ソフトバンクが3連勝で一気に王手をかけた。第3戦のポイントを野球評論家の西本聖氏に聞いた。
-ソフトバンクが1点差逃げ切って3連勝
西本氏 強いですね。力の差というのか、やはり守りがすごい。6回までにリードすれば7、8、9回を抑えて逃げ切ってしまう。ソフトバンクの強さをあらためて感じた試合だった。
-1回表、ソフトバンクが先制した
西本氏 1番の柳田に3試合連続で初回にヒットを打たれてしまった。カウント2ストライク0ボールからの3球目を打たれた。1、2戦の反省をどこまでしていたのかなと。追い込んでいただけに悔やまれる。ただ、あの打球はプロからすれば二塁手のエラー。なおさら嫌な感じになってしまった。
-1回裏、DeNAも1番桑原が四球。しかし桑原が二盗失敗でチャンスをつぶした
西本氏 仕掛けるのは大事だし気持ちは分かる。ただ2死一塁、打者筒香の場面で今度は梶谷が走ってアウトになった。これはどうなのか。先発の武田はボールが抜けていて明らかに不安定だった。それだけに筒香にじっくり打たせたい場面ではなかったか。2つの盗塁失敗でその後、動けなくなったのも痛かった。
-4回表に2点を奪われ0-3。その裏ロペスのソロ本塁打で1点を返した
西本氏 初回とこの4回が大きなポイントだった。ロペスの一発で1点を返し、その後2死満塁まで武田を追い詰めた。しかし8番に入っている投手のウィーランドをそのまま打たせて三振。やはり代打を出すべきだったのではなかったか。
-ウィーランドは投手ながら打率2割2分9厘、3本塁打、12打点と打撃が得意だが
西本氏 投手心理というか守ってる野手にしても代打を送られる方が嫌だと思う。何よりプレッシャーをかけられるし、足の速い選手なら内野ゴロでセーフになる可能性だってある。それともう一つ。第1戦で先発した井納を7回にリリーフで使った。ブルペンはスクランブル態勢を取っていただけに、どうしてここで仕掛けなかったのか。ただでさえソフトバンク相手の試合は6回までで試合が決まってしまう。ここで追いつくか、一気にひっくり返さないと苦しくなる。結果的に点が入らなくても、ベンチが動くことによって選手、特に野手には何かを伝えることができたのではないか。
-ソフトバンクのヒーローは
西本氏 捕手の高谷。1回に2つ盗塁を刺した。流れを止めたし、4回には2点タイムリー。リードも良かったし高谷の活躍が大きかった。