしこさにすがたがあるのですか?」
「ある。それは、お前がかしこさという一言で言っているものを、よりこまかくくわしく考えることだ。たとえば、おぼえること、思い出すこと、見分けること、正しく考えること、かしこさにもいろいろある。大きくふくざつなものは実体化(じったいか)しにくく、小さくこまかなものは実体化、つまり本物にしやすい。たとえば、ハンス、カエルを想像(そうぞう)してみろ」
「そうぞう?」
「心の中で考えてみろ」
「考えました」
「そのカエルはどんな色だ」
「青です」
「大きさは。模様は。前脚に指は何本ある」
「ええと……わかりません」
その四 見知らぬ国々
「そうだろう。お前たちが考えているということは、そのようにぼんやりとしたものなのだ。そのカエルの体の中まですべて細かく、しかも同時に想像し、そこにあらわれろ、と命令すれば、それはそこに現れる。だが、そんなことは誰にもできぬ。神さま以外にはな」
「ザラストにもできないのですか」
「そうだ」
なあんだ、魔法使いといっても石ころをパンやお金に変えられないんだ。ハンスはがっかりしました。それなら、騎士(きし)にでもなって手柄(てがら)をたてて、お姫様とけっこんしたほうがずっといいや。
「そのほうがいいかもしれんぞ、ハンス」
またザラストに心を読まれてしまいました。
「だが、石ころをパンやお金に変えることはわしにもできる。見ておけ」
ザラストは机の上の紙をおさえていた小さな重石(おもし)を手にのせて呪文(じゅもん)をとなえました。すると、それはぱっとパンに変わりました。
ハンスはびっくりしました。
「食べてみろ」
手にとると、焼きたてのふかふかしたいい匂いのパンです。一口かじると、こんなおいしいパンはこれまで食べたことはありません。
……気がつくと、ハンスは石ころを手に持ったまま立っていました。
「こういうのは、ただの目くらましだ。魔法のほとんどはそういうものだが、それでもふつうの人間にとっては危険(きけん)なものだ」
これなら、やはり魔法を習いたいと思って、ハンスはそれからはまじめに魔法のれんしゅうをしました。そのせいで、軽いものを念力で動かしたり、そよ風をふかせたり、動物と心で話すことはできるようになってきました。
夏のあついときなど、そよ風をふかせる魔法を知っていると、とてもべんりです。でも、トンボやバッタに命令して動かす魔法は、あまり役に立ちません。せいぜい町の意地(いじ)の悪いおかみさんたちの背中に飛びこませて悲鳴をあげさせるくらいです。動物と心で話すことはできますが、命令するのはかんたんではありません。
「おい、ジルバ、こっちへ来い!」
「いやだね。あんたがこっちへ来な」
こんなぐあいです。
オウムのパロからはいろいろなことを教わりました。なにしろ百年も生きている鳥ですから、あちこちいろんな場所を見ており、いろんなことを知ってます。北の国アルカードの森や湖、雪におおわれた山や氷の川、南の国ボワロンの砂漠や太陽、海をこえた西の島国レントのおだやかで美しい風景(ふうけい)など、ハンスは見てみたくなりました。
どうでもいい話だが、とある本を読んでいて驚いた話である。
いや、驚くような話ではないが、驚かされたので、書いておく。
ロバート・F・ヤング(「たんぽぽ娘」という名SF短編の作者)の「飛ぶフライパン」という変な題名の短編の中に、こういう一文があって、読んでいて驚いた。(「驚いた」がしつこいww)
マリアンの心臓は、エレベーターで六階へあがり、廊下を通って自分の部屋にたどりつくまで高鳴っていた。
何に驚いたかは言うまでもないだろう。私は「心臓がエレベーターで六階へあがった」ことに驚いたのである。まあ、SF小説のことだから、どんな奇想天外なことが起こってもおかしくはない。何しろ、フライパンが空を飛ぶ話のようだから、心臓だってエレベーターで六階まで上がっても不思議ではないだろうが、ここで思い直した。
いや、これは「心臓が六階まで上がった」のではなく、
マリアンの心臓は、彼女がエレベーターで六階へあがり廊下を通って自分の部屋にたどりつくまで高鳴っていた。
ということなのではないか。と気がついたのだが、自分が「心臓が六階までエレベーターで上がった」と勘違いしていたのが面白いので、今こうして書いているわけである。
誤読も、なかなか面白い。
訳者は伊藤典夫で。SFの翻訳者としては大御所である。
ちなみに、「トーマの心臓」は萩尾望都の名作漫画。
いや、驚くような話ではないが、驚かされたので、書いておく。
ロバート・F・ヤング(「たんぽぽ娘」という名SF短編の作者)の「飛ぶフライパン」という変な題名の短編の中に、こういう一文があって、読んでいて驚いた。(「驚いた」がしつこいww)
マリアンの心臓は、エレベーターで六階へあがり、廊下を通って自分の部屋にたどりつくまで高鳴っていた。
何に驚いたかは言うまでもないだろう。私は「心臓がエレベーターで六階へあがった」ことに驚いたのである。まあ、SF小説のことだから、どんな奇想天外なことが起こってもおかしくはない。何しろ、フライパンが空を飛ぶ話のようだから、心臓だってエレベーターで六階まで上がっても不思議ではないだろうが、ここで思い直した。
いや、これは「心臓が六階まで上がった」のではなく、
マリアンの心臓は、彼女がエレベーターで六階へあがり廊下を通って自分の部屋にたどりつくまで高鳴っていた。
ということなのではないか。と気がついたのだが、自分が「心臓が六階までエレベーターで上がった」と勘違いしていたのが面白いので、今こうして書いているわけである。
誤読も、なかなか面白い。
訳者は伊藤典夫で。SFの翻訳者としては大御所である。
ちなみに、「トーマの心臓」は萩尾望都の名作漫画。
その一 魔法使いハンス
ハンスは魔法の練習(れんしゅう)をしていましたが、うまくつかえません。お師匠(ししょう)、つまり先生のザラストは何も教えてくれないのです。
落ちてくる木の葉に念力をかけて右に行け、と命令すると左に行くし、左に行け、と命令すると右に行きます。下に行け、というと下に行きますが、これはあたりまえ。
ハンスは十歳です。
生まれた国はアスカルファンという長い名前の国です。地理にくわしい人は、今のヨーロッパぜんたいだと思ってください。そこの真ん中のトエルペンという町に生まれたのですが、両親の顔は知りません。生まれてすぐに教会の前にすてられ、それを見つけたお坊さんに十歳までそだてられました。
十歳になると、鍛冶屋(かじや)さん、いろんな鉄の道具を作る人ですが、その鍛冶屋さんのところではたらかされることになりましたが、ハンスははたらくのが嫌いなので、そこを逃げ出しました。
逃げ出してもお金がないので、何も買うことはできません。
道端(みちばた)でおなかをすかせてすわりこんでいると、通りかかった一人の老人がハンスに声をかけました。
「ハンスよ、どうしたのだ」
ハンスは、この老人がなぜ自分の名前を知っているのだろう、とふしぎに思いましたが、答えました。
「おなかがすいて動けません」
「先のことも考えず、鍛冶屋を飛び出したりするからじゃよ。お前は、その無考えのためにこれからも苦労するぞ」
どうやら老人は自分にお説教か忠告をしているようですが、今のハンスにはちっともありがたくありません。それより、お金でも食べ物でもめぐんでほしいところです。
「金がほしいか。ならあげよう。ほら」
老人は、ハンスの考えていることがわかるようです。老人の手から受け取ったお金は一リム、日本のお金なら千円くらいです。
ハンスは大喜びしました。これまでハンスは五十エキュ、つまり五百円くらいしか手にしたことはないのです。一リムもあれば、三日くらいは生きのびられそうです。でも、その先は?
「ありがとう。でも、おじいさん、なんでぼくの考えていることがわかるの?」
ハンスの言葉に、老人はちょっと間をおいて答えました。
「わしは魔法使いなのじゃよ」
「魔法使い! ならば、ぜひぼくを弟子(でし)にしてください」
弟子とは生徒のことです。
その二 魔法使いの弟子
ハンスが道端にすわりこんでいる間考えていたのは、こんなことです。
「ああ、この目の前の木の葉がお金に変わったら、それでパンが買えるのになあ。いや、石ころがそのままパンやチーズに変わったらもっといいや。もし、自分が魔法使いだったらこんなところでおなかをすかせてなくてすむのに」
そんなところに本物の魔法使いがあらわれたのですから、これは絶好のチャンスというものでしょう。
ハンスの頼みに、その魔法使いだという老人は考えこみましたが、やがて答えました。
「弟子にしてもいいが、魔法をおぼえるのはかんたんではないぞ。お前のようななまけ者はりっぱな魔法使いにはなれないだろう。今でも、お前は楽をするために魔法を使いたいと思っているだろう」
それはその通りですが、でも楽をするためでなければ、魔法に何の意味があるのでしょう。そう考えたハンスの心を読み取って、老人は大声で笑いました。
「それもその通りじゃ。お前はなかなか賢い子だ。よし、弟子にしてやろう。ついて来い」
魔法使いは歩きながら、自分の名はドクトル・ザラスト、この国で一番えらい魔法使いだ、と言いました。でも、本人がそう言っているだけかもしれません。
ザラストの住みかは、ふつうの町中にありました。家の中には犬と猿と猫とオウムがいます。
「お前はこれからここで修行(しゅぎょう)をするのだ。はじめに、あそこの木の落ち葉を動かすれんしゅうをしなさい。それから、この動物に心で話しかけるれんしゅうをしなさい。それができたら一番下の魔法使いになったということだ。できるまで毎日それだけやるのだぞ」
それから毎日、ハンスはその課題(かだい)をれんしゅうしましたが、一月たってもまだできません。でも、ザラストの家にいれば、飢(う)え死にすることはありませんから気楽なものです。
動物に話しかけるのも、心でよりも、つい言葉に出してしまいます。言葉で言わないと反応(はんのう)がないのだから、つい退屈(たいくつ)して口に出すのです。
「あーあ、退屈だなあ。もっとかんたんに魔法がおぼえられないのかなあ」
すると、猿のジルバが人間の声で言いました。
「ザラストの魔法の本を見ればいい」
ハンスはぎょっとおどろきました。猿が人間の言葉を話すなんて。
「ザラストの魔法の本はどこにあるんだい?」
ハンスが聞いた時、家のドアがあいて、ザラストが帰ってきました。ハンスがジルバと話しているのを聞いていたのか、ザラストは大声で怒りました。
「こら、ジルバ、お前はハンスに何をさせようとした」
ハンスは魔法の練習(れんしゅう)をしていましたが、うまくつかえません。お師匠(ししょう)、つまり先生のザラストは何も教えてくれないのです。
落ちてくる木の葉に念力をかけて右に行け、と命令すると左に行くし、左に行け、と命令すると右に行きます。下に行け、というと下に行きますが、これはあたりまえ。
ハンスは十歳です。
生まれた国はアスカルファンという長い名前の国です。地理にくわしい人は、今のヨーロッパぜんたいだと思ってください。そこの真ん中のトエルペンという町に生まれたのですが、両親の顔は知りません。生まれてすぐに教会の前にすてられ、それを見つけたお坊さんに十歳までそだてられました。
十歳になると、鍛冶屋(かじや)さん、いろんな鉄の道具を作る人ですが、その鍛冶屋さんのところではたらかされることになりましたが、ハンスははたらくのが嫌いなので、そこを逃げ出しました。
逃げ出してもお金がないので、何も買うことはできません。
道端(みちばた)でおなかをすかせてすわりこんでいると、通りかかった一人の老人がハンスに声をかけました。
「ハンスよ、どうしたのだ」
ハンスは、この老人がなぜ自分の名前を知っているのだろう、とふしぎに思いましたが、答えました。
「おなかがすいて動けません」
「先のことも考えず、鍛冶屋を飛び出したりするからじゃよ。お前は、その無考えのためにこれからも苦労するぞ」
どうやら老人は自分にお説教か忠告をしているようですが、今のハンスにはちっともありがたくありません。それより、お金でも食べ物でもめぐんでほしいところです。
「金がほしいか。ならあげよう。ほら」
老人は、ハンスの考えていることがわかるようです。老人の手から受け取ったお金は一リム、日本のお金なら千円くらいです。
ハンスは大喜びしました。これまでハンスは五十エキュ、つまり五百円くらいしか手にしたことはないのです。一リムもあれば、三日くらいは生きのびられそうです。でも、その先は?
「ありがとう。でも、おじいさん、なんでぼくの考えていることがわかるの?」
ハンスの言葉に、老人はちょっと間をおいて答えました。
「わしは魔法使いなのじゃよ」
「魔法使い! ならば、ぜひぼくを弟子(でし)にしてください」
弟子とは生徒のことです。
その二 魔法使いの弟子
ハンスが道端にすわりこんでいる間考えていたのは、こんなことです。
「ああ、この目の前の木の葉がお金に変わったら、それでパンが買えるのになあ。いや、石ころがそのままパンやチーズに変わったらもっといいや。もし、自分が魔法使いだったらこんなところでおなかをすかせてなくてすむのに」
そんなところに本物の魔法使いがあらわれたのですから、これは絶好のチャンスというものでしょう。
ハンスの頼みに、その魔法使いだという老人は考えこみましたが、やがて答えました。
「弟子にしてもいいが、魔法をおぼえるのはかんたんではないぞ。お前のようななまけ者はりっぱな魔法使いにはなれないだろう。今でも、お前は楽をするために魔法を使いたいと思っているだろう」
それはその通りですが、でも楽をするためでなければ、魔法に何の意味があるのでしょう。そう考えたハンスの心を読み取って、老人は大声で笑いました。
「それもその通りじゃ。お前はなかなか賢い子だ。よし、弟子にしてやろう。ついて来い」
魔法使いは歩きながら、自分の名はドクトル・ザラスト、この国で一番えらい魔法使いだ、と言いました。でも、本人がそう言っているだけかもしれません。
ザラストの住みかは、ふつうの町中にありました。家の中には犬と猿と猫とオウムがいます。
「お前はこれからここで修行(しゅぎょう)をするのだ。はじめに、あそこの木の落ち葉を動かすれんしゅうをしなさい。それから、この動物に心で話しかけるれんしゅうをしなさい。それができたら一番下の魔法使いになったということだ。できるまで毎日それだけやるのだぞ」
それから毎日、ハンスはその課題(かだい)をれんしゅうしましたが、一月たってもまだできません。でも、ザラストの家にいれば、飢(う)え死にすることはありませんから気楽なものです。
動物に話しかけるのも、心でよりも、つい言葉に出してしまいます。言葉で言わないと反応(はんのう)がないのだから、つい退屈(たいくつ)して口に出すのです。
「あーあ、退屈だなあ。もっとかんたんに魔法がおぼえられないのかなあ」
すると、猿のジルバが人間の声で言いました。
「ザラストの魔法の本を見ればいい」
ハンスはぎょっとおどろきました。猿が人間の言葉を話すなんて。
「ザラストの魔法の本はどこにあるんだい?」
ハンスが聞いた時、家のドアがあいて、ザラストが帰ってきました。ハンスがジルバと話しているのを聞いていたのか、ザラストは大声で怒りました。
「こら、ジルバ、お前はハンスに何をさせようとした」
次回から、小学校高学年あたりを一応の対象とした「哲学小説」を掲載する。
つまり、この世界とはどういうものか、という「世界認識」、俗に言えば「世間知」をRPG的に世界を廻ることで考えさせようという話だ。舞台は「軍神マルス」と同じ世界である。同作品の人物も出てくる。つまり、「少年マルス」「軍神マルス」「天国の鍵」で三部作である。
哲学が好きな人なら、大人が読んでもある程度面白いかと思う。
先に言っておけば、世界は善人と悪人で構成されているわけではない、という話だ。
「騙す人」「騙される人」「騙しも騙されもしない人」の3種類である。
「騙される人」がいて、悪事は機能するのだから、騙される人もまた世界を悪化させる要素、害悪の元なのである。「騙しも騙されもしない人」になることやその思考作業を「哲学」という。
世界が善人と悪人の2種類だという認識が、世界の恒常的不幸の根本原因である。
現実世界では善人も時々悪行をするし、悪人も善行をするのであるから、善人・悪人という認識はかえって世界を混乱させるわけだ。悪一方の人間も善一方の人間もいない。すると、世界の秩序を作るには或る種のルールを合意するしかない。それが法律であり、道徳である。前者は拘束力があるが、後者には無い。しかし、世界の秩序を作るのは、むしろ道徳、つまり「自制心」なのである。ある種の人間には法律すら歯止めにはならない。人が自分で自分を制するのが道徳の機能だ。
というような話だが、ここまで面倒なことは小説の中には書いていない。小学生でもわかる話として書いてある。
つまり、この世界とはどういうものか、という「世界認識」、俗に言えば「世間知」をRPG的に世界を廻ることで考えさせようという話だ。舞台は「軍神マルス」と同じ世界である。同作品の人物も出てくる。つまり、「少年マルス」「軍神マルス」「天国の鍵」で三部作である。
哲学が好きな人なら、大人が読んでもある程度面白いかと思う。
先に言っておけば、世界は善人と悪人で構成されているわけではない、という話だ。
「騙す人」「騙される人」「騙しも騙されもしない人」の3種類である。
「騙される人」がいて、悪事は機能するのだから、騙される人もまた世界を悪化させる要素、害悪の元なのである。「騙しも騙されもしない人」になることやその思考作業を「哲学」という。
世界が善人と悪人の2種類だという認識が、世界の恒常的不幸の根本原因である。
現実世界では善人も時々悪行をするし、悪人も善行をするのであるから、善人・悪人という認識はかえって世界を混乱させるわけだ。悪一方の人間も善一方の人間もいない。すると、世界の秩序を作るには或る種のルールを合意するしかない。それが法律であり、道徳である。前者は拘束力があるが、後者には無い。しかし、世界の秩序を作るのは、むしろ道徳、つまり「自制心」なのである。ある種の人間には法律すら歯止めにはならない。人が自分で自分を制するのが道徳の機能だ。
というような話だが、ここまで面倒なことは小説の中には書いていない。小学生でもわかる話として書いてある。
「薬屋のひとりごと」を「なろう」だとか「なんちゃって中華だ」とか言って批判する向きがあるが、ほとんどすべての異世界ファンタジーは「なろう」的主人公が当たり前であるし、また「なんちゃって異世界」である。つまり、これはたとえば「アニメがアニメ的であるのはけしからん」と言っているのと同じで、「自分が気に食わない作品」はすべてに揚げ足を取るという、汚い根性だ。
もっとも、私はこの作品をさほど高く評価はしていない。話の筋自体、どこかで聞いたような話(たとえば粉塵爆発の話とか)や先が簡単に想像できる話(壬氏はたぶん去勢されていない)が大半だ。ただ、これが特に女性人気が高いのも理解できる。それはひとえに主人公猫猫と壬氏の、くっつきそうでくっつかないラブコメにある。女性は、女性が主役のラブコメが大好きなのは、男が男主役のラブコメが好きなのと同じだ。
なお、私がこの作品の中で一番のファンタジー、つまり、現実性が無いと思うのは、猫猫がそばかすを顔に細工するだけでブスになり、そばかすを取ると美少女になる、というネタである。ソバカスだけでそれほど劇的に変わる顔など見たことがない。それに、東洋人にはソバカスはほとんど無いのである。
ところで、そばかすは、なぜそばかすと言うのだろうか。蕎麦のカスか?
ちなみに、顔の何かが少し変わるだけでいきなり美女や美少女になる、というのは女性が大好きなネタである。自分も、たとえばメガネを外すだけで美少女になれたら、という願望の発露だろう。残念ながら、美女や美少女はメガネをかけていても美女・美少女なのである。むしろ、アイドルなどはメガネをかけたほうが愛嬌が出て魅力的になったりする。
(以下引用)
もっとも、私はこの作品をさほど高く評価はしていない。話の筋自体、どこかで聞いたような話(たとえば粉塵爆発の話とか)や先が簡単に想像できる話(壬氏はたぶん去勢されていない)が大半だ。ただ、これが特に女性人気が高いのも理解できる。それはひとえに主人公猫猫と壬氏の、くっつきそうでくっつかないラブコメにある。女性は、女性が主役のラブコメが大好きなのは、男が男主役のラブコメが好きなのと同じだ。
なお、私がこの作品の中で一番のファンタジー、つまり、現実性が無いと思うのは、猫猫がそばかすを顔に細工するだけでブスになり、そばかすを取ると美少女になる、というネタである。ソバカスだけでそれほど劇的に変わる顔など見たことがない。それに、東洋人にはソバカスはほとんど無いのである。
ところで、そばかすは、なぜそばかすと言うのだろうか。蕎麦のカスか?
ちなみに、顔の何かが少し変わるだけでいきなり美女や美少女になる、というのは女性が大好きなネタである。自分も、たとえばメガネを外すだけで美少女になれたら、という願望の発露だろう。残念ながら、美女や美少女はメガネをかけていても美女・美少女なのである。むしろ、アイドルなどはメガネをかけたほうが愛嬌が出て魅力的になったりする。
(以下引用)
よく、世間の男性が「女は優しい男が好きだと言うくせに、俺のように優しい男には目もくれないじゃないか。逆に、ヤンキーや不良ややくざを女は好きだろう」と文句を言うが、後者はべつに暴力性を女性が好むのではなく、女性は「強い男」を好むだけである。これは女性の本能と言っていい。女性は男より暴力能力が低いから、「自分を守ってくれる存在」を好むわけだ。
で、世間の男が「自分の優しさ」と考えているのは、実は「自分の弱さ」の言い訳でしかない場合が多いから、女性にそれを見抜かれているのである。
「優しさ」とは「暴力本能が低い」ことであり、当然、暴力能力も低いのが自然である。もちろん、理想は、暴力能力は高いが自制心があり、他者に優しい男だが、そういう男はなかなか外面からは判別できない。そこで、暴力性や威嚇を表に出している「見てわかる強そうな男」を女性は好むことになるのが自然の道理、となる。
さらに言えば、「優しい男が好き」というのは「自分に対して優しい男が好き」ということで、どんな女にも優しい男が好きなわけではない。もっとも、バルザックのある小説の貴族女性が言うように、「女はね、誰も興味を持たない男は好きにならないのよ」というのが真理であり、「一見、誰にでも優しい男」はわりともてることはもてるわけだ。その「優しい感じ」を外面に出せない「気の弱い男」などがもてるのは、まあ、無理だろう。
昔のハリウッド映画の(特に西部劇映画の)ヒーローは、必ず「優しくて強い男」だったのである。その強さは、しかし、映画の中ででもないとふつうは表には出せないのだ。
映画だと、ヒーローの引き立て役として、「優しくて弱い男」や、「粗暴だが、実はさほど強くない男」などのキャラもよく出たものである。
現実世界では、「真の強さ」を表に出す機会はめったに無い。そこで「演技としての強さ」を表に出す下種男の天下になる。
で、世間の男が「自分の優しさ」と考えているのは、実は「自分の弱さ」の言い訳でしかない場合が多いから、女性にそれを見抜かれているのである。
「優しさ」とは「暴力本能が低い」ことであり、当然、暴力能力も低いのが自然である。もちろん、理想は、暴力能力は高いが自制心があり、他者に優しい男だが、そういう男はなかなか外面からは判別できない。そこで、暴力性や威嚇を表に出している「見てわかる強そうな男」を女性は好むことになるのが自然の道理、となる。
さらに言えば、「優しい男が好き」というのは「自分に対して優しい男が好き」ということで、どんな女にも優しい男が好きなわけではない。もっとも、バルザックのある小説の貴族女性が言うように、「女はね、誰も興味を持たない男は好きにならないのよ」というのが真理であり、「一見、誰にでも優しい男」はわりともてることはもてるわけだ。その「優しい感じ」を外面に出せない「気の弱い男」などがもてるのは、まあ、無理だろう。
昔のハリウッド映画の(特に西部劇映画の)ヒーローは、必ず「優しくて強い男」だったのである。その強さは、しかし、映画の中ででもないとふつうは表には出せないのだ。
映画だと、ヒーローの引き立て役として、「優しくて弱い男」や、「粗暴だが、実はさほど強くない男」などのキャラもよく出たものである。
現実世界では、「真の強さ」を表に出す機会はめったに無い。そこで「演技としての強さ」を表に出す下種男の天下になる。
第五十章 時の流れの中で
「マルスと私にとって、この二年間の記憶ほど、楽しく大事なものは無いのよ。それをマルスが自分から忘れたいなんて、そんな、ひどいわ」
マチルダは泣き崩れた。
トリスターナは青ざめていた。もう、マルスの秘密を自分だけの胸に置いてはおけない。
トリスターナは、ロレンゾを片隅に引っ張って行き、マルスが知らずに父ジルベールを殺していた事を告げた。
ロレンゾは大きくうなずいた。
「それじゃな。おそらく、悪魔にその点を突かれて、心を吸い取られてしまったんじゃ。最後の、アロンゾの鍵を知らせる言葉が、記憶のかすかな痕跡だったのじゃろうな。可哀想に」
ロレンゾは涙を拭った。
「国民全体の幸福の代償に、マルスは自分の最も楽しく生き生きとした二年間の記憶を失ったんじゃ。立派な国王じゃ。だが、もはや国王としての仕事はできまい。今のあれは、まったくの子供じゃからの」
マルスは病気を理由に国王の座を下り、それまで宰相として政治を見ていたオズモンドが国王となった。
トリスターナはアンドレと結婚してアルカードに行き、ピエールはヤクシーと共にパーリに向かい、パーリをボワロンから独立させる運動に手を貸して成功させた。
ヴァルミラは、ピエールたちに協力した後、やがてグリセリードに起こった内乱に身を投じ、反乱軍の首領となってグリセリードからロドリーゴの一党を追い出して、シルヴィアナを退位させた。そして、グリセリードの女王の座に就いたが、誰とも結婚せず、一生を処女王として過ごしたのであった。
こうしてアスカルファン、レント、グリセリードの友好関係は数百年続くことになったのであるが、その立役者であるマルスは、自分がそんな重大な役割を果たした事も知らず、故郷の山でマチルダと共に農牧業を営んで、のんびりと過ごしていた。
いきなり十八歳になっていた事への戸惑いも、いきなりマチルダのような美しい奥さんが出来ていた事もマルスには夢のような事であったが、中でも、たまに町に出た時に、時々見も知らぬ他人が自分の顔を見て、土下座して拝むことには途方に暮れた。
マルスには、なぜ人々が自分を「軍神マルス様」と呼ぶのか、さっぱり分からなかったからである。
マチルダに聞いても、さあ、と笑うばかりである。
だが、そんな奇妙な出来事はどうであれ、マチルダと四人の子供に恵まれて、平凡だが平和な暮らしをする事にマルスはまったく不満はなかった。
マルスとの間に出来た子供にマチルダはオズモンド、ヴァルミラ、ピエール、ヤクシーとそれぞれ名づけた。
何でそんな変な名前にするんだと聞いても、マチルダは笑って答えない。オズモンドやピエールはともかく、ヴァルミラやヤクシーなんて妙な名前ではないか。
マルスがもう一つ疑問に思った事は、ロレンゾと名乗る爺さんが勝手に自分の家に居候している事である。
「わしはお前らの祖父みたいなもんじゃからな」
とロレンゾは言うし、マチルダもそれを快く受け入れているので、マルスもそれでいいんだろうと思っていたが、一つ気に入らない事があった。
「あの、お前のお祖父さんだがね」
「ロレンゾの事? ロレンゾがどうかして」
「子守りをしてくれるのはいいんだが、子供に妙な話をするんだ。まあ、罪の無いほら話か御伽噺だろうから、気にしなきゃあいいんだろうが、子供の頭に悪い影響を与えるんじゃないかと思ってね」
「どんな話?」
「戦の話や旅の話さ。それに出てくる主人公ときたら、一人で千人もの敵を弓矢で倒すなんて言ってるんだぜ」
「嘘みたいな話ね」
「嘘に決まってるさ。それに、僕は戦の話は嫌いだ。あんなのを聞いて育った子供がどうなるか知りたいもんだよ」
「大丈夫よ。子供だって、御伽噺と思って聞いているわ。ねえ、ヴァルミラちゃん」
「あら、私本当の話だって思ってたわ」
ピエールとオズモンドがオモチャの剣でちゃんばらをしている。
「あっ、お父さんだ。叱られるぞ」
マルスが外に出てきたのを見てオズモンドが言った。マルスは二人に笑顔で手を振って農作業に出かける。
「お父さんはなんでちゃんばらや戦の話が嫌いなのかな」
オズモンドがロレンゾに聞いた。すっかり年老いてぼけてきたロレンゾは、「うん?」と聞き返す。そして笑って言った。
「お前のお父さんは平和主義者なのじゃよ」
「へいわしゅぎしゃって、弱虫って事?」
ピエールが聞き返す。
「誰よりも強くて優しい人間のことさ」
「軍神マルス」 完
まあ、無学者の与太話だが、みなさんは「I'm sorry」を「ごめんなさい、すみません」の意味だと思っている人が大半なのではないか。
実はこれは謝罪でも何でもないのである。英米人は基本的に謝罪しない。いわゆる「謝ったら負け」というのがその本性である。だからディベート(議論術)が発達する。相手に言論で勝つのがディベートであり、当然、謝ることは自分の間違いを認める行為で、謝ったら負けである。
では、「アイムソーリー」の適切な訳語は何かというと、「遺憾に思う、残念だ」であり、そこには謝罪も無く、自分の非を認めることもない。単に「状況的に、あなたがそういう状況になったのは気の毒だが、私の責任ではない」というだけのことだ。
sorryはおそらくsorrow(悲しむ、嘆く、気の毒に思う)からの派生語であり、そこには「責任問題」は存在しないのである。むしろ、「気の毒だ」という、劣勢にある者を高みから見下ろす姿勢なのである。
まあ、これが英米人の心性であり、だからこそ世界を支配したわけだ。そして英語が世界言語になることで、世界中が英米的思考形態になっていく。つまり、支配と被支配の世界になるわけだ。
ちなみに、下の引用は今見たばかりのtogetterのひとつである。つまり、英米人にはすべては「交渉術」。
ーーーーーーーーーーーーーー
ワイは仕事柄「怒ってる」米国人の相手をたくさんして来た。その経験から言うと、米国人はビジネスの場でも非常によく怒るのだけど無闇に怒っているのではなく、良くも悪くも計算して怒っている。大学に怒り方の講座でもあるんじゃないかと思うくらい、相手をコントロールするために怒る米国人は多い
実はこれは謝罪でも何でもないのである。英米人は基本的に謝罪しない。いわゆる「謝ったら負け」というのがその本性である。だからディベート(議論術)が発達する。相手に言論で勝つのがディベートであり、当然、謝ることは自分の間違いを認める行為で、謝ったら負けである。
では、「アイムソーリー」の適切な訳語は何かというと、「遺憾に思う、残念だ」であり、そこには謝罪も無く、自分の非を認めることもない。単に「状況的に、あなたがそういう状況になったのは気の毒だが、私の責任ではない」というだけのことだ。
sorryはおそらくsorrow(悲しむ、嘆く、気の毒に思う)からの派生語であり、そこには「責任問題」は存在しないのである。むしろ、「気の毒だ」という、劣勢にある者を高みから見下ろす姿勢なのである。
まあ、これが英米人の心性であり、だからこそ世界を支配したわけだ。そして英語が世界言語になることで、世界中が英米的思考形態になっていく。つまり、支配と被支配の世界になるわけだ。
ちなみに、下の引用は今見たばかりのtogetterのひとつである。つまり、英米人にはすべては「交渉術」。
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ワイは仕事柄「怒ってる」米国人の相手をたくさんして来た。その経験から言うと、米国人はビジネスの場でも非常によく怒るのだけど無闇に怒っているのではなく、良くも悪くも計算して怒っている。大学に怒り方の講座でもあるんじゃないかと思うくらい、相手をコントロールするために怒る米国人は多い
第四十九章 過去への逃避
ロレンゾはマルスの手の指を見た。ダイモンの指輪はまだその薬指に嵌っていた。
ヤクシーとヴァルミラは、今、巨大な竜と戦っていた。悪魔のもう一つの姿である。だが、二人とも、竜の爪や尾に打たれ、切り裂かれてあちこち血を流している。二人の体力は、もはや限界だろう。
ロレンゾはマルスの指から指輪を抜いて、自分の指に嵌めた。
「ロレンゾ……ピラミッド……」
マルスの口から切れ切れな言葉が洩れた。
「……杖……」
はっとロレンゾは自分の持っていた杖を見た。ピラミッドでマルスの見つけた杖である。
その黄金の握りをロレンゾは強く回した。握りが取れて、杖の上の部分に空洞が現れた。その中に、一枚の羊皮紙が入っている。
古代パーリ語で書かれたそれを、今はロレンゾも読むことができた。
「アロンゾの鍵、それは神々よりも強き者、その名はクロキアス」
ロレンゾは指輪を悪魔に向けて声高らかに呪文を唱えた。あの欠けていた一語の所にクロキアスの名を入れて。
悪魔はぎゃあっと叫び声を上げ、姿を消した。
気が付くと、四人は日照りで水の無くなっている川の川底に気を失って倒れていた。
空から落ちてきた水滴が、四人の顔に当たり、マルスを除く三人は目を覚ました。
空は真っ暗に曇り、今雨が降りだそうとしていた。
「雨だ。悪魔の呪いは解けたぞ。アスカルファンは救われた!」
ロレンゾは飛び起きて、神に感謝の祈りを捧げた。
ヤクシーとヴァルミラも抱き合って喜んだ。
やがて降りだした雨は、これまでの日照りを補うかのように、豪雨となってあらゆる物を洗い流した。川底にはあっという間に濁流が流れ出す。
ロレンゾに担がれて宮廷に帰ったマルスは、なおも意識を取り戻さなかった。
マチルダはマルスに取りすがって泣き崩れた。もちろん、マルスが悪魔に見せられた映像は悪魔の作った幻覚であり、マチルダが浮気などするわけはないのである。
日照りは終わり、作物は命を甦らせた。
秋の収穫は、例年よりは少なかったものの、秋以降に作られた野菜類は豊作で、今年の冬はなんとか越せそうであった。
国民の心配をよそに、マルスは眠り続けた。
眠りながら、マルスは夢を見ていた。それは、故郷の山の夢である。
母親のマーサがマルスを呼ぶ。食事が出来た知らせである。父親のギルが猟から帰ってくる姿を見つけてマルスは駆け寄る。ギルは髭面のいかつい顔にやさしい笑みを浮かべてマルスを抱き上げる。その二人を見ているマーサも微笑んでいる。
やがてマルスは目を覚ました。およそ半年間、マルスは眠り続けていたのである。目を覚ましたマルスは、ベッドの上の自分にもたれかかるように眠っている美しい少女を見てびっくりした。まったく知らない少女だが、なぜか無性に懐かしい顔である。
マチルダは、自分が枕にしていた物がかすかに身動きしたので目を覚ました。
「マルス! 目を覚ましたの?」
マチルダは驚きの声を上げてマルスの首にかじりついた。
マルスの方はこの見知らぬ少女からいきなりこんな親愛の表現を受けてびっくりしてしまっていた。
「あのう、済みません。あなたはどなたなんでしょう。それに、ここはどこなんですか」
「マルス、いきなり妙な冗談を言ったら承知しないわよ。皆あんたの事を心配していたんですからね」
そう言われても、マルスはどぎまぎするばかりである。どうもこの人は僕を誰かと勘違いしているようだ。でも、僕の事をマルスって呼んでいる。
マルスの様子がどうもおかしいと思ったマチルダは、他の部屋にいたロレンゾやカルーソー、トリスターナを呼んで来た。カルーソーがマルスに問い掛けた。
「マルス、君は自分の事をどう思っている。君は幾つになったんだ」
マルスは、この人たちは自分をからかっているのかと思ったが、本気で心配しているらしく思えたので、こっちも正直に言った。
「幾つって……十六になったばかりです」
周りのみんなは、互いに顔を見合わせた。記憶が退行してしまっている。
「では、君の父親と母親はどうしている」
「母は僕が八歳の時に亡くなりました。父親は、この前死んだばかりです。僕は山で猟師をしているんです。ここは町中ですか? こんな広い家はカザフでは見たことがない。ここは何というところです?」
ロレンゾは、自分に見覚えは無いか、と聞いたが、マルスは首を横に振った。
カルーソーは人々を隣の部屋に連れて行って説明した。
「十六歳のある時点からの記憶をすっかり失っとる。きっと、何か、耐え難いものが、この二年間の記憶の中にあるんじゃろう」
「そんなはずはないわ!」とマチルダは叫んだ。