『SPY×FAMILY』2巻/『DRAGON BALL』1巻
声優の種﨑敦美さんがパーソナリティを務めるラジオ番組『種﨑敦美の寿司食いてェ!!』(文化放送)の6月2日放送回に、テレビアニメ『SPY×FAMILY』(スパイファミリー)の原作者・遠藤達哉さんと、担当編集者・林士平さんがゲスト出演した。
同作で、アーニャ・フォージャー役を演じる種﨑さんが遠藤さんに、子どもの頃になりたかったものや、スパイファミリーができるまでの裏話をインタビューし、反響を呼んでいる。
◆遠藤さんが子どもの頃、なりたかったものは?
種﨑さんが「いつ頃、どんなきっかけで、漫画家になろうと思ったんですか」と質問すると、遠藤さんは「小さすぎて覚えていないんですが、たしか兄の友達が漫画を描いていて、うちの兄も描くようになって、僕も真似して描くようになった気がします。兄はすぐやめていたんですが、僕はずっと描いていましたね」と回答。
種﨑さんが「そこから描き続けていて、デビューするならジャンプが良いみたいな感じですか?」と続けると、遠藤さんはこう答えた。
「そうですね。雑誌としてはジャンプしか読んでなくて。小学生の頃なんて本当に『DRAGON BALL』に憧れて、(作者の)鳥山明先生になりたかった。鳥山先生、『ドラゴンクエスト』の絵を描いていたじゃないですか。僕、小学校の時の卒業文集に、漫画家じゃなくてゲーム会社に入りたいって描いたんですよね。鳥山先生になりたかったんですよ」
遠藤さんが漫画を初投稿したのは、小学4、5年生の頃だという。担当編集者の林さんが「親御さんと一緒に持ち込みに来られる方もいらっしゃいます」と説明すると、種﨑さんは「小学生の頃から、違う人は違うなって感じとかあったりするんですか?」と質問。林さんは「小学生は流石に難しい…中学生はたぶんいらっしゃると思うんですけれども。小学生は楽しく描いているだけで、オールOKというか」とした上で、昔の遠藤さんのように未来のプロが来る場でもあるので、喜んで対応すると話した。
遠藤さんは小学生で初投稿し、19歳の時、少年ジャンプが主催する『ストーリーキング』という漫画賞で、2000年に漫画部門準キングを受賞し、デビューを果たした。林さんによると、読み切り作品を数作発表し、漫画作りの基礎固めをしつつ、描きたいものを探し、連載ステージに挑戦するのが通常のルートという。
◆アーニャの能力が決まるまで
種﨑さんが演じるアーニャは、人の心を読める能力を持っている。
新連載が始まる時、作品のテーマや設定をどのように決めていくのかという種﨑さんの質問に、遠藤さんは「(『SPY×FAMILY』について)設定はほぼほぼ一人で考えました。林さんからは好きなように描いて良いよと言われているので。一人で悶々と考えて、捻り出した感じです」と回答。
林さんは、同作が生まれる打ち合わせの前日のメールで、遠藤さんから「何も思いつきません」という言葉とともに、同作の雛形が入っていたというエピソードを披露した。
遠藤さんは「何の作品もそうだと思うんですが、今までの積み重ねから出てくるものだと思うので。ファンブックにも描いてある通り、前の読み切りのいいとこ取りというか、積み重ねで出てきたのかなと思っています」と話す。
『SPY×FAMILY』の連載前に描いた読み切り作品でコメディを描き、手応えを感じていた。このほか、小さい子どものキャラクターに対する周囲の評価が良かったことなどがきっかけで、アーニャが生まれたと振り返る。
種﨑さんは、「能力は、誰がどうやって決めていくんですか」と質問。
遠藤さんと林さんは、いろんな超能力をリスト化し、能力ごとに何ができるか話し合ったという。
「子どもの能力としてちょうど良いのは読心くらいかなということと、スパイがテーマなので、スパイに一番クリティカルな能力は心を読まれることかなと思い、決めました」(遠藤さん)
◆番組後、ツーショットと感想を公開
番組公式ツイッターは放送終了後、「興味深いお話をたっぷり伺う事ができました!」「『SPY×FAMILY』公式ファンブックには更に詳しい事も載っているとか!?」などとコメントを添え、ファンブックで顔を隠した遠藤さんとのツーショットを公開。
種﨑さんは「自分はやはり反省しかないのですが貴重なお話をたくさん聞かせていただきました……遠藤先生、林さん、お忙しいところ本当に本当にありがとうございました…!!」などと投稿。
遠藤さんは「うぅ…テンション低くてすみませんでした…あれが限界です。後悔は多々ありましたが、種﨑さんとのお喋りはとても楽しかったです。種﨑さま、スタッフのみなさま、和やかな空気と貴重な体験をありがとうございました。初ラジオが寿司食いてェで良かったなーと思いました」と振り返った。