- 9時間前
事件現場地図なども載っていてわりと詳しいので、備忘として保存。
(以下引用)
パリ連続襲撃で130人近く死亡 仏大統領はISの「戦争行為」と
フランスの首都パリで13日午後9時すぎ(日本時間14日午前5時すぎ)、コンサート会場やレストランなどで銃撃や爆弾攻撃が相次ぎ、130人近くが死亡し、少なくとも180人が負傷した。80人は重体という。フランス政府は国境警備を強化し、国家非常事態を宣言した。オランド仏大統領は14日、過激派勢力「イスラム国」(IS)による「戦争行為だ」と非難した。
銃撃・自爆攻撃犯8人による連続攻撃は、「外部で計画・実行されたもの」だとオランド大統領は述べた。ISは犯行声明を出している。
オランド大統領は国として3日間の服喪を宣言。警備体制を最高レベルに上げ、非常事態を宣言した。
平時のフランスに起きた最悪の攻撃で、第2次世界大戦以降で非常事態が宣言されたのは4度目。前回は2005年のパリ郊外暴動だった。欧州での爆弾攻撃としては2004年のマドリード連続爆破事件以降、最悪の事態だ。
連続襲撃は13日午後9時過ぎ、パリ10区アリベール通りの「ル・カリヨン」バーで銃撃犯が発砲を開始して始まった。銃撃犯は続いて通り向かいの「ル・プチ・カンボジ」で発砲し、12人を殺害した。
「ル・プチ・カンボジ」の近くに住むピエール・モンフォールさんは「30秒にわたり銃声が続いた。花火かと思った」と話す。
少し離れたドラフォンテーヌ・オ・ロワ通りのピザ店「ラ・カサ・ノストラ」の屋外席にいた客も発砲され、少なくとも5人が死亡した。
ほぼ同時にパリ北郊の競技場スタッド・ド・フランスでサッカーの仏独親善試合を観戦していた約8万人は、キックオフから約30分後に競技場の外で3回の爆発を耳にした。その1人だったオランド大統領は最初の爆発音で、ただちに避難させられた。後に、競技場近くのファーストフード店や飲食店で攻撃犯3人が自爆したのだと明らかになった。
警察によると、競技場近くで自爆した犯人のひとりはシリアのパスポートを所有していたという。
この夜、最多の犠牲者を出したのは、パリ中心部のバタクラン・コンサート・ホールの襲撃だった。1500人収容の会場は、米ロックバンド「イーグルス・オブ・デスメタル」を聴きにきた人で満員だった。武装犯らが襲撃し、少なくとも80人を殺害した。
ラジオプレゼンターのピエール・ジャナスザクさんはAFP通信に「最初はコンサートの一部なのかと思ったが、すぐに理解した。ひたすら撃ち続けていた。まわりは血だらけで、死体だらけだった。悲鳴も聞こえて、みんな逃げ出そうとしていた」と話した。
ジャナスザクさんによると銃撃犯らは人質を20人とり、「オランドのせいだ。お前たちの大統領のせいだ。シリアに介入したのが悪いんだ」と話すのが聞こえたという。フランスはシリアにおけるIS空爆に参加している。
立てこもりから1時間しないうちに治安維持部隊が突入し、実行犯4人は全員死亡。3人は自爆し、1人は警察に射殺されたという。
治安部隊の突入後にバタクラン・コンサート・ホールの現場に到着したオランド大統領は、襲撃犯とは「容赦なく」戦うと述べた。
目撃者が仏紙リベラシオンに話したところによると、パリ11区の「ラ・ベル・エキップ」カフェで銃弾100発以上が発射されるのを聞いたという。
<ビデオ>銃撃犯たちが人質をとって立てこもったバタクラン・コンサート・ホールに突入する警察
攻撃の現場
- バタクラン・コンサート・ホール、11区ボルテール通り50番地―人質
- ル・カリヨン、10区アリベール通り18番地―銃撃
- ル・プチ・カンボジ、10区アリベール通り20番地―銃撃
- ラ・ベル・エキップ、11区シャロンヌ通り92番地―銃撃
- スタッド・ド・フランス近く、パリ北郊サンドニ―自爆攻撃の情報
- 少なくとももう2カ所で銃撃音の報告
「イスラム国」は14日、「爆弾ベルトを身に着けアサルトライフルを手にした兄弟8人」が、「丁寧に選んだ」標的に攻撃を実施したとに犯行声明を出した。攻撃は、シリアとイラクのIS兵空爆にフランスが参加していることへの報復だとしている。
「イスラム国」のこの声明の少し前にオランド大統領は、フランスが「臆病でみっともない、暴力的な方法で」攻撃されたと述べ、「フランスは『イスラム国』兵に対して情け容赦なく反応する」と宣言。「国内と、国外では同盟国と共に、あらゆる戦場で」「法の枠内であらゆる手段を使う」と報復を約束していた。
14日のパリでは多くの公共の建物が閉鎖され、ディズニーランド・パリも営業を中止した。スポーツのイベントも中止になり、多くの大規模なイベントや集会は5日間、開催が禁止された。市民に対しては献血を呼びかける動きが広まっている。
警察は銃撃犯は全員が死亡したと見ている。7人は爆弾チョッキで自爆し、1人は治安維持当局に射殺された。しかし逃亡中の共犯者がいるかは不明だ。
オバマ米大統領は「罪のない市民を恐怖に陥れようという、言語道断の行為だ」と非難。
ローマ法王庁は「全人類の平和に対する攻撃」で、「殺人に至るあらゆる憎しみにわれわれ全員で対抗するなか、われわれ全員は断固として(フランスを)支援しなくてはならない」と呼びかけている。
キャメロン英首相は衝撃を受けていると述べ、「できることはなんでもする」と支援を約束した。
パリでは今年1月、イスラム過激主義の銃撃犯が風刺雑誌「シャルリ・エブド」の編集部やユダヤ系スーパー、巡回中の女性警官をそれぞれ襲撃し、合計18人を殺害している。
<英語ビデオ> 救急隊が到着した現場の状況