大阪市の松井一郎市長は8日、市立中学校の吹奏楽部に部活動指導員として在籍していた60代男性が指導の一環として、女子生徒らの楽器や手鏡をくわえていた問題について「生徒には嫌悪感があったと思う」と述べ、市教育委員会を通じて学校の対応などを確認するとした。市役所で記者団の取材に答えた。
松井氏は男性の行為について「指導だと思っているならピントがずれている」と指摘。同校が令和2年度に問題を把握しながら、昨年末まで市教委に報告していなかった点は「どのような理由でそうなっているのか。隠蔽(いんぺい)するような態勢なら校長を含め、意識を問い直さなければならないのではないか」と批判した。
市教委によると、昨年末に外部から指摘を受けて問題を把握。校長や当時の教頭らに事情を聴き、調査を終えていたが、調査の再開を検討しているという。