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ゲーム・スポーツなどについての感想と妄想の作文集です 管理者名(記事筆者名)は「O-ZONE」「老幼児」「都虎」など。
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「場末の。」さんのブログが更新されていたので、印象に残った部分を転載。
わたモテを読んだ時点で、何か言葉にしにくい印象を受けた場面であるが、「場末の。」さんはそれを上手く言語化している。

この場面でのもこっちは、「きーちゃんちょっと元気なかったから」ときーちゃんを駄菓子屋に連れてきた理由を言うのだが、これはまぎれもなく事実であり、大げさに言えばもこっちが「聖人化」しつつあることを示す重要なシーンではないだろうか。
もこっちはもともと偽悪的な人間であり、現実世界ではコミュ障の小心者なのだが、それを心の中では裏返して、「心の中だけの強者」として生きてきたわけである。
ところが、高校生活中盤から、様々な人間との出会いを通して実は大きな「精神的変革」を遂げているのだが、ギャグ漫画的な部分によってその変革は注意深く目立たなくされている。この漫画は御説教的な「人間革命」の話ではないし、ギャグ性を失ったらこの漫画のアイデンティティも失われるだろうと作者たちは賢明にも分かっているからだ。
しかし、もこっちは明らかに精神的に物凄く成長しているし、それは通常の高校生には望めないほどの急激な成長だ。それは、吉田さんや小宮山なども含めた周囲の良い影響の結果だろう。
一番の「理想像」は生徒会長だろうし、ガチレズなどと言葉の上では見下してすらいた真子の存在も大きいし、自分以上にコミュ障なゆりの存在も、「人のふり見て我がふり直せ」の好例になっている。そして、吉田さんやこみなんとかさんの振る舞いやそれへの批判などもいい学習材料になっているわけだ。もちろん、成長の「ライバル」としてのネモもいる。
つまり、もこっちは、ありえないほどの周囲に恵まれて、その影響下に人間的成長を遂げているのだが、先に書いたように、ギャグに騙されて、読者はそれをあまり意識しないようになっている。だからこそ素晴らしい読後感がいつも残るのである。
最初に戻れば、元気の無い従妹を元気づけようとして駄菓子屋に連れてきて、「200円…いや、300円」という「大人」なおごりをし、きーちゃんの質問に対して、よく考えて真摯な答えをする、これのできる若者(大人も含め)がどれだけいるだろうか。
要するに、この時点で、もこっちは「人間力」においてすでに偏差値60くらいまで来ているのである。ただ、もこっちの内面の「毒舌」のために、読者はそれに気づかない。それはわたモテをギャグ漫画として純粋に楽しんでいる読者にとって幸福なことかもしれない。


(以下引用)



かつては一位に降臨したクイーンの文字がない勝敗ランキング。「もうカードゲームやってないの」と問うきーちゃんに「もう大人だしね…」と返すもこっち。
それに落胆を隠せないようで、「カードゲームやってたお姉ちゃん格好良かったのに」とぽつりと零します。(あれを格好良いと本当には思ってないでしょうが…。)



 



 



f:id:ciel_machine:20181001162202j:plain
「あの時カードゲームやってた奴らカードも学校も卒業したしね……」と一応当時の子供たちの現状も把握している様子のもこっち。さすがクイーン
それに対し、「新しい友達できたもんね」という事を話に持ち出すきーちゃん。やはり、自分以外にもこっちの魅力に気づいた存在が出てきたことを引きずっているようです。



……そんなきーちゃんの何処か強い言葉に対し、汗を流しながら自分なりに言葉を紡いでいくもこっち。
子供向けゲームの「アイカツ」を知らないであろうきーちゃんにも分かるように言葉を噛み砕いて説明しているのですが、それもなんだか成長を感じます。
……そしてその内容というのは、アイカツで一緒に遊んでいた中学生と小学生のペアを見つけたものの、小学生の方がある日ゲームを卒業したにも関わらず、中学生がずっとアイカツを続けている姿が「無性に悲しかった」と感じたからだったのです。
(一連のシーンでもこっちの服装が変わっているので、季節が一年過ぎ去ってもずっと中学生だけがそれを続けているのが分かります)



 



……ゲーセンやカードショップ等に通っている方ならひょっとして共感できるのではないでしょうか(私はそうです)。何処か切ないエピソードですね。
そして「駄菓子屋に来ると似たような感じがしてしばらく来なかった」とつぶやくもこっち。
あのランキング表を見れば分かる通り、殆どのメンバーが卒業しているのでやむを得ないことでしょう。(ひょっとしたら残り続けている「せいや」は同じ気持ちを味わっているのかも…)
ではなぜここに連れてきたのか問いかけるきーちゃんですが、「きーちゃんとならそんな寂しくないし」「きーちゃんちょっと元気なかったからお菓子とか食べたら元気出るかなって…」と、きーちゃんを慮る言葉をかけます。



f:id:ciel_machine:20181001162200j:plain
にも関わらず全く喜ばないきーちゃん。
この後のシーンで「お姉ちゃんに嫌がられても」と言っていることから、この言葉にうわべのようなものを感じているのでしょうね……。
しかし、きーちゃんが元気が無かった(友達が居るのを見て様子をおかしくしていた)のは確かですし、サイコ化を食い止める目的以外にも本当にそういう気持ちがあったのではないかと私は思います。




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