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ゲーム・スポーツなどについての感想と妄想の作文集です 管理者名(記事筆者名)は「O-ZONE」「老幼児」「都虎」など。
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かつて広島カープに北別府という投手がいて、何度かタイトルを取ったのだが、私は正直言って、彼は嫌いだった。球が速いわけでもなく、すごい変化球があるわけでもない。なのに、なぜか勝ってしまうのである。防御率も、いつも良かった。
私が好きなのは江川投手のように、野球漫画のヒーローにふさわしい投手だったから、その対極にある北別府投手が嫌いだったわけである。しかし、江川投手がプロ生活で残した数字は、北別府投手より劣るものだった。もちろん、これは江川が浪人生活、大学野球と回り道をして、プロ入りにベストの時期を逃し、真に自分を鍛え上げることができなかったからだが、しかし、もう一つ理由がある。
それは、江川には「投球術」というほどのものが無かったことである。逆に北別府はほとんど投球術と、それを可能にする制球力だけであの数字を残したと言える。
江川の場合には150キロを超える速球と、落差の大きいカーブがあり、それを適当に投げているだけで、ほとんど抑えることができた。ただし、それは調子のいい時のことであり、調子が悪いときに相手を抑えるには投球術が必要になる。そしてそれは江川には無かったから、プロ野球での江川の記録は平凡なものに終わったのである。
ここから分かることは、投手にとって一番大事なのはボールの速さなどではなく、投球術であり、その前提となる制球力だということである。
その意味で、私は興南高校の島袋投手もプロで成功する可能性は高いと思っている。
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