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ゲーム・スポーツなどについての感想と妄想の作文集です 管理者名(記事筆者名)は「O-ZONE」「老幼児」「都虎」など。
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昔々の話だが、戦後しばらくは漫画もアニメもまだ成長途上で、テレビの子供向け番組には「人形劇」というのがあった。わりと最近でもロシアの「チェブラーシカ」などは一種の人形劇と言ってもいいだろう。昔の日本の人形劇はそれより原始的なもので、「指人形」や、あるいは糸や針金で操る人形による人形劇が大真面目に放映されていたのである。
その中の大傑作に「ひょっこりひょうたん島」というのがあったのを記憶している年代のご老人も多いだろう。脚本がなにせ、あの井上ひさしである。他の脚本家もいたと思うが、とにかくあの有名な主題歌の作詞も井上ひさしである。高畑勲が或るアニメ(今題名を思い出したが、「思ひ出ぽろぽろ」である。)の中で使ったことでも有名かもしれない。
その中の凄いフレーズが、(おそらく高畑勲が使った理由も、このフレーズにあると思うが)

泣くのはいやだ、笑っちゃお」というフレーズである。

このどこが凄いのか。

あなたは、泣きたい時に、笑えるか?

泣くというのは、泣く原因があって泣くのである。
ところが、その時に、何の笑う原因もないのに笑うというのは、凄い飛躍なのである。いわば、これも昔の言葉だが、実存主義的な「投企」と言ってもいい。人生が不条理だからこそ、その中に我が身を投げ込むわけだ。つまり、理由などなくても、自分が望む行動をすればいい、ということだ。ある意味「合理性や理性的計算」への反逆である。

そして、おそらく現代の心理学はこの事実を既に言っていると思うが、「人は泣くからいっそう悲しくなり、笑うから愉快になる」のである。さらに言えば、泣くのもひとつの快感でありカタルシスだから、人は泣くのである。だが、そこで頑張って「泣くのはいやだ、笑っちゃおう」というのは豪傑的な生き方、英雄的な生き方だとも言える。それによって、人生が前向きになる。

これが「泣くのはいやだ、笑っちゃおう」という簡明なひとつのフレーズが示すことである。

もしかしたら、あの日本の戦後の異常な発展と高度成長の原因として、人々の心の中に無意識的にこのフレーズがあったのかもしれない。
そして今は……。







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見たいアニメが少ないので、その放映が無い時は、新作アニメを極力見るようにしているが、そのほとんどがオリジナリティゼロの物まねアニメで、ここではそれを「なろうアニメ」としておく。当然、異世界転生ものは9割がたそれだ。逆に、残り1割は非常に優れたアニメである。つまり、9割がD,EレベルでB,C、Aレベルが少なく、優良アニメの中ではB,CレベルよりはかえってAレベルが多いようだ。
あまりにもDレベルやEレベルの異世界転生物が多いので、Cレベルも貴重な存在になる。

先ほど見ていた「聖者無双」も、そういう種類(Cレベル)になれるかもしれない。細部の描写(話)はまさに愚劣な異世界転生物だが、主人公を含め、出てくるキャラにはワンパターンの敵役が今のところいない。そこが取り柄である。そして、他の作品では省略されがちな主人公の成長段階をかなり丁寧に描写している。
たとえば、主人公はヒーラー志望なのだが、冒険者の最低条件としての肉体的戦闘能力も上げたいと思って、訓練所で指導を受けるのだが、その最初の訓練が「走ること」なのである。これはなかなか優れた着眼だと思う。
「走る」以前に、「長距離を歩けること」が冒険者の必須条件のはずだが、それが他のアニメで描かれたことはない。現代人は「歩くこと」自体の経験が少ないから、長距離歩行の苦労を知らないことが反映されているのだろう。(昔の人間なら歩くことに慣れているだろうというのも錯覚である。農民の日常で歩くのは家から作業場までの往復だけだ。)

私が指導教官なら、そこで「逃げることは防御ではない」と厳しく教えるところである。これは論理の問題だ。逃げることは、敵に背中を見せて走ることである。敵の速さがこちらより速いと、追いつかれて背後から襲われて終わりである。また、こちらのスタミナが切れても終わりだ。
だから、逃げるなら、逃げ切れるという状況の時だけであり、それ以外では「防御」にはならないのである。

なお、敵と戦う場合、3人で背中を向けて(三角形で)戦えば、それぞれが敵を前面にできる、というのも私の冒険者戦闘理論というか、理屈である。
とある、アニメ化もされた漫画の最近の展開の話であるが、弾が薬莢と一緒に飛んでいくと思っていたのは「知能が低い」と言うより、必要な事を調べもしないという怠惰さが問題なのではないか。そもそも、映画やアニメや漫画で、薬莢が銃から排莢され、地面に落ちる場面を見たことも無いのだろうか。

なお、最近の展開とは、国民全員(マイナカード所有者限定ww)に拳銃と弾丸3発を渡して、それで人を殺しても罪に問わない、と政府が決めることらしい。何のためかは知らない。私はこの漫画を一度も見たことがないし、アニメは一話切りした。
だが、想像すると、少し面白い。会社上役、社長、学校教師などは大変だろう。暴力団に突撃する勇者もいるかもしれない。警官や自衛隊には、まあ、誰も特攻しないだろう。

(以下引用)

112. 名無しのアニゲーさん :2025/03/17(月) 13:20:51 ID:- ▼このコメントに返信
さすが*弾が薬きょうと一緒に飛んでいくと思ってた知能の作者
鉛筆の削り方以外の世の中のすべてがよくわかってない
私は小さな予備校で東大や京大進学希望者を指導するために両校の過去問を(指導教科だけだが)かなり解いて、その傾向がいつもほとんど変わらないのに驚いた経験がある。つまり、泉房穂の言う「東大は過去問主義」ということだ。
東大の国語の大きな特徴は、解答欄スペースが異常に狭いことで、これは「無駄な事を書いて誤魔化そうとする馬鹿は要らない」ということである。つまり、文章の本質・本筋・要点を端的に読みとる能力で、これは官僚の事務処理能力でもある。政府公務員上級職に東大卒がほとんどである所以だ。だが、これはまた「発想力は不要」ということでもあり、東大卒の理系ノーベル賞受賞者がいない理由でもある。
京大の国語の解答欄は異常に大きく、これは「見どころのある部分には点数を与える」という「加点主義」で、東大の「減点主義」の対極だ。これが理系でも同じなら、「発想の豊かさを評価する」ということで、京大が理系ノーベル賞受賞者を輩出した理由ではないか。

おそらく、生成AIの普及で、東大的な能力は今後社会的に不要になっていくと思うが、官僚は縁故社会だから、東大優先は変わらないだろう。

(以下引用)

泉房穂「東大は『過去問主義』やわ。前例主義」 東大出身の著名人20人が体験した「真の東大」
 東大というと、各高校からの合格者数ばかりが注目されがちだが、どのように受験に挑み、東大で学び、将来につながったのか、実際の話も知りたいところ。そんな期待に応える一冊が出た。AERA 2025年3月17日号より。

*  *  *

 東大卒を隠して生きてきた大宮エリーさんが、東大出身の著名人20人と語り合った新刊『大宮エリーの東大ふたり同窓会』。東大を選んだ動機や合格法、大学時代に過ごした時間が人生をどのように形づくっていったのかをまとめて読むと、真の東大の姿が浮かび上がってくる。

「東大に入って、こんなにもレールに乗ってきた人がいる場所なのかって驚きました」と語ったのは、僧侶の松本紹圭さん(2003年、文学部哲学科卒)。北海道小樽市の漁村の出身。塾にもいかず、独学で現役合格した。高1のときに赤本を買ってきて、「3年後にこれを解けるようになる」ことを目標に“合格までの千日間のプラン”を立て、合格をつかみとった。「道は作ればいいんだって手ごたえを得られたのが東大受験の一番の収穫」と松本さん。自ら道を切り開くように、継ぐ寺もないのに“お坊さん”になり、インドにMBA(経営学修士)留学し、仏教界の構造改革を進めている。

■ギャフンと言わせたい
 前兵庫県明石市長の泉房穂さん(1987年、教育学部卒)も漁村の出身。塾も行かず、過去問も買ってもらえず独学で入学した。「入ってみたら(親の年収が)1千万、2千万円選手のお嬢さんとお坊ちゃんたちばかり」「私の分析では東大は『過去問主義』やわ。前例主義。過去問がないと動けなくなってしまう」と語った。

 タレントの高田万由子さん(94年、文学部卒)も独学で東大合格をつかんだ一人。学校の先生に、東大は「無理よ」と言われて「ギャフンと言わせたい」と思ったのが高3の10月。そこから夜9時から12時までは電話も出ず、トイレにもいかず勉強だけに打ち込んだ。

 試験を作る教員と受験生をつなぐものは「教科書」だからと、ひたすら教科書を読み、「過去問の分析がカギを握る」と解説文を読みこんだ戦略が奏功した。


泉房穂「東大は『過去問主義』やわ。前例主義」 東大出身の著名人20人が体験した「真の東大」
泉房穂「東大は『過去問主義』やわ。前例主義」 東大出身の著名人20人が体験した「真の東大」
受験で得た「段取り力」

「東大受験で得たのは段取り力だと思うんです。自分が目指すゴールから逆算して今の自分との距離を縮めていく。東大受験を自力で乗り越えたことが、その後の人生に役立っていると思います」(高田さん)

 一方、「いつの間にかレールに」と振り返るのは元首相の鳩山由紀夫さん(69年、工学部卒)。鳩山家は5代連続で東大進学。小中は学習院に通ったが、高校は都立小石川高校に。東大合格者数でトップを走る開成高校出身のゲストは、クイズプレーヤーの伊沢拓司さん(2017年、経済学部卒)と角野隼斗さん(20年、大学院情報理工学系研究科を修了)。「開成から東大を目指すのはそんなに珍しいことではなかった」(角野さん)という。伊沢さんは「学校に行くだけでいい塾の先生とか、いい教材とかの情報が入ってきた」と言い、対談では予備校や講師の具体名を挙げて紹介している。

 合格者の数が高校のランク付けの指標となり、「東大」がブランド化するなか、経済学者の成田悠輔さん(11年、大学院修了)は、「この国で東大コンプレックスがこれだけ大きいのは、多分、難易度が絶妙だから」と語った。東大の合格者は1学年約3千人。出生数が80万人(対談当時)なので0.3%ほど。届くようで届かないからこそ、コンプレックスを抱く人が多いのだという。(編集部・深澤友紀)

特に書きたいことも無いので、私の別ブログから転載する。
まあ、最近は酒を飲まない、あるいは飲めない、あるいは酒を嫌う若者が多いようだが、人類が過去何千年にもわたって賞賛してきたものを否定するのは馬鹿だろう。
私は50年以上飲み続けているが「未酒乱」である。三つ星の酒飲みだ。ただし、「酒は微醺を良しとする」主義である。

(以下自己引用)「万古」の読みは「バンコ」である。「manko」ではない。

一盞能消万古憂

雑談 2023年04月01日

とある漢詩のアレンジだが、こういう2行の詩を作った。

百年莫惜
一盞能消万古憂

まあ、一日の終わりに酒を飲めば、毎日がエブリディだwww
言うまでもないが、「百、一、万」で意味的な韻を踏んでいる。それを明確にすると

百年莫惜(百年惜しむなかれ)
一盞能消(一盞よく消す)  *「能(よ)く」は「~できる」意。
万古憂(万古の憂い)

となる。

百年の人生も惜しむ必要はない。
一杯の酒が
人類永遠の憂いを消してくれる。
期待が持てそうもないという先入観を捨てて、なるべく見て判断するように心がけているが、「嘆きの亡霊は引退したい」は、クソ・オブ・クソだった。とにかく、主人公のキャラもその他のキャラも不愉快で、ギャグもすべて不愉快である。
最初は、グループの中で一番無能なのをリーダーにする、というアイデアは面白いと思ったが、このリーダー(主人公)が、無能なだけでなく性格も最悪なのである。
そういう無責任いい加減最低キャラを「面白い」と思って作者は書いたのだろうが、作者の性格の悪さが悪臭を放つわけだ。

なお、もうひとつ、「魔法使いの俺が奴隷エルフを嫁にして云々」というアニメも糞アニメ臭を漂わせている前印象だったが、「嘆きの亡霊」よりははるかにマシである。魔法の理屈などには面白いものもある。つまり、題名のいかがわしさとは裏腹に、一応「真面目に考えて作った作品」ではあるようだ。まあ、「コミュ障魔法使いの俺が美少女エルフ奴隷を買った話」としたほうが話の内容が伝わりやすいのではないか。最初から「嫁にする」をタイトルに入れるのはどうだろうか。
話の内容自体は「大方の推測どおり」進む、平凡なものだが、主要キャラたちの性格はまずまず好ましい。作品としてはB級だが、不快感は少ない。
今年亡くなったばかりの松岡正剛のブログ記事の一節で、プルーストの小説の有名なエピソードのような話である。まあ、フロイドなら「当たり前だ」と言うところだろう。我々の意識は無意識のほんの上皮でしかないのである。
別の言い方をすれば、「無意識の思考があるからこそ意識の連続性がある」わけだ。そうでなければ、我々は朝目覚めるたびに別人になっている。我々は自分の記憶の倉庫自体を見ることはできないのである。その倉庫が無意識だ。それは寝ている間も活動している。

(以下引用)

ポアンカレは書いている、「突如として啓示を受けることはある。しかしそれは無意識下で思索的研究がずっと継続していたことを示しているのだ」。
あまり誰も触れない226事件の謎だが、いわば「軍部の不始末」事件である226事件の後、逆に軍部は力を拡大して日本を戦争に突き進めるのだが、そのメカニズムが不明である。
まあ、単純に「226は皇道派の犯罪であり、それを鎮圧した統制派は功労者だ」と言いくるめたのだろう。
日本の軍国化自体には昭和天皇も肯定的だったわけで、天皇の大失敗である。だが、天皇周囲にまともな知識や情報を天皇に与える者がいなかったと思われる。これが君主制の限界だ。民主主義国家が軍国化し、戦争に突き進むのは国民が低能である。

(以下引用)

2・26事件では、軍部が国家改造を掲げてクーデターを起こし、軍部中心の強力な内閣を樹立することを求めたことで、軍部の政治的発言力が強まりました。
【2・26事件の背景】
国家改造思想に影響を受けた陸軍皇道派の青年将校がクーデターを起こした
陸軍省・参謀本部・警視庁・国会など永田町一帯を占拠した
真崎甚三郎陸軍大将を推し立てて、「軍部中心の強力内閣を樹立」するよう求めた
【2・26事件の後の処置】
反乱将校及び彼らに思想的影響を与えた北一輝・西田税は死刑となった
皇道派などの将官多数が予備役に編入され、統制派が実権を握った
【軍部の政治的発言力の強まり】
軍部大臣を現役の軍人に限る制度により、軍部の意向に沿わない内閣に対し、軍部は大臣を出さないことで、内閣の成立を阻止できるようになった
こうして、軍部の政治的発言力はますます強まり、軍備の拡張も進んでいきました。
ふろむだ氏の記事の一節で、氏が古代ローマのグラディウス(一般には「短剣」とされている)の長さを調べた時の話である。
私は軍事知識が好きなので、面白かった。

(以下引用)

ただし、カエサルが書いていないからと言って、それがウソだということにはならない。
むしろ、ChatGPT、塩野七生、Wikipedia、BingAIの厳密モード、『ガリア戦記』の解説文の5つの情報ソースが矛盾なく同じことを言っているのに、それを疑うのは、どうかしている。
しかし、僕はどうかしている人なので、まだ完全に信用する気になれない。

そこで、「一番信用できる情報ソースは何か?」と考えた。

古代ローマの研究者は?

古代ローマの研究者はいっぱいいる。
その中で一番信用できるのは誰か?

研究者にはそれぞれ、得意不得意があるので、
「古代ローマの軍事」を得意分野とする研究者の書いた本が良さそうだ。

そこで、「古代ローマの軍事」の専門家でエイドリアン・ゴールズワーシーという人が書いた本を調べてみた。
その人の書いた『カエサル』という本を読んでみたが、塩野七生さんの書いたカエサルの本と、ぜんぜん違う。
たとえば、「カエサルが海賊に捕まって、身代金を支払って解放された後、自分で私兵を募って、その海賊を捕らえて、身代金を取り返しただけでなく、その海賊を全員縛り首にした」というエピソードがあるが、塩野七生さんの本では、それを事実であるように書いてあるのに対し、ゴールズワーシー氏の本では、そのエピソードには、たしかに元となる話はあるのだろうが、人から人へと語り継がれるうちに、尾ひれ背びれがたくさんついているだろうから、それをそのまま真に受けない方がいい、というスタンスだ。

それだけでなく、ゴールズワーシー氏は、カエサルの『ガリア戦記』の記述に対する他の研究者の解釈にも批判的検討を加えていて、めちゃくちゃ丁寧に検証している。

そんなゴールズワーシー氏の『カエサル』という本の上巻の282ページには、以下のような記述がある。

紀元後一世紀には、ローマの軍団兵によって用いられたグラディウスは短く、刃渡りは通常二フィート以下であった。しかし、カエサルの時代にはもっと長い刃ーーー少なくとも長さ二フィート六インチで、さらに長いこともあったーーーが用いられていた。鋼鉄製で重たい刃は斬るにも突くにも適しており、その長い刃先は鎧や肉を貫通するのに向いていた。
(太字引用者)

エイドリアン・ゴールズワーシー『カエサル』上巻 282ページ
あれ?
言ってることが違うぞ。

ゴールズワーシー氏は紀元後一世紀のグラディウスの刃渡りは2フィート(61cm)以下だと言っているが、これは、ChatGPT、塩野七生、Wikipedia、BingAIの厳密モード、『ガリア戦記』の解説者の五者の主張するガリア戦争当時のグラディウスの刃渡りの長さと一致する。
しかし、カエサルがガリア戦争をやったのは、紀元前58~50年だ。ゴールズワーシー氏は、その時の刃渡りは2フィート6インチ(76cm)以上だったと言っている。

長いじゃん。
「短めの剣」じゃないじゃん。
ChatGPT、塩野七生、Wikipedia、BingAIの厳密モード、『ガリア戦記』の解説者の五者の主張と違うじゃん。

ゴールズワーシー氏とこの五者のどっちが正しいのだろうか?

多数決で決めるなら、五対一でゴールズワーシー氏の負けである。
しかし、事実って、多数決で決めるのが正しいんだろうか?
「相対性理論は間違っている」という主張が、国民投票で過半数に支持されたら、相対性理論は間違っていることになるんだろうか?

そもそも、ChatGPT、塩野七生、Wikipedia、BingAI、解説者は、研究者のように、一次資料を念入りに吟味して書いたわけじゃない。
しかも、ゴールズワーシー氏は、古代ローマの軍事を専門とする研究者で、この分野では世界的な権威である。

もちろん、権威が間違うこともある。
しかし、ゴールズワーシー氏の本を読めば分るが、学会というのは、めちゃくちゃ厳しいところだ。
研究者たちは、エビデンスベースでお互いの研究を懐疑し合い、検証し合い、批判し合っている。
それも、膨大な時間を使って、念入りにそれをやってる。
その厳しい批判と検証のプロセスを経て、ゴールズワーシー氏は本を書いている。
ChatGPT、塩野七生、Wikipedia、BingAI、解説者の主張は、どれも、この厳しい検証のプロセスを経ていない。

実は、ここでやって見せた調査方法は、ほんの一部でしかない。
これらの調査(AI、Wikipedia、作家の本など)を全部英語でやってみたり、グラディウスの剣の長さの時代ごとの変遷をAIに聞いたりネットで調べたりするという切り口に変えても、まるで蟻地獄のように、ある一つの誤った結論に引きずり込まれていってしまって、それが真実だとしか思えないようになってしまう。
まるで伊藤潤二のホラー漫画の主人公になったような気分になる。
その蟻地獄から抜け出すには、その分野の一番レベルの高い研究者たちの書いた文献を調べるしかなかった。

しかも、この奇妙な蟻地獄現象が起きるのは、剣の長さだけではない。
甲冑にしろ、軍団の編成人数にしろ、戦争が引き起こされた原因にしろ、たくさんの情報ソースが指し示す答えが矛盾なく一致しているのに、その一致した回答が、専門家たちが念入りに吟味して出した結論と異なることは珍しくない。

それは一見、当たり前のことのように思えるが、現実には、そんなに当たり前だとは思われていない。
ChatGPTに「ガリア戦争に従軍したローマ兵の剣の長さを推定するための手がかりとなる考古学的資料もしくは文献は存在しますか?」と聞いたときの回答は、めちゃくちゃ本当っぽくて、説得力があって、つい信じちゃう人は多いだろう。
さらに、BingAIの厳密モード、Wikipedia、ベストセラー作家、一次資料の解説者まで、一貫して同じ事を主張しているとなれば、ほとんどの人間は、めちゃくちゃそれを信じたくなる。人間には、複数の情報ソースから得られた情報が矛盾なく整合するとき、それが真実だと信じたくなるバイアスがあるからだ。

しかしながら、ChatGPTに騙されないようにするには、信じたくなる誘惑に全力で抵抗して、その分野を念入りに吟味しながら批判的な議論を積み重ねてきている専門家の書いた本で裏取りするしかない。
もちろん、ほとんどの人にとって、それはコスト的に現実的ではないので、「このChatGPTの回答、めちゃくちゃ本当っぽいけど、ChatGPTはめちゃくちゃ本当っぽいウソをつくのが得意だから、これがウソの可能性も十分あるんだな」と思いながら、ChatGPTを使い続けるしかないということになる。

一見、それは憂鬱な結論にも思えるが、少なくともそれは、「このChatGPTの回答、めちゃくちゃ本当っぽいから、たぶん本当だろう」と思いながらChatGPTを使い続けるより、はるかにマシな生き方ではないだろうか。
「悪役令嬢転生おじさん」は私も今期一番好きなアニメで、毎回楽しんで見ている。

善と悪の力関係で言えば悪のほうが強いのは明白だから、若い人は悪に憧れ、その種の(「悪の魅力」や「悪の勝利」を描いた)小説やアニメを好むだろうが、悪というのは本来残酷であり悲劇を生むものなのだから、悪を魅力的に描いた作品を娯楽とする自体、「悪への不感症」を育てる反社会的行為であり、若さゆえの愚行とも言える。悪に肯定的であること自体、既に悪の一歩手前なのである。だから愚行と言うのだ。

「深淵を見る者は深淵に見つめ返される」のだが、深淵は深遠でも何でもない。悪(沼)に近づく者はその泥に足を取られ、深淵の中に沈む。

一生、人を殺し続ける人生は楽しいか? 法網から逃げ続ける逃走の人生は楽しいか? お前は逃げ切る能力や運が自分にはあると思うのか? 悪を肯定し応援する自分は賢いとかカッコイイと思うのか?

(以下引用)

悪役令嬢転生おじさん、作者が実際にアラフィフ&児童漫画出身の人で、「歳をとって悪意を描くのがしんどい」「この歳になると、この世にはちゃんとしたおじさんが普通に存在することを知っている」という理由で、優しく良識ある光の悪役令嬢モノだった話


悪役令嬢転生おじさん
悪役令嬢
上山道郎
転生
異世界転生
マンガ
ファンタジー



宙兎 渦(ちゅうと うず)☔️
@uzu_tyu
インターネットで生きてる|雑談・ネタ・イラスト・音楽(邦69/ボカロetc)・TRPG・ゲーム・AI等|BL/GL/男女CP有|連投多|手ブロ→tegaki.pipa.jp/122559

lit.link/kagitozu


宙兎 渦(ちゅうと うず)☔️
@uzu_tyu
悪役令嬢転生おじさん、作者が実際にアラフィフ&児童漫画出身の人で、「歳をとって悪意を描くのがしんどい」「この歳になると、この世にはちゃんとしたおじさんが普通に存在することを知っている」という理由で、優しく良識ある話になってて、ハッピーエンドにするとも公言されてる
光の悪役令嬢モノ

2025-01-18 13:45:22
悪役令嬢転生おじさん(1) (ヤングキングコミックス)

上山道郎

目次
「悪役令嬢転生おじさん」の上山道郎先生
みんなの反応
わかる
ハッピーエンドがいい
優しい話がいい
加齢と共に露悪的な作品を受け付けなくなる
子育て解像度の高いおじさん
「リゼロ」「チ。」との比較
上山道郎先生のマンガ
機獣新世紀ZOIDS
怪奇警察サイポリス
アニメについて
読みたくなる
「悪役令嬢転生おじさん」の上山道郎先生
リンク Wikipedia
上山道郎
上山 道郎(うえやま みちろう、1970年5月14日 - )は、日本の漫画家。埼玉県出身。男性。同じく漫画家の上山徹郎は実弟である。代表作に『機獣新世紀ZOIDS』『ツマヌダ格闘街』など。 デビュー前は主に樫本学ヴのアシスタントをしていた。1990年に『怪奇警察PSY-POLICE』で第27回小学館新人コミック大賞児童部門(第20回藤子不二雄賞)の佳作を受賞し、同作が同年12月発売の『月刊コロコロコミック スーパー新年増刊』(小学館)に掲載されデビュー。その後『別冊コロコロコミック』(小学館)1991年8
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