ゲーム・スポーツなどについての感想と妄想の作文集です
管理者名(記事筆者名)は「O-ZONE」「老幼児」「都虎」など。
カテゴリー
フリーエリア
最新CM
最新記事
(11/24)
(11/24)
(11/23)
(11/23)
(11/23)
(11/22)
(11/22)
(11/21)
(11/21)
(11/21)
最新TB
プロフィール
HN:
o-zone
性別:
非公開
ブログ内検索
アーカイブ
最古記事
(09/04)
(09/04)
(09/04)
(09/04)
(09/04)
(09/04)
(09/04)
(09/04)
(09/04)
(09/04)
P R
カウンター
斉藤周という人のNOTE記事だが、東大野球部所属の人らしく論理的で面白い。
ただし、途中に出て来るデータはどの程度の信頼性があるか疑問ではある。つまり、たとえば無死一二塁での得点率は、その直後の打者の結果だけの得点率なのか、あるいは直後の打者が犠打や進塁打を打って、さらにその次の打者が得点したかどうかまで含むのかだ。私のイメージでは無死一二塁より一死二三塁のほうが得点率は高い印象で、それはプロ野球選手でも高校野球の監督でも同じだろう。つまり、経験的な知恵だ。バントが無意味という説はだいたい素人のものである。
(以下引用)
「0アウト3塁の守備」を掘り下げて考える
野球を見ていると、0アウト3塁で内野が前進守備を敷いていることがあります。ぼくも高校野球の時にやっていたような気がします。
しかし、個人的にはこれはあまり良くないと思っています。というのも、0アウト3塁では得点確率が80%以上あるからです。
もちろん試合終盤でどうしても1点をやれないとか、あるいはゲームプラン的にほとんど相手投手から得点が期待できないのならば分かるのですが、もし「0アウト3塁」という状況から機械的に前進守備を選択しているのなら、それは再考の余地があるように思います。
ここで一度、前進守備を敷くことのメリットとデメリットを整理してみましょう。
メリットとしては、当然ながら内野ゴロでの得点を防げること。あと、これは井上慶秀選手に言われてなるほどと思ったのですが、バッターに対してプレッシャーがかかることです。内野ゴロでも1点、となればバッター的には気楽に打席に立てるものです。
デメリットは、まず内野の間を抜けやすくなること。さらに正面をついたとしても、打者との距離が近いためいい当たりならばそれなりの確率でエラーが出てしまいます。フライに関しても内外野の間に落ちるテキサスヒットが出やすくなってしまいますね。
まとめると、前進守備を敷くことで発生する大きな違いは、内野ゴロで点が入ることと、ヒットゾーンが広がることです。
なので、守備シフトを選択する際には「0アウト3塁」というシチュエーションから自動的に前進守備を敷くのではなく、点差や相手打者などあらゆる状況に応じて上記のメリットとデメリットのどちらが大きいかを考えた上で選択すべきなのです。
データアナリスト的視点
ここにデータアナリスト的視点を加えると、より状況を整理しやすくなります。得点確率のデータから考えるのです。
最初の方で0アウト3塁での得点確率が80%以上という話を書きましたが、プロ野球の得点確率に関しては詳細なデータがとられています。
画像1
(出典:「セイバーメトリクス入門 脱常識で野球を科学する」)
前進守備を敷くと、3塁ランナーがホームに生還する確率は下がりますが、打者がヒットを打つ確率は上がります。もしヒットを打たれた場合0アウト1塁ですから、40%の確率で2点目が入ってしまうのですね。
また、0アウト3塁で相手が前進守備を敷いた場合、多くのチームでは「ゴロは抜けてからGO」のサインが出るはずです。1アウト3塁の得点確率は約60%なので、攻撃側から考えると、60%以上の確率でセーフが取れないならばホームに突っ込むメリットはないのです。普通にスタートして60%以上ホームインできる内野ゴロはほとんどないはずなので、3塁ランナーの最適判断は「抜けてからGO」です。
そうなると、前進守備で内野ゴロが出た時に1番起こりやすいのが、単純に打者走者がアウトになり、3塁ランナーがそのまま残って1アウト3塁、というケースです。1アウト3塁の得点確率は約60%ですから、守備側としては得点確率を20%下げたわけです。
整理すると、前進守備を敷いて内野ゴロが出ると得点確率は80%→60%、ヒットゾーンが広がったことでヒットを打たれると40%の確率で2点目をとられる、というわけです。
一方後ろに下がった場合、三振や内野フライ以外で1点は取られますが、打者をアウトにすれば1アウト走者なしとなります。1アウト走者なしの得点確率は15%です。
なので、前進守備を敷かない場合は内野ゴロが出ると1点目は入るものの2点目の得点確率は15%となり、前進守備に比べてヒットゾーンをかなり狭められる、というわけです。
まとめると
これらを総合的に考えると、僅差の終盤などよっぽど1点を守りたい場面でない限りは、前進守備を敷かなくて良いのではないかと思います。序盤の同点とかでも、目先の1点勝ち越しを防ぐより、2点3点と大きな差になるのを防ぐ方が重要でしょう。
ぼくもプレーヤーをしていた時には「0点で抑えよう」という気持ちで毎イニング守っていましたが、実際にはたとえば「9イニングで4点以内に抑えよう」みたいに俯瞰的な視点を持って守ることが、勝つ確率をあげるために大切だと思います。
中学野球や高校野球では、「0,1アウトでランナーが3塁にいたら前進守備」みたいにシチュエーションで守備体系を決めているチームがそこそこあったような気がしますが、逆にいうと、なぜその守備位置にしているのか、メリットとデメリットは何か、みたいなところを考えるだけでも他のチームと差がつけられるのではないかと思います。
今回書いたことはあくまでも現状そう思っているという話なので、しばらくしたら全然違う考えになっているかもしれませんが、このようにデータを取り入れつつ野球について考えると、新しい見え方や発見があります。ぜひ試してみてください!
ただし、途中に出て来るデータはどの程度の信頼性があるか疑問ではある。つまり、たとえば無死一二塁での得点率は、その直後の打者の結果だけの得点率なのか、あるいは直後の打者が犠打や進塁打を打って、さらにその次の打者が得点したかどうかまで含むのかだ。私のイメージでは無死一二塁より一死二三塁のほうが得点率は高い印象で、それはプロ野球選手でも高校野球の監督でも同じだろう。つまり、経験的な知恵だ。バントが無意味という説はだいたい素人のものである。
(以下引用)
「0アウト3塁の守備」を掘り下げて考える
野球を見ていると、0アウト3塁で内野が前進守備を敷いていることがあります。ぼくも高校野球の時にやっていたような気がします。
しかし、個人的にはこれはあまり良くないと思っています。というのも、0アウト3塁では得点確率が80%以上あるからです。
もちろん試合終盤でどうしても1点をやれないとか、あるいはゲームプラン的にほとんど相手投手から得点が期待できないのならば分かるのですが、もし「0アウト3塁」という状況から機械的に前進守備を選択しているのなら、それは再考の余地があるように思います。
ここで一度、前進守備を敷くことのメリットとデメリットを整理してみましょう。
メリットとしては、当然ながら内野ゴロでの得点を防げること。あと、これは井上慶秀選手に言われてなるほどと思ったのですが、バッターに対してプレッシャーがかかることです。内野ゴロでも1点、となればバッター的には気楽に打席に立てるものです。
デメリットは、まず内野の間を抜けやすくなること。さらに正面をついたとしても、打者との距離が近いためいい当たりならばそれなりの確率でエラーが出てしまいます。フライに関しても内外野の間に落ちるテキサスヒットが出やすくなってしまいますね。
まとめると、前進守備を敷くことで発生する大きな違いは、内野ゴロで点が入ることと、ヒットゾーンが広がることです。
なので、守備シフトを選択する際には「0アウト3塁」というシチュエーションから自動的に前進守備を敷くのではなく、点差や相手打者などあらゆる状況に応じて上記のメリットとデメリットのどちらが大きいかを考えた上で選択すべきなのです。
データアナリスト的視点
ここにデータアナリスト的視点を加えると、より状況を整理しやすくなります。得点確率のデータから考えるのです。
最初の方で0アウト3塁での得点確率が80%以上という話を書きましたが、プロ野球の得点確率に関しては詳細なデータがとられています。
画像1
(出典:「セイバーメトリクス入門 脱常識で野球を科学する」)
前進守備を敷くと、3塁ランナーがホームに生還する確率は下がりますが、打者がヒットを打つ確率は上がります。もしヒットを打たれた場合0アウト1塁ですから、40%の確率で2点目が入ってしまうのですね。
また、0アウト3塁で相手が前進守備を敷いた場合、多くのチームでは「ゴロは抜けてからGO」のサインが出るはずです。1アウト3塁の得点確率は約60%なので、攻撃側から考えると、60%以上の確率でセーフが取れないならばホームに突っ込むメリットはないのです。普通にスタートして60%以上ホームインできる内野ゴロはほとんどないはずなので、3塁ランナーの最適判断は「抜けてからGO」です。
そうなると、前進守備で内野ゴロが出た時に1番起こりやすいのが、単純に打者走者がアウトになり、3塁ランナーがそのまま残って1アウト3塁、というケースです。1アウト3塁の得点確率は約60%ですから、守備側としては得点確率を20%下げたわけです。
整理すると、前進守備を敷いて内野ゴロが出ると得点確率は80%→60%、ヒットゾーンが広がったことでヒットを打たれると40%の確率で2点目をとられる、というわけです。
一方後ろに下がった場合、三振や内野フライ以外で1点は取られますが、打者をアウトにすれば1アウト走者なしとなります。1アウト走者なしの得点確率は15%です。
なので、前進守備を敷かない場合は内野ゴロが出ると1点目は入るものの2点目の得点確率は15%となり、前進守備に比べてヒットゾーンをかなり狭められる、というわけです。
まとめると
これらを総合的に考えると、僅差の終盤などよっぽど1点を守りたい場面でない限りは、前進守備を敷かなくて良いのではないかと思います。序盤の同点とかでも、目先の1点勝ち越しを防ぐより、2点3点と大きな差になるのを防ぐ方が重要でしょう。
ぼくもプレーヤーをしていた時には「0点で抑えよう」という気持ちで毎イニング守っていましたが、実際にはたとえば「9イニングで4点以内に抑えよう」みたいに俯瞰的な視点を持って守ることが、勝つ確率をあげるために大切だと思います。
中学野球や高校野球では、「0,1アウトでランナーが3塁にいたら前進守備」みたいにシチュエーションで守備体系を決めているチームがそこそこあったような気がしますが、逆にいうと、なぜその守備位置にしているのか、メリットとデメリットは何か、みたいなところを考えるだけでも他のチームと差がつけられるのではないかと思います。
今回書いたことはあくまでも現状そう思っているという話なので、しばらくしたら全然違う考えになっているかもしれませんが、このようにデータを取り入れつつ野球について考えると、新しい見え方や発見があります。ぜひ試してみてください!
PR
この記事にコメントする