中日は9日、谷繁元信監督(45)の休養を発表した。成績不振の責任を取らせたもので事実上の解任。同日ヤクルト19回戦から森繁和ヘッドコーチ(61)が監督代行を務める。



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 「しっぽ切り」と言われても仕方ない。3年前の監督就任時、谷繁監督は落合GMに言われた。「3年目からは好きにさせてやるから」。その3年目、事態は正反対に進んだ。



 組閣やドラフトを含めた編成に監督が口をはさむ余地はなかった。GMが外部から招いたコーチを主要ポストに就けられ、監督が求めた1軍首脳は今回一緒に去る佐伯コーチくらい。お互いを信用できないベンチ内は冷え切っていた。監督と落合GMは1月から話していない。監督を含めた努力不足があった。



 FA補強を狙っていたある選手に「あんな球団には行きたくない」と言われ、アマ選手の間で「中日以外の11球団希望」とやゆされる。トレードも成立しない。頼るべきはドラフトだったが、即戦力ばかりこの2年間で15人獲得し、誰も1軍定着していない。ゆがんだ現状を招いたのは、少なくとも監督ではない。



 1月、白井オーナーは球団80周年での優勝を厳命した。昨年5位チームなのに準備不足は明らか。佐々木球団社長は戦力の不備について「そうは思っていない。若手に切り替え、育成も外国人も増やした。監督が専任になった。キャプテンを指名し、選手会長を代えた」と声を荒らげた。数年先まで見越したグラウンドデザインを誰が描いているのか。根本を見つめないと低迷期はまだまだ続く。【中日担当=柏原誠】