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ゲーム・スポーツなどについての感想と妄想の作文集です 管理者名(記事筆者名)は「O-ZONE」「老幼児」「都虎」など。
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「コミスペ!」の石黒正数と大童澄瞳の対談の一部である。
経験してきた(触れてきた)フィクションが大多数の人々と異なるものであったために、ユニークな感性とユニークな創作能力が彼らの特色になったわけである。


(以下引用)



『それ町』の時に注がれていた視線の正体を、大童さんを見てやっと理解できた


──世間一般の読者は、大童先生のそういう凄みに気付いてないんじゃないかと。



石黒:エンタメなんだから、普通に面白い部分だけを受け入れる、それで良いと思うんですよ。でもプロとしては危機感を持ちます。あと世間が思っている25歳が影響を受けてしかるべきルートを、全然通ってない。そこが異形って俺が表現している所以なんですけど。



大童:王道を通っていないのは、親の方針でテレビ番組を見れなかった事が関係しているかもしれません。子供の頃から『忍者ハットリくん』や『ドラえもん』『風の谷のナウシカ』を毎日のように見ていました。『未来少年コナン』とか『世界名作劇場』『七つの海のティコ』のビデオを借りてきたり。





石黒ほら、こんな25歳いないでしょ!? 俺らの世代か、もうちょっと上の世代ですよ。俺がリアルタイムで『世界名作劇場』を見ていて、そのために一週間頑張るみたいな中学高校時代だったから。



大童:小学校入学前に『第三の男』をほぼ毎日見ていて、それはさすがに異常だった自覚はあります(笑)。



映画『第三の男』



石黒:影響を受けたコンテンツが普遍的かどうかは創作者にとって賭けでしかないんです。俺にとっての藤子・F・不二雄と大友克洋は、結果的に現時点でもコンテンツとして生き残っている普遍的なものだったんですけど、大童さんが影響を受けたコンテンツもそうだったんですよ。



大童:その後も姉の影響で『ふしぎの海のナディア』『新世紀エヴァンゲリオン』『攻殻機動隊』を小学生の頃、熱心に見る日々でしたね。



──それらは今の30代後半から40代くらいのオタクが洗礼を受けている作品ですよね。



石黒:俺もずっと藤子・F・不二雄と大友克洋だけだったので、周りの友達が「かめはめ波ー!」って悟空の真似をしている時に、俺だけ(右の指を突き出しながら)「ドーン!」ってやってた。



大童喪黒福造(笑)。



石黒:俺が『それ町』を描き始めてしばらくの頃に、なんだか妙に熱い視線が注がれているのを感じたんです。俺の年代なら当たり前に通過している『ドラゴンボール』とか『シティーハンター』だっていう時期に、藤子・F・不二雄と大友克洋しか読んでこなかった。



その歪なところを見られていたんだなっていうのを、今、大童さんを見ていてやっと理解できた。ああ、昔の俺はこういうところを見られていたんだなって。



──王道作品を通過して来なかったのには理由があるんでしょうか?



石黒:俺は一回ハマるととことん突き詰めるタイプだったので、まだ藤子・F・不二雄作品を読み終わってないうちから、次のテーマに移れなかったんですよね。全部終わったらみんなが読んでる作品を読もうかなと思っているうちに『AKIRA』を見てしまって、もうとんでもないインパクトだったので、王道とかそれどころじゃなかった。



大童:僕は王道を知らないことにコンプレックスを持っています。『ドラゴンボール』や『スラムダンク』の話が出てくる度に、「すいません読んでないんです」って負い目を感じるのはよくあります。



石黒:後から読んだらいいんです。マンガは読みたい時に読むのがいい








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