とにかく、ロクな打者がいない。せいぜい、一番を打つ有安と、神戸国際戦で6番を打っていた佐田と、安田に多少のバッティングセンスを感じる程度で、後の連中は、打つ前から、こりゃ打てないだろう、という選手が大半である。
それが、今大会の投手の中でも上位と思われる黒田投手を擁する神戸国際大に勝つのだから、野球は面白い。都合で私はこの試合は6回までしか見ていないのだが、面白い試合だった。凡人たちが集まって強豪チームと戦うというシチュエーション自体が面白い。しかも、結果は見事ジャイアントキリングをやったようである。まあ、神戸国際大は前評判としてはジャイアントではないが、見た感じ、投打とも上位クラスのチームであった。
早実の試合は見ていないが、8回まで4対2とリードしていた試合を追いつかれ、延長で負けるというのは、監督の采配に敗因がありそうである。実際、明徳の監督自身そう言っているようだ。9回の清宮野村へのファーボールは、自滅以外の何物でもないと思う。
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- 初戦を突破し、笑顔で応援席へ駆けだす清宮(左端)ら早実ナイン(共同)
<センバツ高校野球>◇24日◇1回戦
早実(東京)静岡、東海大福岡が2回戦に進出した。
早実は2点を追う9回、内野ゴロと押し出し四球で同点とすると、10回2死三塁から野田の中前適時打で勝ち越し、明徳義塾(高知)に5-4で逆転勝ちした。
静岡は序盤から打線がつながり16安打の猛攻で、21世紀枠で出場の不来方(岩手)を12-3で圧倒した。静岡は春10勝目で静岡県勢としては春夏通算140勝。
東海大福岡は9回1死一、二塁から悪送球の間に決勝点を奪い、2-1で神戸国際大付(兵庫)にサヨナラ勝ちした。