病院内理髪店なんだから、感染させたのは店の客、つまり病院職員か患者だろう。見舞客がわざわざ感染危険性の高い病院内理髪店で理髪させるわけがない。つまり、病院職員や患者の中で、この事件の直前に理髪したことが周囲に知られている人間がそれだ。
だが、「犯人」を特定してもどうしようもないし、罪に問うことも賠償金を請求することも不可能だろう。そんなことを言い始めたら、(特定不可能な)電車内などでの感染はどうする、ということになる。
私が気になるのは、ECMOを装着して回復した例はほとんど無いように思えるのだが、その処置を拒否することは不可能なのか、また、その料金はいくらくらい請求されるのか、それに対する法的な減額措置はあるのか、ということである。
命は何よりも大事だ、という建前で、無意味な救命措置が執られ、それが病院のカネ儲けに利用されているのではないか、という疑問である。その作業をする医師や看護婦の苦労とは別問題として考えるべきだろう。
京都府は9日、新型コロナウイルスに感染して入院中だった京都市の60代男性が死亡したと発表した。府内で感染者が死亡したのは初めて。
府によると、男性は長岡京市の病院内にある理髪店の店主。3月6日に発熱やせきなどの症状を訴え、12日にPCR検査で陽性が判明し府内の指定医療機関に入院していた。
体外式膜型人工肺(ECMO)を装着するなどの処置を施したが徐々に容体が悪化し、9日夕に死亡が確認された。死因は新型コロナウイルス肺炎による呼吸不全で、糖尿病と肺気腫の基礎疾患があったという。男性への感染経路は分かっていない。