ソフトバンクが4-3でDeNAに競り勝ち2連勝。ゲームのポイントを野球評論家の西本聖氏に聞いた。
-前半は1点を争う投手戦となった
西本氏 ソフトバンク東浜、DeNA今永の先発投手がしっかり試合をつくり見応えのあるゲームだった。特に今永は1回の立ち上がりこそ緊張からボールを置きにいって1点を失ったが2回以降はしっかり腕が振れていた。
-6回に試合が動いた。DeNAが梶谷の同点ソロ、宮崎の勝ち越し2ランで3-1とリードした
西本氏 宮崎の2ランの場面。森-甲斐のバッテリーは宮崎の裏をかいたんだと思う。カウント2-2から次の球が内角に外れフルカウント。外角狙いの宮崎の裏をかいて内角に投げたがやや甘くなってしまった。裏をかくのは悪いことではない。ただ、あそこは2死一塁。本塁打だけはダメな場面だった。四球を恐れず厳しいコースを攻める必要があったと思う。宮崎もうまく打った。
-7回、ソフトバンクが再び逆転して試合が決まった
西本氏 結果論になるかもしれないが、先発の今永を行けるところまで引っ張るか、パットンを頭から使う手もあったのではないか(※パットンは1死一塁で登板)。三上を使うのはDeNAの勝ちパターンでそれにこだわる気持ちは分かる。ただ今季の三上は31ホールドを挙げているが防御率は5・12。初戦を落とし第2戦は絶対に負けられないDeNAにとってリードして迎えるこの7回はすごく重要なイニングだったはずだ。
-三上は先頭打者の明石に二塁打を打たれ続く城所に送りバントを決められたところで左腕砂田と交代した
西本氏 砂田という投手も逆球が多い投手。柳田に中前適時打を打たれた場面も1ストライクからの2球目を打たれたが、捕手は外にボール球を要求していたはず。それが甘く入って打ち気満々の柳田に打たれてしまった。捕手の意図が理解できていなかったと思うし、勝負の仕方に問題があったと言わざるをえない。あそこは犠牲フライはOK。とにかくアウトを増やさないといけなかった。同じ左腕ならエスコバーを使う手もあったのでは。悔いが残ったと思う。
-この後、守備のミスもあってピンチが広がり2死満塁
西本氏 あのミス(倉本遊撃手の捕球エラー)が大きく流れを変えた。それでもデスパイネが三振して2死。続く4番内川が四球を選んだ。際どいボールだったがこれが大きかった。さすがの選球眼だった。
-満塁から中村晃が右前適時打。ビデオ判定の結果4-3に
西本氏 良い試合だったがふり返ってみると、やはりソフトバンクの強さを感じた。リリーフ陣のボールの使い方、8回には今宮の超ファインプレーも出た。大事な場面で守備のミスが出たDeNAとは対照的だった。昨日(28日)の第1戦は先発の井納が崩れての負け。しかし今日の第2戦はベンチワークも含めて競り負けた。短期決戦はベンチの采配が大きなポイントになる。特に投手の交代。リードしたらいかに逃げ切るか。DeNAにとっては悔やまれる、そして大きな1敗になったと思う。