◆第87回日本ダービー・G1(5月31日、東京・芝2400メートル、良)
2017年に生産されたサラブレッド7262頭の頂点を決める競馬の祭典は3歳牡馬18頭によって争われ、1番人気のコントレイル(栗東・矢作芳人厩舎、父ディープインパクト)が優勝。皐月賞に続く2冠を、デビューから無傷の5連勝で飾った。勝ち時計は2分24秒1。
無敗で皐月賞、日本ダービーの春の2冠を制するのは、2005年のディープインパクト以来、史上7頭目(ほかに1951年トキノミノル、1960年コダマ、1984年シンボリルドルフ、1991年トウカイテイオー、1992年ミホノブルボン)。
騎乗していた福永祐一騎手(43)=栗東・フリー=は2018年のワグネリアンに続く日本ダービー2勝目。管理する矢作芳人調教師(59)も2012年のディープブリランテに続くダービー2勝目となった。
3馬身差の2着は、1冠目の皐月賞と同じく、2番人気のサリオス(ダミアン・レーン騎手)が入り、さらに1馬身3/4差の3着は10番人気のヴェルトライゼンデ(池添謙一騎手)が入った。
福永祐一騎手(コントレイル=1着)「素直にうれしいです。何よりコントレイルがいい走りを見せてくれた。それが何よりです。(自身のダービー初勝利の2年前とは)違いましたね。前に一度も(ダービーの勝利を)経験していないのと、経験しているのと。経験していることで、心持ちが違いました。これまでも、いろいろと大きいレースで経験を積ませてもらったことが、きょうに生きたと思います。(レース前から)きょうはコントレイルの第5戦目をいい形で終えることができれば、と考えていました。現状で、もう少しこうなってほしいと思うところはまだあるのですが、そういったことを思うと、底が見えないというか、ポテンシャルが高い。本当に楽しみしかないですね。スタートして少し(スピードに)乗せたんですけど、レースが流れなかった。(スローになれば)ノリさん(マイラプソディ)が動いてくるのでは、と思っていたので、『やっぱり来たか』という感じで、そこは冷静に受け止められました。2番手の後ろに入れた、そこがが大きかったですね。(直線は)抜け出すと遊んじゃうので、追い出しを待ってたんですけど、抜けてから緩められなかったのは、まだまだ集中しきれていないから。そこが改善していってほしい面ではあるんですけど、逆にいえば、遊びながらダービー勝っている。相当優秀な馬だな、と思います。無敗馬で挑むダービーは僕自身初めての経験。きょうはスタンドにお客さんはいなかったですが、たくさんの人が見ていただいているだろうと思っていた。きょう勝ったことで、スターホースの仲間入りを果たせたと思います。競馬を楽しむ人たちの、より大きな存在になったくれたらと思いますし、その馬に騎乗していたということを誇りに思います」