今年のヤクルトは、わずかな隙も見逃さない。4回に相手のミスから好機をつくると、4番青木宣親外野手(36=メッツ)のヤクルト復帰後初打点となる2点適時打など、打者12人で猛攻撃を仕掛けて9得点を奪った。
嫌らしく、粘り強く、阪神藤浪を追い込んだ。4回、先頭の大村が遊撃手西岡の失策で出塁。続く藤井の中前打で、大村は一塁から一気に三塁を陥れて好機を広げた。広岡が冷静にボールを見極めて無死満塁。中村の遊ゴロを西岡が後逸すると、二塁走者まで一気に本塁生還を果たした。その後の1死満塁では上田が2点適時打を決め、藤浪をKOした。
これで終わらないのが、今年のヤクルト打線だ。青木が2点適時打で勢いを加速させると、2死満塁から広岡が走者一掃の二塁打を放って試合を決定づけた。小川淳司監督(60)は「ミスにつけこんで攻撃できたのは良かった」と納得の表情。宮本ヘッドコーチも「ミスをした時の隙をつけたのは良かった。藤浪相手に連打は難しいので、3回までに球数を投げさせるのもできた」とうなずいた。