これ、数回試行錯誤してみれば、家庭でも作れるのではないか。業務用としては既にコンビニおにぎりその他で利用されているらしい。
炊飯方法
生米1kgを洗米し、炊飯水2,000mlを用意する。他方、こんにゃくマンナン粉20重量部とコメ粉80重量部とアルカリ成分(石灰乳または貝カルシウムと重曹の重量比1:1から1:3混合物)適量部を混合してこんにゃくマンナン粉20%の水溶性粉末製剤を調製する。水2,000mlに生米1kgの1重量%に当たる水溶性粉末製剤10gを配合すると、pH10程度となるので、これを炊飯水とし、電気釜で炊飯する。炊飯後の比重は25%増しで嵩膨張30%程度となり、白色光沢に優れた炊飯米が調製された。通常、生米1kgに水2,000mlを炊飯水とすると、ドロドロのお粥状態となるが、本発明方法では粘弾性のある嵩高の炊飯米となることは驚くべきことである。本製品は冷凍保存されても、加熱復元性に優れる。
次いで、生米1kgを洗米し、水1,000mlを用意する。他方、こんにゃくマンナン粉10重量部とコメ粉90重量部とアルカリ成分(石灰乳又は貝カルシウムと重曹の重量比1:1から1:3混合物)適量部を混合してこんにゃくマンナン粉10%の水溶性粉末製剤を調製する。水1,000mlに生米1Kgの2重量%に当たる水溶性粉末製剤20gを配合し、pH10.5の浸漬水とし、一晩この浸漬水に浸漬し、これを引き上げ、水1,500mlで炊飯する。炊飯後の比重は20%増しで嵩膨張25~30%程度となり、実施例1と同様の白色光沢の炊飯米が調製された。本製品は冷凍保存されても、加熱復元性に優れる。
蒸し米の調製
もち米1kgを洗米し、水2,000mlを用意する。他方、こんにゃくマンナン粉20重量部とコメ粉80重量部とアルカリ成分(石灰乳又は貝カルシウムと重曹の重量比1:1から1:3混合物)適量部を混合してこんにゃくマンナン粉20%の水溶性粉末製剤を調製する。水2,000mlにもち米1Kgの1重量%に当たる水溶性粉末製剤10gを配合し、pH10の浸漬水とし、一晩この浸漬水に浸漬し、これを引き上げ、水蒸気で蒸し、蒸し米を調製してこれを餅つきする。この餅比重は全体で20%増しで嵩膨張25~30%程度となり、白色光沢の餅が調製された。本製品は冷凍保存されても、加熱復元性に優れる。
団子の調製
こんにゃくマンナン粉20重量部とコメ粉80重量部とアルカリ成分(石灰乳又は貝カルシウムと重曹の重量比1:1から1:3混合物)適量部を混合してこんにゃくマンナン粉20%の水溶性粉末製剤を調製し、製剤20gを水500mlに溶解し、上新粉1kgに加水してやや緩めの団子生地を準備し、これを茹で上げ、団子を調製する。調製された団子は全体で重量20%増しで嵩膨張25~30%程度となり、白色光沢の団子が調製された。本製品は冷凍保存されても、調理時の水分バランスを保持する加熱復元性に優れる。
パスタの調製
こんにゃくマンナン粉10重量部と強力小麦粉80重量部とアルカリ成分(石灰乳又は貝カルシウムと重曹の重量比1:1から1:3混合物)適量部を混合してこんにゃくマンナン粉10%の水溶性粉末製剤を調製し、製剤20gを水200mlに溶解し、小麦強力粉1kgに加水してパスタ生地を準備し、発酵させた後または発酵させず、切断して乾燥させる。これをこんにゃくマンナン粉10%の水溶性粉末製剤を添加し、pH9.5とした沸騰水で茹で上げると、同一径の従来の乾燥麺の半分の時間で茹で上がり、粘弾性が十分の茹で上げパスタを調製される。調製されたパスタは全体で重量20%増しで嵩膨張25~30%程度となり、白色光沢のパスタが調製された。本製品は冷凍保存されても、調理時の水分バランスを保持する加熱復元性に優れる。
本発明生麺からのうどん麺の調製
こんにゃくマンナン粉10重量部と薄力小麦粉90重量部とアルカリ成分(石灰乳又は貝カルシウムと重曹の重量比1:1から1:3混合物)適量部を混合してこんにゃくマンナン粉10%の水溶性粉末製剤を調製し、製剤20gを水200mlに溶解し、小麦薄力粉1kgに20%増量して加水してうどん生地を準備し、発酵させた後または発酵させず、切断してこれを茹で上げ、茹で上げうどんを調製する。調製されたうどんは全体で重量20%増しで嵩膨張25~30%程度となり、白色光沢のうどんが調製された。本製品は冷凍保存されても、調理時の水分バランスを保持する加熱復元性に優れる。
本発明乾燥麺からのうどん麺の調製
こんにゃくマンナン粉20重量部と薄力小麦粉80重量部とアルカリ成分(石灰乳又は貝カルシウムと重曹の重量比1:1から1:3混合物)適量部を混合してこんにゃくマンナン粉20%の水溶性粉末製剤を調製し、製剤20gを水200mlに溶解し、小麦薄力粉1kgに20%増量して加水してうどん生地を準備し、発酵させた後または発酵させず、切断して乾燥させる。これをこんにゃくマンナン粉10%の水溶性粉末製剤を添加し、pH9.5とした沸騰水で茹で上げると、同一径の従来の乾燥麺の半分の時間で茹で上がり、粘弾性が十分の茹で上げうどんが調製される。調製されたうどんは全体で重量20%増しで嵩膨張25~30%程度となり、白色光沢のうどんが調製された。本製品は冷凍保存されても、調理時の水分バランスを保持する加熱復元性に優れる。
通常乾燥麺からのうどん麺の調製
こんにゃくマンナン粉20重量部と薄力小麦粉80重量部とアルカリ成分(石灰乳又は貝カルシウムと重曹の重量比1:1から1:3混合物)適量部を混合してこんにゃくマンナン粉20%の水溶性粉末製剤を調製し、製剤20gを水2000mlに溶解し、pH9.5の茹で水を調製する。これに通常の乾燥麺200gを投入し、沸騰水で茹で上げると、うどん麺の茹で上げアルファ化処理とともに、粘弾性が十分の茹で上げうどんが調製される。調製されたうどんは全体で重量20%増しで嵩膨張25~30%程度となり、白色光沢のうどんが調製された。本製品は冷凍保存されても、調理時の水分バランスを保持する加熱復元性に優れる。
ラーメンの調製
こんにゃくマンナン粉20重量部と強力小麦粉80重量部とアルカリ成分(石灰乳又は貝カルシウムと重曹の重量比1:1から1:3混合物)適量部を混合してこんにゃくマンナン粉20%の水溶性粉末製剤を調製し、製剤20gを水200mlに溶解してpH9.5に調整し、ラーメン粉組成物1kgに20%増量して加水してラーメン生地を準備し、発酵させた後または発酵させず、切断してこれを茹で上げ、茹で上げラーメンを調製する。調製されたラーメンは全体で重量20%増しで嵩膨張25~30%程度となり、出前時間では出来上り時の麺の粘弾性(腰)を十分に保有するラーメンが調製された。
さらにデンプン粒子内の保水構造を強化するにはグルコマンナン又はコンニャク成分0.1~1.0重量部に対し、5重量%含有イオン化ミネラル成分換算で0.5重量部以上5.0重量部(イオン化ミネラルで0.025~0.25重量部)を添加することができるが、これに伴い、油吸収率を30%から50%までカットすることができる。有機酸カルシウム(例えば乳酸カルシウム)を5重量%含有イオン化ミネラル成分に代替して用いてコストを低減することができる。併用できる限度としては、5重量%含有イオン化ミネラル成分0.5重量部以上5.0重量部(イオン化ミネラルで0.025~0.25重量部)に対し0.5重量部以上3.0重量部の比率で配合するのが好ましい。
そば麺の調製
こんにゃくマンナン粉10重量部と強力小麦粉80重量部とアルカリ成分(石灰乳又は貝カルシウムと重曹の重量比1:1から1:3混合物)適量部を混合してこんにゃくマンナン粉10%の水溶性粉末製剤を調製し、製剤20gを水200mlに溶解してpH9.5に調整し、そば粉1kgに20%増量して加水してそば生地を準備し、発酵させた後または発酵させず、切断してこれを茹で上げ、茹で上げそばを調製する。調製されたそばは全体で重量20%増しで嵩膨張25~30%程度となり、6~12時間は出来上り時の麺の粘弾性(腰)を十分に保有する画期的なそば麺が調製された。本製品は冷凍保存されても、調理時の水分バランスを保持する加熱復元性に優れる。
冷凍ピザの調製
こんにゃくマンナン粉20重量部と強力小麦粉80重量部とアルカリ成分(石灰乳又は貝カルシウムと重曹の重量比1:1から1:3混合物)適量部を混合してこんにゃくマンナン粉20%の水溶性粉末製剤を調製し、製剤20gを水200mlに溶解してpH9.5に調整し、ピザ生地組成物1kgに20%増量して加水してピザ生地を準備し、発酵させた後、ピザ生地上に各種具材を載せ、大きい場合は焼成して冷凍保存する。調製された冷凍ピザは、レンジ加熱調理により離水もなく、生地だれもなくパリっと焼き上げ復元することができる。
冷凍パンの調製
こんにゃくマンナン粉20重量部と強力小麦粉80重量部とアルカリ成分(石灰乳又は貝カルシウムと重曹の重量比1:1から1:3混合物)適量部を混合してこんにゃくマンナン粉20%の水溶性粉末製剤を調製し、製剤20gを水200mlに溶解してpH9.5に調整し、ドライイーストまたはベイキングパウダーをやや増量調製したパン生地組成物1kgに20%増量して加水してパン生地を準備し、発酵させた後、焼成してパンを調製し、冷凍保存する。調製された冷凍パンは、調製時の水分配分が網目保水構造で維持され、レンジ加熱調理により離水もなく、水分移動もなくパリっと焼き上げ復元することができる。
冷凍寿司米の調整
生米を洗米し、洗米100重量部に対し従来加水140重量部にその30重量%追加し、加水して用意する。他方、こんにゃくマンナン粉30重量部、アルカリ成分(貝カルシウムと重曹の重量比1:1から1:3混合物)5~6重量部、米粉65重量部を混合してこんにゃくマンナン粉換算で30%水溶性粉末製剤を調製する。この水溶性粉末製剤を洗米100重量部に対し、1.0から1.5重量部添加混合し、pH9前後とする。これを、電気釜で炊飯する。炊飯後の比重は20%増しで嵩膨張25%程度となり、白色光沢に優れた炊飯米が調製された。これに適量のすし酢を添加混合して寿司米を調整する。他方、生米を洗米し、洗米100重量部に対し従来通り、140重量部の水を加水し、これを、電気釜で炊飯し、適量のすし酢を添加混合して寿司米を調整する。
両者を長期冷凍保存(6ヶ月)すると、従来の寿司炊飯米は水分の揮散が避けられず白蝋化するが、本発明の寿司炊飯米は内部に網目保水構造が形成されるためか、水分の揮散がほとんどなく長期冷凍保存(6ヶ月)可能で、解凍後も違和感なく喫食することができた。
揚げパンの調製
揚げパン原料100重量部にこんにゃくマンナン粉30重量部、アルカリ成分(貝カルシウムと重曹の重量比1:1から1:3混合物)5~6重量部、米粉65重量部を混合して調整したこんにゃくマンナン粉換算で30%水溶性粉末製剤を1.0から1.5重量部添加混合し、揚げパン生地を調製し、これを、植物油でフライし、揚げパンとする。揚げパンの比重は20%増しで嵩膨張25%程度となる。他方、上記水溶性粉末製剤を添加せず、調整した生地で揚げパンを調製する。本発明の揚げパンの嵩膨張は従来品の25%程度となる。
さらにデンプン粒子内の耐油構造を強化するにはグルコマンナン又はコンニャク成分0.1~1.0重量部に対し、5重量%含有イオン化ミネラル成分換算で0.5重量部以上5.0重量部(イオン化ミネラルで0.025~0.25重量部)を添加することにより、油吸収率を30%から50%までカットすることができる。有機酸カルシウム(例えば乳酸カルシウム)を5重量%含有イオン化ミネラル成分に代替して用いてコストを低減することができる。併用できる限度としては、5重量%含有イオン化ミネラル成分0.5重量部以上5.0重量部(イオン化ミネラルで0.025~0.25重量部)に対し0.5重量部以上3.0重量部の比率で配合するのが好ましい。
チジミの調製
チジミ原料100重量部にこんにゃくマンナン粉30重量部、アルカリ成分(貝カルシウムと重曹の重量比1:1から1:3混合物)5~6重量部、米粉65重量部を混合して調整したこんにゃくマンナン粉換算で30%水溶性粉末製剤を1.0から1.5重量部添加混合し、チジミ生地を調製し、これを、植物油で油調理し、揚げチジミとする。他方、上記水溶性粉末製剤を添加せず、調整した生地で揚げパンを調製する。本発明の揚げパンの嵩膨張は従来品の20~25%程度となる。
さらにデンプン粒子内の耐油構造を強化するにはグルコマンナン又はコンニャク成分0.1~1.0重量部に対し、5重量%含有イオン化ミネラル成分換算で0.5重量部以上5.0重量部(イオン化ミネラルで0.025~0.25重量部)を添加することにより、油吸収率を30%から50%までカットすることができる。有機酸カルシウム(例えば乳酸カルシウム)を5重量%含有イオン化ミネラル成分に代替して用いてコストを低減することができる。併用できる限度としては、5重量%含有イオン化ミネラル成分0.5重量部以上5.0重量部(イオン化ミネラルで0.025~0.25重量部)に対し0.5重量部以上3.0重量部の比率で配合するのが好ましい。