これは面白い指摘だと思う。
私は松本人志の出た番組を二度しか見たことがないが、二度とも何も面白くなかった。一度は、後輩漫才師が先輩（松本自身か）に対して無礼だと松本がしつこく叱るのを延々と続けるもので、笑いとはまったく関係ない映像だったのだが、どういう番組なのか、今でも分からない。まあ、完全なパワハラ上司であり、芸人に上司も糞も無いのだから、理不尽そのものだった。それで松本人志という人間そのものを大嫌いになったのだが、いったいあれはどういう番組だったのだろう。
もうひとつは。剣道を揶揄したお笑いで、剣道では打撃箇所を打つ（突く）時に、その箇所を大声で言う（申告する）ルールがあるが、それをからかったもので、途中から「床～！」とか「天井～！」とか言いながら床や天井を竹刀で叩いたり指し示したりするものだった。アイデアは面白いと思ったが、それを自分自身が笑いながらやるところが、芸人として駄目だな、という感じがしたが、松本以降は、芸人自身が自分たちの笑いを自分たちが率先して笑うというのが当たり前になっている気がする。そして、芸人が笑うから面白いのだろうと客や視聴者が釣られて笑うのがお笑いの主流になっているようだ。
ただ、「聖☆お兄さん」の中に出るギャグの中には「松本一派の笑い」らしいものがあると思われるが、中には面白いものもある。要は「仲間内のギャグ」が社会に拡散している感じか。