金銭トレードであるところに巨人や読売新聞の経済的窮状が現れているように思う。球団フロントが今後も大量リストラすると公言していることからもそれが分かる。つまり、沢村と香月のまったく格的に吊り合わない「不可解な」トレードも、最初にこのブログで書いたように、巨人側に「経済的合理性」があったということだ。そして、それは沢村に復活の大きな機会となった点で良いトレードだったと思う。それは今度の田中のトレードについても言えるだろう。
研究熱心で捕手として良い素材だったらしいが、28歳という年齢(大卒で育成上がりというスタートだから、どうしても年齢的にハンディが生じる。)は大城と同年齢で岸田より上というのでは、今後彼らを押しのけて一軍正捕手になるのはほぼ不可能だろう。しかし、一軍出場機会さえあれば、他球団なら今からでも正捕手を目指せる。捕手というのはそういうポジションだ。
- 巨人田中貴也(2月9日撮影)
巨人は29日、田中貴也捕手(28)が楽天にトレードで移籍すると発表した。両球団によるトレードは今季3例目。交換要員はなく、金銭トレードとみられる。
田中貴は「ジャイアンツの関係者の皆さま、6年間、本当にお世話になりました。東北楽天ゴールデンイーグルスに移籍することになりましたが、ジャイアンツで培ったことをいかして、チーム一丸、スクラムの中心にいられるよう頑張ります。引き続きご声援をお願いいたします」とコメントした。
田中貴は八重山商工(沖縄)から山梨学院大をへて、14年育成ドラフト3位で入団。17年に支配下登録された。1軍は通算2試合の出場だが、イースタン・リーグには通算266試合に出場し、537打数142安打で打率2割6分4厘。盗塁阻止率は5割3分9厘をマークしている。