今秋のドラフト上位候補、明石商(兵庫)・中森俊介投手(3年)が桐生第一(群馬)を相手に9回5安打2失点で完投勝利を挙げ、高校最後の夏を終えた。150キロは1球だけだったが、安定感のある投球でチームを勝利に導いた。進路についてはこれから熟考し結論を出すが、志望届を出せばドラフト戦線を騒がせる存在になる。
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▽西武潮崎編成グループディレクター「今日の投球を見ても、十分プロでやれるスキルがあると感じた。夏バテにならないよう、力を抜きながら投げてもいた。高校生の中ではトップクラス」
▽ソフトバンク永井編成育成本部長兼スカウト育成部長「中森は本調子ではなくても試合をつくる、対応力、ゲームメーク力にたけている。球自体の評価も高校生ではトップクラス」
▽ロッテ永野プロ・アマスカウト部長「高校生の中では完成されつつある投手。キャリアも十分。体もあって馬力があるので、コロナ禍でも他の投手より余力があるのでしょう」
▽オリックス牧田編成部副部長「令和のスター選手になれる素材。いつでもストライクが取れる指先の感覚、ギアを入れた時に空振りが取れる球もある」
▽DeNA進藤編成部長「余力を残しながら投球できると感じた。経験があるからだろう。甲子園だからと力み過ぎずに投げられていた」
▽阪神畑山統括スカウト「彼らしいクレバーな投球。両コーナーへの真っすぐの制球、変化球を低めに集めるという彼の持ち味が出ていた。プロで勝つための要素を兼ね備えている印象」
▽中日米村アマスカウトチーフ「完成度が高く、早い段階で先発ローテーションに入れる可能性がある。うちで言えば、川上憲伸みたいな先発完投型。甲子園の実績からカリスマ性もあるし、エースとしてチームを支えてくれるような投手」