ゲーム・スポーツなどについての感想と妄想の作文集です
管理者名(記事筆者名)は「O-ZONE」「老幼児」「都虎」など。
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その三十九 独立の戦いについて
パーリの国は、お隣のボワロンという国に侵略(しんりゃく、攻められること)されて、国民はみなボワロンの人たちに仕えていますが、ボワロンはもともとグリセリードに仕えている国なので、パーリも今はグリセリードの一部みたいなものです。でも、パーリの人々はなんとかしてボワロンやグリセリードの支配(しはい、治めること)からぬけだしたいと思っているのです。
こんなのは昔の話だと思っている人がいたら、それは大間違いです。今でも、世界中のあちこちの国で、国の一部が独立しようとして大騒ぎを起こすのは、もともとそれらの国が別の国だったからです。日本だって、沖縄なんかは明治時代になって、強引に日本の一部にされた国です。すっかりその国の一部になった後では、今さら独立してもしょうがない、という考えもありますけど、吸収された国がその国の中で差別的な扱いを受けていたら、独立運動を起こすのも当然でしょう。だから、たとえば、アイルランドのように独立のために暴力的な事件があったとしても、事件を起こす側だけを一方的に責めるわけにはいかないのです。平和的に解決できれば、それが一番なんですけどね。残念ながら、平和的な話し合いでは、ちっとも相手の言い分に耳を貸さない人たちが多すぎるのです。なぜかというと、それらの地方を独立させないことが、その国全体の利益、あるいはその国を支配する人たちや階級の利益だからです。もちろん、その地方の人たちの大部分は不利益を受けているわけですが、現実の世界は、道理(どうり、正しいこと)ではなく力によって動くものです。
数の多さも力です。たとえば、多数決(たすうけつ)が常に正しいなら、三百円を三人で分けるのに、A君とB君の二人が、C君をのけものにして、二人で百五十円ずつ分けようと決めれば、これも多数決にしたがった決定だということになります。これって変ですよね? 君がC君なら、どうします? だから、大事なのは、それが道義(どうぎ、人間として本当に正しいこと)に合っているかどうかであって、形式的(けいしきてき、うわべや形)に正しいかどうかではないのです。
まあ、これはただのお話だから、現実はまた別さ、と思う人には、こう言っておきましょう。お話が面白いのは、それがうそだから、というのも正しいのですが、それが本当だから、という点もあるのです。むしろ、すべてうそで物語を作るほうがむずかしいことでしょう。もちろん、それらの「本当」は、作者の目から見ての本当なのであって、他人から見たらゆがんだ見方ということになります。しかし、人それぞれの見方はすべてゆがんでいるのです。自分の見方はゆがんでいないと言い張る人(特に、特定の宗教を信じる人に多いのですが)ほどこわいものはありません。自分は間違っているかもしれないという謙虚(けんきょ、ひかえめなこと)な人間のほうが、間違うことは少ないのです。
作者のおしゃべりが多くて、ずいぶん変なお話だなあ、とお思いでしょうが、これはそういうお話なのです。脱線のところこそ、いずれあなたたちの役にたちます。
その四十 魔法使いチャック
パーリに入って十日ほど歩くと、前方に岩山が見えました。そして、ハンスが目をこらして見ると、そのふもとには神殿らしいものが見えます。
ハンスたちはその神殿に向かって進んでいきました。
神殿のまわりには、町も村もありません。砂漠の中に、神殿だけがあるのです。
神殿に近づくと、どうやら廃墟のようで、人のいる気配(けはい)はありません。とにかく、ハンスとアリーナは、ここで一休みすることにしました。
少し昼寝をして、ハンスが目をさますと、ピントがううっと低くうなりました。ピントがうなった方角を見ると、砂漠の向こうに、小さな人影が見えます。こちらに近づいてくるようです。
(あやしい奴が近づいてきますよ)
とピントの心はハンスに言っています。
やがてその人影は完全に人のすがたになりました。十二、三歳くらいの少年です。アスカルファン風の身なりをした、金髪の少年です。
その少年は笑顔を浮かべて、ハンスとアリーナに近づきます。なんとハンサムな少年でしょう。アリーナが一目でぽーっとなったのが、ハンスにはわかりました。
「やあ、君たちも天国の鍵を探しているのかい」
金髪の少年は、アリーナに目を向けて言いました。ハンスのほうは無視しているようで、ハンスはおもしろくありません。
「あなたもなの? じゃあ、あなたも魔法使い?」
少年はうなずいて、右手をぱっと一振りしました。すると、その手には、一輪の真っ赤なバラの花が現れました。少年は、軽くおじぎをしてそのバラをアリーナにささげました。アリーナは大喜びです。女の人がおくりものに弱いのは、いつの世もかわりません。
(ちえっ、あんなの、魔法じゃなくて手品だ)とハンスは心の中で考えましたが、口には出せません。男のヤキモチはみっともないですからね。
「ぼくの名前はチャック。君たちは?」
「私はアリーナ、この子はハンス」
(この子、なんて言い方はないだろう)とまたしてもハンスは心で考えます。たしかに、なにか、よそよそしい言い方です。
「ぼくは、アルカードから来たんだ。そこで、ソクラトンという賢者に会って、天国の鍵のてがかりとなる巻物をもらった。でも、それだけではよくわからないから、もしも君たちが知っているてがかりがあったら、教えてくれないか。ぼくのてがかりも教えるから」
アリーナはハンスの顔を見ました。
ハンスは少しまよいました。せっかく苦労して手に入れた巻物を、こんな正体不明の少年に見せていいものでしょうか。
パーリの国は、お隣のボワロンという国に侵略(しんりゃく、攻められること)されて、国民はみなボワロンの人たちに仕えていますが、ボワロンはもともとグリセリードに仕えている国なので、パーリも今はグリセリードの一部みたいなものです。でも、パーリの人々はなんとかしてボワロンやグリセリードの支配(しはい、治めること)からぬけだしたいと思っているのです。
こんなのは昔の話だと思っている人がいたら、それは大間違いです。今でも、世界中のあちこちの国で、国の一部が独立しようとして大騒ぎを起こすのは、もともとそれらの国が別の国だったからです。日本だって、沖縄なんかは明治時代になって、強引に日本の一部にされた国です。すっかりその国の一部になった後では、今さら独立してもしょうがない、という考えもありますけど、吸収された国がその国の中で差別的な扱いを受けていたら、独立運動を起こすのも当然でしょう。だから、たとえば、アイルランドのように独立のために暴力的な事件があったとしても、事件を起こす側だけを一方的に責めるわけにはいかないのです。平和的に解決できれば、それが一番なんですけどね。残念ながら、平和的な話し合いでは、ちっとも相手の言い分に耳を貸さない人たちが多すぎるのです。なぜかというと、それらの地方を独立させないことが、その国全体の利益、あるいはその国を支配する人たちや階級の利益だからです。もちろん、その地方の人たちの大部分は不利益を受けているわけですが、現実の世界は、道理(どうり、正しいこと)ではなく力によって動くものです。
数の多さも力です。たとえば、多数決(たすうけつ)が常に正しいなら、三百円を三人で分けるのに、A君とB君の二人が、C君をのけものにして、二人で百五十円ずつ分けようと決めれば、これも多数決にしたがった決定だということになります。これって変ですよね? 君がC君なら、どうします? だから、大事なのは、それが道義(どうぎ、人間として本当に正しいこと)に合っているかどうかであって、形式的(けいしきてき、うわべや形)に正しいかどうかではないのです。
まあ、これはただのお話だから、現実はまた別さ、と思う人には、こう言っておきましょう。お話が面白いのは、それがうそだから、というのも正しいのですが、それが本当だから、という点もあるのです。むしろ、すべてうそで物語を作るほうがむずかしいことでしょう。もちろん、それらの「本当」は、作者の目から見ての本当なのであって、他人から見たらゆがんだ見方ということになります。しかし、人それぞれの見方はすべてゆがんでいるのです。自分の見方はゆがんでいないと言い張る人(特に、特定の宗教を信じる人に多いのですが)ほどこわいものはありません。自分は間違っているかもしれないという謙虚(けんきょ、ひかえめなこと)な人間のほうが、間違うことは少ないのです。
作者のおしゃべりが多くて、ずいぶん変なお話だなあ、とお思いでしょうが、これはそういうお話なのです。脱線のところこそ、いずれあなたたちの役にたちます。
その四十 魔法使いチャック
パーリに入って十日ほど歩くと、前方に岩山が見えました。そして、ハンスが目をこらして見ると、そのふもとには神殿らしいものが見えます。
ハンスたちはその神殿に向かって進んでいきました。
神殿のまわりには、町も村もありません。砂漠の中に、神殿だけがあるのです。
神殿に近づくと、どうやら廃墟のようで、人のいる気配(けはい)はありません。とにかく、ハンスとアリーナは、ここで一休みすることにしました。
少し昼寝をして、ハンスが目をさますと、ピントがううっと低くうなりました。ピントがうなった方角を見ると、砂漠の向こうに、小さな人影が見えます。こちらに近づいてくるようです。
(あやしい奴が近づいてきますよ)
とピントの心はハンスに言っています。
やがてその人影は完全に人のすがたになりました。十二、三歳くらいの少年です。アスカルファン風の身なりをした、金髪の少年です。
その少年は笑顔を浮かべて、ハンスとアリーナに近づきます。なんとハンサムな少年でしょう。アリーナが一目でぽーっとなったのが、ハンスにはわかりました。
「やあ、君たちも天国の鍵を探しているのかい」
金髪の少年は、アリーナに目を向けて言いました。ハンスのほうは無視しているようで、ハンスはおもしろくありません。
「あなたもなの? じゃあ、あなたも魔法使い?」
少年はうなずいて、右手をぱっと一振りしました。すると、その手には、一輪の真っ赤なバラの花が現れました。少年は、軽くおじぎをしてそのバラをアリーナにささげました。アリーナは大喜びです。女の人がおくりものに弱いのは、いつの世もかわりません。
(ちえっ、あんなの、魔法じゃなくて手品だ)とハンスは心の中で考えましたが、口には出せません。男のヤキモチはみっともないですからね。
「ぼくの名前はチャック。君たちは?」
「私はアリーナ、この子はハンス」
(この子、なんて言い方はないだろう)とまたしてもハンスは心で考えます。たしかに、なにか、よそよそしい言い方です。
「ぼくは、アルカードから来たんだ。そこで、ソクラトンという賢者に会って、天国の鍵のてがかりとなる巻物をもらった。でも、それだけではよくわからないから、もしも君たちが知っているてがかりがあったら、教えてくれないか。ぼくのてがかりも教えるから」
アリーナはハンスの顔を見ました。
ハンスは少しまよいました。せっかく苦労して手に入れた巻物を、こんな正体不明の少年に見せていいものでしょうか。
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「はてな匿名ダイアリー」記事だが、思考実験として面白い。自分なら誰を選ぶかな、という実験だ。私は昔から曹操が好きだが、織田信長に似ている。豊臣秀吉についての短編小説(「昇る太陽」)は書いたが秀吉自体は嫌いなキャラである。ちなみに、三谷幸喜の「清州会議」は素晴らしい作品で、当人が監督した映画も上出来である。秀吉の人物像をあれほどきちんと掘り下げた作品はほかに無いと思う。つまり、天才的策謀家である。秀吉と家康は日本史上最高のマキャベリストだろう。
ちなみに、嫌いなのはナポレオン。フランス革命を簒奪したから。軍人としての能力の高さは認める。アレクサンダーも嫌い。侵略主義者はすべて嫌いである。たとえ昔はそれが普通だったとしても、現代人が彼らを偉人扱いするのは馬鹿だろう。お前らは侵略され奴隷にされ殺される側の庶民のくせにwww まあ、曹操や信長を好きなのは、その生き方や性格が好きなだけだ。
(以下引用)
好きな偉人について聞かれた時に「明智光秀」って答えるのって有り?
たしかに有名だけど『偉い人』なのかって言われると悩むよね。 >偉人(いじん)とは、歴史に遺るような、並外れて優れた人間のこと。 wikipediaより。まあ歴史には名が遺ってるね。...
面接で好きな人物や政党を質問するのは違法
これ覚えといた方が良いよ。面接官も舐めてぶっこんでくる事あるから anond:20250204185619
anond:20250205053614
でも「その質問は違法です」とか指摘したら めんどくさいやつと思われて落とされるよね
anond:20250204185619
大河ドラマの主人公になったくらいなんだからありじゃねーの
anond:20250204185619
理由をちゃんと説明できるならいいんじゃね。 大河の主役にもなってたし、まあ問答無用でダメということもなかろう。
ちなみに、嫌いなのはナポレオン。フランス革命を簒奪したから。軍人としての能力の高さは認める。アレクサンダーも嫌い。侵略主義者はすべて嫌いである。たとえ昔はそれが普通だったとしても、現代人が彼らを偉人扱いするのは馬鹿だろう。お前らは侵略され奴隷にされ殺される側の庶民のくせにwww まあ、曹操や信長を好きなのは、その生き方や性格が好きなだけだ。
(以下引用)
好きな偉人について聞かれた時に「明智光秀」って答えるのって有り?
たしかに有名だけど『偉い人』なのかって言われると悩むよね。 >偉人(いじん)とは、歴史に遺るような、並外れて優れた人間のこと。 wikipediaより。まあ歴史には名が遺ってるね。...
面接で好きな人物や政党を質問するのは違法
これ覚えといた方が良いよ。面接官も舐めてぶっこんでくる事あるから anond:20250204185619
anond:20250205053614
でも「その質問は違法です」とか指摘したら めんどくさいやつと思われて落とされるよね
anond:20250204185619
大河ドラマの主人公になったくらいなんだからありじゃねーの
anond:20250204185619
理由をちゃんと説明できるならいいんじゃね。 大河の主役にもなってたし、まあ問答無用でダメということもなかろう。
その三十七 女性についての真理など
「なんか、すてきな人だったわね、ブッダルタって」
アリーナがつぶやくように言いました。
「うん」
と短くハンスは答えます。
魔法使いになってから、ハンスはどうも無口になったようです。頭の中ではいろいろなことを考えているのですが、それを言葉で他人に説明するのがめんどうに感じられるのです。だから、アリーナはハンスのことを軽く見ているところがあります。女の人にとって、おしゃべりのできない相手なんて、まったく存在価値はないんですからね。でも、ハンスには二度も命を救われているので、それに感謝はしています。だからといってそれでハンスを好きになるとはかぎりません。嫌いではないが、どうも物足りないなあ、というのが正直なところです。まったく、主人公だのに、女にももてない人間なんて、ちょっとつまらないですね。でも、世の中、いい人というのはだいたい女の人にはもてないものなのです。なぜなんですかね。念のために言っておきますが、それだからといって、女にもてない人はいい人だ、ということにはなりません。これは、逆は必ずしも真ならず、という数学的真理です。
さて、ブッダルタに会う用は済(す)んだので、ハンスたちは西に進んで、グリセリードの南西部にあるアズマハルという町に向かうことにしました。思ったより簡単にブッダルタが探せたので、ピエールたちよりはだいぶ先にアズマハルに着きそうです。
アズマハルまで行けば、パーリはすぐです。そこにルメトトという賢者がいるそうですから、その人を見つければ、七人の大魔法使いのうちザラスト、ロンコン、ブッダルタ、ルメトトの四人には会ったことになります。のこりはアルカードのソクラトンと、名前のわからない二人ですが、ハンスは、もしかしたらロレンゾがそのうちの一人ではないかと思いました。じっさい、ロレンゾから教えてもらった魔法で何度も助かっているのですから、彼と出会った事が一番大きな出来事でした。そして、ピエールやヤクシーに出会わなければ、ロレンゾと会うこともなかったのですから、ハンスはまったく幸運だったと言っていいでしょう。皮肉な読者なら、これを単なる作者のご都合主義と言うかもしれません。
ギオン寺からアズマハルまではけっこうかかりましたが、例によって、とちゅうは省略します。ここがお話の便利なところで、人生の大部分をしめる日常的な作業や、あまり大きな出来事のないところは書かなくてもよいのです。だって、物語の主人公だって、本当はトイレにもいくし、顔を洗ったりおふろに入ったり、いろんな事をしているのですが、主人公やその他の人物がトイレに行く場面なんて読みたくないですよね。こっそり教えますけど、あのかわいいアリーナだって、本当はトイレに行ったりするのです。もっとも、旅のとちゅうですから運良くトイレがあるとはかぎりませんし、……まあ、そんなことはどうでもいいか。とにかく、ハンスとアリーナはアズマハルに着きました。
その三十八 海
グリセリードの西の端にあるアズマハルは、大きな河のそばにできた町です。昔はこのあたりに古代文明のひとつがあったということですが、いまはごくふつうの田舎町です。かつての宮殿は、今は廃墟(はいきょ)しかのこっていません。
ハンスとアリーナは旅籠(はたご、昔の旅館のこと)に泊まって、数日をのんびりとすごしました。
二人は町のあちこちを見てまわりましたが、たいして見るものはありません。町の大通りにも山羊や羊がうろうろと歩きまわり、ニワトリがけたたましい声で鳴いたりします。
砂漠に近い南の町ですが、もう冬になっているので、空は曇り気味で、雨の多い日が続きました。
雨のふる日は、旅籠にとじこめられて、たいくつです。雨の日にゆっくり読めるような本なんか持ってませんからね。そこで、ハンスはロンコンからもらった巻物を広げて、パロに詩を読み上げてもらいながら、その巻物をながめました。もとの言葉の発音がわからないので、実際にどんな音かはわからないのですが、これがこの単語かな、というくらいは見当がつきます。
詩の意味はよくわかりませんが、とにかく七つの噴水のある庭をさがせばいいようです。
約束の日にちになっても、ピエールたちは姿をあらわしません。それから一週間ほど待ちましたが、それでもピエールたちは来ないので、ハンスたちはしかたなくここを去ることにしました。
次の目的地はパーリです。アズマハルからは、砂漠を越えて行くことになりますが、海ぞいに行けば、わりと湿地帯も多く、木や草も生えています。
グリセリード生まれのアリーナは、海を見るのは初めてですから、大喜びです。
「これが海か。すげえでっかいなあ」
男の子の言葉でアリーナは言いました。
ハンスにしても、初めての海です。でも、遠目を覚えてからは、すでに何度か遠目では見ていますから、それほど感激はしません。ちょうど、みなさんが、いろんなものをテレビで見て育ったために、本物を見ても何の感激もないようなものです。みなさんは、ハンスの持つ超能力を、科学の力で、みんなが持っているわけです。でも、それが必ずしも幸福につながるとはかぎりませんけどね。
海づたいに南へ進んで、少し内陸部に入ると、そこがパーリの国です。
ここからは完全に砂漠になります。驢馬のグスタフも初めての砂地にとまどって、歩きにくそうです。
子犬のピントは、このころになるとすっかり大人の犬になってました。犬の成長は早いですからね。大人になったピントは、大きくてたくましく、なかなか強そうです。虎やライオンは無理(むり)でも、狼くらいとならケンカもできそうで、たのもしい仲間です。
「なんか、すてきな人だったわね、ブッダルタって」
アリーナがつぶやくように言いました。
「うん」
と短くハンスは答えます。
魔法使いになってから、ハンスはどうも無口になったようです。頭の中ではいろいろなことを考えているのですが、それを言葉で他人に説明するのがめんどうに感じられるのです。だから、アリーナはハンスのことを軽く見ているところがあります。女の人にとって、おしゃべりのできない相手なんて、まったく存在価値はないんですからね。でも、ハンスには二度も命を救われているので、それに感謝はしています。だからといってそれでハンスを好きになるとはかぎりません。嫌いではないが、どうも物足りないなあ、というのが正直なところです。まったく、主人公だのに、女にももてない人間なんて、ちょっとつまらないですね。でも、世の中、いい人というのはだいたい女の人にはもてないものなのです。なぜなんですかね。念のために言っておきますが、それだからといって、女にもてない人はいい人だ、ということにはなりません。これは、逆は必ずしも真ならず、という数学的真理です。
さて、ブッダルタに会う用は済(す)んだので、ハンスたちは西に進んで、グリセリードの南西部にあるアズマハルという町に向かうことにしました。思ったより簡単にブッダルタが探せたので、ピエールたちよりはだいぶ先にアズマハルに着きそうです。
アズマハルまで行けば、パーリはすぐです。そこにルメトトという賢者がいるそうですから、その人を見つければ、七人の大魔法使いのうちザラスト、ロンコン、ブッダルタ、ルメトトの四人には会ったことになります。のこりはアルカードのソクラトンと、名前のわからない二人ですが、ハンスは、もしかしたらロレンゾがそのうちの一人ではないかと思いました。じっさい、ロレンゾから教えてもらった魔法で何度も助かっているのですから、彼と出会った事が一番大きな出来事でした。そして、ピエールやヤクシーに出会わなければ、ロレンゾと会うこともなかったのですから、ハンスはまったく幸運だったと言っていいでしょう。皮肉な読者なら、これを単なる作者のご都合主義と言うかもしれません。
ギオン寺からアズマハルまではけっこうかかりましたが、例によって、とちゅうは省略します。ここがお話の便利なところで、人生の大部分をしめる日常的な作業や、あまり大きな出来事のないところは書かなくてもよいのです。だって、物語の主人公だって、本当はトイレにもいくし、顔を洗ったりおふろに入ったり、いろんな事をしているのですが、主人公やその他の人物がトイレに行く場面なんて読みたくないですよね。こっそり教えますけど、あのかわいいアリーナだって、本当はトイレに行ったりするのです。もっとも、旅のとちゅうですから運良くトイレがあるとはかぎりませんし、……まあ、そんなことはどうでもいいか。とにかく、ハンスとアリーナはアズマハルに着きました。
その三十八 海
グリセリードの西の端にあるアズマハルは、大きな河のそばにできた町です。昔はこのあたりに古代文明のひとつがあったということですが、いまはごくふつうの田舎町です。かつての宮殿は、今は廃墟(はいきょ)しかのこっていません。
ハンスとアリーナは旅籠(はたご、昔の旅館のこと)に泊まって、数日をのんびりとすごしました。
二人は町のあちこちを見てまわりましたが、たいして見るものはありません。町の大通りにも山羊や羊がうろうろと歩きまわり、ニワトリがけたたましい声で鳴いたりします。
砂漠に近い南の町ですが、もう冬になっているので、空は曇り気味で、雨の多い日が続きました。
雨のふる日は、旅籠にとじこめられて、たいくつです。雨の日にゆっくり読めるような本なんか持ってませんからね。そこで、ハンスはロンコンからもらった巻物を広げて、パロに詩を読み上げてもらいながら、その巻物をながめました。もとの言葉の発音がわからないので、実際にどんな音かはわからないのですが、これがこの単語かな、というくらいは見当がつきます。
詩の意味はよくわかりませんが、とにかく七つの噴水のある庭をさがせばいいようです。
約束の日にちになっても、ピエールたちは姿をあらわしません。それから一週間ほど待ちましたが、それでもピエールたちは来ないので、ハンスたちはしかたなくここを去ることにしました。
次の目的地はパーリです。アズマハルからは、砂漠を越えて行くことになりますが、海ぞいに行けば、わりと湿地帯も多く、木や草も生えています。
グリセリード生まれのアリーナは、海を見るのは初めてですから、大喜びです。
「これが海か。すげえでっかいなあ」
男の子の言葉でアリーナは言いました。
ハンスにしても、初めての海です。でも、遠目を覚えてからは、すでに何度か遠目では見ていますから、それほど感激はしません。ちょうど、みなさんが、いろんなものをテレビで見て育ったために、本物を見ても何の感激もないようなものです。みなさんは、ハンスの持つ超能力を、科学の力で、みんなが持っているわけです。でも、それが必ずしも幸福につながるとはかぎりませんけどね。
海づたいに南へ進んで、少し内陸部に入ると、そこがパーリの国です。
ここからは完全に砂漠になります。驢馬のグスタフも初めての砂地にとまどって、歩きにくそうです。
子犬のピントは、このころになるとすっかり大人の犬になってました。犬の成長は早いですからね。大人になったピントは、大きくてたくましく、なかなか強そうです。虎やライオンは無理(むり)でも、狼くらいとならケンカもできそうで、たのもしい仲間です。
その三十五 ギオン寺
ギオン寺は、広い敷地(しきち)の中にいくつかのたてものがあるお寺です。どちらかというと、お寺というよりは学校みたいです。あちこちのたてものは生徒の寄宿舎みたいです。オレンジ色の長い服をだらりと肩からかけるように着たお坊さんたちがあちこちにいます。話をしたり、木の下で考えこんでいたりしていますが、とても静かで平和なふんいきです。
「あのう、ブッダルタという人に会いたいんですけど」
ハンスが一人のお坊さんに言うと、そのお坊さんはおどろいた顔をしました。
「なに、ブッダルタ様にお会いしたいだと? お前のような子供がブッダルタ様になんの用だ」
なれないグリセリード語ですが、相手がなにを言っているのかはけんとうがつきます。でも、自分の用件をグリセリード語でなんと言えばいいのでしょう。
「ぼくはブッダルタと話したいのです」
「ブッダルタ様はおいそがしいのだ。お前のような子供とは会わん。話が聞きたかったら、午後の説法(せっぽう)を待て」
アリーナに通訳してもらって、相手の言っていることはわかりました。しかたなく、ハンスは午後の説法があるまで、そのへんで待つことにしました。
お寺の中心部には、草の生(は)えた大きな広場があります。あちこちには木が生えていて、いい木陰もあります。たくさんの人がそこに集まってなにかを待っているようすなので、きっとここでブッダルタの説教が行なわれるのだな、とハンスは思い、アリーナといっしょに草の上に腰をおろしました。
日ざしがあたたかく、草のいい匂いに包(つつ)まれているうちに、ハンスは少し眠気がさしてきました。
気がつくと、しんと静まり返った広場に、ただ一人多くの人々にむかって語りかける男の声がします。
ハンスは、今いっしゅん眠り込んだあいだに、なにか大切な夢を見ていたような気がしましたが、それがどんな夢だったのかもう忘れてしまいました。大空に吹き上がる噴水に太陽の光があたり、虹ができて、それからどうなったのでしょう?……思い出せません。
ハンスは夢を思い出すことはあきらめて、広場の前で人々に語りかける男を見ました。まだ三十歳くらいの、品のいい中肉中背の男です。頭はきれいにそって、身なりは他のお坊さんとかわりません。これがブッダルタなのでしょう。
男はグリセリード語ではなく、この土地の言葉で語っているようです。人々は一心にそれを聞いていますが、ハンスにはわかりません。しかたなく、ハンスは直接(ちょくせつ)男の心を読み取ろうとしました。すると、男はおどろいたように話をやめ、ハンスの方に顔を向けました。しまった、とハンスは思いました。
その三十六 ブッダルタ
ブッダルタはハンスを見てほほえみましたが、何も言わず、また話を続け出しました。ハンスは怒られずにすんだので、ほっとしました。
人々もブッダルタの弟子たちも、ブッダルタがいっしゅん説法をやめたことを不思議に思いましたが、それがハンスのせいであることには気づきません。
説法が終わると、ブッダルタはハンスのところに歩み寄りました。ハンスはどきどきしました。みかけはやさしげな人なのに、なんともいえない威厳(いげん、おごそかな感じ)があって、ハンスはきんちょうしてしまうのです。
(さっき私の心を読もうとしたね)
ブッダルタは心でハンスに語りかけました。
(はい、すみません。ぼくはここの言葉がわからないのです)
(そうか、少し、君の阿頼耶識を読ませてもらうよ)
阿頼耶識(アラヤしき)とは、人間の心の奥底の記憶です。本人も気づかないすべての出来事の記憶ばかりでなく、その先祖からの永遠の記憶が阿頼耶識の中にはあるのです。人間が思い出せるものは、その中の本当にごく一部で、大海の上をただよう一滴の油くらいのものです。……これはお話ですから、本気にしないでくださいよ。まあ、そういう説もあるのです。面白い説でしょう?
(そうか、君は天国の鍵をさがしているのだね。残念ながら、私には手助けできないよ。私の教えは、天国も地獄も人の心の中にあるというものだからね。多くの人はそれに気づかず、自分で地獄を作り出している。それを私は救おうとしているのだ。もしも私にとっての天国の鍵があるとしたら、それは言葉だね)
(言葉、ですか?)
(そうだ、ただし、言葉は地獄への鍵でもある。人は言葉によって自分自身を作っていくものなのだ。ある言葉を信じれば、それがその人の生き方を決めていく。まさしく、天国や地獄への鍵だろう?)
(はあ。なんとなくわかりますけど)
でも、ハンスは、やはりこの世をそのままで天国に変えるほうがいいと思いました。だって、こうしている間にも、多くの人々が飢えや寒さで死に、暴力や悪事がおこなわれているのですから。
ブッダルタはハンスの心を読み取って、笑いました。
(君の考えはとうとい。君は菩薩行を行なっているのだ。私と方向はちがうが、同じことをしているのだよ。では、もう行きたまえ。私の記念にこれをあげよう)
ブッダルタは腕にまいていた水晶の腕輪をハンスにくれました。
(ありがとうございます。さよなら)
ハンスはブッダルタの優しい顔に別れがたいものを感じながら、ギオン寺を去りました。
DVDを借りるのも今は難しいと思うが、「ベストフレンド・ウェディング」を見ることができた人は幸いである。まあ、ユー・チューブでレストランでの「I say a little prayer」の合唱場面を見るだけでもいい。ちなみに、原題は「My best friend wedding」でMyが入る。
ちなみに、この映画ではルパート・エヴェレットは助演だが、下のようにコメントする人もいる。魅力的な俳優だったが、あまり出演作に恵まれなかった。
Rupert Everett should have won the Oscar for Best Supporting Actor for his role as George in My Best friend's Wedding.. the Say a Little Prayer restaurant scene was so iconic .. to that it was what the film is best remembered for ..
ちなみに、この映画ではルパート・エヴェレットは助演だが、下のようにコメントする人もいる。魅力的な俳優だったが、あまり出演作に恵まれなかった。
Rupert Everett should have won the Oscar for Best Supporting Actor for his role as George in My Best friend's Wedding.. the Say a Little Prayer restaurant scene was so iconic .. to that it was what the film is best remembered for ..
いや、「おじさんの時代が来ている」とはまったく思わないが、「過去のアニメの教養」が最新アニメに生かされることが今後は多くなるのではないか。
私も「全修」が好きなことは何度か書いたが、「悪役令嬢転生おじさん」のほうは、まったく敬遠していて、その他のアニメの低レベルさにうんざりして、つい気の迷いで見て、その内容の良さに驚いたものである。記事中に書いてあるように、「悪の要素が無い」というのが実に心安らかに見られるポイントだろう。おそらくたいていの人は主人公(悪役令嬢の中身)のダサいおじさんキャラに最初から敬遠して見ていないと思うが、案外な拾い物なので、お勧めする。
(以下引用)
TVアニメ『悪役令嬢転生おじさん』ティザービジュアル (C)上山道郎・少年画報社/悪役令嬢転生おじさん製作委員会・MBS
TVアニメ『悪役令嬢転生おじさん』ティザービジュアル (C)上山道郎・少年画報社/悪役令嬢転生おじさん製作委員会・MBS
おじさんが主人公の時代、来てるかも
「異世界ファンタジーはどれも同じようなものばかり」「俺TUEEEな『なろう系』のノリがきつい」といった声が、おもに中年以上の世代からまれに聞こえてきます。
【画像】うーん、不憫… こちらは『悪役令嬢転生おじさん』と放送時間がモロかぶりしてしまった冬アニメです(4枚)
しかし、すでに『ログ・ホライズン』で「小説家になろう」発のアニメが生まれてから10年以上経っており、今ではバラエティに富んだアニメが作られ、そのなかには目を見張るほど面白いものもあります。
特に2025年冬は、「いい歳した大人」だからこそ存分に楽しめる「異世界転生」アニメがそろっていますよ!
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●『悪役令嬢転生おじさん』
「悪役令嬢もの」はアニメでは近年の流行りですが、乙女ゲーム世界の悪役令嬢に転生するのがオタク公務員のおじさん(52歳)というのが本作のユニークなポイントです。彼がゲーム内の人びとに向ける眼差しは確かにその世代の娘持ちのおじさんらしく、大人っぽくて温かで共感する人も多いはず。また根っからの悪人が登場しない「優しい世界」のため、安心して観られるのも特徴です。
エンディングテーマとして、20年以上前から愛され続ける『マツケンサンバII』を起用(歌うのは主演声優の井上和彦さんとM・A・Oさん)するなど話題作りも匠です。本サイトの「2025年冬アニメ、視聴継続を決めた作品は?」という読者アンケートでも2位となっており、今期の「台風の目」となりそうな存在感を放つ一作です。
●『戦隊レッド 異世界で冒険者になる』
本作で異世界に転生するのは、絆と仲間を大切にする熱血漢「浅垣灯悟」です。悪の組織と戦う戦士たち「絆創戦隊キズナファイブ」のレッドである彼は、ボスとの決戦で相打ちとなった際に転生し、その先の世界で冒険者として人びとを救うために戦うことになります。
異世界であろうが彼は本来の(?)力を発揮できるようで、各種アイテムを駆使するだけでなく、変身する際に背後が爆発する、巨大ロボットを召喚するなど「戦隊もの」らしい活躍を見せてくれます。おじさん世代には懐かしさも覚えるその無茶苦茶さに、ヒロインの魔道士「イドラ」と一緒にツッコミながら視聴してしまうこと必至でしょう。
●『全修。』
『全修。』はMAPPAによるオリジナルアニメで、新進気鋭の天才アニメ監督「広瀬ナツ子」が好きだったアニメ映画『滅びゆく物語』の世界に転生し、描くことで奇跡を起こしピンチを切り抜けていくという作品です。
この奇跡を起こす際に見られる、過去の有名アニメに対するオマージュが本作の大きな見どころでしょう。それが第1話では『風の谷のナウシカ』の巨神兵、第2話では「板野サーカス」(しかも板野一郎さん本人がそのシーンの制作に深く関わる!)など往年からのアニメファンならグッとくるものばかりでした。
第4話は『うたの☆プリンスさまっ♪』のオマージュと扱う年代は幅広く、意外と「アニメファン力」を試される作品となりそうです。
(はるのおと)
私も「全修」が好きなことは何度か書いたが、「悪役令嬢転生おじさん」のほうは、まったく敬遠していて、その他のアニメの低レベルさにうんざりして、つい気の迷いで見て、その内容の良さに驚いたものである。記事中に書いてあるように、「悪の要素が無い」というのが実に心安らかに見られるポイントだろう。おそらくたいていの人は主人公(悪役令嬢の中身)のダサいおじさんキャラに最初から敬遠して見ていないと思うが、案外な拾い物なので、お勧めする。
(以下引用)
TVアニメ『悪役令嬢転生おじさん』ティザービジュアル (C)上山道郎・少年画報社/悪役令嬢転生おじさん製作委員会・MBS
TVアニメ『悪役令嬢転生おじさん』ティザービジュアル (C)上山道郎・少年画報社/悪役令嬢転生おじさん製作委員会・MBS
おじさんが主人公の時代、来てるかも
「異世界ファンタジーはどれも同じようなものばかり」「俺TUEEEな『なろう系』のノリがきつい」といった声が、おもに中年以上の世代からまれに聞こえてきます。
【画像】うーん、不憫… こちらは『悪役令嬢転生おじさん』と放送時間がモロかぶりしてしまった冬アニメです(4枚)
しかし、すでに『ログ・ホライズン』で「小説家になろう」発のアニメが生まれてから10年以上経っており、今ではバラエティに富んだアニメが作られ、そのなかには目を見張るほど面白いものもあります。
特に2025年冬は、「いい歳した大人」だからこそ存分に楽しめる「異世界転生」アニメがそろっていますよ!
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●『悪役令嬢転生おじさん』
「悪役令嬢もの」はアニメでは近年の流行りですが、乙女ゲーム世界の悪役令嬢に転生するのがオタク公務員のおじさん(52歳)というのが本作のユニークなポイントです。彼がゲーム内の人びとに向ける眼差しは確かにその世代の娘持ちのおじさんらしく、大人っぽくて温かで共感する人も多いはず。また根っからの悪人が登場しない「優しい世界」のため、安心して観られるのも特徴です。
エンディングテーマとして、20年以上前から愛され続ける『マツケンサンバII』を起用(歌うのは主演声優の井上和彦さんとM・A・Oさん)するなど話題作りも匠です。本サイトの「2025年冬アニメ、視聴継続を決めた作品は?」という読者アンケートでも2位となっており、今期の「台風の目」となりそうな存在感を放つ一作です。
●『戦隊レッド 異世界で冒険者になる』
本作で異世界に転生するのは、絆と仲間を大切にする熱血漢「浅垣灯悟」です。悪の組織と戦う戦士たち「絆創戦隊キズナファイブ」のレッドである彼は、ボスとの決戦で相打ちとなった際に転生し、その先の世界で冒険者として人びとを救うために戦うことになります。
異世界であろうが彼は本来の(?)力を発揮できるようで、各種アイテムを駆使するだけでなく、変身する際に背後が爆発する、巨大ロボットを召喚するなど「戦隊もの」らしい活躍を見せてくれます。おじさん世代には懐かしさも覚えるその無茶苦茶さに、ヒロインの魔道士「イドラ」と一緒にツッコミながら視聴してしまうこと必至でしょう。
●『全修。』
『全修。』はMAPPAによるオリジナルアニメで、新進気鋭の天才アニメ監督「広瀬ナツ子」が好きだったアニメ映画『滅びゆく物語』の世界に転生し、描くことで奇跡を起こしピンチを切り抜けていくという作品です。
この奇跡を起こす際に見られる、過去の有名アニメに対するオマージュが本作の大きな見どころでしょう。それが第1話では『風の谷のナウシカ』の巨神兵、第2話では「板野サーカス」(しかも板野一郎さん本人がそのシーンの制作に深く関わる!)など往年からのアニメファンならグッとくるものばかりでした。
第4話は『うたの☆プリンスさまっ♪』のオマージュと扱う年代は幅広く、意外と「アニメファン力」を試される作品となりそうです。
(はるのおと)
私の別ブログから転載。まあ、どちらかのブログが突然弾圧された場合の保険である。あるいは、既に転載したかもしれない。
(以下自己引用)
笑いのメカニズム
思想、思想の断片、考えるヒント 2024年05月20日
笑いのメカニズム
1 笑いは優越性に基づく。この優越性は「主観的」なもので良い。下僕は主人より社会的には下位だが、主人の失敗を見て笑う時、彼は心理的に主人に優越しているのである。
2 笑いは心理的攻撃である。笑うことによって、彼は自分の優越性を確認する。これはまたナルシズム(自己愛)の満足である。自己の優越を確認することで、彼の自己愛が満足させられるのである。
3 したがって、笑いは自然が人間に与えた「生きる武器・防具」の一つである。ナルシズムそのものが人間を外界や境遇の攻撃から彼を守るように、笑いも彼を守る。
4 笑いの共有は、「犠牲者」を要する。その犠牲者が権威ある者、上位者であるほどその笑いの効果は大きいが、また笑うことの危険性もある。こうして「オブラートにくるんだ笑い」が生まれる。比喩や寓話による笑いなどはその原初的なものであり、風刺はその発展的なものである。
5「攻撃としての笑い」は、知られざる相手の弱点を表にさらけ出すことで作られる。相手の肉体的欠点を笑うのはその初歩的なものである。それが事実であるだけに、この攻撃は避けようが無く、これは初歩的だがもっとも残酷な笑いでもある。それに続いて、相手の性癖、仕草、言葉癖なども、少しの誇張によって笑いの攻撃対象となる。
6 笑いの気持ち良さは、笑う自分が笑われる相手より上にいることからも来るが、それ以前に、笑い自体が生理的に気持ちいいのである。それは3で述べた、自然のプレゼントだろう。満足した赤ん坊が笑うように、最初、笑いは気持ち良さの無意識の表現であったが、それが「笑うから気持ちよい」という自動的連結になっていったのである。
7 レナード・ファインバーグの『ユーモアの秘密』に、「単純な虐待は子供にも未開人にも面白い」という言葉があるが、この事実の持つ意味が、上記の1~5に述べたことなのである。「ユーモア」の定義にもよるが、「笑い」そのものは相手を引き下げる行為以外の何物でもないのである。したがって、笑われる当人にはその事が相当の苦痛であることも当然である。
8 ビート・たけし曰く、「俺は笑わせるのは好きだが、笑われるのは嫌いだ」~この言葉も、上記の事実からは当然である。しかし、演技によって自分自身を笑いの対象とすることは、けっして本人が笑われているのではなく、「架空の自分」が笑われているのであるから、この「笑われる苦痛」からは免れることになる。
9 セックスや糞尿の話などのいわゆる「下ネタ」は、どのような気取った人間でも免れられない「人間の動物性」を明るみに出すがために、もっとも確実に笑いを生む。しかしこれは特定の人間への攻撃ではなく、「人間」そのものが攻撃対象となるために、こうしたジョークに笑う当人たちもその攻撃から免れてはいない。したがって、こうした下卑たジョークに苦い顔をする人々が多いのも当然である。
10 下ネタと同様に確実に笑いを生むのが「ずっこけ」、つまり思いがけない転倒である。これは「人間の物体性」を顕在化することから生じる笑いである。同様に「死体を物として粗雑に扱うことから生じる笑い」(映画『毒薬と老嬢』、落語の『らくだ』『黄金餅』など)も「人間の尊厳」を踏みにじる面白さなのである。人間の尊厳についての偽善的弁舌に飽き飽きしている我々は、そうした偽善への攻撃を楽しんでいるわけだ。
11 リチャード・シェリダン曰く、「ウィットが面白くあるためには悪意に満ちていなければならぬ」 (上記『ユーモアの秘密』より)
12 笑いには、我々の潜在的不満の解消という積極的効果もある。我々は事実上自分に優越する人々を笑う(あるいは主観的に見下すことで)ことで、毎日の惨めな生活への不満を一時的に忘れるのである。そして、あるいはこれは社会全体を破滅から救っているかもしれない。
13 ウィル・ロジャース曰く、「何事であれ面白い。ただしそれが他人に起こることであれば」(『ユーモアの秘密』より)
15 ユーモア(笑い)の原則=1.意外さ 2.価値低下(見下し)
14 ユーモアの方法その1「誇張と歪曲」
15 ユーモアの方法その2「意外な連想・結びつけ」
16 ユーモアの方法その3「論理的逆襲」つまり、相手の論理を利用して逆に相手への攻撃とすること。抜群の機転が必要。
17 ユーモアの方法その4 「ナンセンス・意味への反逆」
(以下自己引用)
笑いのメカニズム
思想、思想の断片、考えるヒント 2024年05月20日
笑いのメカニズム
1 笑いは優越性に基づく。この優越性は「主観的」なもので良い。下僕は主人より社会的には下位だが、主人の失敗を見て笑う時、彼は心理的に主人に優越しているのである。
2 笑いは心理的攻撃である。笑うことによって、彼は自分の優越性を確認する。これはまたナルシズム(自己愛)の満足である。自己の優越を確認することで、彼の自己愛が満足させられるのである。
3 したがって、笑いは自然が人間に与えた「生きる武器・防具」の一つである。ナルシズムそのものが人間を外界や境遇の攻撃から彼を守るように、笑いも彼を守る。
4 笑いの共有は、「犠牲者」を要する。その犠牲者が権威ある者、上位者であるほどその笑いの効果は大きいが、また笑うことの危険性もある。こうして「オブラートにくるんだ笑い」が生まれる。比喩や寓話による笑いなどはその原初的なものであり、風刺はその発展的なものである。
5「攻撃としての笑い」は、知られざる相手の弱点を表にさらけ出すことで作られる。相手の肉体的欠点を笑うのはその初歩的なものである。それが事実であるだけに、この攻撃は避けようが無く、これは初歩的だがもっとも残酷な笑いでもある。それに続いて、相手の性癖、仕草、言葉癖なども、少しの誇張によって笑いの攻撃対象となる。
6 笑いの気持ち良さは、笑う自分が笑われる相手より上にいることからも来るが、それ以前に、笑い自体が生理的に気持ちいいのである。それは3で述べた、自然のプレゼントだろう。満足した赤ん坊が笑うように、最初、笑いは気持ち良さの無意識の表現であったが、それが「笑うから気持ちよい」という自動的連結になっていったのである。
7 レナード・ファインバーグの『ユーモアの秘密』に、「単純な虐待は子供にも未開人にも面白い」という言葉があるが、この事実の持つ意味が、上記の1~5に述べたことなのである。「ユーモア」の定義にもよるが、「笑い」そのものは相手を引き下げる行為以外の何物でもないのである。したがって、笑われる当人にはその事が相当の苦痛であることも当然である。
8 ビート・たけし曰く、「俺は笑わせるのは好きだが、笑われるのは嫌いだ」~この言葉も、上記の事実からは当然である。しかし、演技によって自分自身を笑いの対象とすることは、けっして本人が笑われているのではなく、「架空の自分」が笑われているのであるから、この「笑われる苦痛」からは免れることになる。
9 セックスや糞尿の話などのいわゆる「下ネタ」は、どのような気取った人間でも免れられない「人間の動物性」を明るみに出すがために、もっとも確実に笑いを生む。しかしこれは特定の人間への攻撃ではなく、「人間」そのものが攻撃対象となるために、こうしたジョークに笑う当人たちもその攻撃から免れてはいない。したがって、こうした下卑たジョークに苦い顔をする人々が多いのも当然である。
10 下ネタと同様に確実に笑いを生むのが「ずっこけ」、つまり思いがけない転倒である。これは「人間の物体性」を顕在化することから生じる笑いである。同様に「死体を物として粗雑に扱うことから生じる笑い」(映画『毒薬と老嬢』、落語の『らくだ』『黄金餅』など)も「人間の尊厳」を踏みにじる面白さなのである。人間の尊厳についての偽善的弁舌に飽き飽きしている我々は、そうした偽善への攻撃を楽しんでいるわけだ。
11 リチャード・シェリダン曰く、「ウィットが面白くあるためには悪意に満ちていなければならぬ」 (上記『ユーモアの秘密』より)
12 笑いには、我々の潜在的不満の解消という積極的効果もある。我々は事実上自分に優越する人々を笑う(あるいは主観的に見下すことで)ことで、毎日の惨めな生活への不満を一時的に忘れるのである。そして、あるいはこれは社会全体を破滅から救っているかもしれない。
13 ウィル・ロジャース曰く、「何事であれ面白い。ただしそれが他人に起こることであれば」(『ユーモアの秘密』より)
15 ユーモア(笑い)の原則=1.意外さ 2.価値低下(見下し)
14 ユーモアの方法その1「誇張と歪曲」
15 ユーモアの方法その2「意外な連想・結びつけ」
16 ユーモアの方法その3「論理的逆襲」つまり、相手の論理を利用して逆に相手への攻撃とすること。抜群の機転が必要。
17 ユーモアの方法その4 「ナンセンス・意味への反逆」
その三十三 魔法のヒョウタン
ハンスはロンコンに礼を言ってシュナン山を下りました。
しばらく行くと、後ろから声が聞こえます。
ふりかえると、セイルンが雲に乗って飛んできたのでした。
「これもお前にやると老師が言っていた」
セイルンはハンスの手に何かをにぎらせて、また飛び去りました。
見ると、それほど大きくないヒョウタンですが、一体何に使うものなのでしょう。
ハンスはそれをひもで腰に結びつけて、山を下り、仲間のところへ向かいました。
オウムのパロが上空から仲間をさがします。ハンスの遠目も、視界(しかい)がさえぎられていては使えませんから、パロがいると便利です。
やがてパロはピエールたちを空の上から見つけ出して、ハンスは彼らのもとにもどることができました。
ピエールらに、うまくロンコンに会うことができたことを伝えると、彼らも喜んでくれました。
「天国の鍵か。そいつがあれば、すべての争いごともなくなり、地上の天国があらわれるというのなら、ハンスの旅は世界中の人のためになるな」
ピエールは、ハンスの旅の目的を聞いて、感心して言いました。
「でも、そのためには世界中をさがさないといけないんでしょう? 大変な仕事だわ」
ヤクシーは言います。
「私は天国など信じないな。天国があったとしても、私などはそこには行けない。私は何百人もの人間を戦で殺してきた人間だ」
ヴァルミラはつぶやくように言いました。
ハンスは、近くの川で、セイルンから渡されたヒョウタンに水を入れてみました。すると、入れても入れてもいっぱいにならないのです。入ってないのかな、と思ってさかさにすると水は出てきます。べつに底に穴があいていて、水がもれているわけでもありません。
「こいつはすげえや。これさえあれば、旅のあいだ、水の心配はせずにすむ」
ピエールは大喜びしました。なんといっても、旅をするとき一番こまるのは、水のないことですから。しかも、どんなに水を入れても、ヒョウタンの重さはかわらないのです。こんな便利なものはありません。
アリーナは意識(いしき)はとりもどしましたが、体が弱っていて、起き上がる力はないようです。
「アリーナ、ぼくが話したとおりだろう? 君をかんだ毒ヘビは、ロドリーゴの手下なんだ。君のお母さんの女王も、君を殺すようにと命じたんだよ」
ハンスの言葉に、アリーナ、いや、シルベラ姫の目から大粒の涙がぽろぽろとこぼれ、彼女は荷車の上の干草にうつぶせになって泣きじゃくりました。
その三十四 南グリセリード
数日後、ハンスたちは南グリセリードに入りました。
ここは川の多いところで、川の上には小さな漁船がいくつか浮かんで、思い思いに魚をとっています。そして、川のそばには岩の多い山々が立ちならび、山の緑と川の碧(みどり)が美しく調和(ちょうわ)しています。
季節は秋の終わりですが、昼間は、南国のこのあたりはまだまだあたたかく、風の中にわずかに秋を感じるていどです。
ここで、ハンスとアリーナは、ピエールたちといったん別れることにしました。ピエールとヤクシーは、ヴァルミラが父の仇を討つ手助けをするということで、子供たちはそれにまきこみたくないからです。アリーナはハンスといっしょなら大丈夫(だいじょうぶ)だろう、というわけです。
ピエールはハンスの持っていた地図を広げて、一月後にグリセリードの南西の砂漠の手前にあるアズマハルという町でおちあおうと言いました。
「もしも、約束の日までにおれたちがあらわれなかったら、お前たちは自分たちの好きなようにすればよい。旅を続けるのもいいし、アスカルファンに帰るのもいい」
ピエールたちとわかれるのはさびしいのですが、父の敵討ちはヴァルミラの命をかけた願いですから、やめさせることはできません。
ピエールたちに別れをつげると、ハンスはアリーナと二人きりになりました。アリーナも体はすっかり元気になって、自分で歩けるようになってますが、彼女はグスタフに乗せ、ハンスは歩きます。
なんだか、二人きりになると調子がくるい、ハンスはだまりこみがちになります。
「ねえ、これからどこへ行くの?」
アリーナが聞きました。
「うん……。南アルカードのどこかのブダオ教のお寺にブッダルタという偉いお坊さんがいるらしいんだ。その人に会おうと思ってる」
「じゃあ、そのへんの人に聞いてみなさいよ」
アリーナの言葉にしたがって、川のそばにいた漁師に聞くと、ブッダルタという坊さんはギオン寺というお寺にいるそうです。そこは、ここから三日ほど南に歩いたところらしいです。
南に進むにつれて、川よりも森が多くなってきました。
森の中にはいろいろな動物がいますが、あまり人を見てもにげません。
「ブダオ教は生き物を殺さないんだ。だから、このへんの生き物は人間をこわがらないのさ」
アリーナの言葉はまだ、男言葉と女言葉がまざってます。
やがて、前方に大きな寺院が見えてきました。
ハンスはロンコンに礼を言ってシュナン山を下りました。
しばらく行くと、後ろから声が聞こえます。
ふりかえると、セイルンが雲に乗って飛んできたのでした。
「これもお前にやると老師が言っていた」
セイルンはハンスの手に何かをにぎらせて、また飛び去りました。
見ると、それほど大きくないヒョウタンですが、一体何に使うものなのでしょう。
ハンスはそれをひもで腰に結びつけて、山を下り、仲間のところへ向かいました。
オウムのパロが上空から仲間をさがします。ハンスの遠目も、視界(しかい)がさえぎられていては使えませんから、パロがいると便利です。
やがてパロはピエールたちを空の上から見つけ出して、ハンスは彼らのもとにもどることができました。
ピエールらに、うまくロンコンに会うことができたことを伝えると、彼らも喜んでくれました。
「天国の鍵か。そいつがあれば、すべての争いごともなくなり、地上の天国があらわれるというのなら、ハンスの旅は世界中の人のためになるな」
ピエールは、ハンスの旅の目的を聞いて、感心して言いました。
「でも、そのためには世界中をさがさないといけないんでしょう? 大変な仕事だわ」
ヤクシーは言います。
「私は天国など信じないな。天国があったとしても、私などはそこには行けない。私は何百人もの人間を戦で殺してきた人間だ」
ヴァルミラはつぶやくように言いました。
ハンスは、近くの川で、セイルンから渡されたヒョウタンに水を入れてみました。すると、入れても入れてもいっぱいにならないのです。入ってないのかな、と思ってさかさにすると水は出てきます。べつに底に穴があいていて、水がもれているわけでもありません。
「こいつはすげえや。これさえあれば、旅のあいだ、水の心配はせずにすむ」
ピエールは大喜びしました。なんといっても、旅をするとき一番こまるのは、水のないことですから。しかも、どんなに水を入れても、ヒョウタンの重さはかわらないのです。こんな便利なものはありません。
アリーナは意識(いしき)はとりもどしましたが、体が弱っていて、起き上がる力はないようです。
「アリーナ、ぼくが話したとおりだろう? 君をかんだ毒ヘビは、ロドリーゴの手下なんだ。君のお母さんの女王も、君を殺すようにと命じたんだよ」
ハンスの言葉に、アリーナ、いや、シルベラ姫の目から大粒の涙がぽろぽろとこぼれ、彼女は荷車の上の干草にうつぶせになって泣きじゃくりました。
その三十四 南グリセリード
数日後、ハンスたちは南グリセリードに入りました。
ここは川の多いところで、川の上には小さな漁船がいくつか浮かんで、思い思いに魚をとっています。そして、川のそばには岩の多い山々が立ちならび、山の緑と川の碧(みどり)が美しく調和(ちょうわ)しています。
季節は秋の終わりですが、昼間は、南国のこのあたりはまだまだあたたかく、風の中にわずかに秋を感じるていどです。
ここで、ハンスとアリーナは、ピエールたちといったん別れることにしました。ピエールとヤクシーは、ヴァルミラが父の仇を討つ手助けをするということで、子供たちはそれにまきこみたくないからです。アリーナはハンスといっしょなら大丈夫(だいじょうぶ)だろう、というわけです。
ピエールはハンスの持っていた地図を広げて、一月後にグリセリードの南西の砂漠の手前にあるアズマハルという町でおちあおうと言いました。
「もしも、約束の日までにおれたちがあらわれなかったら、お前たちは自分たちの好きなようにすればよい。旅を続けるのもいいし、アスカルファンに帰るのもいい」
ピエールたちとわかれるのはさびしいのですが、父の敵討ちはヴァルミラの命をかけた願いですから、やめさせることはできません。
ピエールたちに別れをつげると、ハンスはアリーナと二人きりになりました。アリーナも体はすっかり元気になって、自分で歩けるようになってますが、彼女はグスタフに乗せ、ハンスは歩きます。
なんだか、二人きりになると調子がくるい、ハンスはだまりこみがちになります。
「ねえ、これからどこへ行くの?」
アリーナが聞きました。
「うん……。南アルカードのどこかのブダオ教のお寺にブッダルタという偉いお坊さんがいるらしいんだ。その人に会おうと思ってる」
「じゃあ、そのへんの人に聞いてみなさいよ」
アリーナの言葉にしたがって、川のそばにいた漁師に聞くと、ブッダルタという坊さんはギオン寺というお寺にいるそうです。そこは、ここから三日ほど南に歩いたところらしいです。
南に進むにつれて、川よりも森が多くなってきました。
森の中にはいろいろな動物がいますが、あまり人を見てもにげません。
「ブダオ教は生き物を殺さないんだ。だから、このへんの生き物は人間をこわがらないのさ」
アリーナの言葉はまだ、男言葉と女言葉がまざってます。
やがて、前方に大きな寺院が見えてきました。
北村薫の「玻璃の天」という小説(たぶん、昭和初期あたりの東京が舞台)を読んでいたら、文中に「上等あんぱん8個10銭」という文が出てきたので、クイズをひとつ。
さて、このアンパンは1個いくらでしょうか。
(答え)
10÷8=1.25 なので、「1銭25厘」である(と思う)。
まあ、たいていの現代人は銭とか厘という貨幣単位を知らないはずなので、「10を8で割れるか!」と腹をたてるのではないか。
一応、調べておく。
円を 基本単位 きほんたんい と定め, 補助単位 ほじょたんい として円の100分の1を1 銭 せん ,1000分の1を1 厘 りん と 称 しょう した。
残念ながら私の間違いで、厘は銭の(100分の1ではなく)10分の1らしい。つまり、戦前の貨幣単位では「8個で10銭」のあんぱんを1個だけ買うことはできない。
まあ、「生兵法は怪我のもと」である。
しかし、「そのアンパン、1個だけ売って」という客(特に子供)はいなかったのだろうか。
さて、このアンパンは1個いくらでしょうか。
(答え)
10÷8=1.25 なので、「1銭25厘」である(と思う)。
まあ、たいていの現代人は銭とか厘という貨幣単位を知らないはずなので、「10を8で割れるか!」と腹をたてるのではないか。
一応、調べておく。
円を 基本単位 きほんたんい と定め, 補助単位 ほじょたんい として円の100分の1を1 銭 せん ,1000分の1を1 厘 りん と 称 しょう した。
残念ながら私の間違いで、厘は銭の(100分の1ではなく)10分の1らしい。つまり、戦前の貨幣単位では「8個で10銭」のあんぱんを1個だけ買うことはできない。
まあ、「生兵法は怪我のもと」である。
しかし、「そのアンパン、1個だけ売って」という客(特に子供)はいなかったのだろうか。
元コメント(ツィートか)もそれに対するコメント(青字にしておく)も、どちらもかなり問題のある発言だと思うが、現在の日本のアモラル(無道徳)な一面の指摘になっているかと思うので転載する。
まあ、他人にあれこれ言うより、個々人が考えるべき問題だ。
私としては、元コメントのパートナーを非常に立派な人間だと思う。そして、投稿者を下種っぽいと思う。それをやわらげて言えば、男らしい男と女らしい女の「モラル」に関する生物的相違だろうか。女性は、「まず生存(現実)が第一」であり、男は「理念先行」なのである。理念は無謀さにもつながる。けっして後者(男らしさ)だけを肯定するわけではない。そして女性にも理想主義的行動をとった英傑はたくさんいる。
(以下引用)
anond:20250201051214言及先エントリを閉じる
■正義感と息苦しさ
パートナーは見た目もタイプで優しくて思いやりがあって、一緒にいるといつでも楽しい。3年一緒にいて、喧嘩したことはない。
けど、正義感が息苦しい。
店で大声で店員に文句を言っている場面を見かけると必ず仲裁をしにいくし、信号が赤だとどんな場合でも渡らない(夜中の全く車が通らない所でも)、ゴミ捨ての分別はプラスチックゴミをわざわざ保管してまでやる、おそらくポイ捨てしたであろう人にわざわざ落としましたよとゴミを渡しに行くとか、見ていたテレビで容姿についていじられている芸人を見ると不愉快だとチャンネルを変える、とか。
他にも、確かに人としては正しい寄りだとは思うけどそこまでやる?みたいなことが多々ある。
こうしろ、ああしろと言ってくることはないけど、こうしないとなのかなと思うと息苦しい。
一度だけ、文句を言っている客と店員の仲裁に行った後に危ないからやめてほしいと伝えたことがある。
危ないかもしれないけど、あれを見るのが不快だし、関係のない第三者だから仲裁できるんだよと言っていた。
(正直これは正しいというより気持ち良くなってないか?とも思う、仲裁に行っている間は自分は遠くから眺めているだけ)
ポイ捨てする人にゴミを渡しに行くのを見た時、そんなことしなくていいよと言うと、やりたいからやってると笑ってた。
少し行き過ぎな気もするけど、パートナーの何かが悪いと思うことでもないから自分の中での消化が難しい。
今後耐えられなくなったりするんかな
あなたの考えはいわゆる「弱者を見殺しにして権力にばかり媚びへつらう意地悪で幼稚な国民性」「怠惰でおとなしい愚民」と呼ばれるものだと思う。
日本人はとにかく意地悪で不親切で、幼稚で愚か。
店で大声を言う人間に必ず仲裁をしにいく人が少なく全員が店員を見殺しにするからカスハラ世界一のスゴイ国になったし、
国民のゴミ捨ての分別などの環境保護意識が後進国レベルの低さだからSDGEs達成度は他国にめちゃくちゃ遅れをとっている。
ポイ捨てしたであろう人に落としましたよとゴミを渡しに行く人もいない、見て見ぬ振りで何もしない事を賢いと誇るバカばかりだから他国と比べてもずば抜けて民度が低い
容姿いじりをキャンセルするような高い精神性を国民どもが持たないから、いつまで経っても市場に自浄作用がなく、何十年も永遠に課題が解決されない。
全てはこの人のような「何もしないのが1番いい、賢く安全」と思い込んでる奴が多いから。
自分たちの手で作った人権後進国である
まあ、他人にあれこれ言うより、個々人が考えるべき問題だ。
私としては、元コメントのパートナーを非常に立派な人間だと思う。そして、投稿者を下種っぽいと思う。それをやわらげて言えば、男らしい男と女らしい女の「モラル」に関する生物的相違だろうか。女性は、「まず生存(現実)が第一」であり、男は「理念先行」なのである。理念は無謀さにもつながる。けっして後者(男らしさ)だけを肯定するわけではない。そして女性にも理想主義的行動をとった英傑はたくさんいる。
(以下引用)
anond:20250201051214言及先エントリを閉じる
■正義感と息苦しさ
パートナーは見た目もタイプで優しくて思いやりがあって、一緒にいるといつでも楽しい。3年一緒にいて、喧嘩したことはない。
けど、正義感が息苦しい。
店で大声で店員に文句を言っている場面を見かけると必ず仲裁をしにいくし、信号が赤だとどんな場合でも渡らない(夜中の全く車が通らない所でも)、ゴミ捨ての分別はプラスチックゴミをわざわざ保管してまでやる、おそらくポイ捨てしたであろう人にわざわざ落としましたよとゴミを渡しに行くとか、見ていたテレビで容姿についていじられている芸人を見ると不愉快だとチャンネルを変える、とか。
他にも、確かに人としては正しい寄りだとは思うけどそこまでやる?みたいなことが多々ある。
こうしろ、ああしろと言ってくることはないけど、こうしないとなのかなと思うと息苦しい。
一度だけ、文句を言っている客と店員の仲裁に行った後に危ないからやめてほしいと伝えたことがある。
危ないかもしれないけど、あれを見るのが不快だし、関係のない第三者だから仲裁できるんだよと言っていた。
(正直これは正しいというより気持ち良くなってないか?とも思う、仲裁に行っている間は自分は遠くから眺めているだけ)
ポイ捨てする人にゴミを渡しに行くのを見た時、そんなことしなくていいよと言うと、やりたいからやってると笑ってた。
少し行き過ぎな気もするけど、パートナーの何かが悪いと思うことでもないから自分の中での消化が難しい。
今後耐えられなくなったりするんかな
あなたの考えはいわゆる「弱者を見殺しにして権力にばかり媚びへつらう意地悪で幼稚な国民性」「怠惰でおとなしい愚民」と呼ばれるものだと思う。
日本人はとにかく意地悪で不親切で、幼稚で愚か。
店で大声を言う人間に必ず仲裁をしにいく人が少なく全員が店員を見殺しにするからカスハラ世界一のスゴイ国になったし、
国民のゴミ捨ての分別などの環境保護意識が後進国レベルの低さだからSDGEs達成度は他国にめちゃくちゃ遅れをとっている。
ポイ捨てしたであろう人に落としましたよとゴミを渡しに行く人もいない、見て見ぬ振りで何もしない事を賢いと誇るバカばかりだから他国と比べてもずば抜けて民度が低い
容姿いじりをキャンセルするような高い精神性を国民どもが持たないから、いつまで経っても市場に自浄作用がなく、何十年も永遠に課題が解決されない。
全てはこの人のような「何もしないのが1番いい、賢く安全」と思い込んでる奴が多いから。
自分たちの手で作った人権後進国である