忍者ブログ
ゲーム・スポーツなどについての感想と妄想の作文集です 管理者名(記事筆者名)は「O-ZONE」「老幼児」「都虎」など。
カレンダー
12 2025/01 02
S M T W T F S
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
フリーエリア
最新CM
最新TB
プロフィール
HN:
o-zone
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
[4]  [5]  [6]  [7]  [8]  [9]  [10]  [11]  [12]  [13]  [14
私は、別ブログでの政治や社会的事件の判断では正解率(予想的中率)9割と自惚れているが、里崎の「捕手は打ててナンボ」という考えをもとにするなら、甲斐の巨人入団がどれほど巨人にとってプラスになるかどうかは分からない。まあ、V9時代の巨人のように「打てない捕手」森を使い続けた伝統が巨人にはある。だがそれは、「クリーンアップ以外は打てなくて当たり前」が当時の野球だったからだろう。
しかも今の巨人は「クリーンアップすら打撃の信頼性が低い」のである。岡本ですら広岡の目からは「4番打者の打撃ではない」らしい。
しかも、投手陣もあまり強くない。これで「守りの野球」ができるかどうか。まあ、打撃陣が弱いからこそ甲斐を取って守りの野球に進もうというのが阿部監督の考えなのではないか。
ちなみに、今年1軍正捕手への手がかりをつかんだかに見えた岸田行倫選手(甲斐入団で、正捕手への道はほぼ絶たれたような、気の毒な選手だ)の入団時のドラフトでは巨人は4選手を捕手指名というキチガイドラフトをやっている。大城卓三もそのひとり。
つまり、巨人という組織には「捕手コンプレックス」が根強いため、しばしばキチガイ行為をするということだ。
先に岸田に関するウィキペディア記事の一部を青字にして引用する。岸田は強肩で2割5分打て、長打力も「秘めて」いるが、エラーが多いらしい。つまり、捕手としては「慎重さ」が欠けているようだ。打撃では甲斐より上ではないか。打力の無さでは定評のある甲斐の打率が2割を切っても阿部が甲斐を使い続けるか、見ものであり、楽しみだwww 甲斐自身にとっても、「井納、梶谷FA移籍以後実質的死亡」というFA地獄の巨人でサバイバルできるか、非常に興味深い。まあ、巨人としては「ライバル」視しているソフトバンクの戦力を削るだけでも成果はあった、ということだろう。もちろん、それもソフトバンクの自己責任だ。育成上がりにこれ以上高年俸をやれるか、という姿勢を甲斐は球団に感じたと思う。


地元阪神やソフトバンク、楽天も高評価していたが[5][6]、2017年度プロ野球ドラフト会議で読売ジャイアンツから2位指名を受け[7]、契約金7000万円、年俸1200万円で入団した[8]。担当スカウトは益田明典[9]。なお、巨人は同年のドラフトで育成枠を含め4人の捕手を指名した(2位岸田、3位大城卓三、育成5位広畑塁、育成6位小山翔平)。



(以下引用)「パンチ力を『秘める』打撃」という表現が面白い。「秘めたまま」になることが多い打撃なのだがwww

甲斐拓也
甲斐拓也
© スポーツ報知/報知新聞社
 巨人は17日、ソフトバンクから国内フリーエージェント(FA)権を行使した甲斐拓也捕手と合意に至ったと発表した。

 阿部巨人に頼もしい扇の要が加わった。甲斐は楊志館から2010年育成ドラフト6位でソフトバンク入り。13年に支配下選手に昇格し、17年から8年連続で100試合以上に出場した。堅守とパンチ力を秘める打撃でベストナイン3度、ゴールデン・グラブ賞を7度獲得。侍ジャパンとして21年東京五輪、23年WBC優勝にも貢献し、球界を代表する捕手として活躍してきた。

 今季の捕手陣は岸田が72試合、小林が36試合、大城卓が34試合、山瀬が1試合と先発マスクを分け合った。阿部監督は甲斐について「絶対的な司令塔がいればチームにとっても、とてつもない安心感がある。そういう支柱が欲しい」と熱烈ラブコール。直接交渉の場にも出席し、熱意を伝えてきた。

 巨人のFA選手獲得は20年のDeNA井納、梶谷以来、4年ぶりとなった。ライデル・マルティネス投手(前中日)、田中将大投手(前楽天)に続くスターの加入。来季の連覇と日本一奪回に向け、着々と戦力整備を続けている。
PR



第二十章 宝物室

マチルダは、向こう側とこちら側の鉄輪に結び付けられたロープに手を掛け、横壁の石組みの僅かな出っ張りに足先を載せた。穴の上に一歩を踏み出すと、ロープはマチルダの体重が掛かって、大きく撓んだ。
「きゃああっ」
マチルダは悲鳴を上げた。
 マチルダの体は反り返り、ほとんど穴の上に落ちかかっている。
「大丈夫か?」
マルスが声を掛ける。
「だ、大丈夫よ」
そう答えたものの、声はほとんど裏返っている。
しかし、勇気を奮い起こして、マチルダは一歩ずつ向こう側ににじり寄っていった。
 ようやく、反対側の床まで、あと五十センチというところまで来た時には、一同安堵の吐息をついたものである。
 その時、ロープを結び付けていた矢が、音を立てて折れた。
「きゃっ!」
 マチルダは落ちながら咄嗟に手を伸ばして、反対側の床を掴んだ。
床にぶら下がったマチルダが、何とか自力で上に上ったのを見て、真っ青になっていたマルスは胸を撫で下ろした。
手元に手繰り寄せたロープを二重にして補強した後、重石をつけて、もう一度マチルダのところに投げて輪に結びつけ、残りの連中も渡り終える。
「こんな苦労をして、何の収穫も無かったなんて言ったら、承知しないわよ。大体、こんな所に入ろうなんて言ったのはあんたなんですからね」
先ほど命を失いかけた憤懣を、マチルダはピエールにぶつけている。
「大丈夫だって。なにせ王の墓だぜ」
 ピエールの頭はもはや目の前の宝の事で一杯である。
 穴を越えた所には、深い暗がりが広がっていた。
 黴臭い匂いと、妙な薬の匂いが混ざり、冷気が漂っている。
「まだ先があるのかな?」
ピエールは首を捻った。
 その時、闇の中から無気味な声が響いてきた。
 人間の言葉だが、聞いた事の無い言葉である。それは明らかに何かを警告していた。
 こんな墓の中で人の声がした事に、一同は震え上がった。
 闇の中に一つの姿が現れた。
 燐光に包まれたその姿は、体中を白布でぐるぐる巻いた、ミイラの姿であった。 
 両手を上に上げ、ゆっくりとした足取りで、それはマルスたちのところに近づいてくる。
 あの奇妙な薬の匂いが一層強くなった。
 ミイラが両手をさらに上に振り上げた時、それが彼らを襲う意思を持っている事がはっきりした。
 ピエールは後ろに飛びすさって、ミイラの手の一撃を避けた。
 ゆっくりとした動作に見えるが、思ったより威力のありそうな一撃である。
 マルスは、腰の剣を抜いてミイラに切りかかった。闇の中でもなお青く輝くガーディアンは、ミイラの体を斜めに断ち切った。
床に崩れ落ちたミイラは、体を巻いた布以外は、ほとんど灰のような物質に変わった。
「見かけは凄いが、案外弱い奴だな」
ピエールが言った。
「魔法の剣、ガーディアンの威力じゃよ」
剣の作成者、ロレンゾが自慢気に注釈する。
 広間の先には、石壁にはめ込まれた一つの鉄の扉があった。
 扉には鍵がかかっていたが、ピエールが、持っていた太い針金で少し探ると、簡単に開いた。
 扉を開けると、そこが宝物室だった。
 頭上には小さな明り取りの穴があるらしく、ぼんやりとした光が差し込んでいる。その光の中に、眩いばかりの黄金の装飾品が所狭しと並べられ、中央の台座には王のものらしい黄金の棺が安置されていた。
「やった、やった。お宝だぜ!」
ピエールが歓声を上げた。
「これだけあれば、一つの国を買い取ることだってできるぜ」
はしゃぐピエールをロレンゾがたしなめた。
「いくら金があっても、この世が悪魔に支配されたら、使い道はないぞ」
「なあに、悪魔だって金で買収してやるさ。地獄の沙汰も金次第ってな。はは」
しかし、たった五人で持ち出せる金には限度があるので、五人はそれぞれかさばらないが高価そうな装飾品を二、三個ずつだけ持って、外に出ることにした。
「魔法の書や道具などはなさそうじゃな」
ロレンゾは残念そうに言った。
「これはどうですか」
マルスが差し出したのは、一本の金属の杖だった。黄金の握りがついていることと、奇妙な文字が掘り込まれていることが、目に付いたのである。
「ほう、よく見つけたな」
ロレンゾは言って、その杖を調べ、首を捻って言った。
「よく分からんが、只の杖ではなさそうだ。持って行こう」





第十九章 マチルダの試練

 上から投げ落とされた松明を、ピエールは空中で掴んだ。足元に殺到するサソリの群れに、松明を近づけると、サソリたちはその熱に驚いて、退くが、少し隙を見せると、また近づく。
 その間に、マルスは自分のターバンとロレンゾのターバンを結びつけて長いロープを作り、それを下に下ろした。
 ピエールはそのロープにしがみついて、足元のサソリを蹴飛ばしながら引き上げられた。
「ひええっ。死ぬかと思ったぜ。俺は虫が大嫌いなんだ」
真っ青になって言っているところを見ると、本気らしい。
「でも、この穴はどうして越えるの? だって、通路一杯に広がっていて、先に行けないわよ」
ピエールには大して同情もせず、マチルダが疑問を呈した。
「走ってジャンプするには距離がありすぎるな」
マルスも考え込む。
「ここは、やはり元泥棒のピエールに働いて貰うしかないな」
ロレンゾが言った。
「お主ならどうして向こうに渡る?」
「簡単な話さ。ほら、見てみろ、ここに鉄の輪がある。ここからは暗くてよく見えんが、穴の向こう側の同じ位置にも同じような輪があるはずだ」
ピエールの言葉に、マルスは目を凝らして向こう側を見た。
「ピエールの言う通りだ。向こう側にも同じ物がある」
「つまり、こういうことだ。もともと、向こう側の輪とこちら側の輪の間には、ロープが掛かっていたんだ。それが長い間に腐って無くなり、輪っかだけが残ったということさ」
「じゃあ、ロープ伝いに穴を越えたのね」
マチルダが感心して言ったが、すぐにこう続けた。
「でも、それなら、向こう側の輪とこちら側の輪に、どんなにして新しくロープを掛けたらいいの? ロープを掛けるためには、向こう側まで行かなきゃあならないじゃない」
マチルダの言葉に、ピエールは言葉に詰まった。
「ううむ、それは問題だな……」
「じゃあ、何にも解決してないじゃない」
「いや、この輪を使えばいいというだけでも、大きな手掛かりだ」
マルスは、幸い、ピエールが穴に落とさずにいた六尺棒を手に取って、それを半分に切った。さらに、それを縦に二つに割り、その一方をさらに細く割った。そして、半分に割った方を撓めて弾力を確かめた後、それを削り出した。
「何をやってるんだ?」
ピエールの言葉に、マルスは答えた。
「弓を作ってるのさ」
成る程、と一同は感心した。
程よい太さに弓を削ると、今度は腰の袋から革紐を取り出し、その弓に弦を張る。
あっという間に、即席の弓の出来上がりである。
今度は、細めの木材をきれいに削って、矢を作る。矢羽には、もったいないが「光輝の書」の一ページを破りとって、その羊皮紙を使う。
「このページには何の魔法が書いてあるの?」
マチルダがロレンゾに聞く。
「夫に浮気をされない秘法じゃったかな」
「まあ、もったいない。何で、そんな大事なページを破るのよ」
「こういう魔法は、世の中から消滅してもよいのじゃよ」
そうする間に、矢は即席の矢尻も付けられて、見事に出来上がった。
 先ほどピエールを救い上げたターバンの布をさらに細かく裂いて、細めのロープにし、それを矢に結びつける。
 マルスは、ロープの結び付けられた矢を、向こう側の輪に目掛けて射た。僅か五メートルほどの距離だが、ロープの重みを計算に入れて射るのは簡単ではない。しかし、一度目こそ失敗したが、二度目には、矢は見事に輪を通り抜けた。
 ロープを引っ張ると、輪の向こう側で、矢が輪に掛かって、ロープを留める支えとなる。
「さあ、いよいよあんたの活躍する番だな」
ピエールがマチルダに言った。
「何の事よ」
「ロープが細いから、このままでは危険すぎる。誰かが向こう側に渡って、ロープを手繰り寄せて、もっと太い物に変えるんだ」
「何で私がそれをやるのよ。あんた、こういうこと得意なんでしょう?」
「この中で、一番体重が軽いのは、残念ながらあんたなんだよ」
見かねて、マルスが、自分が行くと言ったが、マチルダはそれを断った。
「いいわ、私だって、たまには役に立つってとこをみせるわ。マルス、私が穴に落ちたらすぐに助けてね」
マルスはうなずいた。
 マチルダは、もう一度サソリの穴を覗き込んで、ぶるっと身震いしたが、心を決めて細いロープにしがみついた。
「ねえ、向こう側の矢は折れたりしないでしょうね」
マチルダはマルスに言った。
「多分……」
嘘のつけない性分のマルスの返事は頼りない。


私は野球が好きで、野球漫画も好きで、野球映画も好きで、野球ドラマも好きだから、これは見てみたい。鈴木亮平は好きな俳優だし。小日向文世とか、わき役も豪華だ。そして、鳥谷の特別出演!! グラウンドでは大人しい印象の選手だったが、さすがにプロ野球選手の迫力はあるだろう。顔も、整っているだけに、凄むとかえって怖そうである。

(以下引用)

「鳥谷ガラ悪すぎw」「やばい」鳥谷敬さんに爆笑 「下剋上球児」草野球エースのおっさんでレギュラー、高校生と乱闘寸前
 鳥谷敬氏
 ガラ悪るw高校生にキレるエースのおっさん 捕手役の新浜レオンのX(ツイッター)@@niihamaLEONから
2枚
 俳優・鈴木亮平主演のTBS日9ドラマ「下剋上球児」が15日、スタートした。

 「三重県立越山高校」の弱小野球部の物語。孫の犬塚翔(中沢元紀)が野球強豪校を目指すも学力で及ばなかった私怨から、祖父の大地主、犬塚樹生(小日向文世)が越山高校のためにグラウンドを建設。寄せ集めの野球部が、初試合を行うことになったが、相手校が当日になって対戦相手を強豪に変えてしまい…見かねた教師の南雲脩司(鈴木)が地元で頼み込んで、草野球チーム「越山ドーマーズ」と試合することに。


 そのエース、「シモちゃん」こと下川原祐一役で元プロ野球選手の鳥谷敬氏が登場。高校生に「おっさん」とナメられていると聞くと、「おっさん…」とキレはじめ、試合前の整列時に「来いや、お前、クソガキども!」と向かっていき、乱闘寸前に。

 ネット上は爆笑。「鳥谷ガラ悪いおっさん似合いすぎてて笑った」「鳥谷ガラ悪すぎて草」「ガラ悪い鳥谷さんおもしれーw」「ガラの悪いオッサン役うますぎだろ」と反応する投稿が相次いだ。

 マウンドで高校生をねじ伏せ、打席では高校生にトドメを刺す一撃も。「鳥谷ピッチャー反則w」「バッター鳥谷はやばいってww」「勝てる訳ないw」と面白がる投稿も続いた。

 公式HPの登場人物欄にも表記され、「鳥谷今後どんな感じで絡んで来るんやろ?」と期待が集まっている。

第十八章 闇の妖虫

「なんだかいやな予感がするな。運命の別れ路という訳だ。まさか、このどれかを選んだら二度と地上に戻れなくなるんじゃないだろうな」
先頭のピエールが、心細い声を出した。
「そうかも知れんな」
後ろからロレンゾが脅す。
「おい、魔法使い。あんたの魔法で正しい道を教えろよ」
「残念ながら、この中は魔法が利かん。結界じゃ」
「頼りない魔法使いだぜ、まったく」
ぼやきながらピエールは、勘で左の道を選んで、しぶしぶ先に進む。
勘は正しかったようである。道は狭くなってきたが、行き止まりにもならず、地下へと下っていった。
 とうとう明り取りの小穴も無くなり、一同は松明に火をともして進んでいった。
「いやに埃臭くなってきたな」
「埃の匂いだけじゃないわ。何かの香料の匂いがする。油臭い匂いね」
マチルダが匂いに敏感なところを見せた。
「待て、俺たち、もしかしたらさっきから同じところを何度も通っているかもしれんぞ」
マルスが立ち止まって声を上げた。
「この匂いはさっきも嗅いだ。そして、しばらく匂いが消えて、また同じ匂いを嗅いだんだ」
「そう言えば、そうだわ」
マチルダがマルスに賛成した。
「くそっ、道に迷ったか! さっきの分かれ路で間違えたんだ」
ピエールが叫んだ。
ロレンゾは足を止めて、考え込んだ。
「いや、間違えてはおらん。宝物室、いや、王の遺骸を安置した部屋への入り口が閉ざされているのじゃ。おそらく、この匂いは王の遺骸を腐らぬように処理した薬の匂いじゃろう。つまり、真の入り口が近くにあるはずじゃ。壁を探ってみよう」
一同は分かれて近くの壁を丁寧に調べて見たが、千年以上もの歳月の後では、壁の継ぎ目など容易に見つかるものではない。
「この辺りが、匂いが一番強いわ」
マチルダの言葉で、一つの壁を細かく調べていたマルスが、天井に松明を近づけると、その火がかすかに揺らぐのに気付いて声を上げた。
「ここだ! やはり、この向こうに部屋がある」
天井にさらに松明を近づけて見てみると、壁と天井の間には、僅かにナイフの刃が通る程度の隙間があった。普通に下から見ては、絶対に気付かれない隙間である。
 ナイフを差し込んで動かしてみると、その隙間の周囲の石は動かせることが分かった。
 壁の石は、およそ五十センチ四方の石であり、それを動かすのは大変だったが、最上段の鍵になる石を一つ外すと、他の石はすべて動かせるようになったのである。
 およそ一時間ほどの作業で、壁にはやっと人が一人通れるほどの穴が開いた。これが宝物室への真の入り口なのだろう。
 穴の中に入ると、そこにはまた通路があった。
「まだ先があるのかよ」
ピエールがうんざりしたような声を出した。
「いや、もうすぐだ。先ほどの匂いからして、宝物室はすぐ近くのはずだ」
マルスが言う。
あせって注意がおろそかになったのか、ピエールは足元を確かめずに歩き、あっと言う間に、下に開いていた穴の中に転落した。
「ピエール!」
ヤクシーが悲鳴を上げた。
一同は穴の側に急ぎ寄って、下を覗きこんだ。
「ピエール、大丈夫か」
上からの松明でぼんやり見えるところでは、穴の深さは五メートル程度らしい。
「大丈夫だ。少し頭を打ったが、怪我はしてない」
下からピエールの声が戻ってきたので、一同は安心した。
 穴の中に落ちたピエールは、打った頭を振って意識をはっきりさせ、周囲を見た。といっても、真っ暗闇で、何も見えはしなかったのだが。
 まあ、この程度の高さなら、自力で出るのは無理にしても、幸い上に仲間がいるのだから、何とか助けてくれるだろう。
ピエールは気楽にそう考えたが、その時、彼の耳にいやな物音が聞こえてきた。
カサカサとしたかすかな物音が、すぐにザワザワと多くの群れが立てる物音に変わる。その群れは穴に落ちた獲物を知って、彼に近づいてくるのである。
「うわーっ!」
穴の下から聞こえてきた悲鳴に、ピエール救助の支度をしていた上の者たちは驚いた。
「どうした!」
「さ、サソリだ! 何百匹もいる!」
ピエールは、壁に僅かにある突起に手を掛けて、壁に攀じ登ろうとした。しかし、壁にもまた何匹ものサソリがいる。
 ヤクシーが、ピエールに声を掛けた。
「ピエール、これを!」
と同時に、自分の手にしていた松明をピエールに向かって投げた。


見たい番組が無いので「合理的にありえない!」という、あまり食指をそそらないタイトルの実写ドラマを見始めて、その途中でこの記事を書いているが、その理由は、天海祐希(字はこんなか?)という俳優が自分の好みであることを確認したからだ。つまり、貴重なコメディエンヌであるということで、そういう女優は稀である。
そして、その顔立ちが、まるで漫画キャラみたいで、漫画キャラに近い役柄が非常に似合う。具体的には「GS美神」の美神令子である。惜しむらくは、彼女が20代のころにやってほしかったが、まあ、今の年齢でもできるだろう。美人でセクシーで強欲で、見かけよりいい加減という役は「合理的にありえない」の主人公そのものだ。
「女王の教室」での彼女は実にはまっていたが、ああいう悲劇的ドラマよりも、喜劇のほうが彼女には案外向いていると思う。
なお、「あまみゆき」で漢字が出てこないが、私の読み方が間違っているのだろうか。「奄美行き」なんてのが出てくる。誰が奄美に行くんだよ。
佐藤輝については、私はアマ野球で3割も打てなかった打者がプロで通用するはずはない、という意見だったのだが、一応通用してるし、クリーンアップを任されることもあった。
しかし、その本質は、下の記事で江川が言っているように、「クリーンアップに置くのは無理」な打者だろう。婉曲な言い方をしているが、言っているのはそういうことだ。
まあ、ホームラン打者は、2割5分以下の打率でもプロでも使えるが、それは使い方によるということだ。長期的には低打率打者(安定性の無い打者)はチームの要にはできないだろう。
投手によっては、ホームランの無い打者にはいくら打たれてもいい、後を抑えればいいだけだ、という不遜な考えの者もいるだろうが、そういう考えが大量失点に結び付くのは言うまでもない。しかしまた、ホームランの打てない打者は、絶対にホームランだけはない、という安牌でもある。ちなみにイチローは日本時代に28本くらい打った年もあるはずだ。


(以下引用)


 元巨人の江川卓氏(69)が自身のYouTube「江川卓のたかされ」を更新。藤川球児新監督(44)の下、阪神が優勝候補の1番手になる条件を挙げた。


 江川氏はまず「よい外国人打者を1人か、出来れば2人入れたい」と切り出した。


 外国人の打順を3番か6番とし、「試合であと1点か2点取れるようなチームづくりが出来ると優勝も見えてくる」と話した。


 FAしていた大山悠輔の残留は大きいとし、今秋のプレミア12でも活躍した森下翔太と、藤川監督がどちらを4番に起用するかも見所と明かした。


 佐藤輝明については好不調がはっきりしていて「三振が多いので5番に置くのは怖い」と指摘した。


 江川氏は佐藤輝の7番起用を提言。「佐藤さんを7番に(打線を)組めたら阪神が優勝一番手にくると思う」と解説した。




第十七章 ピラミッド

 ダンガルからパーリに向かったマルスたちは、数日の旅の後、砂漠の前方に不思議な物体を見た。
 それはマルスたちがこれまで見たことのない建造物で、石造りの巨大な四角錘だった。岩山の前にある、その四角錘を守るように、二体の石像があり、その石像もライオンの体に人間の顔を持った奇妙なものだった。
「あれは?」
マルスの質問に、ロレンゾが答える。
「ピラミッドとスフィンクスじゃよ。ピラミッドは王の墓、スフィンクスはそれを守る神像じゃ」
「王の墓だって? なら中には宝が納められているんじゃないか?」
ピエールが聞いた。
「砂漠にもお前のような泥棒は無数にいるさ。宝があれば、とうの昔に盗まれているに決まってる」
 ロレンゾはにべも無く言ったが、ピエールはあくまでピラミッドの中に入ってみると言ってきかない。
 ちょうど夕暮れになっていたので、一行はピラミッドの側で夜営することにした。
「ピラミッドの中には、確かに王家の宝が納められている。その中には昔の魔法の道具や書物がある可能性もあるから、ピエールの言う通り、ピラミッドの中に入ってみるのもいいかもしれん。だが、ピラミッドは、宝物を盗掘から護るために、様々な仕掛けや呪文が施されているという。危険を冒す意味があるかどうかが問題じゃな」
食事を作る為の焚き火の火を眺めながら、ロレンゾが言った。
「入ってみなきゃあ、何があるか分からんだろうが。どうせ、悪魔との戦いなんていう、雲を掴むような話なんだから、少しくらい寄り道したっていいだろう」
「まあな。悪魔がなぜ我々を襲ってこないのか、わしにもよく分からん。あのアプサラスだけで終わりだとは思えないのだが……」
マルスとマチルダは慣れない片言のグリセリード語やボワロン語でヤクシーと話している。
「パーリはまだボワロンに占領されているんでしょう? あなたがそこに帰ったら、危険なんじゃないの?」
マチルダが言うと、ヤクシーは笑って言った。
「私には失うものは一つも無いわ。だから、何も恐れるものは無いの。命だって惜しくない。パーリの中には、ボワロンの支配に反抗する気力のある人間も沢山いるはず。そうした人々を集めてボワロンを倒すのが、これからの私の生き甲斐よ。でも、あなたたちには恩があるから、もし私の力が必要なら、ずっと一緒にいるわ」
「そいつは助かる。これからはパーリ語が出来る人間が必要だからな」
側で聞いていたピエールが言った。
「しかし、復讐なんてのはあまり感心しないな。言っちゃあ悪いが、庶民にとっては誰が支配者になろうが同じ事なんだ。どちらの側について戦おうが、死ねば犬死にさ」
「私の父は国民の為に力を尽くして、国民を幸せにしてきた。国民もみな私の父を敬愛していたはずだ」
ヤクシーは、きっとピエールを睨んで言った。ピエールは首を横に振って言う。
「それは支配者の自己満足さ。為政者に不満を持ってない国民はいない。だが、不満を口に出せば殺されるから、表面では王の善政を褒め称えているだけだ」
ヤクシーは黙り込んだ。
「あんたが、ボワロンを倒すために自分の命を賭けるのは勝手だが、そのために他の人間を無駄死にさせちゃあいけないぜ」
「分かった。考えて見る」
ヤクシーは案外素直に言ったので、ピエールは少し意外な気持ちだった。
「まあ、俺のような泥棒がお姫様に説教なんてするのも変だがな」
「『元お姫様』よ。今は只の逃亡奴隷の女よ」
「はは、身分が何であれ、あんたが絶世の美人で、素晴らしい女だってことは変わらんよ」
「あんたも、泥棒にしてはいい男よ」
グリセリード語で話す二人の会話は、ロレンゾ以外はほとんど分からなかったが、どうやら二人が意気投合していることだけは理解できた。

 翌日、朝食が済むと、五人はピラミッドの中に入ることにした。
 ピラミッドの入り口には別に戸があるわけでもなく、大きな穴が口を開けているだけであったが、下はちゃんと石の敷かれたスロープになっており、穴の広さは五人が横に並んで通れるほどで、高さも頭上一メートル程度の余裕があった。
 念のために松明を二十本ほど用意してあるが、中は真っ暗である。だが、ところどころに薄明かりが見えるのは、小さな明り取りもしくは空気穴が通路の上にあいているからである。
 先頭を行くピエールは、マルスが常に持ち歩いている六尺棒を借りて、それで通路を叩きながら歩いている。
「おっと、ここには穴が開いている」
立ち止まったピエールが示した所には、確かに通路の幅の五分の四ほどを占める大きな穴が開いており、闇の中を足元を確かめずに歩いた者は中に落ちるようになっている。
 マルスが覗き込むと、穴はかなり深く、底にはここに落ちた者の白骨らしきものが積もっている。おそらく、壁の勾配は、登ることが不可能な角度で作られているのだろう。
 壁に張り付くように通路の横をにじりながら進み、穴を過ぎて一同はほっと一息ついた。
 そこからさらに進むと、通路は三つに分かれていた。




バレリーナの足はどうなっている?正しいトゥシューズの履き方も紹介
バレエは足に悪いダンス?

子どもの頃にバレエを習ったことがある人なら理解が早いと思いますが、つま先立ちをしたり、ジャンプしたりすると痛みは付き物です。



舞台の上で優雅に踊っているバレリーナは、全体重が足の指に集中することによって生じる痛みを我慢しています。



バレリーナが履いているトゥシューズは、つま先部分が平らで硬く、他の靴とは違う構造でできています。つま先立ちができるのも、トゥシューズを履くことで実現ができる技です。



しかし、トゥシューズを履いていても痛みはあるので、皮がむけたり、たこができたりします。バレリーナたちは、足にテーピングを巻いたり、バンドを貼ったりすることが現実です。



バレエにおいて、体重をかけるのは親指、人差し指、中指の3本なので、小指に体重をかけすぎるとバランスが崩れてしまいます。



バレエの美しさに憧れて始める人も多いですが、そういったことも知っておくべきです。基本的には、正しい立ち方やレッスンを受けていれば、足や腰に負担をかけることはありません。



バレエでは、身体を上に引っ張り上げるようなイメージで、腰を上げています。もちろん腰を下げたまま、つま先に体重をかけると足に負担がかかります。



足が変形してしまう外反母趾になるといわれていますが、生まれ持った骨格や靴に関係があるので、バレエ経験がない人でもサイズの合わない靴を履き続けているとりスクが高まります。



トゥシューズのサイズにも注意しなければなりません。バレエの先生や専門店に確認してもらったり、シューフィッターにお願いする方法もあるので、活用してみましょう。

バレリーナの足はどうなっている?

バレリーナには細くて長い足のイメージがあると思いますが、見た目以上にハードな踊りをしていても太くなりません。バレエの踊りはもちろん、身体の使い方に秘密があります。



バレリーナたちは足の筋肉を偏らないように使っているため、全体的に程よく引き締まり、細くなっています。逆に足が太くなるのは、足の使い方に問題があると思っていいでしょう。



また、バレリーナの足首は使用頻度が高い部分であるため、細いながらも非常に強いことでも知られています。ジャンプ、つま先立、回転などの動きを支えていることもあり、柔軟性も兼ね備えています。



さらに、足の甲を伸ばすために日々のストレッチで足の裏を鍛え、高いジャンプを可能にします。しかしながら、常につま先立ちをすることでメリットがあるのと同時にデメリットもあります。



次はなぜ、バレエでつま先立ちをするのか、つま先立ちをすることでどんな効果が得られるのかを説明していきます。

なぜつま先立ちするのか?
バレエといえば、つま先立ちで華麗に踊るイメージですが、そもそもなぜつま先立ちするのかをご存知でしょうか?



実際にやってみると足が痛くなるのに、バレリーナたちは長時間の舞台に耐えられるのかと思う人も多いと思います。



つま先立ちはバレエの作品に登場するフワフワ浮いた妖精を表現するために生み出されたのが始まりです。非日常的な夢のような世界を表現するために、主流の技として用いられています。



そのため、つま先を伸ばすというルールに基づき、ジャンプ直後であってもつま先を伸ばさなければなりません。



「つま先を伸ばす」とは、具体的にはどのような行為なのでしょうか?



通常、つま先立ちをすると必ず足指の第一関節や第二関節が折り曲がっている状態になりますが、バレエにおいてはNGです。



初心者の人がよく足指をグーの形に曲げることがありますが、足に負担をかけてしまう可能性が高いので気をつけましょう。



バレリーナの足指や柔軟性は、一般的な人よりも圧倒的な練習量で鍛えられています。トゥシューズでつま先立ちができるのも、ハードな練習を積み重ねたからこそできる上級者の技です。



足指に全体重を乗せていても、強く伸ばそうとして立つのが、つま先立の基本となります。



余談ですが、バレリーナは体重管理も徹底されており、普段の食生活もストイックです。余計に体重が増えないように健康的な食事を心がけることもプロのバレリーナに必要な習慣です。



すべては、つま先立ちのためといっても過言ではありません。

つま先立ちの効果とは?
痛そうに見えるつま先立ちですが、実はバレリーナの体型と関係があります。つま先立ちには、インナーマッスルを鍛える効果があるといわれています。



つまり、身体を支える体幹が鍛えられるので、片足でつま先立ちを行ってもバランスを維持できるくらいの強さがあります。



日常的につま先立ちをしない人が、いきなりつま先立ちをするとふらつくと思います。ある程度、体幹が鍛えられるようなスポーツをやっている人であれば、安定はすると思いますが、ほとんどの人はバランスが崩れます。



インナーマッスルが鍛えられると、脂肪燃焼にも繋がるため、いつまで経っても体型がキープできるのもバレリーナならではのことです。



つま先立ちといっても、1つだけでなく、両足や片足で立つ技があります。



ルルべと呼ばれる足指の腹で床を押すようにかかとを上げる技と、バレエの舞台で見られるようなつま先立ちを行うポワントがあります。ルルべは、初心者向けの技で、5本の指に体重が均等になるように身体を引き上げます。



一方で、トゥシューズの先端が平らな部分でつま先立ちを行うポワントでは、足全体の筋肉を鍛えておかなければ、体重を支えることすらできないといわれています。



トゥシューズは上級者でないと、履けない靴です。つま先立ちは日常生活で歩いたり、走ったりするといった動きでは使わない筋肉を使うため、最初のうちは筋肉痛で苦しむことも。



トレーニング後は、ストレッチを行い、筋肉をほぐすことが必要です。



なかなか興味深い発言が多いので、コピー可能かどうか分からないが転載してみる。三人ともレジェンドどころか一流選手でもなかったが、確かなプロ経験の持ち主だけに、納得できる発言が多い。(「レジェンド」とは「超一流選手」だけに与えられる名称であるべきだろう。)

軸が大きくブレる型

オープンスタンスからクローズに入るフォーム


で、まともな打撃ができるはずがない、というのは合理的に考えて当然だろう。打撃の基本は打撃の軸が動かないことだ、というのはバリー・ボンズの打撃が証明している。他の打者は、不合理なフォームでも瞬間の運動神経で対応しているだけである。だから安定的な成績が残せない。


(以下引用)

 ソフトバンクでFA宣言して、去就が注目される甲斐拓也。その強肩は“甲斐キャノン”の異名を取ってきたが、32歳を迎え、選手として総合的にどのような評価になるのか。巨人が獲得に動いているが、移籍してチームにとって重要な存在となれるのか。


 今オフの巨人は、阪神の主砲・大山悠輔の獲得を目指すも残留が決定し、同じく触手を伸ばしていたソフトバンクの石川柊太はロッテへの移籍が決まった。FA市場の大物として残るのが、ソフトバンクの甲斐だ。

 本誌・週刊ポストの12月16日発売号では、江本孟紀氏(77)、中畑清氏(70)、達川光男氏(69)が日本球界について辛口で語り合う座談会記事を掲載したが、そこでも甲斐についての話題が盛り上がりを見せた。口火を切ったのは江本氏だった。



江本:キャッチング技術のことは私には善し悪しがわかりませんが、悲壮感を漂わせているように見えるのは、投手目線からしたあんまりよくないと思う。いかにも重労働してるみたいな雰囲気を出しながらやっている。あれはピッチャーもしんどいんじゃないかと思う。もうちょっと楽に捕ってやってよといってやりたいよね。

達川:甲斐は捕るのは上手いし、もの凄く優しい。同じ捕手出身の阿部(慎之助・巨人監督)がどうしても甲斐を欲しがる理由がわかる気がします。

中畑:人間的にいいよな。

達川:かつてノムさん(野村克也氏)がベタ褒めしていた。「このキャッチャーはいいよ。オレと一緒だ」と言っていましたね。

中畑:ノムさんに甲斐の肩の強さはなかっただろう。

達川:(肩が弱いから)江本さんにクイックさせていましたからね(苦笑)。

梅野とまったく同じフォーム
〈今季の甲斐は、2年ぶり7度目となるゴールデン・グラブ賞も手にするなど「扇の要」として高く評価されてきた。1980年代の広島黄金期に正捕手だった達川氏も高評価だが、一方の江本氏は、「キャッチャーとしての甲斐はいいかもしれないが、やはりバッターとしても見ないといけない」と議論を展開させた〉

江本:バッターとしての甲斐を見ると、阪神の梅野(隆太郎)と同じフォームなんだよね。あんなオープンに構えて膝を曲げて、しかも1本足で立つ。一番打てないフォームの見本ですよ。だから、梅野も甲斐も打率が低い。

中畑:そういうフォームじゃないと強く振れないという意識があるんだろうね。姿勢が下がっていくのはまだしも軸が大きくブレる型になっている。オレなら彼に1発を狙うことはもう諦めてもらって、逆方向にきっちり打てるようなすり足打法にさせちゃうね。

江本:キャッチャーってなんで同じ打ち方をするのか不思議で仕方がない。

達川:あれはキャッチャーに多いというか、ホークスのバッティングコーチにオープンスタンスからクローズに入るフォームが多いんですよ。

江本:それでは打率を残せない。ピッチャー目線から見ても打たれる気がしない。

達川:八重樫(幸雄)さんが有名ですが、ヤクルトで一時流行ったんですよ。

中畑:八ちゃん(八重樫)みたいな極端さはないよね。

江本:八重樫は独特だった。

このレベルでは「補強」とは言えない
〈今季の巨人は捕手として、岸田行倫、小林誠司、大城卓三の3人を併用。それに加えて甲斐が必要なのか、という議論もある。失敗したが大山や石川の獲得にも乗り出した。そうした状況は、豊富な資金力で選手を集めようとする“いつものジャイアンツ”にも見えるが、巨人OB会長の中畑氏は「これまでの“欲しい欲しい病”とは違う」と断言した。

中畑:(今オフの動きは)レベル的に“補強”っていう言葉を使う必要もないのかなと思う。「ある程度安心して任せられる選手がほしいな」っていうレベルじゃない。それが1枚取れるのか、2枚取れるのか、3枚取れるのか……。それを他球団と競争しているわけだけど、そんなにまでして競争する相手ではなかったような気がするけどね。

江本:巨人は今年のFAに参戦する必要はなかったと思いますよ。

中畑:たしかにその通り。巨人はリーグ優勝しているチームだよ。そういう意味では今年、FAで選手を獲得できても“補強”と呼べるものにはならなかったと思う。

 * * *

 レジェンドOBの論評は辛口である。巨人の球団関係者からは「FA参戦はチーム内に刺激を与えて競争意識を高める目的もあった」との声も聞こえるが、今オフの動きは、果たして来季のどのような結果につながるのか。
忍者ブログ [PR]