1位 中日ドラゴンズ 95点 ↑↑
※前回(上位指名での速報)との比較目先の補強よりもチームの土台作り
上位指名同様、4位以降も将来性重視で、来年即成果が見込めるような指名ではなかった。しかし、捕手、高校生左腕、外野手と指名全体でみると満遍なく補強した形となった。指名人数自体は多くはないが、良い面々が揃っている。そういった意味では、前回よりもプラスに評価にしたい。会心の指名は根尾遊撃手といきたいところだが、2位で指名した梅津投手。現在のアマチュア球界で、もっとも千賀滉大(SB)に近い存在ではなかろうか。
2位 福岡ソフトバンクホークス 92点 ↓
鬼気迫る投手陣の大幅補強4位以降も大学や社会人投手を指名し続け、現状の投手陣への強い危機感が感じられた。野手に関しては、捕手、内野手、外野手と1名ずつ高校生を指名。こちらは対照的に、将来性を重視した形。しかし、投手もソフトバンクの一軍戦力として1年目から期待できるのは、1位の甲斐野央投手と7位の26歳で指名された奥村政稔投手(三菱日立パワーシステムズ)ぐらい。ある程度、育成することを視野に入れた指名だと思われる。4位以降でも補強ポイントを大きく改善できるほどの指名ではなかったので、前回より若干のマイナス評価に。会心の指名は、3位で野村大樹三塁手(早実)を獲れたこと。彼のプレッシャーを楽しめる特異な性格は、10年に1人の逸材だろう。
3位 東北楽天ゴールデンイーグルス 90点 ↑↑
チームの根幹にかかわる大事業4位以降もリリーフ候補など、左腕を2枚加え補強ポイントを的確に補った。また内野手、外野手なども加えており、最下位チームらしく全体的に幅広く網羅できており、前回よりもプラス評価だ。会心の指名は、1位の辰己外野手。トリプルスリーを狙える能力の高さだけでなく、関西人特有の明るいキャラクターは、チームに新しい空気を送り込んでくれるに違いない。
4位 千葉ロッテマリーンズ 88点 ↑↑↑
不確定要素はあるが、幅広く網羅4位以降も、補強ポイントである左腕を指名したり、将来性のある高校生投手、内野手に外野手と幅広く指名を続けた。特に5位で指名した中村稔弥投手(亜細亜大)は、技巧派のサウスポー。3位の小島投手とは、また違ったタイプで興味深い。この中村投手あたりが、もっとも即戦力として活躍しても不思議ではない。会心の指名は、やはり1位の藤原外野手だろう。能力を出し惜しまない熱いハートの持ち主ながら、状況に応じたプレーができる冷静な一面も持ち合わせている。これからロッテが常勝チームになってゆくには、こういった選手の存在が不可欠になるはずだ。
5位 北海道日本ハムファイターズ 80点 ↑↑↑
補強と将来への投資の両立に成功4位以降も投手に捕手に外野手と指名し、指名全体では幅広く網羅。特に投手は高校生と大学生、外野手は高校生と独立リーグの選手と、将来への投資と即戦力をうまく組み合わせている。日本ハムの指名の特徴としては、下位でもポテンシャルの高い選手を獲り続けること。その良さは、今年も健在といった感じがする。会心の指名は、7位の福田俊投手(星槎道都大)。左のスリークォーターで、マウンド度胸に優れたリリーフ候補。FAで宮西尚生が抜けるかもしれない穴を、この男が埋めてくれるかもしれない。そんな選手を7位で指名できたのは、実においしい。
6位 埼玉西武ライオンズ 78点 ↑
流出戦力をドラフト全体でカバー4位以降でも、即戦力投手の補強を続けたり、捕手や内野手を指名した。また、3人もの育成枠での指名は、西武としては画期的だった。菊池雄星の抜ける穴を指名全体で補う意志が感じられ、前回よりもプラス評価。会心の指名は、2位の渡邉投手だろう。まだ発展途上ではあるが、順調に成長してゆけばチームのエースになれる器。エンゼルスにいった大谷翔平を彷彿とさせるフォームで、GMに就任した渡辺久信氏のようなスケールの大きな投手に育ってくれそうだ。