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ゲーム・スポーツなどについての感想と妄想の作文集です 管理者名(記事筆者名)は「O-ZONE」「老幼児」「都虎」など。
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森博嗣のエッセイの一部で、天久何とかとやらは推理の参考にしたほうがいい。なお、森博嗣は以前は「ミステリ」と書いていたが、方針が変わったのだろうか。

(以下引用)

【ミステリィに向かない科学技術】


 点滴には関係ないが、「刑事コロンボ」で、サブリミナル効果(わからない人は検索)を利用した殺人の話があった。かつては、これが信じられていたのだ。でも、サブリミナル効果というものは存在しないことが、既に科学的に証明されている。ミステリィのネタは、時代とともに枯渇していく。

 最初に思い浮かぶのはDNA鑑定、その次は携帯電話、さらには防犯カメラなどの増加。これらが実現・普及したことで、数多くのミステリィのトリックが不可能になってしまった。


 そもそも、躰の一部でさえ、他人とすり替えることはもうできない。かつては、指紋だけが個人を特定する手がかりだったから、入念にそれを拭き取ったり、手袋をして犯行に臨んだりしたものだが、今では髪の毛一本落とせないから、犯人は大変である。どんなに洗っても、血液の反応が出たり、グラスに口をつけただけで、個人が同定できる。しかも、それが決め手となるほど重要な証拠となる。

 一方で、かつては供述が重視されたのに比べ、今では自供はほぼ証拠として扱われない。探偵による謎解きで追い詰められ逃走を図っても、それだけで犯人だとは確定できない。今でも、このような結末のミステリィが多い気がするけれど、そんなに簡単に事件は解決しない。

 ニュースを聞いていると、「警察が動機を調べています」と語られているが、動機を調べることにどんな意味があるのか、僕には理解できない。もっと気になるのは、「何らかのトラブルがあったものと見て調べています」という文句。人が殺されているのだから、トラブルがあったことは自明であり、わざわざいうほどのことか、と思う。それとも、動機もなく、トラブルもないのに、趣味で殺人を行う加害者の可能性を示唆しているのだろうか?


 そんなこともあって、ミステリィ小説は書きにくくなった。昔の話にするか、科学捜査ができない状況(たとえば、嵐の孤島など)を無理に設定するしかない。海外のドラマでも、近代化が遅れているリゾート地を舞台にしたシリーズが幾つかある。この種の物語のクリエイタの多くが困っているのは確からしい。

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