池口恵観は、一言でいえば「怪僧」である。怪しい経歴の持ち主ながら、高野山真言宗の大僧正、そして厳しい修行を経て灌頂を受けないと授けられない最高位、伝燈大阿闍梨の称号も得ている。

鹿児島に最福寺を設立し、宗教法人として多額の資金を集めるとともに、政界や裏社会に触手を伸ばす。安倍晋三の後援者の一人であるとされるが、同時に北朝鮮の実質的な大使館である朝鮮総連合会本部ビルの売買をめぐって暗躍し、不動産業者からビルを取得し、改めて朝鮮総連に貸与しようと画策した。
また、暴力団との関係も深く、多くのやくざが寺を訪れ、一部は池口と子弟の関係を結んでいる。

毎年、厳寒期になると最福寺には、プロ野球選手が訪れ護摩行をする。炎の間近で勤行し、髪の毛や眉毛を焼きながら読経をする。一種の風物詩になっている。
清原和博、金本知憲、新井貴浩などが修行をしているシーンが写真に収められている。要するに熱さに耐えることで精神力を鍛えるということだろうが、これが何の役にも立たないのは、清原和博のスキャンダルを見てもわかる。
有罪判決が出てから、池口は清原の身元引受人になると言われたが、結局実現しなかった。池口が断ったと言われる。
池口は「売名行為」として、スポーツ選手の弟子入りを受け入れているのであって、ネガティブの塊のような清原は利用価値がないと判断したのだろう。
また貴乃花親方も池口に帰依していることが報じられた。

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大物スポーツ選手が池口を信用してしまうのは、彼らがいわゆるスポーツ馬鹿で、常識がない上に、上下関係以外に人間関係を知らないために、強い師匠を求めてしまうからだろう。
池口の手口にはアスリートの中でも「根性」「精神力」で何でも乗り切ることができるという単細胞しかひっかからない。

東スポ

鉄人流よりオレ流でというわけか。完全復活を目指す阪神の悩めるエース・藤浪晋太郎投手(23)が、金本監督の恩師である鹿児島・最福寺の池口恵観法主(81)の修行のススメを“辞退”していたことが分かった。(中略)池口法主は昨年暮れに「藤浪君を(最福寺に)連れてきてほしい。彼が立ち直れば阪神は勝てる。会えば弱いところを指摘できる。プロで抜きんでるためには他の人と違うことをやらないといけない」と要請していたが、藤浪本人は「自分は絶対にやらない。無理です。まったく考えたこともないです」とけんもほろろだった。


人間バーベキューになって投球が改善されるなら、誰も苦労はしない。池口、そして金本知憲は、藤浪の不振を「精神力の問題」だと思っているのだろうが、藤浪は金本につぶされたのだ。無知で、選手を酷使することしか知らない金本の犠牲者である。

藤浪は、ダルビッシュとの自主トレのために渡米する。そしてクレイトン・カーシヨウなどとも練習を共にする。ダルもカーショウも藤浪の不振を「精神力」のせいにはしない。フィジカル、技術面での欠陥を指摘し、具体的な改善策を模索するはずだ。

池口のオファーの背景にはおそらくは金本知憲監督の意向もあったと思われる。それを断ったことで、金本監督との関係は悪化するだろうが、そうなれば藤浪はさっさと他球団に移籍すればいいのだ。

やくざまがいのブラックな野球しかできない阪神にとどまっている必要はない。