KBOの3割30本を甲子園に通したら2割5分の15本くらいに収束しそうなもんだという計算はだれもせんかったんやろか
俺はあまり守備を重視しないチーム編成を考えがちなのだけれども、今年は将来的にコンバートしないでその守備位置で勝負できそうな、遊撃手と三塁手 が欲しいねという思いが強い。すなわち 太田(天理)と林(智弁和歌山)あたり。
「それはそうと、日本ではかなりの期待をされているようですね」
先日、韓国のプロ野球関係者とカカオトークをしていたとき、彼はふと話題を阪神に入団したロサリオ内野手に向けた。相手は、ハンファ・イーグルスに入団した一昨年から2シーズン、ロサリオがプレーしていた姿を近くで見ていたひとりだ。そんな彼が、こう続けた。
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「でもロサリオに本塁打を期待するのって、ちょっと無理があると思うんですけどね」
韓国時代、2年連続で本塁打30本以上、231打点を挙げたロサリオ。
「でもホームランの数は、あまり期待出来ないと思いますよ。少なくとも韓国時代のバッティングだったら。とくに“打って欲しい”という場面でのホームランは、ほとんど記憶にないので」
理由はこうだ。
「韓国時代のロサリオが得意としていたゾーンは真ん中からやや内側。逆に外側はバットが届かないから、狙って踏み込まないと打てないフォームでした。つまり外の真っ直ぐと、低く落ちて逃げる変化球。相手からすれば、そこのラインを間違わなければ長打を許す可能性は低かった」
ただロサリオもそれは自覚し、ある程度外角は捨て、打てるコースに狙いを付けていたという。
「でもそれだとヒットは出ても、ホームランはない。またそういうタイプですから、サイドスローは苦手にしていました。外に逃げる変化球には対応できなかった」
そのため、相手ベンチがサイドスローの中継ぎを出したら、代打を出されたこともあったという。言い換えれば、外角に逃げる球種のない投手、例えば左投手の内に入ってくるボールなどは餌食にしていた。
「ただ相手が警戒してくると必然的に外角主体になる。でもその外角を苦手にしていたので。また彼の打球はそもそも中距離打者特有のラインドライブ。ホームラン打者特有の下から叩いて放物線を描く者でもなかった。もし韓国時代と同じ打撃をしている限り、日本で本塁打はあまり望めないと思う」
韓国では16年が37本、昨季が37本。それでも彼はこう続けた。
「ましてや本拠地が広い甲子園球場でしょ。低めをしっかり捨てられるか。それともその低めをすくい上げて運べるフォームにリニューアルしていくか。それができるか」
相手ベンチから見ていた、別のチームのコーチに感想を聞いた。彼もまた「日本の投手がちゃんと攻めたら、そうそう打てないのでは」と切り出し、こう続けた。
「パワーはあるから、当たれば軽くスタンドインさせる。打ち損じをうまく捉える技術も持っている。ただ選球眼はいい方じゃない。韓国での成績は確かにいいが、それが即、日本での成績につながると思ったら間違いですよ」
打ち損じを捉える技術。つまりはチェンジアップの投げ損ないとか、真っ直ぐしかないカウントで甘く入った真っ直ぐなどは、見事なまでに捉える。しかし選球眼が良いわけではないから、誘い球やストライクからボールになるような投球には、案外もろい。コーチは続けた。
「あと緩急に弱い。とくにカーブが有効。韓国では日本のようなカーブを投げる投手は少ないが、日本人のタイミングを外し、(右投手の)外角へ逃げるようなカーブは弱いと思う」と言い切った。 「スライダーやチェンジアップの投げ損ないは見逃さないが、カーブの投げ損ないはそんなに打てなかったはず」とも。
要するに、投げ損ないさえしなければ、相手としては、決して怖い打者ではない?
電話口の彼は苦笑した。
「いや怖いよ。パンチ力はたしかにすごい。ライトのポール際だろうが、遅れ気味でも平気で放り込む。その点では怖い。ただし、タイロン・ウッズなどと比べたら1ランク落ちるでしょう」
タイロン・ウッズとは、かつて韓国・斗山ベアーズで4度の本塁打王を獲得し、通算でも174本を記録。2003年からは横浜、中日などで軽6年。通算240本を放った右のスラッガーだ。
そしてこのコーチはこう結んだ。
「本塁打を期待し過ぎてはつまずく危険があると思う。相手チームも徹底マークしてくるだろうし。むしろ監督が“四球でもいいから”と楽に打席に立たせることが成功の近道かも」
前述の関係者は、「救いは彼の性格だ」と言う。
「ロサリオは陽気。そして怒りを表に出すタイプではない。たとえ相手投手に翻弄され、苛ついてもバットを折って鬱憤を晴らすような性格ではないんです。また人の話をよく聞く。助言には常に耳を傾け、自分のものにしようとする柔軟さがある。吸収力とでも言うんでしょうか、それは他の外国人選手とは違う」
2018年10月10日
プロ野球元阪神の金本知憲さん(45)から出資金名目で約1億1千万円以上をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた無職、本多善光被告(45)=埼玉県和光市=の公判が、さいたま地裁(西村真人裁判官)で開かれた。少なくとも8億円を本多被告側に振り込んだという金本さんが証人として出廷。本多被告との付き合いの詳細を語ったが、弁護側からは、冗談で送ったメールまでただされる不愉快な法廷に。「そんなのいやがらせじゃないすか!」。顔を赤らめ、反論する場面もあった。
■8億円振り込みも本多被告は否認のまま
5月13日のさいたま地裁。この日、金本さんは細いストライプ柄のかっちりとしたスーツ姿で出廷。やや緊張した面持ちで質問に答え始めた。
起訴状によると、本多被告は平成18~21年、ボートレース団体への預託金や農地取得名目などで、金本さんから計約1億1700万円を詐取したとしている。
証言では21年末までに少なくとも8億円近くを本多被告の口座に振り込んだが、返金は約800万円にとどまるという。本多被告は「だますつもりはなかった」と起訴内容を否認している。
■「ファーマーだ」と説明され、ボートピアの次は農業法人
「家族ぐるみの付き合いだったし、資産家と聞いていた。何かあっても大丈夫だと思った」。金本さんはこう振り返りながら、本多被告と信頼関係を深めた経緯を語った。
2人は金本さんが広島カープでスター選手として活躍していた平成12年ごろ、知人の紹介で知り合ったという。「土地やビルを相続して国に土地を貸している」。本多被告の語る資産の潤沢さに、金本さんは「うらやましいな、と思った」と振り返る。
「ボートピアの売り上げの5・5%が収入になる」「預託金は貯金みたいなもので戻ってくる」。事件として立件された投資話もまた非常に魅力的なものだったようだ。
平成18年、金本さんはボートレース団体への「預託金」名目で本多被告に約9800万円を振り込んだとされる。「不安はあったが、嘘だとは思わなかった」。だが、本多被告は次第に資金繰りが厳しくなったとし、計画は頓挫。それでも信頼は崩れなかった。
「農業法人をやると国から補助金がでる。今までの金はそれで返す」。20年ごろにはこう誘われ、用地取得名目で投資を続けた。
本多被告はこう説明したという。「野菜よりフルーツだ。自分は農業経営者で『ファーマー』」。トラクターに乗った写真まで見せられた。
この時点で、少なくとも8億円近くを本多被告に振り込んだという。返済された金はわずか約800万円だという。
■カマをかけ「全部調べたから」
また、金本さんの証言によると、平成21年末、本多被告から500万円を返済するといわれたが、銀行で確認しても入金がなかった。
すると、A(法廷では実名)と名乗る人物から「悪いが500万円は使わせてもらった」と電話があり、本多氏からは「Aに持ち逃げされた」と打ち明けられたという。「全く信じられないと思った」と金本さん。
金本さんは本多被告に「年明け、広島に来てください」といったが来なかったので、カマをかけて「何もかも嘘だったんだね。全部調べたからいってくれ」と話したという。すると、本多被告は、「申し訳なかった。ばかでした。返すから」とあっさりと認めた、という。金本さんは、「預託金の制度も嘘で、土地もゼロ円と聞き、ダブルパンチを食らった気分だった」と振り返った。
■メールはオーバーに表現した「冗談」
公判では終始淡々と証言した金本さん。だが、弁護側が公判と関係が薄いと思われる質問を続けると、徐々に不快感を隠せない様子に。
私的な交友関係を質問されると、耳を赤らめ首を大きく振りながら「そんなのありえません」「いやがらせじゃないですか」などと憤る一幕も。
弁護側は、平成22年1月12日に金本さんが「僕は脅迫罪で逮捕」とメールを送ったと指摘。金本さんは「それはオーバーに表現しただけ」とあきれた表情で語った。
さらに弁護側は金本さんが「僕はキムジョンイルや。将軍様と呼べ」とのメールも送ったとすると、金本さんは、「冗談です」。金本さん側の責任を問うかのような質問の連続に、思わず語気を強める場面もあった。
だが、預託金について金本さんは、「引退後も収入を得られると思い、魅力的だった」と証言。「清掃や警備、売店などの権利を任せると聞き、プロ野球の後輩や身内の就職先にもなると思った。今思えば(自分自身が)ばかだったと思う」と自省。戻ってくる見込みの薄い巨額の資金にも、淡々とした表情だった。
甲子園の熱戦は準々決勝が終了。野球評論家の西本聖氏にプロ注目の4投手をテレビ観戦でチェックしてもらった。
浦和学院・渡辺勇太朗(190センチ、90キロ、右投げ)
金足農・吉田輝星(176センチ、81キロ、右投げ)
大阪桐蔭・根尾昂(177センチ、78キロ、右投げ)
大阪桐蔭・柿木蓮(181センチ、85キロ、右投げ)
-浦和学院・渡辺は大阪桐蔭打線との対戦が注目されたが3本塁打を浴び敗れた
西本氏 打たれはしたが良いカーブも持っているしタイミングや打者の狙いをうまく外せば抑えられたかもしれない。バランスの良い投げ方をしているし楽しみな選手。基本的な投げ方というのが100%か、それに近い形でできている。立ち方も良いし、右腕の使い方がうまい。二塁ベースの方向に真っすぐ、真後ろに入る。テークバックも小さい。肘の使い方もいいし手首も柔らかい。下半身の使い方も悪くない。体重がしっかり右足に乗って、何よりも一番大事な間がしっかり取れている。今後は、体幹を鍛え、レベルアップしていけばさらに良くなる。それと大阪桐蔭戦の敗戦から何を感じるか。今回の負けをどう生かしていくか。ぜひ生かしてほしい。
-大阪桐蔭の根尾、柿木はどうか
西本氏 2人に共通しているのは腕の振りが良いこと。大阪桐蔭は、まず腕を振るという指導をしているのかもしれない。腕を振るというのはけっして悪いことではないが、バランスを崩しやすい。確かにスピードは出るがコントロールという点でどうか。6~7割が腕を振ることで、あとはボールに聞いてくれと。それも1つの投げ方だが、私が一番大事だと思うのはやはりコントロール。
-金足農・吉田について。4試合連続2桁奪三振をマークした
西本氏 右腕の使い方がとてもいい。肘の使い方、手首の柔らかさ。だからあれだけスピンの効いたボールが投げられる。ただ、力を入れて投げたときにどうしてもバランスが崩れる。高めに抜けるケースが多い。プロは高めのボール球は振ってくれない。投げ方としてはむしろ140キロ前後のボールの時の方が良い。あとは右足のタメ。右足に体重が乗っている時間が短い。1、2、3ではなく1、2の3。跳ぶような投げ方は見た目は良いが打者はタイミングが取りやすい。いかに間をつくることができるか。そこが課題と言える。