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ゲーム・スポーツなどについての感想と妄想の作文集です 管理者名(記事筆者名)は「O-ZONE」「老幼児」「都虎」など。
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「1にホン(脚本)、2に監督、3に役者」というのはあまりにも当たり前の意見で、ここに書くのも今さらだが、テレビ関係者(監督含む)は「1に役者」という話にして、あるいは「役者に大きな責任(視聴率の責任)をかぶせて」自分たちの責任逃れをするのが常態となっているわけだ。それだけ、脚本家の重要性がなおざりにされている。おそらく、脚本家の収入も低いだろう。

なお、「るろうに剣心」の監督はテレビ監督時代に「ハゲタカ」という名ドラマの監督をしているが、「るろ剣」その他で映画監督としても有能であることを証明している。だが、未だに知名度はゼロに近いと思う。それだけテレビドラマの監督というのは空気のような存在になっているのだ。

私が是枝裕和作品をあまり評価しないのは、彼の作品が「テレビドラマにしか見えない」からである。映画には「外連(ケレン)味」というのが必要なのだが、それが無さすぎるのだ。創作哲学の問題ではなく、体質的な問題だろう。もちろん、ベルイマンのような「純文学」的映画があってもいいが、実はベルイマンの作品もかなり外連味はあるのである。つまり、観客を驚かす映像だ。

今でもネットでは「古畑任三郎」シリーズの話題が時々出るが、これこそが、「1にホン」の証明だろう。なお、三谷幸喜は時代劇(歴史もの)のホンを書いても非常に有能である。だが、彼が映画監督として黒澤明のような映像を撮れるかと言えば、不可能だろう。つまり「絵ヅラで考える」こと、「常人にはイメージ不可能な映像のセンス」が優れた映画監督の要件なのである。これは、一見淡々とした映像の小津安二郎でもそうなのである。まさに「小津の映像」なのだ。



(以下引用)


【城下尊之 芸能界ぶっちゃけトーク】


最近、「ドラマが不調だ」という声をよく耳にする。確かに、この4月期のドラマでは、木村拓哉(51)、石原さとみ(37)、広瀬アリス(29)といったビッグネーム主演の作品が並んだが、期待された視聴率をクリアできているとは言い難い状況だ。


僕はその昔、故・山城新伍さんから説教でもされているような勢いで意見を聞かされたことがある。


「映画でもドラマでも作品がコケると主演俳優のせいにされる。しかし、役者のできることというのは、作品全体の3割にもいかないんだ。まず脚本が大事。ホンが良くなければ話にならない。それを映像にする監督・演出家に力がなくちゃダメ。俺らが脇役に回ってできることなんてわずかなものだ」

山城さんはそう言いながら「でも、そこで自分は勝負している」と続けた。僕は納得して「ごもっともです」と頭を下げた記憶がある。


1にホン、2に監督、3に役者。だから僕はすぐに主演の人気がどうこう言うSNSやネットメディアには首をかしげたくなる。


先日、最終回を迎えたテレビ朝日系「特捜9 season7」のように固定ファンがついてシリーズ化され、安定した視聴率を稼ぐ息の長いドラマもあるが、そういう作品はごく一部。誰もがこぞって見るような「超ヒット作」、例えば「半沢直樹」(TBS系)のような作品は生まれにくくなっている。


もちろん、出演者や脚本が悪いというわけではないし、良質な作品も数多くあると思っている。それでも僕は超人気ドラマはもう出てこないという考えだ。


その理由は「時代の流れ」だろう。現在は既存テレビ局のドラマはもちろんだが、海外ドラマの数が増え、それ専門のチャンネルもある。ネットフリックスなどの配信系、WOWOWといった衛星放送局もオリジナルドラマを制作している。新旧、そして国内・海外など選択肢が膨大になって視聴者のニーズは完全にバラけているのだ。しかも、リアルタイムで見る人が減ってしまい、それぞれ自分の好きな時間に好きなドラマを見るスタイルが主流。ライフスタイルが多様化し、ドラマのテーマ選びも難しい。「月曜日の夜はOLが街から消える」といわれた“月9”の時代は今や昔だ。


万人が共感するドラマ制作には苦労する時代。山城さんが語っていたように、視聴者を驚かすくらいのホンと監督が出てきてほしい。


(城下尊之/芸能ジャーナリスト)


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