ゲーム・スポーツなどについての感想と妄想の作文集です
管理者名(記事筆者名)は「O-ZONE」「老幼児」「都虎」など。
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イチローが10年連続の200安打を達成した。この神話的偉業に対し、どれほど称賛を送っても足りないが、前回に書いた、「チームの勝利に結びつくヒット」を打ってほしいという願いがイチローに届いてほしい。もちろん、チームの勝敗はチーム力の問題であり、イチロー一人の力ではどうにもならないとも言えるが、しかしまた、一人の力でチームを変えることもできるのである。
大リーグ通の人なら、フランク・フリッシュの名を知っているだろう。大リーグの名誉の殿堂には入っているものの、生涯成績は打率.316、本塁打105、打点1242、盗塁419であり、打点と盗塁数はまずまずだが、格別目を引く数字ではない。
では、次の数字はどうだろうか。打率358、本塁打302、打点1582、盗塁135。盗塁こそフランク・フリッシュに劣るが、後は圧倒的に勝っている数字である。どちらをチームに欲しいかと言われれば、どこの監督でも後者が欲しいというだろう。この選手は、大リーグの神話的選手の一人、ロジャース・ホーンスビーである。ちなみに三冠王を二回獲り、打率4割を3回達成している。
この二人は1926のシーズン終了後に同じ二塁手としてジャイアンツとカージナルスの間でトレードされた。まさしく世紀のトレードだが、ではその損得勘定はどうだったか。フランク・フリッシュは、カージナルスのチームリーダー的存在となり、カージナルスをその後の8年間で4回の優勝に導いた。ロジャース・ホーンスビーはジャイアンツで打率361、打点125、本塁打26の立派な成績を残したが、シーズン後に再びトレードに出された。つまり、チームには不要な選手とされたのである。
つまり、選手の価値は残した数字だけでは測れない部分があるということである。それは、チームを勝利に導く能力だ。フランク・フリッシュのような選手がいれば、たった一人でもチームを変えることができる。
これからのイチローには、ぜひマリナーズを優勝に導ける選手にもなってもらいたい。
大リーグ通の人なら、フランク・フリッシュの名を知っているだろう。大リーグの名誉の殿堂には入っているものの、生涯成績は打率.316、本塁打105、打点1242、盗塁419であり、打点と盗塁数はまずまずだが、格別目を引く数字ではない。
では、次の数字はどうだろうか。打率358、本塁打302、打点1582、盗塁135。盗塁こそフランク・フリッシュに劣るが、後は圧倒的に勝っている数字である。どちらをチームに欲しいかと言われれば、どこの監督でも後者が欲しいというだろう。この選手は、大リーグの神話的選手の一人、ロジャース・ホーンスビーである。ちなみに三冠王を二回獲り、打率4割を3回達成している。
この二人は1926のシーズン終了後に同じ二塁手としてジャイアンツとカージナルスの間でトレードされた。まさしく世紀のトレードだが、ではその損得勘定はどうだったか。フランク・フリッシュは、カージナルスのチームリーダー的存在となり、カージナルスをその後の8年間で4回の優勝に導いた。ロジャース・ホーンスビーはジャイアンツで打率361、打点125、本塁打26の立派な成績を残したが、シーズン後に再びトレードに出された。つまり、チームには不要な選手とされたのである。
つまり、選手の価値は残した数字だけでは測れない部分があるということである。それは、チームを勝利に導く能力だ。フランク・フリッシュのような選手がいれば、たった一人でもチームを変えることができる。
これからのイチローには、ぜひマリナーズを優勝に導ける選手にもなってもらいたい。
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イチローの10年連続200安打達成まであと3本となったが、残り試合もそう多くはないし、怪我でもしたりしないかと心配である。ファンというものは、自分のことでもないのに、こうしてやきもきするものだが、それがまたファンの生き甲斐でもある。世界中にそうした喜びを与えているという点で、スポーツのスーパースターというものは素晴らしい存在であり、その受け取っている高額報酬も、けっして高すぎることはない。
最近、ハーバード大学だかどこかの政治学か何かの教授が、イチローの年棒はオバマ大統領より高いが、それは正義にかなっているか、などという馬鹿な問題提起をして、それに対して東大の女学生が不正義だと答えて世間の笑い物になったが、次元の違うジャンルを同一平面でとらえるということのおかしさに気づかないというレベルの人間でも東大には入れるようだ。
強いて言うなら、オバマはイラク・アフガン問題などで世界中に害悪を流している存在でもあるから、イチローの報酬どころか、1銭もやる必要はない。(彼の背後にいる企業経営者や国際金融家から報酬はちゃんと貰っているだろうし)いや、それこそ刑務所に入れるべき人間であり、イチローと比べることさえ図々しいというものである。それに、同じプロスポーツ選手で高額報酬を受け取っている人間は米国には無数にいるのに、なぜわざわざイチローを比較に出したか。ここには、その教授の日本人嫌悪が明らかに表れているのに、それについて何も言わないマスコミも呆れたものである。
イチローは日本の誇りであり、アメリカの野球の歴史においても神話的存在となる可能性を持った人間である。ただ一つ、イチローに望みたいのは、ぜひチームリーダーになって、彼のヒットがチームの勝利に結びつくような、そういう存在になってほしいということである。
最近、ハーバード大学だかどこかの政治学か何かの教授が、イチローの年棒はオバマ大統領より高いが、それは正義にかなっているか、などという馬鹿な問題提起をして、それに対して東大の女学生が不正義だと答えて世間の笑い物になったが、次元の違うジャンルを同一平面でとらえるということのおかしさに気づかないというレベルの人間でも東大には入れるようだ。
強いて言うなら、オバマはイラク・アフガン問題などで世界中に害悪を流している存在でもあるから、イチローの報酬どころか、1銭もやる必要はない。(彼の背後にいる企業経営者や国際金融家から報酬はちゃんと貰っているだろうし)いや、それこそ刑務所に入れるべき人間であり、イチローと比べることさえ図々しいというものである。それに、同じプロスポーツ選手で高額報酬を受け取っている人間は米国には無数にいるのに、なぜわざわざイチローを比較に出したか。ここには、その教授の日本人嫌悪が明らかに表れているのに、それについて何も言わないマスコミも呆れたものである。
イチローは日本の誇りであり、アメリカの野球の歴史においても神話的存在となる可能性を持った人間である。ただ一つ、イチローに望みたいのは、ぜひチームリーダーになって、彼のヒットがチームの勝利に結びつくような、そういう存在になってほしいということである。
地位が人を作るという言葉がある。落合がまだ首位打者を取る前だったと思うが、初めてオールスターに選出され、その試合でパリーグを率いる阪急の西本監督は、彼を全パの4番に据えた。つまり、お前は将来、パリーグを代表する打者になるんだ、と彼にメッセージを送ったのである。そして、落合はその通りになった。ペナントレースでは敵味方である敵チームの打者でさえも育てようという、パリーグ全体の繁栄を常に念頭に置いていた西本監督の度量の広さと誠実さがよく分かるエピソードである。
落合は全パの4番に座る経験をしたことで、全パの4番レベルの打者に育ったが、監督という立場の人間にもっとも大切なことは、選手に機会を与えることである。私は星野仙一という人間が嫌いなのだが、彼のいいところは、二軍から一軍に選手が上がってくると、その選手をすぐに使ったことだ。一軍に上がったということは、その選手の調子がいいということだから、活躍する可能性は高い。活躍できれば、そのまま一軍に定着する可能性も高まるわけで、その選手のプロ人生にとって、一軍で使ってもらえるかどうかというのは大きな賭けである。その点で最悪なのは横浜という球団だろう。このチームは伝統的に選手の好き嫌いが激しく、監督がいくら代っても、なぜか特定選手ばかりを重用し、若手を使わない。若手を使っても、そのタイミングが悪く、結果を残せずに一軍定着できない。横浜から出て行った相川や多村があれほどの活躍をしていることを考えれば、横浜のフロントは総辞職するべきだろう。
さて、本題である地位が人を作るということだが、野球選手、特に打者にとっての地位とは打順である。クリーンアップを打つ選手とそれ以外の選手では、明らかに打者としての地位が違う。そのことを選手自体、よく分かっているから、ある打順を与えられると、それにふさわしい打撃をし、結果的にその打順にふさわしい打者として運命が決まるのである。これはある意味、恐ろしいことではないか。監督たるもの、そこまで考えて打者の打順は決めねばならないのである。
阪神の鳥谷は、大学時代はクリーンアップを打っていたが、プロでは遊撃手という守備優先のポジションのせいもあって下位打線か1、2番を打たされることが多かった。ところが、今年の7月頃から3番を任され、それと同時にヒットを量産し、阪神の月間安打数の歴代記録を破ったのである。これはつまり、鳥谷はクリーンアップ向きの打者であり、これまでの阪神の監督はそれがわからずに鳥谷にせこい2番打者としての運命を押し付けていたということである。
同様に、機会が与えられてその才能を開花させたという点では同じ阪神の平野もそうである。オリックス時代は守備の人と見られ、しかも、学生時代天才と言われた遊撃手としてではなく、外野手として扱われてほとんど試合に出る機会もなかったが、阪神で出場機会を与えられ、その潜在的な打撃の才能を開花させたのはご承知の通りだ。
やらせてみないと、人にはどんな才能があるか分からない。組織の指揮者のなすべきことは、部下に機会を与えることに尽きるのである。王選手はデビューから30打席近くノーヒットだった。それを辛抱強く使った水原監督がいなかったら、世界の王は存在しなかっただろう。
お遊びで、自分の球団を作ってみる。プロ野球の1軍半や2軍選手の中から、有望選手を探して、自分のチームを作ってみるわけだ。ただし、その選手は、各球団で重用されておらず、球団を変えて1軍で起用されれば力を伸ばせる可能性の高い選手にする。つまり、あまりに若手で、その球団が放出する可能性の少ない選手はこのチームには入れないことにする。たとえば、横浜の北篤内野手などはシュアな打撃に長打力もほどほどあり、足もあって、欲しい選手だが、おそらく来年には1軍起用が多くなるはずだから、このリストには入れない。ロッテの細谷圭外野手なども、まだプロでの年数が少ないから、放出する可能性は少ないだろう。巨人の橋本到外野手、太田泰示三塁手なども同様である。
各チームの選手の中で、狙い目は捕手である。というのは、捕手というポジションは正捕手が決まると、その他の選手が使われる可能性ががくんと落ちるため、いわば飼殺しに近い状態になっていることが多いからである。それに、捕手というポジションは激務だから、捕手の打撃成績は2割増しで評価してよい。
私自身はファームの試合を見る機会は無いので、選手選択の基準は、すべて公式発表の成績の数字からの判断である。
下記の選手の守備ポジションは、コンバートによるものもある。たとえば、阪神の狩野恵輔は、その脚力から言って、長い間には足が駄目になる可能性の高い捕手よりも、外野を守るべきである。この狩野と、巨人の矢野は、チームが放出する可能性は低いが、やはり1軍クリーンアップレベルの選手が二人は欲しいので、このリストに入れることにする。さて、下に書いたものが、私のチームである。打順によって並べてある。
1 野原政志(阪神・三塁)
2 横川史学(楽天・外野)
3 矢野謙次(巨人・外野)
4 狩野恵輔(阪神・指名打者)
5 小斉祐輔(ソフトバンク・外野)
6 森岡良介(中日・二塁)
7 荒木貴裕(ヤクルト・遊撃)
8 岡崎太一(阪神・一塁)
9 伊志嶺忠(楽天・捕手)
二塁控え 今成亮太(日ハム捕手をコンバート)
遊撃控え 坂克彦(阪神)
捕手控え 金澤岳(ロッテ)、横山徹也(オリックス)
内野ユーティリティ 明石健志(ソフトバンク)、森本学(ソフトバンク)
外野控え 庄田隆弘(阪神)、黒瀬春樹(西武)
投手 ロメロ(巨人)、陽耀勲(ソフトバンク)、高橋秀聡(ソフトバンク)、桟原将司(阪神)、小野寺力(西武)
久本祐一(中日)、小林正人(中日)、上園啓史(阪神)、長峰昌司(中日)
こうして見ると、阪神の二軍に有望選手が多いようだ。これは、スカウトの眼力のせいか、二軍首脳陣の力量か、いずれにしても、こういう有望選手たちが一軍で活躍できないままに現役を終わることが無いように祈りたい。
で、このチームを育成する指導者陣には、たとえば次のような面々はどうだろう。
1軍監督 豊田泰光
1軍投手コーチ 北別府学
1軍打撃コーチ 若松勉
1軍バッテリーコーチ 矢野テルアキ(元阪神で、今年引退したばかりの矢野である)
2軍監督 元PL監督の中村氏
2軍投手コーチ 江夏豊
2軍打撃コーチ 興南高校の我喜屋氏
2軍バッテリーコーチ 横浜高校の現監督(名前は知らないが、松坂や涌井を育てた名伯楽だ。)
各チームの選手の中で、狙い目は捕手である。というのは、捕手というポジションは正捕手が決まると、その他の選手が使われる可能性ががくんと落ちるため、いわば飼殺しに近い状態になっていることが多いからである。それに、捕手というポジションは激務だから、捕手の打撃成績は2割増しで評価してよい。
私自身はファームの試合を見る機会は無いので、選手選択の基準は、すべて公式発表の成績の数字からの判断である。
下記の選手の守備ポジションは、コンバートによるものもある。たとえば、阪神の狩野恵輔は、その脚力から言って、長い間には足が駄目になる可能性の高い捕手よりも、外野を守るべきである。この狩野と、巨人の矢野は、チームが放出する可能性は低いが、やはり1軍クリーンアップレベルの選手が二人は欲しいので、このリストに入れることにする。さて、下に書いたものが、私のチームである。打順によって並べてある。
1 野原政志(阪神・三塁)
2 横川史学(楽天・外野)
3 矢野謙次(巨人・外野)
4 狩野恵輔(阪神・指名打者)
5 小斉祐輔(ソフトバンク・外野)
6 森岡良介(中日・二塁)
7 荒木貴裕(ヤクルト・遊撃)
8 岡崎太一(阪神・一塁)
9 伊志嶺忠(楽天・捕手)
二塁控え 今成亮太(日ハム捕手をコンバート)
遊撃控え 坂克彦(阪神)
捕手控え 金澤岳(ロッテ)、横山徹也(オリックス)
内野ユーティリティ 明石健志(ソフトバンク)、森本学(ソフトバンク)
外野控え 庄田隆弘(阪神)、黒瀬春樹(西武)
投手 ロメロ(巨人)、陽耀勲(ソフトバンク)、高橋秀聡(ソフトバンク)、桟原将司(阪神)、小野寺力(西武)
久本祐一(中日)、小林正人(中日)、上園啓史(阪神)、長峰昌司(中日)
こうして見ると、阪神の二軍に有望選手が多いようだ。これは、スカウトの眼力のせいか、二軍首脳陣の力量か、いずれにしても、こういう有望選手たちが一軍で活躍できないままに現役を終わることが無いように祈りたい。
で、このチームを育成する指導者陣には、たとえば次のような面々はどうだろう。
1軍監督 豊田泰光
1軍投手コーチ 北別府学
1軍打撃コーチ 若松勉
1軍バッテリーコーチ 矢野テルアキ(元阪神で、今年引退したばかりの矢野である)
2軍監督 元PL監督の中村氏
2軍投手コーチ 江夏豊
2軍打撃コーチ 興南高校の我喜屋氏
2軍バッテリーコーチ 横浜高校の現監督(名前は知らないが、松坂や涌井を育てた名伯楽だ。)
落合野球についていろいろ書いているが、仕事がら、プロ野球を見る機会は少なく、落合の采配について私はそれほどは知らない。知っている範囲、気がついた範囲で論じているだけである。しかし、それだけでも、彼が非常に合理的な思考の持ち主であること、少しのことでは動揺しない精神力の持ち主であることは推測できる。
監督としての彼は、試合中はほとんど動かないのではないだろうか。つまり、監督の仕事は試合前でほとんど終わっていると彼は考えている気がする。これも、現役選手の頃からの彼の考えが、「試合は選手がするものだ。監督はせいぜい投手交代の見極めをするだけだ」というものだからではないだろうか。現役選手の頃は監督を無視していた人間が、監督になると監督の権威をふりかざして馬鹿な采配を取る例を、彼は無数に見てきたのだろう。もちろん、監督はすべての責任を取る立場である以上、勝利を得るのに必要な手段はすべて講じる。しかし、落合の特徴は、「無駄なことはしない」ということだ。
では、「必要なこと」とは何か。それは、「無駄な失点を避け、なるべく点を取る」という当たり前のことである。落合野球が守備優先の野球であったことに、最初の頃意外な思いを抱いた人が多かったと思うが、これは合理的野球の当然の帰結だと言える。つまり、失点には限度が無いが、得点能力には限度があるのだ。得点できるかどうかは、相手投手次第であり、試合ごとに状況は変わる。ところが、へぼな投手やへぼな野手のいるチームの失点は無限に膨れ上がるのである。合理的思考をする人間なら、まず投手力と守備を優先したチーム作りをするのが当然なのである。
監督としての彼は、試合中はほとんど動かないのではないだろうか。つまり、監督の仕事は試合前でほとんど終わっていると彼は考えている気がする。これも、現役選手の頃からの彼の考えが、「試合は選手がするものだ。監督はせいぜい投手交代の見極めをするだけだ」というものだからではないだろうか。現役選手の頃は監督を無視していた人間が、監督になると監督の権威をふりかざして馬鹿な采配を取る例を、彼は無数に見てきたのだろう。もちろん、監督はすべての責任を取る立場である以上、勝利を得るのに必要な手段はすべて講じる。しかし、落合の特徴は、「無駄なことはしない」ということだ。
では、「必要なこと」とは何か。それは、「無駄な失点を避け、なるべく点を取る」という当たり前のことである。落合野球が守備優先の野球であったことに、最初の頃意外な思いを抱いた人が多かったと思うが、これは合理的野球の当然の帰結だと言える。つまり、失点には限度が無いが、得点能力には限度があるのだ。得点できるかどうかは、相手投手次第であり、試合ごとに状況は変わる。ところが、へぼな投手やへぼな野手のいるチームの失点は無限に膨れ上がるのである。合理的思考をする人間なら、まず投手力と守備を優先したチーム作りをするのが当然なのである。
落合野球とは何か。それは、合理主義である、と前回に書いたが、それをもう少し具体的に考えてみよう。合理主義とは、計算である。与えられた材料から、妥当な結果を予測して行動するのが合理主義である。ところが、現実人生では虚飾や虚偽や願望などのために正しい計算や予測ができなくなる人間が多い。そのために、落合のような冷徹な合理主義者が成功し、それが目立つのである。
まず、落合は、チームを引き受けた時、現有勢力だけで戦うと言った。これは与えられた材料をよく吟味もせずに大金をはたいて補強に走る、これまでの監督たちへの批判であり、無名選手として入団し、その才能を開花させることなく終わる可能性のあった野球選手としての、選手から監督たちへの批判である。つまり、「お前たちは選手の能力や努力をちゃんと見ているか」という批判だ。さらに言えば、プロに入るほどの選手ならば、皆、一軍で働ける可能性はあるはずだ、という考えだろう。
落合は、一軍選手も二軍選手も同じスタートラインから始めると言った。つまり、秋季練習や春季練習の中から頭角を現した人間だけを使うと言ったのである。
スタートラインの平等。これは民主主義の理想でありながら、現実にはどこにも存在していないものである。落合は、それを実行したのである。だから、その競争に敗れた人間たちから不満の声は出なかった。もしも不満を言えば、それは自分の敗北を、よりみじめにするだけだっただろう。
こうして、落合監督は、まず「平等な競争」というスタートラインを作ったのである。これがその後のペナントレースの中で、これまでならしばしば出ていた内部からの不満を生じさせにくくする土台となったのだ。
まず、落合は、チームを引き受けた時、現有勢力だけで戦うと言った。これは与えられた材料をよく吟味もせずに大金をはたいて補強に走る、これまでの監督たちへの批判であり、無名選手として入団し、その才能を開花させることなく終わる可能性のあった野球選手としての、選手から監督たちへの批判である。つまり、「お前たちは選手の能力や努力をちゃんと見ているか」という批判だ。さらに言えば、プロに入るほどの選手ならば、皆、一軍で働ける可能性はあるはずだ、という考えだろう。
落合は、一軍選手も二軍選手も同じスタートラインから始めると言った。つまり、秋季練習や春季練習の中から頭角を現した人間だけを使うと言ったのである。
スタートラインの平等。これは民主主義の理想でありながら、現実にはどこにも存在していないものである。落合は、それを実行したのである。だから、その競争に敗れた人間たちから不満の声は出なかった。もしも不満を言えば、それは自分の敗北を、よりみじめにするだけだっただろう。
こうして、落合監督は、まず「平等な競争」というスタートラインを作ったのである。これがその後のペナントレースの中で、これまでならしばしば出ていた内部からの不満を生じさせにくくする土台となったのだ。
落合野球の考察 1
中日の落合監督は、現役時代から「俺流野球」、つまり野球界の常識などまったく無視した練習方法と打撃術で知られた人間だが、監督になってもやはり「俺流野球」を貫いている。その基本となる考えは、実はまったくの合理主義である。他の監督よりも野球における計算が合理的なために、高い勝率を残してきたのである。
その野球のスタイルは、彼の選手時代と何も変わってはいないのだ。
彼の言葉の中で印象的な言葉がある。「狙い球と違う球が来たら、『御免なさい』と三振してくればいい」という意味の言葉だ。これは、年間のトータルで数字を残せばいい、という考えであり、優勝のかかる大事な打席で必ずヒットを打たねばならないという強豪チームの4番打者の言葉ではない。不人気リーグのパリーグの、その中の弱小球団の4番打者としては、自分の数字さえ残せばそれでよかったのである。
現役時代の落合が、その圧倒的な記録にもかかわらず、あまり人気がなかったのは、そういう「自分の記録とその報酬」にしか興味のない姿勢が嫌われていたのだと思う。私は、それはそれでプロの一つの在り方だと思って、評価していたのだが。
監督となってからの彼のやり方も独特なものだった。彼は、まず「高い金を払って外国人選手を呼ぶ必要はない。他チームの主力選手をトレードで手に入れる必要もない。現有戦力だけで十分だ」と言ったのである。これは、阪神の監督に就任した時に、チームの主力選手を総入れ替えした星野監督とまったく正反対のやりかたである。落合は、成績が低迷しているチームの人員をまったく変えずに、優勝争いのできるチームに変えることができる、と言ったわけである。
そして彼はそれを実現した。その後中日ドラゴンズは、毎年のように優勝争いをしている。12球団の4番打者を金でかき集めた巨人を倒して優勝したこともある。
では、彼の監督術とは何か。それは次回のテーマとしよう。
中日の落合監督は、現役時代から「俺流野球」、つまり野球界の常識などまったく無視した練習方法と打撃術で知られた人間だが、監督になってもやはり「俺流野球」を貫いている。その基本となる考えは、実はまったくの合理主義である。他の監督よりも野球における計算が合理的なために、高い勝率を残してきたのである。
その野球のスタイルは、彼の選手時代と何も変わってはいないのだ。
彼の言葉の中で印象的な言葉がある。「狙い球と違う球が来たら、『御免なさい』と三振してくればいい」という意味の言葉だ。これは、年間のトータルで数字を残せばいい、という考えであり、優勝のかかる大事な打席で必ずヒットを打たねばならないという強豪チームの4番打者の言葉ではない。不人気リーグのパリーグの、その中の弱小球団の4番打者としては、自分の数字さえ残せばそれでよかったのである。
現役時代の落合が、その圧倒的な記録にもかかわらず、あまり人気がなかったのは、そういう「自分の記録とその報酬」にしか興味のない姿勢が嫌われていたのだと思う。私は、それはそれでプロの一つの在り方だと思って、評価していたのだが。
監督となってからの彼のやり方も独特なものだった。彼は、まず「高い金を払って外国人選手を呼ぶ必要はない。他チームの主力選手をトレードで手に入れる必要もない。現有戦力だけで十分だ」と言ったのである。これは、阪神の監督に就任した時に、チームの主力選手を総入れ替えした星野監督とまったく正反対のやりかたである。落合は、成績が低迷しているチームの人員をまったく変えずに、優勝争いのできるチームに変えることができる、と言ったわけである。
そして彼はそれを実現した。その後中日ドラゴンズは、毎年のように優勝争いをしている。12球団の4番打者を金でかき集めた巨人を倒して優勝したこともある。
では、彼の監督術とは何か。それは次回のテーマとしよう。
高校野球選抜チームが、今、アメリカでアメリカチームと試合を行っているが、昨日の試合で興南高校の4番打者の真栄平一塁手がホームランを2本打った。ところが、テレビでは先発の一二三投手が好投した、というニュースばかりである。普通、4回1失点の投手と、ホームラン2本の選手では、後者がニュースだろう。確かに一二三もなかなかの好投ではあるが、あちらの広い球場で2本もホームランを打った選手とは比較にならない。マスコミが勝手にスターを作り、そのスター選手中心にニュース作りをしていくという姿勢は昔からあるが、こういうことばかりやっているから、マスコミは視聴者に見放されるのである。
ともあれ、真栄平選手は、その才能が開花しつつあるようである。真っ向勝負のアメリカ人相手の方が、彼には向いているのではないか。そのまま、あちらに残って大リーグ入りでも目指したらどうだろうか。何なら、ステロイドでも使って肉体改造をするという手もあるし。(これは冗談だが、最近の大リーグの記録の大半は、ステロイドによる肉体改造をした選手たちによる記録である。バリー・ボンズの年間73本という、あきれたホームラン記録がその代表だ。マクグワイア、サミー・ソーサなど、すべてそうである。投手でいえば、ロジャー・クレメンスなどがそうらしい。)
ともあれ、真栄平選手は、その才能が開花しつつあるようである。真っ向勝負のアメリカ人相手の方が、彼には向いているのではないか。そのまま、あちらに残って大リーグ入りでも目指したらどうだろうか。何なら、ステロイドでも使って肉体改造をするという手もあるし。(これは冗談だが、最近の大リーグの記録の大半は、ステロイドによる肉体改造をした選手たちによる記録である。バリー・ボンズの年間73本という、あきれたホームラン記録がその代表だ。マクグワイア、サミー・ソーサなど、すべてそうである。投手でいえば、ロジャー・クレメンスなどがそうらしい。)